2016年8月28日日曜日

渡辺保の劇評 国立劇場双蝶会 2016年8月

それよりも私は歌昇が正攻法で、嫌なことを一切せずに、一字一点ゆるがせ にすまいという思いでやっていることを大いに認めたい。芸はうまい下手より も正確さ。これが芸にとって大事である。
この幕一番の出来は種之助の梅王丸。飛び六法はまだ勢いが足りないが、二 本隈が顔に合って元禄見得、その他カドカドの見得も目いっぱい、精一杯に腰 を落とした形がいい。幕切れの裏見得は危なかしかったが、その際どいところ まで体を責めている証拠でもある。(2016年8月国立小劇場)
歌昇も種之助も勢いがあります。正攻法で嫌味がない、吉右衛門の指導の賜物です。

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