2005年12月31日土曜日

上村以和於の年間回顧

歳末らしく年間回顧。但し若手花形を対象に、プロ野球各賞見立てという趣向。まずホームラン王は菊之助だ。『十二夜』『児雷也』などプロデュースの面での特別賞もある。『十二夜』はさしずめ満塁打を含む一試合三本塁打というところか。すなわち企画力と実行力で満塁ホームラン。二役早替りで2本塁打。『児雷也』は大鷲にまたがっての宙乗りの美男ぶりは盛りの花だが、そればかりではない。玉三郎・菊五郎と堂々と渡り合った『加賀見山』のお初では見事な本格派ぶりを示して、MVPも併せ受賞。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)



プロ野球に見立てた今年の若手花形の受賞者。やはり何といっても菊之助がホームラン王。そして活躍が目立った役者さんもほぼ全員納得です。総じて中堅、若手の活躍が目についた年ですが、国宝級の人も非常に前向きな舞台を見せてくれたと思います。



国立劇場「曽我梅菊念力弦」BS2で3日中継

平成十八年 初春お茶の間招待席           



【ゲスト】池上季実子  【案内】山川 静夫・ 水谷 彰宏



歌舞伎「曽我梅菊念力弦」 【作】四世 鶴屋南北                     



【出演】尾上菊五郎 ・ 中村富十郎 ・ 澤村田之助ほか                              ~東京・国立劇場から中継~(NHK番組表)





初日の舞台が見られます。お正月はお茶の間で歌舞伎がいっぱい見られてご機嫌です。



2005年12月30日金曜日

三越高松店にて『こんぴら歌舞伎2006年展』が開催中

三越高松店にて『こんぴら歌舞伎2006年展』が開催中



 三越・松竹業務提携記念『こんぴら歌舞伎2006 三津五郎・亀治郎・海老蔵の世界』という催しが三越高松店催事場にて開催中です。



 平成17年12月27日(火)~平成18年1月8日(日)
 新館5階催物会場 ※最終日は午後5時閉場
 入場料は、お一人様500円(<a href="http://www.naritaya.jp/new/detail/2005122808.html">成田屋 新着情報詳細</a>)





日本橋の三越で開催予定はないのでしょうか。



海老蔵テレビ出演のお知らせ

平成18年1月5日(木)フジテレビの『とくダネ!』(8:00~
9:55)に、海老蔵が登場する予定です。



平成18年1月7日(土) 『めざましどようび』フジテレビ(6:30~8:30)にも、海老蔵登場予定です。(成田屋 新着情報詳細)





お出かけの方は予約を忘れずに!



2005年12月29日木曜日

波乃久里子著『菊日和』

波乃久里子がこんど出した『菊日和』という本が面白かったので、一息に読んでしまった。いわゆる面白い本というのともちょっと違うが、しかしこれはきわめてユニークな一書である。書名は何だか小津安二郎の映画の題みたいだが、この「菊」というのは六代目菊五郎を利かせてあるのだろう。六代目菊五郎の愛娘久枝、というのはすなわち著者やその弟、つまり当代勘三郎等の母親が、女学校を卒業する前後、昭和17年1月から4月までの4ヶ月間、毎日欠かさずつけていたに日記をつい最近、勘三郎の襲名興行のさなかに発見した著者が、それを包み込むように、母を語る文章を綴って一冊としたものだが、この4ヶ月になにが物語られているかというと、満18歳だった久枝に縁談が持ち上がっていて、その相手というのが、(いうまでもないが)のちの十七代目(つまり先代の)勘三郎になる当時はまだ中堅俳優だった中村もしほ、というわけである。(上村以和於の随談)



大変興味深い本です。波乃久里子、勘三郎の母である久枝さんの日記がみつかって、著者が母について綴った本とのこと。縁談が持ち上がった頃、戦争が始まった頃の4年間の日記で、当時の東京の様子も含め貴重な体験談でもあります。



尾上松助さんご逝去

●尾上松助さんご逝去日本俳優協会会員、伝統歌舞伎保存会会員で歌舞伎俳優の尾上松助(おのえ・まつすけ、本名井上真一=いのうえ・しんいち)さんが、12月26日(月)午前11時20分頃、原発不明がんのため東京・築地の国立ガンセンターでご逝去されました。享年59歳。葬儀・告別式は12月30日(金)午後0時半より東京・上野の寛永寺輪王殿にて執り行われます。喪主は妻の井上盛恵さん、葬儀委員長は尾上菊五郎さん。謹んでご冥福をお祈りいたします。(俳優ニュース)



