2019年1月18日金曜日

矢内賢二の劇評 2019年1月 歌舞伎座

松本白鸚(はくおう)が四十七年ぶりに大蔵卿をつとめる。平家全盛の世をあざむくために作り阿呆(あほう)を演じていた大蔵卿が本心を明かす。その変わり目が一つの見どころでもあるが、白鸚はその落差が至極なだらか。淡々と演じているようでいて、一人の人間の内に秘めた意志と品格と屈折とが浮かび上がるように表れておもしろい。中村魁春の常盤御前、中村梅玉の鬼次郎、中村雀右衛門のお京と、いずれも安定感のある大人の舞台。(東京新聞:<評>白鸚の意志と品格 歌舞伎座「初春大歌舞伎」:伝統芸能(TOKYO Web))
歌舞伎って面白い。演者が違うと表現が変わるのですね。