●12月31日
京都南座顔見世 「義経千本桜」「雁のたより」 (NHK 番組表)
●1月1日
新春檜舞台 舞踊 長唄・清元「六歌仙容彩」(NHK 番組表)
●1月2日
新春檜舞台 舞踊・長唄「京鹿子娘道成寺」(NHK 番組表)
こいつぁ春から~初芝居生中継(NHK 番組表)
●1月3日
平成19年 初春お茶の間招待席 歌舞伎「梅初春五十三驛(NHK 番組表)
平成19年1月2日 19:00~22:00 NHK教育テレビにて放送予定の恒例『こいつぁ春から~初芝居生中継』に、大阪松竹座の初日の模様も中継される予定です。(成田屋 新着情報詳細)
1月2日他局で團十郎さんがクイズ番組に出演されることも、合わせてご覧下さい。
叔父に対する思いについて質問されると「教わったことで印象深いのは、毎日一生懸命に舞台をつとめること、品のないことをしてはいけないという二つです。亡くなる前に九州までお見舞いに行き、歌舞伎の古典を一から勉強し直すと伝えたら大変喜ばれました。その時の笑顔を忘れないように、これからも基本的に歌舞伎一筋で精進していきたいです」と感慨深そうな表情で語りました。(俳優ニュース)
来年4月に二代目中村錦之助を襲名する信二郎さんの記者会見のニュースです。
古典をしっかり勉強して、歌舞伎一筋に精進していきたい、と語っている信二郎さんはとても頼もしいです。最近、どの役にも真面目に取り組んでいて、役者ぶりも上がった信二郎さん、襲名を機に立派な役者になられますよう期待しております。
第1部は、荒事あふれる華やかな舞踊劇「正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)」、人間と狐(きつね)の異種婚姻を描いた狂言「芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)」、舞踊「英執着獅子(はなぶさしゅうじゃくじし)」では、藤十郎さんが姫の艶(つや)やかな舞いと豪放な獅子の狂いを見せる。芦屋道満大内鑑では、舞台装置の「かけすじ」を使った宙乗りがある。
第2部では、狂言「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」、藤十郎さんが裃(かみしも)姿で襲名後初となる「お目見え」のあいさつ、白拍子花子と狂言師左近の踊り比べが見どころの舞踊「男女道成寺(めおとどうじょうじ)」で構成している。(四国こんぴら歌舞伎大芝居:来年4月12日から14日間--琴平・金丸座 /香川:MSN毎日インタラクティブ)
第23回四国こんぴら歌舞伎大芝居の日程と演目、配役が決まりました。
「英執着獅子」「男女道成寺」と華やかな踊りですね。宙乗りもあるそうですから、楽しい舞台になるでしょう。
菊五郎が、昼夜の世話物で江戸の香りを漂わせた。(十二月大歌舞伎(歌舞伎座) : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
「芝浜」は本当に見ていて楽しいお芝居です。音羽屋の政五郎は江戸時代にタイムスリップしたような気になります。
夜の「出刃打ちお玉」は今回工夫を加え、変化をくっきりさせたようです。
夜が序幕の「神霊矢口渡」のお舟。義峯(友右衛門)に一目ぼれしてのうっとりとした風情から、六蔵(団蔵)をだまし、父を裏切ってまで逃す際の激しさ。一貫した性根が感じられる。富十郎の父、頓兵衛が見事だ。やぶを分けての登場にすごみがあり、短気な悪人が怒りを募らせていく様が活写される。引っ込みの技巧も見もの。団蔵の小悪党ぶりもいい。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
昼夜に2本初役に挑んだ菊之助が好評です。富十郎の頓兵衛、団蔵の六蔵という好配役を得、のびのびと演じられたのではないでしょうか。
歌舞伎座2月の演目が決定 歌舞伎座「二月大歌舞伎」の演目と主な配役が決まりましたのでお知らせいたします。(歌舞伎美人 | 歌舞伎座2月の演目が決定)