松助さんの訃報を聞き、残念でなりません。同時代を生きてきた親しい友のように思えます。演じる側と観る側という違いはありますが、ずっと菊五郎劇団の舞台を観てきた私には、もう松助さんが観られなくなるなんて、実に寂しいです。お亡くなりになった病院は築地で歌舞伎座が近くて、きっと最後まで舞台に思いを馳せていたことでしょう。



謹んでご冥福お祈り申し上げます・



2005年12月27日火曜日

2月中席に鹿芝居「人情噺文七元結」

《大喜利》 鹿芝居「人情噺文七元結」 左官長兵衛………金原亭馬生 長兵衛女房お兼…林家正雀 長兵衛娘お久……林家彦丸 和泉屋手代文七…金原亭世之介 和泉屋清兵衛……古今亭菊春 鳶頭伊兵衛………金原亭馬治 家主甚八…………蝶花楼馬楽 若い者藤助………金原亭馬吉 角海老女将お駒…林家正雀(二役)(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会)



毎年2月には鹿芝居がのりますが、今度はお馴染み「文七元結」です。馬生・正雀コンビで江戸っ子気質たっぷりの左官長兵衛・女房お兼に期待します。



御園座4月陽春大歌舞伎

陽春大歌舞伎



松本幸四郎・市川染五郎
中村歌六・中村芝雀・市川高麗蔵
坂東亀三郎・松本錦吾・坂東亀寿 





一等席 15,000円  二等席 9,000円   三等席 4,500円   特別席 17,000円
特別室 東(4名) 68,000円   特別室 西(3名) 51,000円(陽春大歌舞伎)



4月の御園座は高麗屋と芝雀で3本立て。2月に幸四郎がやる「石切梶原」を息子の染五郎が、そして「勧進帳」の弁慶は記録更新。



2005年12月26日月曜日

「鞍馬山誉鷹」7日芸能花舞台にて放映

7日 富十郎長男・鷹之資誕生
 歌舞伎の人間国宝・中村富十郎の長男、中村大(6歳)が、平成17年11月歌舞伎座で、初代中村鷹之資(たかのすけ)を名乗り、披露の舞台が行われた。その作品が「鞍馬山誉鷹(くらまやまほまれのわかたか)」。鷹之資は牛若丸を演じ、6歳とは思えない演技や立ち回りを見せ、観客の大声援を浴びた。(<a href="http://www.nhk.or.jp/hanabutai/yotei.html">これからの放送予定</a>)



芸能花舞台7日は、初代中村鷹之資(たかのすけ)披露の「鞍馬山誉鷹(くらまやまほまれのわかたか)」です。親子で出演されるようです。



2005年12月25日日曜日

初芝居生中継 NHK教育 1月2日

「こいつぁ春から・初芝居生中継」NHK教育 1月2日(<a href="http://www.kamejiro.net/cgi-bin/news/wlnews.cgi?id=news&no=48">亀ニュース</a>)



亀ニュースによると、今年は歌舞伎座・松竹座・浅草からの中継のようです。松竹座と浅草共通の五段目、六段目はどう中継されるのか興味が湧きます。



国立劇場『曽我梅菊念力弦』

三世菊五郎が江戸文政期に初演後は、ほとんど上演されず、菊五郎劇団の復活物として注目される。音羽屋の梅幸、菊五郎から「梅」「菊」の字を取った外題が面白い。(<a href="http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20051224/ftu_____mei_____002.shtml"></a>)



菊五郎劇団の復活物ということで、外題に「梅」「菊」の字を入れた洒落っ気たっぷりのお芝居、春らしい趣向で江戸の市井感が楽しめそうな気がします。



2005年12月24日土曜日

浅草歌舞伎「蜘蛛糸」の稽古始まる

六役早替りの衣装合わせ。また、本日から勘太郎さん、七之助さん、そして獅童さんを交えての振り合わせ稽古が始まる。(亀たより Ver.4)



亀治郎さんの亀たより、23日の日記に「蜘蛛糸」の大道具合わせ、4人揃っての振り合わせ稽古が始まったということが書かれています。今からどんな舞台になるか楽しみです。



