2019年10月12日土曜日

渡辺保の劇評 2020年10月 歌舞伎座

今月喜寿を迎えた菊五郎が、音羽屋の家の芸「お祭り佐七」を後世に残すべ く喜寿とは思えぬ若さで「お手本」を見せている。年代記物の佐七である。
菊五郎を取り巻く役すべてが揃っています。眞秀くん、亀三郎くんの落人が観客へのプレゼントのようです。
今度の「三人吉三」は第四世代の「三人吉三」であり、芸の上からい えば物足りないところがないわけではない。にもかかわらず私が面白いと思っ たのは、彼らが自分たちの芸が先輩たちに及ばないことを十分意識していて、 その結果戯曲そのものに頼らざるを得ない局面に立っていて、そのためにかえ って戯曲の構造が明らかになっているからである。(2019年10月歌舞伎座)
彼等の時代がきたのだという実感ですね。第二世代、第三世代の三人吉三をさんざん見てきたので、切り替えねばです。