2008年10月6日月曜日

渡辺保の劇評 2008年10月歌舞伎座夜の部

一番うまいのは門口へ出て空を見てクルッと傘を開くイキ。当てッ気がなく、嫌味がない(2008年10月歌舞伎座夜の部)

直侍は脇の充実と菊五郎の手に入った演技で良いとのこと。傘を開くところはいつもカッコイイと思います。同じ所作を誰でもするのですが、ここは音羽屋にかないません。今年歌舞伎座初めてで今月だけ出演の菊之助ですが、やはり清純な芸風が三千歳には向かないかも?三千歳は綺麗ばかりではなく、男が抱きたくなる色気も必要でず。雀右衛門は濃厚な色気が圧倒的ですが、今まで見た三千歳で一番らしかったのは、宗十郎が訥升の時、直次郎が菊五郎で通しでやった三千歳です。前の廻し部屋や他の客のあしらいなど、実に似合っていて上手かったです。今週観劇予定なので楽しみです。