2010年2月21日日曜日

峠の万歳

第53回 日本舞踊協会公演 21日第2部を見てきました。お目当ては清元「峠の万歳」太夫が花柳寿輔、才蔵が坂東三津五郎です。お正月だけ江戸に出てきて二人で三河万歳を踊り、梅が咲く頃故郷へ帰るのですが、帰る途中の峠で別れを惜しみ西東に分かれて行くという筋です。常磐津の「乗合船恵方万歳」は隅田川の乗り合い船のお客さんに実際に披露する場面で華やかで春の賑わいを感じますが、清元の「峠の万歳」は哀愁漂うしんみりとした感じです。寿輔は舞踊家といっても表現力がありますし、良いコンビです。別れる前にお酒を飲んで踊ろうじゃないかと、鼓を打ち踊るところなど三津五郎は本当に楽しそうに見えます。しかしふっと寂しさがこみ上げて涙するという微妙な感情の変化をよく表現していました。最後は太夫が舞台上手奥に、才蔵は花道へと行くのですが、拍手をせずに余韻を感じていました。