2014年6月20日金曜日

<かぶき彩時記>「髪結新三」の効果音

ドドンの後、三味線に入りこむ「吹けよ川風 上がれよ簾(すだれ)~」という唄も力いっぱいの勢い。川遊びの屋根舟を表現した詞章は、初夏の気分満点。荒っぽくも爽快な音の効果が、新三のキャラにピッタリで、もしなければ陰気な後味になるでしょう。(東京新聞:<かぶき彩時記>「髪結新三」の効果音 小悪党にピッタリ:伝統芸能(TOKYO Web))
下座から聞こえる 「吹けよ川風 上がれよ簾(すだれ)~」(中の小唄の顔見たや~)大川に繰り出している屋形船に小唄をうなっている御仁、誰かな?川風が吹いて簾が上がったら良いノドで歌っている主の顔が見えるのに・・・この景気の良い唄が聞こえてくると、いっぺんに江戸の夏!舞台は江戸の初夏の風が吹き抜けます。
書き送る 文もしどなき仮名書きの 抱いて寝よとの沖越えて  岩にせかれて散る浪の 雪か霙か 霙か雪か とけて浪路の  二つ文字 妻を恋しと慕うて暮らすえ(<書き送る>: 江戸端唄・俗曲の試聴と紹介)
これは忠七が新三の後を追って永代橋に行ったあたりで、上手から聞こえる端唄の文句です。忠七はこのうたを聞きながら川へ飛び込もうとすると~弥太五郎源七に抱きとめられる。こちらはしっとりと色っぽい感じで、上手奥から聞こえます。先だっては巳紗鳳さんのうっとりする美声が素晴らしかったです。