2019年9月4日水曜日

上方の匂い、後世に 歌舞伎俳優 片岡秀太郎さん

兄の我當と弟の(十五代目)仁左衛門は東京に移ったが、お父ちゃん子だった私は「ずっとお父ちゃんと一緒にいる」と残った。立役の父から役について直接教わることはほとんどなかったが、普段の生活のなかでいろいろなことを教わった。父亡き後、東京へと誘われたが、芝居が江戸化してしまうと断った。
大阪に住む役者が減って、上方の雰囲気が薄まっている。「江戸の荒事、上方の和事」といい、荒々しく力強い江戸の芝居に対して、上方ははんなり、のんどり。同じ演目でも、江戸の役者が演じると上方とは違うものになる。どちらにも良さはあるが、上方の芝居を大事にしたい。(上方の匂い、後世に 歌舞伎俳優 片岡秀太郎さん  :日本経済新聞)