今年の国立劇場3ヶ月通しで上演された「元禄忠臣蔵」の余韻醒めやらぬ内に、「仮名手本忠臣蔵」の通しということになりました。
大星由良之助を幸四郎、吉右衛門で国立と被ります。他、豪華配役で充実した舞台が期待できそうです。
国立劇場開場40周年記念
国立劇場開場40周年記念歌舞伎脚本入選作
森山治男=作 石川耕士=演出 坂東玉三郎=演出
初瀬/豊寿丸 蓮華糸恋曼荼羅(はちすのいと こいのまんだら)三幕六場 中嶋正留=美術(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|3月歌舞伎公演「初瀬/豊寿丸 蓮華糸恋曼荼羅(はちすのいと こいのまんだら)」)
歌舞伎脚本応募の中から選ばれた作品が上演されます。玉三郎と澤瀉屋一門との共演のようです。どのようなお芝居なのか全く分かりませんが、出来上がりが楽しみです。
たとえば大目付仙石伯耆守は史実では優秀かつ果断な官僚だが、同時に幕閣の事大主義に苦悩した人でもある。そのために十二月十五日当日は自邸と江戸城の間を何回も往復せざるを得なかった。しかし真山戯曲ではその複雑な政治事情をカットし、仙石伯耆守をかなり一面的な「土屋主税」的人物に単純化している。そのために肝腎の大石内蔵助との対立が明確でなく、それにつれて大石の抗弁も盛り上がらない。(2006年12月国立劇場)
仙石伯耆守について、史実をよく知らない私には、<一面的な「土屋主税」的人物に単純化している>ことに何の違和感もありませんでした。
三ヶ月にわたっての通し狂言は大変面白かったです。大石という人物は多くの小説家、戯作者にとって、魅力ある存在だということが納得できます。
私的には第1部の吉右衛門の大石が一番印象に残りました。
91年の会長就任後も歌舞伎の普及に目配りを続け、01年に尾上松緑、市川海老蔵、坂田藤十郎らの連続襲名を発表するなど晩年まで歌舞伎界発展に精力を傾けた。歌舞伎俳優の信頼は厚く、数多くの人気俳優の仲人も務めた。(asahi.com:松竹会長の永山武臣氏が死去 - 日刊スポーツ芸能ニュース - 歌舞伎 - 文化芸能)
襲名の口上で「松竹永山会長のお薦め~」と良く耳にしたお名前です。こんにち、毎月歌舞伎が上演されていますが、これは永山会長のご尽力あってのことだと思います。心よりご冥福お祈り申し上げます。
「外側から見ることで、歌舞伎が楽しくなりました。歌舞伎は型を受け継いで、守り、創造するもの。今までは自分で創造するところまでいかなかったけれど『どういう風に崩そうか』とか、考えるようになった。自由になれた気がします」 映画の体験は歌舞伎への情熱を増すという結果をもたらした。歌舞伎でも大役続き。周囲の期待は高まるばかり。 「手も足も出ないことも多々あります。その日、一日を死ぬ気でやる。昨日の自分には戻りたくない。前進しかないと思っています」 端正な顔立ちから、どこまでも真摯(しんし)に役に向き合う心意気が伝わってきた。(菊之助、マスクの中から見つめ直した自分の原点:芸能:スポーツ報知)
たまたま試写会のチケットをもらったので、見てきました。この文を読むと自衛隊に行って学んだことが書いてあり、佐清の心の内を研究し役づくりしたことが分かります。
実の親子が母子の役をするのは照れくさいかと思いましたが、とてもしっくりと良い感じでした。考えたら父親とは親子、恋人とか、しょっちゅう演じているので、そうめずらしくもないのかも知れませんね。
大役続きの菊之助、毎日前進~素晴らしいことです。息切れしないように、たまにはゆっくり休むのもよろしいと思いますが・・・
映画は脇もベテラン揃い、見ごたえありました。
第23回浅草芸能大賞授賞式
日時:平成19年2月4日(日)午後3時
場所:浅草公会堂
800人を抽選でご招待:往復はがき(1人1通)に住所・氏名・電話番号・希望人数(2人まで)をご明記の上、 12月25日(月)必着で下記へ送りください。
