2014年6月15日日曜日

犬丸治の劇評 2014年6月 歌舞伎座

小万の腕を切り落とす経緯を語る眼目の「物語」も、三味線の糸に乗ってのカドカドの動き、人物の仕分けが立体的。終幕、成人した太郎吉と、北国篠原での義仲との合戦で再会しようと予言するくだりも、菊五郎は終始晴れやかで明るい。荒唐無稽なようでいて、未来の運命を甘んじて受ける潔さが、前述した思入れと一つの筋に結ばれて、この義太夫狂言をより奥行き深いものに仕上げている。([評]六月大歌舞伎…醸し出された菊五郎の年輪 : カルチャー : 読売新聞(YOMIURI ONLINE))
生締の鬘が良く似合う爽やかで情けある武将ぶりの実盛です。この人が舞台に出てくるとパーっと明るくなります。