海老蔵は決してせりふが通らぬ人ではないのに、今月は昼夜出ずっぱりのせ いか疲労の色濃く、この場もくぐもったような声で期待したほどではない。 「無礼という事存じおるか」 の有名なところも大喝一声とはいかなかったのは息継ぎにもあるだろう。せり ふをもう一つ磨いてほしい。(2018年7月歌舞伎座昼の部)