2012年5月10日木曜日

渡辺保の劇評 2012年5月 平成中村座

染五郎と勘九郎がそれぞれ四役早替わりで踊り抜く。なかでは二人とも元気一杯の三社祭が一番面白い。二人の芸風が対照的だからである。染五郎は形とイキ、勘九郎は体の躍動感。たとえば染五郎が手先で踊るところを勘九郎は体全身で踊る。染五郎は役者の持ち味の踊り、勘九郎は踊りの面白さなのである。その行き方の違いが面白い。なかでも勘九郎が三味線を弾いて歌っている染五郎を二度振り返って立つところがうまくて面白かった。(2012年5月平成中村座)
5月の狂言を5月に見るうれしさは格別です。髪結新三も三社祭も文句なしに心が踊ります。勘三郎初役のめ組の喧嘩、喜三郎内の場を復活して辰五郎の心情が良く分かり成功とのことです。梅玉の忠七が素晴らしいと言われています。当代の一級品でしょう。三社祭はいろんなコンビで見てきました。私はやはり勘三郎・三津五郎の二人が一番ですね。素踊りも良かった。しかし、今月も若い二人の芸の違いが対照的で面白いかも知れません。これから観劇予定なので楽しみです。