2018年12月1日土曜日

上村以和於の随談 2018年11月

国立劇場の『大岡越前』が意気上がらぬ中で、ただ一人、楽善の水戸老公が見事だった。亀三郎時代から見てきたこの人の越し方を思うと、いわば隠居名の楽善を名乗るようになってからの風格と舞台の冴えには、我がことのように胸に迫るものを覚える。こういう役者人生もあるのだ。こういう、「名優」としての在り方もあるのだ、と改めて思う。
昭和40年に初代として襲名、売出し中だった辰之助が、NHKの連続テレビドラマで『池田大助捕物帖』を主演したのが今となってしきりに懐かしい。後に病気をしてげっそり痩せてしまったが、このころはいかにも松緑の息子らしい恰幅の良さで前途洋々を思わせる好青年だった。(演劇評論家 上村以和於公式サイト | 歌舞伎の評論でお馴染みの上村以和於です。)
辰之助の池田大助を私も舞台を見ながら思い出していました。再放送してほしいです。