〒111-0032 東京都台東区浅草1-38-6 浅草公会堂「浅草芸能大賞」係
お問い合わせ:TEL 03(3844)7491(亀ニュース)
亀治郎さんのサイトにご案内が出ていました。往復はがきで応募、25日締め切りです。
「出刃打ちお玉」の増田正蔵 ─ 池波正太郎先生が梅幸おじさんのために書かれた作品で、初演の増田正蔵は紀尾井町のおじさん(二世松緑丈)がなさったとのことですが、拝見しておりませんので、おじさんのイメージからどのように演じられたか想像できないでおります。新歌舞伎ということで、菊五郎さんや演出の寺崎先生も自由に役作りをさせてくださいましたし、今まで演じたことのないようなお役を自分で作る楽しさはございましたが、菊五郎劇団のチームワークと世話物の雰囲気を壊すことのないよう注意いたしております。イヤな男になるのですが、最後に救いがあるような、池波先生らしい作品で、演じていて楽しい役でございます。(baigyoku.com ひとりごと)
先月の「御浜御殿」のこと。今月のお役について書かれています。増田正蔵 の役づくりは楽しかったようです。梅玉さんの心遣いがお芝居を良くしているのだと思います。
今月歌舞伎座一番の見ものは、夜の部第一の富十郎菊之助の「神霊矢口渡」である。いや今月だけでなく今まで見た「矢口渡」のなかでももっともすぐれた舞台の一つである。 富十郎の三十六年ぶりの頓兵衛は、その舞台の大きさ、その手強さ、その調子、そのグロテスクなつくりの役者顔、その義太夫の味がこの役にぴったりである。(2006年12月歌舞伎座)
円熟の芸を見せる富十郎と娘役がニンの菊之助の「神霊矢口渡」が好評です。
「出刃打ちお玉」も練り直され、面白くなっているとのことです。
月末の観劇が楽しみです。
歌舞伎を題材にした映画特集「蔵出し 銀幕・大歌舞伎」が、十日から来年一月二十七日まで、東京・杉並のラピュタ阿佐ケ谷で開かれる。 上映されるのは「残菊物語」や「藤十郎の恋」など、映画ファンには懐かしい作品ばかり二十二本。歌舞伎俳優・中村福助が初めて映画に挑んだ「娘道成寺~蛇炎の恋」(高山由紀子監督)は、ほかの作品が日替わり二回上映なのに、延べ八回の予定。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061209/ftu_____mei_____003.shtml)
これは良いニュースです。ラピュタ阿佐ケ谷は駅から遠くはありませんが、ちょっと分かりにくいかもしれません。
「残菊物語」「元禄忠臣蔵」もあります。福助の「娘道成寺」はかなり最近のものですね。
公開講演会
「歌舞伎の魅力とは何か5つのポイント」
講師:渡辺保
日時:平成19年1月14日(日)13:30受付開始 14:00~15:30
場所:http://www.u-air.ac.jp/hp/center/skanto/tama/gaiyou.html
本講演会は、一般向けの公開講演会ですので、 一般の方も参加可能です。
当日の来場でも参加可能ですが、 会場設営の関係上、出来る限りお申込みを頂いております。
お問合わせ・お申し込みは、 東京多摩学習センター総務係まで、 窓口または、電話(042-349-3467)にて 受付。
渡辺保さんの講演会のお知らせです。前回は間際にお知らせしたのでご都合つかない方もあったと思いますが、今回は1月14日ですので、劇場観劇日と重ならないようにご計画下さい。前もって東京多摩学習センター総務係までお申込なさいますように、お願い致します。
片や罪人、片や役人という立場でありながら、お互いに心の奥底で深く交流しあうという、仙石対大石の大人のドラマを、討ち入りの模様を本人たちが語り出すという趣向のなかに浮かび上がらせていくのが、仙石伯耆守の役の使命だと思っております。(今月のスケジュール)
三津五郎さんの今月のメッセージと役どころです。
