2016年10月9日日曜日

石井啓夫の劇評 2016年10月 歌舞伎座

「極付幡随(きわめつきばんずい)長兵衛」で見事なスタートをきった。旗本奴(はたもとやっこ)の白柄組(しらつかぐみ)の無理難題を鷹揚(おうよう)に受け流し、ついには卑劣な罠(わな)と承知の上で死地に赴く町奴の粋な風姿が、新芝翫にぴったり映える。序幕の客席からの出の華やぎ、長兵衛内の女房、お時(中村雀右衛門(じゃくえもん))と倅(せがれ)との別れの場、この世の名残が凝縮されて息をのむ。尾上(おのえ)菊五郎の水野十郎左衛門、中村東蔵の近藤登之助など好配役で盛り上げる。(【鑑賞眼】「大芝翫」へ見事なスタート 歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」 - 産経ニュース)
町奴の粋な風姿がぴったりとのこと。歌舞伎はこれが備わっていないといけないので何よりです。

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