醍醐寺薪歌舞伎2006年4月

船弁慶(ふなべんけい)
謡曲の要素を随所に散りばめた格調高い荘重な舞踊劇で、ひとりで男と女、静と動を踊りわける大曲です。今回は薪の炎に映し出される国宝・金堂を舞台に、人間国宝・中村富十郎が俳優人生と共に積み重ねてきた『船弁慶』をご披露いたします。(<a href="http://www.shochiku.co.jp/play/others/060427/midokoro.html">みどころ|醍醐寺薪歌舞伎|その他の劇場|歌舞伎・演劇[PLAY]|松竹</a>)



来年の醍醐寺薪歌舞伎は、富十郎の「船弁慶」です。他に橋之助の新作舞踊「重源上人由来鑑」、孝太郎、愛之助出演とのこと。



2005年12月23日金曜日

四国こんぴら歌舞伎大芝居の演目・配役発表

来年四月に開催される「四国こんぴら歌舞伎大芝居」(琴平町、同大芝居推進協主催)の制作発表が二十日、琴平町の町総合センターであった。座頭に坂東三津五郎さんを迎え、人気の市川海老蔵さんらも出演する豪華な役者陣で、公演は今年よりも二日長い十八日間。舞台の現存する国内最古の芝居小屋・金丸座(旧金毘羅大芝居)は、今回も全国からの多くのファンでにぎわいそうだ。(香川県のニュース:豪華役者陣「こんぴら歌舞伎」制作発表)



今年のこんぴら歌舞伎は三津五郎が座頭で、海老蔵、亀治郎フレッシュコンビです。海老蔵初役の勘平、三津五郎の踊り二題、三人顔合わせの「鞘当」、「かさね」は誰かは書かれていませんが、多分海老蔵の与右衛門、亀治郎のかさね?でしょうね。これは是非観にいきたいですね。



国立劇場初日開演前のお年玉

国立劇場のお正月は、新しい年の幕開けにふさわしく、初日開演前ロビーで行う恒例の鏡開きで、皆様をお迎えいたします。(初春歌舞伎公演は、鏡開きで晴れやかに幕開け|日本芸術文化振興会)



国立劇場初日のイベントのお知らせです。出演俳優の皆さんで鏡開きというお年玉付き。初日に行くと倍お徳ですね。



日本俳優協会でアルバイト募集

●日本俳優協会でアルバイトを募集しています日本俳優協会は「戦後の歌舞伎公演データベース」作成のため、資料調査とパソコン入力のアルバイトを募集しています。仕事の内容は、当方の事務所や図書館などでの資料調査とパソコンへの入力作業です。(俳優ニュース)



歌舞伎に興味がある方、戦後の公演について知りたい方にはうれしいバイトです。在宅でも可のようですので、応募されると良いと思います。



京都で『新選組!!土方歳三最期の一日』トークショーを開催

●京都で『新選組!!土方歳三最期の一日』トークショーを開催 NHKで来年の正月時代劇として放送される『新選組!!土方歳三最期の一日』のトークショーがJR京都駅で行われます。同番組に榎本武揚役で出演する片岡愛之助が出演しますので、ぜひご覧ください。(俳優ニュース)



クリスマスイブに「新選組」のトークショーも良いかもしれません。番組と両方見られたら楽しいですね。



2005年12月21日水曜日

第30回報知映画賞授賞式

新たなものに挑戦する進取の精神が旺盛な高麗屋。そのDNAが染五郎にもしっかりと組み込まれている。(芸能情報ページ)





将来は映画監督もやりたいと言っています。そして歌舞伎の脚本も書きたいと、夢を実現してほしいですね。

中村芝翫1月歌舞伎座休演

芝翫さん、肝炎で1月休演 歌舞伎座(京都新聞 電子版)



お元気のようにお見受けしましたが、過労?でしょうか、心配です。ゆっくり休養なさって下さい。お元気になられた芝翫さんの舞台を楽しみに待っております。



歌舞伎の稽古について

今、『獅子を飼う』の稽古の真っ最中です。西宮の初日まで約1か月の稽古ですが、新劇の稽古としては普通の日数です。それに対して歌舞伎の公演の稽古は特別な場合を除いて普通4~5日間しかありません。今回は、歌舞伎の稽古についてお話します。(三津五郎の部屋)



三津五郎さんが「演目豆知識」に歌舞伎の初日が開くまでの稽古の段取りを書いています。個々にしっかり覚えておくだけではなく、研究して、稽古に臨むのですね。よくでる演目では、いつでも代役ができるように勉強しておかなくてはいけません。本当にお休みのない厳しい職業です。



