2014年6月10日火曜日

河村常雄の新劇場見聞録 2014年6月 歌舞伎座夜の部

堂々たる時代物役者の吉右衛門の暗い役はあまり見たくはないが、実にうまい。狂ってからは鬼気迫る迫力。どんどん引き込まれて、つまり、こちらも暗くなるほどである。 周りもうまい。芝雀は二幕の新助への愛想尽かしで腕を見せる。金に困り、新助と所帯を持ってもいいという段階では、まんざら嘘でもなさそうに演じている。それが、金の都合がつき、情夫・三次(錦之助)が帰ってくると簡単にひっくり返る。所業にさして悪意ではない。ただ、気持ちが変わっただけである。芝雀は、そういう女の恐ろしさを感じさせる。(歌舞伎座・六月大歌舞伎昼の部評: 河村常雄の新劇場見聞録)
吉右衛門の芸の幅を感じますね。これからの観劇ですが楽しみです。