2014年1月22日水曜日

上村以和於の劇評 2014年1月 新橋演舞場

あっぱれなのは復活に付きまとう考証という紙魚(しみ)臭さをみじんも感じさせず、花形役者・海老蔵の勤める正月興行の一枚看板の演目に仕立て上げたことだ。他の十八番物のヒーローたちの陽性に対して、頬に藍隈(くま)を入れる景清は陰の要素も兼ね備えるが、それが海老蔵自身のキャラクターにある陽の陰に潜むすごみに通じる。己の役者としての本質を知る海老蔵が、自ら演じる海老蔵論になっているところがユニークである。(新橋演舞場「寿三升景清」 海老蔵の非凡な発想力 :日本経済新聞)
海老蔵の魅力あふれる荒事で、この作をずっと磨いていって後世に残したいものです。