2006年7月25日火曜日

上村以和於の今月の一押し

春猿か段治郎かというところか。相討ちというのもかわいそうだから、今月は二人いっしょに殊勲・敢闘両賞ということにしよう。 



水際立った演技ということなら、『天守物語』の老女操で、天守の下で人間どもが右往左往するさまを「鏡花語」で鮮やかに実況中継してのけた上村吉弥だろう。吉之丞と間違った人さえいる。吉之丞と間違えられだけでも名誉だが、しかし吉弥はじつはこの役、再演であることも承知の上で、これを今月の一押しとする。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)

もちろん、玉三郎主演の二作品は完成度が高く、独特の美の世界が広がり魅了されますが、他の猿之助一門、脇役に際だって光った存在だった春猿、段治郎、吉弥に拍手ということですね。





上村以和於の劇評が日経新聞夕刊に載りました。<歌舞伎座が鏡花作品四本だけ取り上げるのは開場以来百二十年の歴史で空前のこと~役者・興業のあり方。すべての点で歌舞伎が大きく変わりつつある。が、これも歌舞伎なのだ。>



去年の7月の「NINAGAWA十二夜」に続いて、新企画に挑戦したにもかかわらず、人気もあり、出来も良く、素晴らしい舞台になっています。本当に歌舞伎が大きく変わりつつあります。それを確認できる幸せをを感じます。今後も目が離せません。どう変わっていくのか楽しみです。