2018年9月4日火曜日

上村以和於の随談 8月の舞台から 2018年8月

まず歌昇・種之助兄弟の「双蝶会」から。歌昇の関兵衛・黒主、種之助の宗貞、客演の児太郎の小町姫に薄墨という『関の扉』がアッと言わせた。とりわけ黒主には驚いた。もう吉右衛門も幸四郎も体力的にやらないとすれば、これだけの黒主を他に誰が見せてくれるだろう?(と言うほどのものである。)
尾上右近の「研の会」で、右近が壱太郎の梅川で『封印切』の忠兵衛をしたのが、なかなか面白かった。詳しくは『演劇界』に書いたが、藤十郎を捨て台詞の末まで「模写」するというのは只事ではない。
鷹之資の「翔の会」で妹の愛子と『吉野山』を素踊りで踊ったが、踊りもさることながら、まさに父ゆずりの素晴らしい声に感じ入った。(演劇評論家 上村以和於公式サイト | 歌舞伎の評論でお馴染みの上村以和於です。)
振り返ると8月は自主公演ラッシュでした。いつもより観劇代がかさんでしまいました。どの会も力演で彼等が次世代を担っていくのだなあと思いました。