2014年6月8日日曜日

河村常雄の新劇場見聞録 2014年6月 巡業中央コース

猿之助のお蔦は歌舞伎以外でも手掛けているだけに上出来。「お蔦の家」での娘に対する母親らしさ、帰って来た夫・辰三郎(門之助)に対する女房らしさ。それ以上に感心したのは、「安孫子屋」である。最後に三味線を奏でながら歌う故郷の歌は、胸に迫るものがあった。お蔦の哀れな歴史が浮かび上がってきたからである。これまで幾人もの名優のお蔦を見たが、こういうことはなかった。それは、ことさらお蔦の伝法さを強調しなかったからかもしれない。
襲名以後、初めての女形です。3日に観劇したのですが実に猿之助のお蔦が良かったです。後ろ姿の酔態、手の置き場所、さりげないのに酌婦の色気や生き様が伝わってきました。女形がもっと観たいと思いました。
ただ、「安孫子屋」で、空腹ぶりを表すため幽霊のような声になるのは感心しない。笑いを誘うだけだ。それを狙っているなら話は別だが。もう一点。最後の「軒の山桜」の名台詞はもっとしっかり歌い上げてほしい。(河村常雄の新劇場見聞録)
もっと期待したのですが、やはり難しかった。先ず、尻端折りした足が違和感ありました。筋肉の付き方が違うのです。踊りで鍛えた足ではない。2、3日ふらふらしているのに白い足というのもおかしい。足にも化粧が必要です。最後の肝心な台詞は心地よく聞こえなくては、このお芝居がおさまらない。まだまだです。