2006年4月15日土曜日

こんぴら歌舞伎 花の雨

「花の雨、濡れに曲輪の暁に~」巳太郎さんの三味線にのって、花道より海老蔵の不破伴左衛門が、そして仮花道より三津五郎の名古屋山三が出てきます。ご存知「鞘当」の華やかな仲之町の場です。金丸座の桜は満開ですが、小屋の中は花吹雪!さくらの花びらが散ってきます。なんて素敵なんでしょう。



初代團十郎より、不破は市川家の家の芸です。成田屋の御曹司が力強く務めます。



不破「遠からん者は音羽屋に聞け、近くは寄って目にも三升の寛かつ出立、今流行の    白柄組、通い曲輪の大門を、這入れば忽ち極楽浄土、虚空に花の舞いわたり、」



山三「歌舞の菩薩の君達が妙なるみ声音楽は、まことに天女天下り、花降りかかる仲之町、色に色あるその中へ、ごろつき組かいかずちの、」



不破「これを知らずや稲妻の、はじまり見たか不破の関、せきにせかれて目せき笠、ふられて帰るか雨に鳥、」



山三「濡るる心の唐傘に。塒かそうよ濡れ燕、濡れにぞ濡れし彼の君と、」



不破「くらべ牡丹の風俗は、」



山三「下谷、上野の山かつら、」



不破「西に富士が嶺、」



山三「北には筑波、」



不破「思い競べん、」



両人「伊達小袖。」





七語調の渡りセリフが耳に心地よく入ります。とりわけ海老蔵の低音はお腹に響きます。このお芝居には理屈はいりません。とにかく華やかな仲之町の真ん中に私たちも紛れ込んで、舞台と一体になって楽しみます。この醍醐味は大劇場では味わえません。金丸座ならではのことです。「あ~あぁ、楽しかったなぁ、」



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