2006年10月11日水曜日

水浅葱の無紋の裃に白小袖

まず目につきますのは、水浅葱の無紋の裃(水裃と呼んでおります)、白小袖という拵えの者数名の存在。これなどはいわゆる<死装束>ですから、(ああ、この人たちは殉死する覚悟なんだな)とご想像がつくでしょう。真山氏のト書きでも、この拵えの者は「中に気早なるもの」と表現されています。しかし、大半の諸士は、普段通りの麻裃に、色みのある羽二重地の着物の者ばかり。では彼らのどこに死の覚悟が? ということになりますが、実は銘々の<襦袢>が純白のものになっており、ことあらば着物を肌脱ぎして、いつでも潔く死ぬことができるようになっているというわけです。普通諸士の襦袢は納戸色や紺色、花色(青)の襟、袖色となるところ。今月上演の他の場面では皆そのようになっております。この場に限って白襟、白袖のものにしているということは、お客様からはすぐにはわからないかもしれませんが、襟もとにご注目頂ければ、ご確認できると思います。(梅之芝居日記)

梅之さんのブログに興味深いお話が載っています。武士の習いとか、覚悟とか、そういった事が衣裳で分かるんですね。注目してみましょう。