2005年12月20日火曜日

2月歌舞伎座演目発表

興行情報を掲載しました。(二月興行情報)





評判だった「二人道成寺」の再演もうれしいですが、平成の菊・吉の競演が楽しみです。



2005年12月18日日曜日

12月文楽公演

文楽 国立小劇場 12月公演三業の中堅・若手著しく成長(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20051217/ftu_____mei_____004.shtml)





若手が力を付けてきたとの評価です。これから益々修行され、世界遺産文楽の発展に繋がることと期待します。



文楽人形

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「熊谷陣屋」を観てきました。先月歌舞伎座で同じ出し物を上演したばかりですので、歌舞伎との違いがよく分かり面白かったです。



2005年12月16日金曜日

高濱流光妙さんが亡くなりました

高濱流光妙理事逝去去る12月7日午前8時10分、協会理事、高濱流家元の高濱流光妙氏が、肝臓がんのため逝去されました。享年81歳でした。((社)日本舞踊協会 ニュース&トピックス)



芸能花舞台でお馴染みの光妙さんが亡くなりました。日本舞踊の名手が又一人亡くなり、寂しいです。若い頃の美しい舞姿、晩年の円熟した踊り、懐かしく思い出します。心よりご冥福お祈り申し上げます。



国立劇場3月「猿之助十八番の内 當世流小栗判官」上演

3月歌舞伎公演「猿之助十八番の内 當世流小栗判官」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会)



猿之助一門による「小栗判官」の上演が発表されました。段治郎さんの名もあります。



2005年12月14日水曜日

「アンテナ22」で、中村勘太郎・七之助兄弟に密着した特集

12月19日(月) 22:00~22:53 日本テレビ系「アンテナ22」で、中村勘太郎・七之助兄弟に密着した特集を放送。(俳優ニュース)



兄弟揃ってお稽古している所などが見られるのでしょうか。浅草歌舞伎ではダブルキャストで演じるのですから、この辺の話題」かも知れません。



2005年12月13日火曜日

伝統芸能歌舞伎今年の決算

■〈5大ニュース〉■  ・歌舞伎 選:演劇評論家・藤田洋 ●中村勘三郎襲名盛況 ●坂田藤十郎、大名跡の復活 ●歌舞伎、ユネスコの無形文化遺産に ●歌舞伎座で蜷川幸雄演出の「十二夜」上演 ●坂東三津五郎の進境 番外:藤間紋寿郎の充実(日本舞踊) 番外:世代交代の予兆(文楽)(【回顧2005】若手躍進、舞台に新機軸 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))



今年も1年を振り返る時期がきました。5大ニュースとして藤田洋さんが挙げている項目を見ますと、変化のあった年であったと同時に大きく歌舞伎が変わった年であったように思います。来年も楽しい企画がいっぱいで活気ある舞台が期待できそうです。



2005年12月12日月曜日

市川團蔵さんご贔屓のHPを紹介致します

http://www.k4.dion.ne.jp/~mikawaya/index.htm



(このWebサイトは、市川團蔵丈のお許しをえて、『三河屋贔屓管理人』が運営しているものです)



團蔵さんのファンは大勢いらっしゃると思います。團蔵さんのスケジュールやコメントなどをみたり、お芝居の感想など掲示板に書き込めます。



今回團蔵さんに「一問一答」という型式でインタビューしたのがあります。大変興味深いです。みなさんもご覧になってみて下さい。



私が最も気になったのはこの答えですね。



<今後、演じてみたいお役は? 仁木弾正>



團蔵さんの仁木弾正、是非観たいです。



渡辺保の劇評 12月国立劇場

私はこの珍しい後半が面白かった。ただし直侍が三千歳を抱いて寝たというのはおかしい。原作では寮の前半と後半の間にもう一場あって、二人はちゃんと寝ている。ところが、今度のように清元が終わるとすぐ市之丞が出ると二人は寝ていないことになる。もう一工夫ほしいところである。(2005年12月国立劇場)