本日、第三部観劇してきました。三津五郎さんの仙石伯耆守は登場した時から、情ある役人という感じが滲み出ていました。討ち入りで幕となる「仮名手本忠臣蔵」と違って、その後の様子、心中などが細かく書かれていて、胸に響きました。
今月は泉岳寺に行かれる方も多いことでしょう。お線香の煙が絶えないそうです。
平成18年12月6日21:00~ NHK総合・デジタル総合にて放映されます『ニュースウォッチ9』に海老蔵のインタビューが放映される予定です。 奇しくもその日は海老蔵の誕生日。どうぞお見逃しなく!(成田屋 新着情報詳細)
成田屋さんのHPにご案内がありました。ちょうどお誕生日に当たる日ですね。楽しみです。
日本芸術院(三浦朱門院長)は1日、新会員に演劇(歌舞伎)の片岡仁左衛門氏ら6人を内定したと発表した。15日付で、伊吹文部科学大臣が発令する。(asahi.com:芸術院新会員に片岡仁左衛門氏ら6人 - 文化一般 - 文化芸能)
片岡仁左衛門さんが日本芸術院の新会員に選ばれました。とても名誉なこととお慶び申し上げます。これからも格調高い演技で良い舞台を期待します。
テレビCMで満開の桜の下から大勢の子供たちがワッと飛び出すシーンがあるが、これが気に入っているようで、こんな構想も。 「あれを御殿山の桜に見立てて、品川宿から日本橋につなげたら…」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061202/ftu_____mei_____004.shtml)
筋は追わず、パロディ尽くしの痛快娯楽歌舞伎、今回も菊五郎さん何やら面白い趣向を考えているようです。復活の新しいお芝居で四役こなすとはすごいパワーですね。純子夫人の毎朝作る野菜ジュースが活力の元でしょうか。
11月の「鶴亀」を、渡辺保先生が誉めてくださっていますが、また、このところ雀右衛門は踊りばかり、とも書かれています。本当のところ、一生懸命に踊っておりますものの、自分では思うように動けていないことがよく分かっております。そして、お芝居をやりたい気持ちも強いのですが、足がもうひとつ本当でありませんので、会社もいろいろあまり動かなくてよい演目を、考えてくれているようです。(中村雀右衛門公式ホームページ)
足は今ひとつのようですが、お元気の様子うれしく思います。その内お芝居も見られると願っています。
娘と名の付く舞踊は、藤娘、鷺娘、もちろん京鹿子娘道成寺は歌舞伎舞踊の舞踊として代表的なものです。その三つの娘物を300回、400回と上演させていただきましたことは、私の女形の人生にとって、大変幸せなことでした(坂東玉三郎ページ)
玉三郎さんの「今月のコメント」です。歌舞伎の女形にとって「娘形」が踊れるというのは必須条件ですが、いくつになっても可愛らしく、初々しく、色っぽく踊れるのは素晴らしいことです。いつまでも娘の踊りを踊って頂きたいです。
陽春花形歌舞伎
主な出演者坂東三津五郎・中村橋之助・尾上菊之助(公演予定 陽春花形歌舞伎)
チラシが載りました。「盟三五大切」「芋掘長者」2演目に上の3人が出演です。
三津五郎の「芋掘長者」は本当に楽しかったので、是非再演して欲しいと思った演目です。
「盟三五大切」は南北らしい演目、三人の共演が楽しみです。
11月歌舞伎公演「元禄忠臣蔵 第二部」の受賞者は下記の通り決まりましたのでお知らせいたします。
一、優秀賞中 村 魁 春(御右筆江島の演技に対して)
中 村 翫 雀(富森助右衛門の演技に対して)
一、奨励賞上 村 吉 弥(腰元おうめの演技に対して)
(11月歌舞伎公演 国立劇場賞のお知らせ|日本芸術文化振興会)
翫 雀さんの富森助右衛門はとても良かったと思います。今までとは違った一面を見たような気がしました。
皆さん、ご受賞おめでとうございます。
放送大学HP http://www.u-air.ac.jp/を開いて下さい。
更新情報の11月20日アップの所をクリックして下さい。
2006年11月20日
面接授業の「共修生」募集~共に学んでみませんか?
