2015年3月21日土曜日

上村以和於の随談第541回 今月の舞台から 2015年3月

特に忘れがたいのは最後の花道で振り返っての天神の見得で、13代目も15代目も、両松島屋は普通の七三でするが、私の記憶では11代目はこの見得をいわゆる「逆七三」でしたのだと覚えている。苅屋姫のすがる袖を払ってずっと息をつめたまま花道を、普通の七三を通り過ぎて逆七三まで歩んでから、すっと振り返って袂をくるくると巻き上げた方が、息の使い方が長くなる、その分、思いが一段と深く余韻となって心に沁みるのだ。此処ばかりは、のちに13代目のを見た折に、唯一、物足りなく思ったものだった。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
過去の上演をすべて記憶していることに先ず驚きます。11代目團十郎の見たかったですね。映像残っていないのかしら・・・