2015年12月29日火曜日

歌舞伎 吉右衛門、復活物に成果 上村以和於

(1)中村吉右衛門らの「競伊勢物語」 (9月、歌舞伎座)
(2)中村芝雀の年間を通しての充実
(3)尾上菊之助の「義経千本桜」知盛 (7月、国立劇場)  
(1)前年の「伊賀越道中双六(すごろく)」、本年11月の「神霊矢口渡」などと共に吉右衛門が進めている復活物の一環だが、すぐれた舞台成果だけでなく今日の歌舞伎の在り方に一石を投じた意義も小さくない。一連の舞台を共にした諸優をも併せて賞したい。(2)年来着々と蓄えてきた女形としての実力は大きく花を開くのを待つばかり。雀右衛門襲名を前に贐(はなむけ)として推奨する。(3)若手女形として期待随一の菊之助が立役の大役に挑み、技巧的にはこれ以上はない舞台だった。同時に女形としての稀有(けう)の稟質(ひんしつ)を改めて思うよすがともなった。この体験を如何(いか)に糧とするか?(歌舞伎 吉右衛門、復活物に成果 上村以和於 :日本経済新聞)
私の今年No.1はやはり 「競伊勢物語」です。芝雀は「喜撰」のお梶でパーッと華がでました。「京屋!」の大向うが何とも良いタイミングでした。菊之助は素晴らしい。女形を主にやっていた役者が知盛に挑戦するとはビックリ!それが観客をうならせる演技で魅了されました。
もう一つ加えるなら、猿之助の若手を育てて次代への確かな手応えを感じさせた新作の成功でしょう。