<原作では寮の前半と後半の間にもう一場あって>これが気になります。



清元の「冴え返る春の寒さに降る雨も~」直治郎が花道からでます。



戸口に行って鳴子が鳴って、新造が開けに来ます。



中に上がって三千歳の来るのを待ちます。



「知らせうれしく三千歳~」で襖が開いて三千歳登場。



新造が気をきかせて引っ込みます。ここで千代春が「あとでゆっくりおしげりなんし。」と言って入ります。



二人の逢瀬、色模様と清元にのって美しい振り事があって、いつもは、いきなり捕り手が来ます。今回は金子市之丞が出てきて・・・となります。



こう考えてみると寮の前半と後半の間に入る余地がない。寮の場をまとめて清元「忍逢春雪解」に仕立てたのではないでしょうか。千代春のセリフを踏まえて二人は寝たと思いますし、20日逢わなかった恋人同士が久しぶりに逢ったのですから、話しだけでは・・・と思います。私は清元にのって踊る振りの中で充分二人の行動が想像できます。最後の方で直はんが三千歳を抱くところ、このシーンは印象的ですし、全てを表現している気がします。雀右衛門の三千歳、菊五郎の直治郎で観た時はココはドッキリしました。雀右衛門ですから濃厚で抱かれる後ろ姿で思いを表現していました。原作ではどうなっているのか、非常に気になりますが、この場を清元に仕立てた演出は素晴らしいと思います。



同じ狂言でも、いつもと違う解釈や原作復活などで観られることは面白いことです。今後もこういう試みを期待致します。



12月14日のイベント

「実は一つの恋があの大事件を引き起こした」との自身なりの解釈を施した「私の忠臣蔵」の演題で、「鶴岡の饗応」「恋歌の意趣」「合印の忍兜」など通常二日かかる十一段までを、義太夫、長唄、端唄、尺八演奏をはさみながら、講談の神田きらりと語りつづる。5千円(1ドリンク付き)。(電)03・6824・5642。 (http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20051210/ftu_____mei_____004.shtml)



「忠臣蔵」を熟知していらっしゃる池田弘一さんが、14日という日に語り綴るというライブです。義太夫ばかりでなく、長唄、端唄、尺八の演奏を交え、講談と氏の語りで物語るという興味深いイベントです。



2005年12月11日日曜日

十三代目片岡仁左衛門追善狂言発表

三月大歌舞伎 十三代目片岡仁左衛門追善狂言    来年、十三代目片岡仁左衛門の十三回忌を迎えます。  これにあたり、2006年歌舞伎座「三月大歌舞伎」では、  その品格ある華やかで情愛ある舞台姿を偲び、  追善の舞台を上演することになりました。  片岡我當、片岡秀太郎、片岡仁左衛門による  記者発表の様子をご紹介します。(歌舞伎座メールマガジン)



十三代目片岡仁左衛門の追善興行が来年3月歌舞伎座で行われます。兄弟三人が父の得意とした役を演じます。各々のコメントが出ていますが、仁左衛門のお話しには感動致します。観る側も清い気持で拝見したいです。今から「道明寺」を見終わった後のカタルシスが想像できます。



杵屋五三郎さんが日本芸術院の新会員に選出

●杵屋五三郎さんが日本芸術院の新会員に選ばれました 2005年度の日本芸術院新会員が発表され、歌舞伎の関係者からは長唄三味線方の杵屋五三郎さんが新会員に選ばれました。長唄三味線の研鑚を重ね、卓抜した演奏技術はこの分野の第一人者としての評価が高く、近年は古典の継承に尽力し現代邦楽作品にも意欲を示していることなどが選出理由となりました。(俳優ニュース)



杵屋五三郎さんは同じく人間国宝でいらっしゃる東音宮田哲男さんとのコンビで、長唄の全集を出されています。これは収録まで大変だった事と思いますが、素晴らしいものです。しかしセット販売で価格も素晴らしいです。



http://www.kyoto-wel.com/item/IS81212N02574.html



亀治郎トークショー付き浅草歌舞伎観劇のお知らせ

「市川亀治郎丈の歌舞伎への想いを聞く」
老舗名料亭、浅草田甫「草津亭」での市川亀治郎丈トークショーと、浅草公会堂での新春浅草歌舞伎。
食事付会席料理コースとお茶・和菓子のコースをご用意。(<a href="http://www.kamejiro.net/cgi-bin/news/wlnews.cgi?id=news&no=46">亀ニュース</a>)

楽しいトークを聞いて、お芝居を観るというステキな企画です。お申込みはお早めに。



中村虎之介 『伽羅先代萩』の千松役で初舞台

中村扇雀の長男・中村虎之介君が、平成18年1月歌舞伎座「寿初春大歌舞伎」夜の部『伽羅先代萩』の千松役で初舞台を踏みます。それに先立ち、11月25日(金)に記者会見が開かれました。(俳優ニュース)



