2015年3月23日月曜日

大矢芳弘の劇評 2015ン円3月 国立劇場

容姿が立派なので、新三が忠七を足蹴あしげにする永代橋は一幅の絵になる。後半、家主に金を半分横取りされて「俺もよっぽど太ぇ気だが、大家さんにゃかなわねえ」と悔しがる表情が朗らかで、下卑げびたところがないのは橋之助の芸風だろう。台詞せりふが一本調子にならぬよう息遣いを工夫し、もう少しぴりりと辛味からみを利かせたい。  市川団蔵の家主が初役とは思えない傑作で、新三を手玉に取る老獪ろうかいぶりを鋭いタッチで熱演する。中村児太郎のお熊は若女方わかおやまの柔らかい物腰が身についてきた。中村橋吾の魚売りが威勢よい。  なお、国立劇場の企画ならば、前後の場面を補って「大岡政談」として通し上演して欲しかった。([評]三月歌舞伎公演(国立劇場) : カルチャー : 読売新聞(YOMIURI ONLINE))
3月はいつも軽めの傾向ですね。