2006年11月7日火曜日

渡辺保の劇評 11月新橋演舞場

平舞台から一気に三段をこえて二重に飛び上がったのには驚いたし、客席から嘆声がおこった。体の軽さがすごい。いささか体育会系だが、とにかくビックリした。 もう一つは、欄間から飛び降りて舞台端へ来るところ。ビタッと正面を向いた顔が無機的に光り輝いていた。 さらにもう一つ。義経のせりふを階の隅でうずくまってジッと聞いているところ。人間ならぬ狐の存在を感じさせた。 以上三点は、海老蔵の芸質の天性の魅力である。是非義太夫の本文に戻って再演してもらいたい。(2006年11月新橋演舞場)

今回の3人が演じているお役は、どれも容易いものはありません。これから何度も手がけていき、○十年後にやっと自分なりの型が確立するというものだと思います。



個々に未熟なところはあるものの、「花形」と言うにふさわしい舞台だと思います。真剣に役に取り組み、毎日が勉強であり、模索して、悩んで、そういう姿を観るのも実に楽しいことです。今この時の「華」は今しか観られません。



狐忠信はセリフもまだまだですが、心はキツネになっていたように思いました。



いとも簡単に二重に飛び上がったのには驚きました。海老蔵さんだと不安なく観ていられますね。