祖父藤十郎と母子役で重ねておめでたいですね。



2005年12月9日金曜日

坂東玉三郎と鼓童「AMATERASU」

坂東玉三郎と鼓童 2003年11月、坂東玉三郎演出による鼓童単独公演「鼓童ワン・アース・ツアースペシャル」を開催。公演開催まで約2年間、5度に渡り佐渡・鼓童村で稽古を共にして舞台を創り上げ、好評を博した。この模様は、NHKハイビジョンスペシャル「鼓童meets玉三郎」として放送され、大きな反響を呼んだ。この公演に向けた2年間の取り組みの末に、今回の公演が新たなる構想として誕生した。(みどころ|AMATERASU(アマテラス)|京都四條南座|歌舞伎・演劇[PLAY]|松竹)



話題を呼んだ鼓童との競演、又感動的な舞台が期待できます。



京都南座 染五郎の不二才(ぶにせ)

市川染五郎傾奇(かぶき)おどり
不二才(ぶにせ)



平成18年1月29日(日)(<a href="http://www.shochiku.co.jp/play/minamiza/060129/index.html">不二才(ぶにせ)|京都四條南座|歌舞伎・演劇[PLAY]|松竹</a>)

何か面白いものを見せてくれそうな予感。前売りの日を忘れないよう要チェック。



夏の夜の夢 松緑他

夏の夜の夢



平成18年3月18日(土)~26日(日) (<a href="http://www.shochiku.co.jp/play/shochikuza/060318/index.html">夏の夜の夢|大阪松竹座|歌舞伎・演劇[PLAY]|松竹</a>)

日生劇場、大阪松竹座でシェークスピアの「夏の夜の夢」を松緑主演で上演されます。



渡辺保の劇評12月歌舞伎座夜の部

第一は、福助児太郎親子の「重の井子別れ」。
 これが今までになく新鮮だった。(<a href="http://homepage1.nifty.com/tamotu/review/2005.12-2.htm">2005年12月歌舞伎座夜の部</a>)

福助の重の井に児太郎の三吉がこれまでと違った良さがあるとのことです。政岡にしろ重の井にしろ子供の年齢から考えてもそんなに歳とっている訳ではなく、今の福助の実年齢に近いのです。福助の母親が、現代の家族問題にも通じる苦悩をごく自然に表現できていたと思います。



2005年12月6日火曜日

「京人形」の立ち回り


今回は『京人形』の立ち回りのお話を。
『京人形』の立ち回りは、昔からの手順が残されている<所作ダテ>です。主人公の左甚五郎が彫刻師であり、捕り手も、紺の半纏に股引という大工の姿。常磐津節と長唄の歌詞も、大工道具を読み込んだシャレた内容になっておりますので、立ち回りに使う得物も大工道具となり、立ち回り自体も、使う道具を生かしたタテがついております。(梅之芝居日記)




梅之さんの日記に詳しく書いてありますのでご紹介致します。大工道具を使って仕草も大工仕事に見立て、楽しい立ちまわりです。いかにも歌舞伎らしくて大好きです。



「伝統歌舞伎保存会」の認定書の授与式


千穐楽前日の11月24日、「伝統歌舞伎保存会」の認定書の授与式が歌舞伎座の中村雀右衛門さんの楽屋で行われました。今回の認定は役者さん、音楽関係合わせて30名くらいでしょうか。私も今年の春頃会員に推薦され、この度認定書を頂きました。(楽屋日記 2005年12月)




「伝統歌舞伎保存会」の認定書というのがあるのですね。文部科学大臣から頂くようです。認定書を頂くと伝統芸能にたずさわっているという実感が持てるでしょうね。

2005年12月5日月曜日

「あたまとり」開始のお知らせ

ブログ引越しで遅くなりましたが、今月も「あたまとり」で遊んで頂きたいと思います。簡単にルールを説明致します。左の「ひとこと掲示板」を利用して、「○△□」ひらがなで入力します。その表記を続けて入れて、その後にコメントを書いて下さい。あたまとりですので最初の文字をとります。
サンプル
「なおざむらい」直侍。幸四郎が国立で演じています。→「な」で終わる言葉「やすな」保名。梅津の家元が素踊りで踊りました。→「や」で終わる言葉。「おとわや」音羽屋。児雷也では音羽屋ばかり!
こんな感じで繋げていきます。わたしがあらかじめキーワードを決めておきます。その言葉を入力すると「大当り!」とでるのです。
今月歌舞伎座の演目から関連した言葉で考えて下さい。



