2017年10月18日水曜日

作調から見た『マハーバーラタ戦記』

私は「虚音」と「実音」と言っているのですが、歌舞伎に馴染んだ幕内(出演者、スタッフ)やお客様にとって大太鼓の“水音”は、その場で生音を出す「実音」ですが、外部のほとんどの演劇人にとって、それは水の音には聞こえないウソの音、「虚音」なんです。  ところが、宮城さんは「虚音」と「実音」の関係を共有することができる稀有な演出家さんでした。常に(音楽担当の)棚川寛子さんとのタッグで、生音での演奏で芝居をつくってこられたからこそでしょう。それがわかって、宮城さんとはいろいろな考え方を共有できる、よいものができると直感しました。  しかも、SPAC(静岡県舞台芸術センター)作品での棚川さんの音楽はすべて打楽器で構成されています。歌舞伎の楽器も実はほぼすべて打楽器で、三味線も弦をたたいて音を出す楽器です。基本的に融合できないものはない。この相性も強みで、SPAC版の『マハーバーラタ』や棚川さんの担当された作品を拝見して、これは大丈夫だと思いました。(作調から見た『マハーバーラタ戦記』 | 歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」極付印度伝 マハーバーラタ戦記)
音楽も大成功でした。 作調の伝左衛門さんのお話を聞き、あの心地よい音がこういうプロセスで作られたのだと分かりました。

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