共通科目:人文系演劇入門3
【担当講師】渡辺 保 放送大学客員教授 竹森 佳史 淑徳大学非常勤講師
12月2日(土)第2時限12月2日(土)第3時限12月2日(土)第4時限
12月3日(日)第2時限12月3日(日)第3時限
この授業は「演劇入門(’06)」の放送授業とも関連をたもちながら、皆さんが演劇の鑑賞を始められ、あるいはその学習や研究の第一歩へと進まれる基礎を与えるものです。日本の伝統演劇、近・現代演劇やミュージカルなどさまざまな舞台の事例をとりあげて、わかりやすく解説・分析をこころみ、演劇という芸術に対しどのような見方・考え方をしていったらよいか、多様な可能性をさぐります。【定員:若干名】 受付は12月1日17時までお申込先 東京文京学習センター TEL 03-5395-8688(放送大学 > お知らせ > 面接授業の「共修生」募集~共に学んでみませんか?)
(渡辺保さんの講座が生で聞かれるという大変魅力的なお知らせです。日にちがせまっていますが、興味がある方は参加なさったらよろしいかと思います。)
小玉祥子さんがインタビュアーで時蔵さんがお役についてお話しています。
「不気味さと華やかさの両方があり、最後は屋台崩し(館が壊れる)のスペクタクル。常磐津の名曲で、一巴太夫さんに語っていただきます」
常磐津一巴太夫さんの語りとはステキですね。目で楽しみ、耳も楽しみな「将門」です。
夜の部では池波正太郎作「出刃打お玉」。尾上菊五郎演じるお玉の仲間である茶屋女のおろく役。「お玉は落ちぶれ、こちらはおかみさんになる。菊五郎のおにいさんが『そこまで汚くするんですか』というお姿になります」(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
最初の場から何十年も経ったということなのでしょう。若い時のお玉と同じだとは分からない程、汚く拵えるみたいです。
今回は又ちょっと手が加わり、面白くなっていると思います。
福助、トークイベントを開催します
「大人の休日倶楽部」 presents 「福助、歌舞伎をめぐる旅(仮)」
「大人の休日倶楽部」 の会員の方へのプレゼントに企画されたようです。会員でなくても申込みできるようです。抽選に当たったら入会が条件のようです。
大事なのは最初の花道のスッポンからの出。「初演の時は蝦蟇とともに出ましたが、今回は蝦蟇なしで。差し出しのろうそくを使い、きれいなだけでないオドロオドロした雰囲気も見せたい」(<a href="http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061125/ftu_____mei_____003.shtml"></a>)
来月の歌舞伎座で「将門」の滝夜叉を25年振りに演じる時蔵のコメントです。花道のスッポンからの出の演出は、今月の仁木同様ワクワクします。常磐津の浄瑠璃を聴くのも楽しみですし、大がかりな屋台崩しも魅力です。光國を演じる松緑、私には先々代松緑の印象が強烈に残っていますが、当代もきっと頑張ってくれると期待します。
「二月花形歌舞伎」主な配役が決まりました! お待たせしました!「二月花形歌舞伎」の主な配役が決まりましたのでお知らせいたします。「二月博多座歌舞伎」は、いよいよ来週12月2日(土)からご観劇券発売開始です。お見逃しなく!(博多座)
若手大活躍の舞台ですね。12月2日~申込み開始です。来年のスケジュールをもう考える時期ですね。
舞台で言えば、観客よりも先に初日の公演を見てしまうことになるのだが、これまた不思議な感覚である。(亀たより Ver.4)
亀治郎さんの亀たよりに、「風林火山」の来年放映予定の映像を一足早く観たという感想がのっています。成る程、初日公演を早々と観る感覚・・・彼らしいコメントです。
益々第一回目が待ち遠しいです。
遊郭で遊びほうけているかに見えた内蔵助は、浅野本家の家臣、進藤(彦三郎)から、意図と反する浅野家再興への動きを知らされた時に揺れ、主税(愛之助)にあだ討ちの決意を打ち明ける時に本心を見せる。藤十郎の柔らかさから厳しさに転じる変わり目が見どころだ。秀太郎の遊女浮橋が好演。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
