2013年5月10日金曜日

渡辺保の劇評 2013年5月 歌舞伎座第三部

前回とは大いに違って明るく上機嫌な闊達さ、油の乗り切った、今が見ごろの 芸の面白さを堪能させる。

すなわち今度の「二人道成寺」の特徴は、二人の行き方、美しさの対照が際 立ったことである。これは踊りというよりもショウであり、美しさの絵である。 艶麗玉の如し。ショウも美しさもむろん歌舞伎の一大要素。これも歌舞伎の見 ものである。(2013年5月歌舞伎座第三部)
吉右衛門の上機嫌で明るい様子を見て、私は“花嫁の父” と自ら発した言葉が頭をよぎりました。菊五郎が並んでいたのも連想した要因ですが・・・もちろん芸の素晴らしさは一等です。でも以前より明るさが増し、余裕を感じました。
二人花子の微妙な関係、うっとりしたり、どきっとしたり、1時間があっという間に過ぎてしまいます。