渡辺保の劇評 12月歌舞伎座昼の部


中幕は、勘太郎の猩猩が実にいい出来である。その出からして、体つき、歩きつ

きが、もう客の視線を集める。曲をよく飲み込んでいて自然に体が形にはまってい

く具合、タップリと踊っている余裕、振りがなにをあらわしているかがよくわかる

点、まことにいい。三月の「猿若」から「猩猩」まで、今年一年は勘太郎成長の年

であった。(2005年12月歌舞伎座昼の部)




「弁慶上使」の橋之助が良いとのこと。先月の光秀といい彼の持ち味が活かされ、こういう時代物が得意な役になると思われます。
勘太郎を褒めていますが、私も同じ印象をうけました。彼の踊りは本当に観ていて気持ちが良い。基礎がしっかり出来ていて、本人が何より踊る楽しみを感じているからだと思います。
「盲目物語」はいかにも勘三郎にあっているお芝居と言えます。先代が八重子のお市で演じた弥市が今でも目に浮かびます。きっとよく似ているんだろうと思います。(昼の部未見)

勘三郎のこの一年


このうち、大変なのは意外にも船頭。これまでの九代目市川團十郎の新歌舞伎十八番「船弁慶」と異なり、より能に近い原曲の二世杵屋勝三郎の作品で上演する。「長唄や道具立て、出など何から何まで違います。こんなにしゃべりまくる船頭は初めて」と笑う。静御前と知盛の霊は坂東玉三郎。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20051203/ftu_____mei_____001.shtml)

勘三郎にとっては襲名披露に追われ、あっという間の1年だったようです。
今月の歌舞伎座では父譲りの狂言を演じています。私はまだ夜しか拝見していませんが、「松浦の太鼓」では声、セリフが先代そっくりで、びっくりしましたね。
「船弁慶」では後シテが出てくるまで、勘三郎一人で繋ぐのですから、本当に大変そうです。
来年1月末の舞踊会に出演後、歌舞伎座出演はない、というのは随分寂しい話です。今までこんな事あったかしらと思います。地方での襲名披露公演が中心になるからだと思いますが、そう思うとこの12月は観ておくことをお奨めします。

 


2005年12月4日日曜日

歌舞伎座夜の部初日

初日夜の部に行ってきました。
「重の井」は本当の親子ですから感情移入が楽でしょうね。抱くところなど自然すぎて、却って屈折した母子の思いは薄いように思いました。
「船弁慶」は能を意識して、大道具もいつもと違う。松羽目の松の色も渋色になっています。明治の初年に能楽と三味線音楽とが合体して「吾妻能狂言」という新しいジャンルが作りだされました。この運動自体は廃れてしまいましたが、この時に能から取った曲が所謂「松羽目物」として現在上演されています。今回の玉三郎の「船弁慶」は明治に作られた「吾妻能狂言」を意識して能楽の舞いとして踊っていたように思います。足の運び、身体の動き等が能の舞いのようでした。後シテは雄壮さには欠けますが「平の知盛幽霊なり」と名のっての花道のところは雰囲気たっぷりで良かったです。もう一つ、長唄三味線タテの勝国さんをはじめとする勝派の皆さんによる長唄の演奏が見事でした。間も良し、音も良し、演奏が生き生きしていました。この長唄を聞くだけでも価値ありです。
最後の「松浦の太鼓」はこの時期にみる楽しさが何よりのごちそうで、14日に観られる方は幸せでしょう。やはり5月に「紅葉狩」とか2月に「伊勢音頭」とかは観たくありませんね。季節感が薄れてきた昨今、せめて舞台は時期に合った狂言を出して欲しいです。打ち出しも気持ち良く、師走の忙しさも忘れてしまいそうな気分でした。



新春特別舞踊公演のお知らせ

伝統文化放送十周年記念で舞踊会が行われます。



      時      平成18年1月27日 (金)午後6:00開演
                                 1月28日(土)午後1:00開演
      所      歌舞伎座



     演目       清元  北州                     中村富十郎
                    長唄  棒しばり               中村勘太郎/七之助/坂東弥十郎
                    義太夫  弓流し物語      井上八千代
                   長唄   春興鏡獅子         中村勘三郎