史実の内蔵助はかなり廓遊びをしたそうです。水に石を投げて波紋の行方をじっと待つ、辛い日々を紛らわしていたとも言えます。その苦衷を藤十郎は好演していました。
「御浜御殿」は梅玉の持ち役となるでしょう。素晴らしい出来でした。
2006年秋の叙勲受章者が発表され、歌舞伎の関係者では囃子方の望月朴清さん、清元三味線の清元榮三さん、日本舞踊家の花柳芳次郎さんが旭日小綬章を受章しました。(俳優ニュース)
朴清さんの鼓の音を聴くとうれしくなります。清元のお三味線も歌舞伎舞踊には欠くことのできない大切なものです。これからもたっぷり堪能させて頂きましょう。ご受賞おめでとうございます。
国立劇場 伝統芸能講座マーク 大島 「化け猫の誕生」~復活狂言は趣向いじりで始まる~(国立劇場 伝統芸能講座 マーク 大島 「化け猫の誕生」|日本芸術文化振興会)
興味深いテーマで、面白いお話が聞けると思います。お申込お忘れなく。
菊之助の弁天小僧がみせる。娘から男に返る見現しの鮮やかさ、口跡のよさ。南郷の松緑と息も合い、運びもよい。松緑は小悪党らしい切れとあいきょうがある。左團次の駄右衛門が貫禄で橘太郎の番頭がうまい。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
小玉祥子さんの劇評です。弁天小僧を勤める役者の条件を全部持ち合わせている菊之助、松緑の南郷との息もぴったり、花道で唄う都々逸も良い声でした。
12月1日(金)公開の映画『武士の一分』に坂東三津五郎が出演しています。映画では初となる敵役として、クライマックスでは主演の木村拓哉と火花を散らす果し合いを演じています。(歌舞伎美人 | 坂東三津五郎が映画『武士の一分』に出演)
以前、三津五郎さんからこの映画のお話を伺った時に、ラストの木村拓哉との果たし合いのシーンはなかなか監督のオーケーがでない、「風を待っているんです。」と答えられ、その風が良い具合に吹いた時、「撮影開始!」になり、無事撮り終わったとのこと伺いました。風がどんな風に戦う二人に吹いていたのか?観て確かめたいと思います。
国立劇場開場40周年記念として10月から3ヶ月にわたり上演いたしております『元禄忠臣蔵』は、おかげをもちまして大変なご好評をいただき、12月『元禄忠臣蔵 第三部』の入場券はこのたび全日程、完売いたしました。厚く御礼申し上げます このページのトップへ(国立劇場12月歌舞伎公演『元禄忠臣蔵 第三部』完売のお知らせ|日本芸術文化振興会)
10月公演は始まってまもなく完売になりましたが、第三部の12月は前売りの段階で既に売り切れになりました。すごい人気ですね。第一部を観た方は通して観たくなりますから、当然の現象かもしれませんが、これだけ評判になると役者さんも演出の方も力が入るでしょう。来月が楽しみです。
親と子の歌舞伎鑑賞会 12月24日(日)
歌舞伎座昼の部(11時開演「嫗山姥」「将門」「芝浜革財布」「勢獅子」)の3階席を親と子(18歳未満)の組み合わせに限り、1人2400円(通常4200円)で提供する。希望者は往復はがきに、郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、枚数を記入、同月12日までに〒104-8077東京都中央区銀座6の6の7朝日ビル、都民劇場「親と子の歌舞伎」係へ。問い合わせは03・3572・4311へ。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
クリスマスイヴを親子で歌舞伎、ナンテ洒落ていますね。申込みお忘れなく。
知盛をいつも遣っていた玉男について、玉女は「師匠の知盛の足・左を三十年くらいやらせてもらいました」と思い出を話す。「義太夫がすばらしい作品。歌舞伎とは違った文楽の魅力をお伝えしたい。この役には、さまざまな型のふりがあるので、それもきれいにお見せしたい」と意気込む。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061118/ftu_____mei_____001.shtml)
