2006年10月2日月曜日

「気品と愁いの漂う菅丞相」吉田玉男さん追悼 演劇評論家・津田類

しかし、出遣いの玉男さんはどんな役を遣っても、遣い手が表情を出すことは決してなさらず、すべて人形に客の目を集中させようとなさった方だった。羽織落としの忠兵衛も、人形が遣い手の心を伝えてくれたのである。これは後輩たちが学ぶべき課題であろう。

人形遣いが表情を出してしまうと、人形が死んでしまう。人形を生かさなければいけない。これはかなり難しいことと思います。玉男さんをお手本に研究していただきたいです。

〇二年五月の国立劇場で演じた「菅原伝授」の菅丞相が忘れ難い。気品と愁いの漂う丞相の姿は、玉男さんの芸の本質を見せたもので、歌舞伎の故十三世仁左衛門と共に長く残るだろう。 (演劇評論家・津田類) (http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060930/ftu_____mei_____001.shtml)

菅丞相という役は文楽でも歌舞伎でも、誰もが出来る役ではありません。十三世仁左衛門と通じる所があるような気がします。