      料金      15000/11000/3A6000/3B4000



      前売開始 12月19日      電話web予約受付開始



本興行以外で役者さんの踊りが観られるのはうれしいです。特に素踊りは貴重です。「北州」と「弓流し物語」は素だと思いますが、どうでしょうか。



2005年12月2日金曜日

染五郎が最優秀主演男優賞受賞


第30回報知映画賞が29日までに決定した。最優秀主演男優賞は「阿修羅城の瞳」(滝田洋二郎監督)、「蝉しぐれ」(黒土三男監督)に主演した歌舞伎俳優・市川染五郎(32)が受賞した。(染五郎、妹に続いた 父を超えた )




受賞の喜びを語っています。染高麗!おめでとう。

段治郎休演のお知らせ


市川段治郎病気休演の為、下記の通り配役を変更させていただきます。何卒悪しからずご諒承下さいますようお願い申し上げます。
昼の部
「盲目物語」
浅井長政 坂東 薪車
文荷斎 市川 男女蔵
河内 坂東 亀三郎
夜の部
「船辨慶」
武蔵坊弁慶 坂東 弥十郎(十二月興行情報)




歌舞伎座fホームページに休演のお知らせと配役変更の詳細が発表されました。

ほっとけない 世界のまずしさ ホワイトバンドの活動に海老蔵参加


世界から貧困をなくそう、という意志を表示するホワイトバンドの活動に賛同し、海老蔵も今回のクリッキングフィルムに参加させていただきました。

→ ほっとけない 世界のまずしさ(成田屋 新着情報詳細)




ホワイトバンド運動に海老蔵が賛同、すこしでも多くの方にこの運動が広まると良いと思います。

福助 気ままに語る


色々なことをやらせたいただいた今年の中でも、やはり大きかったのは、シアターコクーンで「桜姫」をつとめたこと。また、「女と影」の公演、芸術院賞を頂いたこと、それと、火曜サスペンスの「中村歌留多」もありました。古典も「勧進帳」をはじめ、色々なものに踏み込めたし、私にとって、得るものの多かった、とても充実した1年でした。その中で、何といっても、勘三郎の兄の襲名は大きかったですね。私のことだけではなくて、菊之助くんの「十二夜」「児雷也豪傑譚話」をはじめ、野田秀樹さんが勘三郎襲名披露の中に取り上げられたり、串田和美さんが歌舞伎座にデビューしたり、歌舞伎全体が大きく動いていることを実感させられた1年でもありました。来年はどういう年になるのか、本当に楽しみです。(福助 気ままに語る)




今月のメッセージと今年一年を振り返っての感想です。福助さんがおっしゃっていますが、<、歌舞伎全体が大きく動いていることを実感させられた1年でもありました。>私も全く同感です。歌舞伎俳優それぞれが向上心を持って取り組んでいるように思います。反面、忙し過ぎて身体を壊す人も目立ちます。目先の興行だけを考えるのではなく、全体を見通しての各座の公演を計画して頂きたいです。

言の葉コンサート 坂東玉三郎が語る「天守物語」 


言の葉コンサート 坂東玉三郎が語る「天守物語」 (朗読の会) 
平成18年3月30日 広島県民文化センターふくやま
平成18年3月31日 静岡県 グランシップ
平成18年4月2日 岸和田市立浪切ホール(公演案内)




「天守物語」待ってました。特注の衣裳をお召しになるのでしょうか。朗読の会に着る為にオーダーするとは玉三郎さんらしいですね。

玉三郎の「今月のコメント」


潮谷義子熊本県知事・玉三郎対談■■

八千代座での坂東玉三郎舞踊公演も今秋で十三回目を数えます。初演当初は洗面所なども整備されておらず、雨が穴から降り込むなど老朽化が目立った芝居小屋も玉三郎さんが公演を重ね、山鹿に愛情を注がれた歩みに沿うように大改修を遂げ、見違える建物にその姿を変え、山鹿のシンボルとして復興しました。十五年目にあたる今回は十一月に開かれる八千代座公演を控え、毎回すばらしい舞台を披露してくれる玉三郎さんと、玉三郎さんを迎える側の一人として観劇がご趣味の潮谷義子・熊本県知事と八千代座の魅力や、山鹿をはじめとする温泉の良さや熊本の魅力のほか「おもてなしの心」などについて初対談していただきました。(コメント)




先月の八千代座公演の前に行った潮谷義子熊本県知事との対談が書かれています。玉三郎の熱意が伝わってきます。良いお話です。

2005年12月1日木曜日

お越頂きありがとうございます。

新居にお越頂きありがとうございます。
前の所より多少改善され居心地が良くなったようです。
これからもどうぞよろしくお願い致します。