玉女さんが亡き師匠の芸を受け継ぎ、「義経千本桜」の知盛を演じます。
松緑の初役二役が良い。昼「番町皿屋敷」では、腰元お菊(芝雀)に愛を疑われた青山播磨の憤怒と孤独を骨太に見せた。夜「馬盥(ばだらい)」では、主君小田春永(海老蔵)からの偏執的な恥辱に耐えに耐える武智光秀を、陰翳(いんえい)を込めて演じている。本能寺の引っ込みで叛逆(はんぎゃく)を決意する件、愛宕山で上使を斬(き)り、三方を踏み砕く約束の見得の気迫が充実。([評]花形歌舞伎(新橋演舞場) : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
海老蔵の弁慶、菊之助の弁天も結構ですが、今月の松緑はなかなか良いです。「馬盥(ばだらい)」で海老蔵の春永と、「弁天小僧」では菊之助の弁天に南郷と、いずれも良いコンビで楽しみました。これからもいろんな役に挑戦して、次代を担っていって頂きたいと思います。
「床下」は、ベテラン富十郎が若々しく勢いのある男之助、団十郎が仁木で抜群の迫力。大詰では、八汐と2役の仁左衛門が悪を懲らす勝元でさっそうと登場、段四郎が外記で老忠臣を好演。([評]顔見世大歌舞伎(歌舞伎座) : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
読売の評も「竹の間」を褒めています。
「竹の間」は仁左衛門の八汐、三津五郎の沖の井とのよき取り合わせで、舞台に緊迫感が生まれた。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
「竹の間」は登場人物がそれぞれ良い演技で、役がくっきりと浮き立ち、顔見世ならではの醍醐味が味わえました。「床下」富十郎・團十郎も良かったです。
昼夜通して踊りが多かったですが、中でも三津五郎の身体を充分使って軽妙に踊った「願人坊主」、端正に行儀良く踊った「鶴亀」が秀逸でした。
菊五郎の初めての「雛助狂乱」は大道具の雪景色はきれいでしたが、あとは全く分からない踊りでした。絡みは最初と終わりに軽く出す程度で良かったのではと、思いました。
「五条橋」は流石の天王寺屋も弁慶の心は薄れ、親の愛情がチラチラ覗いていました。あと数年で「連獅子」が見られるかもしれませんね。
10月中旬、はやくも新橋演舞場の終演後の舞台に「河連館」の道具を飾り、(奥)の稽古がございました。その以前に3猿之助丈は11海老蔵丈に稽古をなさったそうですが、客席の3猿之助丈にご挨拶に伺ったところ、「よろしく。(11海老蔵丈が)一生懸命よくやってくれます。…跡継ぎ」とおっしゃいました。(今月のお役)
今月の葵太夫さんは歌舞伎座と演舞場の掛け持ちです。歌舞伎座では「御殿」を演舞場は「河連館」を語って居られます。
海老蔵が猿之助の指導により、初役の狐忠信を演じたということが、いかに大きな意味を持っているか、葵太夫さんが言っていらっしゃいます。私も以前では考えられないことだと、驚きました。素直に教わりたいと申し出た海老蔵、快く自分の築いた芸を伝授する猿之助、全てを呑んで受け入れた市川宗家團十郎、このことは今後の歌舞伎界に良い意味で影響をあたえるのではないでしょうか。
大変素晴らしいお話でしたので、紹介させて頂きました。
いよいよ明日、角川書店の角川学芸出版より、梅原猛「神と仏」対論集3「神仏のまねき」が発売される。これは梅原先生と各分野で様々に活躍する学者や作家の方々が、神と仏という視点から縦横無尽に語りつくすというシリーズで、この3巻目より一人一冊になる。その対論相手として、日頃から尊敬申し上げる先生からご指名いただいたのは、思いがけない喜び、身に余る光栄である。(亀たより Ver.4)
「神仏のまねき」梅原猛さんと亀治郎さんの対論集が発売されます。目次の項目を見ただけで面白そうです。
先日、歌舞伎座に置いてあったので持ち帰りました。
特集「美しい国、日本」 ドナルド・キーンと瀬戸内寂聴の対談
文花な女たち 菊五郎夫人富司純子さん
富十郎の幸せ 関容子
市川亀治郎 「美しい国、日本」についてのテーマに答える
