2013年5月11日土曜日

渡辺保の劇評 歌舞伎座第一部 2013年5月

菊五郎のお嬢吉三が四月の弁天小僧に続いてことさら前受けをねらわず、嫌 味がなくサラサラと自然に運んで、しかもカドカドはしっかり押さえていくと いう出来でいい。

たとえば仁左衛門の「許してくれとはなぜ言わねえ」の、やさしくゆるめて いく具合には、そういう男の友情がうかんでうまい。またそれをジッと受けて いる間の、菊五郎のなんともいえぬ思い入れもよかった。この二人の役者とし て円熟した時期にお互い顔があったよさである。(2013年5月歌舞伎座第一部)
菊五郎と仁左衛門のお坊は初顔合せだったのですね。お互いに阿吽の呼吸で、すんなり運んでいくのでしょうね。