2019年12月16日月曜日

渡辺保の劇評 2019年12月 国立劇場

首実検も首を見てハッとなり首と向こうを交互に二度も見比べる。小四郎に 気付いてからも首と小四郎を二度も見比べる。説明的かつ表面的なこというま でもない。すなわちハラが薄いからであり、歌舞伎の思い入れの芸ではなくリ アルな演技になってしまうからである。そのために前半もっとも見どころであ るはずの微妙との芝居をはじめ舞台が沈んで陰気になってしまった。あの三ヶ 所の特徴を思えば残念というほかない。(2019年12月国立劇場)