2019年12月8日日曜日

上村以和於の劇評 2019年11月

歌舞伎座は菊五郎の『髪結新三』に尽きる。前月の『お祭佐七』と併せ、よき「江戸の夕映え」を見せてもらった。シルバーパス世代も幾人かいそうな高年齢の脇役たちも、今日望めるかぎりでの素敵なもので、團蔵が前月の倉田伴平につづいて弥太五郎源七、この種の役の安手でありながら存在感があってなかなかいい味なのは、この人も無駄に年を取っていなかったという証しである。左團次の家主以下の面々も、それぞれのポジションにベストナイン級を並べたようで、もう今後はこれだけの粒を揃えるのはまずむずかしいであろう。(そういう中にひとり、梅枝のお熊だけが適齢期というのも効いている。)(演劇評論家 上村以和於公式サイト | 歌舞伎の評論でお馴染みの上村以和於です。)
本当にベストメンバーでした。