2006年5月5日金曜日

團菊祭 「保名」と「藤娘」

「傾城反魂香」の又平、「保名」「藤娘」は六代目が新しい演出を考え定着したものです。特に「保名」は五世清元延寿太夫と復活し、背景や幕切の演出も斬新で評判になりました。六代目から梅幸、菊五郎そして菊之助と継承されてきました。私が初めて歌舞伎を観たのが梅幸の「保名」でした。小学校5年生の目にはあの色彩と梅幸の品の良い貴公子ぶりが強く印象に残りました。菊之助の「保名」を観ましたら、初めて観た梅幸の「保名」に重なり、私の中の「保名」のイメージにぴったりはまりました。細部の踊りについてはまだ未完成ながら、身体から発する雰囲気は合格といった感じです。



「藤娘」に「藤音頭」を挟むのも、長唄、鳴り物をハの字に向かい合わせにするのも六代目の演出です。今日では舞踊会でもこちらが主流で「潮来出島」で踊る人は稀になりました。暗転で一瞬にパアーと明るくなって藤の精がいるというのも効果的な演出です。フランス人もびっくりでしょう。海老蔵の女形は細身できれいですが、手が大きくて男の手だなと感じてしまいました。愛らしい娘になっていて、イヤミのない色気があって良かったのですがちょっと残念です。しかし女の踊りも勉強しなくてはという気持は大事です。臆せずどんどん挑戦して下さい。