2016年8月18日木曜日

天野道映の劇評 2016年8月 歌舞伎座

橋之助の古典舞踊「土蜘(つちぐも)」が名品である。土蜘の精は比叡山の僧に化け、異空間から音もなく花道に現れ、頼光朝臣(七之助)に己の苦行を語る。土蜘は朝廷に従わぬ者の暗喩である。その矜持(きょうじ)と悲しみ。さらに品性の高さ。時にはっとするほど名手二代目松緑を彷彿(ほうふつ)させる。役と役者の背後に潜む過ぎた時間の確かな手応え。この感触をもたらす時、歌舞伎は最も力強い。((評・舞台)歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」 時間の手応えに力強さ:朝日新聞デジタル)
芝翫襲名目前の橋之助が好評です。

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