幕間に読むのに最適な小冊子です。
昼の部の「先代萩」の充実ぶりにくらべて、夜の部は各優自分の出し物を並べた結果顔見世らしい顔合わせがなく、狂言立てにも魅力がない。役者揃いの大一座なのに残念である。(2006年11月歌舞伎座夜の部)
このことは今月に限らず、最近特に感じるところです。各役者さんが手慣れた演目を出し合っての狂言立てで、本当に魅力に欠けます。
お正月の歌舞伎座の演目が発表されましたが、「俊寛」「勧進帳」これでは足を運ぶ気になりませんね。
昼夜で一番活躍しているのは三津五郎さんですね。夜の部はこれからですが、大いに楽しみです。
なかでは「御浜御殿」がいい。第一に戯曲として他の幕にくらべて格段にすぐれているからであり、第二に梅玉の綱豊、翫雀初役の富森助右衛門が新鮮だからである。(2006年11月国立劇場)
藤十郎の内蔵助、「元禄忠臣蔵」第二部です。幕開けの、屏風の陰に浮橋といる艶っぽい場面から、どうしても先月の吉右衛門の内蔵助と同一人物だとは思えませんでした。
「面ないちどり」のさわぎも、今一つ明るくないように感じました。ここが華やかでないと、後の主税に本心をうち明ける場が引き立ちません。
「御浜御殿」は渡辺保さんがご指摘のように、一番良かったです。良く書けているし、歌舞伎っぽい出来で、ここが度々単独で上演されるのが分かります。
梅玉さんの綱豊卿はニンもあっていますし、心情も良く分かり素晴らしかったです。
「南部坂雪の別れ」は、いよいよ討ち入りという流れが分かって、観客もほっとします。
そして、来月に気持が動きます。
『願人坊主』には、「悪」の字のついた手桶の底をお面にしてボロボロの扇子を持って踊るところがあります。これを「悪玉おどり」といいます。三代目三津五郎が『七枚續花の姿繪』という七変化舞踊のひとつとしてこの『願人坊主』を初演したのは文化8年(1811)ですが、その4年後に出版された葛飾北斎の『踊独稽古(おどりひとりげいこ)』には『あくだまおどり』という踊りの振りの図解が載せられています。変化舞踊はその当時市井で流行しているものをリアルタイムで取り入れることが多くありました。(三津五郎の部屋)
「三社祭」の善玉・悪玉踊りでも、このユニークなお面はお馴染みですが、三津五郎さんが大変詳しく解説しています。黄表紙の世界など見たことありませんが、マンガチックに描かれていて面白そうです。当時の市井で流行ったことを、即取り入れたりした変化舞踊は、当時の江戸人がいきいきと表現されているんですね。
「京鹿子娘二人道成寺」シネマ歌舞伎で上映平成18年2月に歌舞伎座で上演され、好評を博した「京鹿子娘二人道成寺」が、シネマ歌舞伎となって上映されます。(歌舞伎美人 | 「京鹿子娘二人道成寺」シネマ歌舞伎で上映)
二人の花子をどう映すのでしょうか、舞台とは違った魅力が期待できそうです。
平舞台から一気に三段をこえて二重に飛び上がったのには驚いたし、客席から嘆声がおこった。体の軽さがすごい。いささか体育会系だが、とにかくビックリした。 もう一つは、欄間から飛び降りて舞台端へ来るところ。ビタッと正面を向いた顔が無機的に光り輝いていた。 さらにもう一つ。義経のせりふを階の隅でうずくまってジッと聞いているところ。人間ならぬ狐の存在を感じさせた。 以上三点は、海老蔵の芸質の天性の魅力である。是非義太夫の本文に戻って再演してもらいたい。(2006年11月新橋演舞場)
今回の3人が演じているお役は、どれも容易いものはありません。これから何度も手がけていき、○十年後にやっと自分なりの型が確立するというものだと思います。
個々に未熟なところはあるものの、「花形」と言うにふさわしい舞台だと思います。真剣に役に取り組み、毎日が勉強であり、模索して、悩んで、そういう姿を観るのも実に楽しいことです。今この時の「華」は今しか観られません。
狐忠信はセリフもまだまだですが、心はキツネになっていたように思いました。
いとも簡単に二重に飛び上がったのには驚きました。海老蔵さんだと不安なく観ていられますね。
私が使います扇は、初めて綱豊卿を演じました時に、亡き美保先生に頂戴した扇でございます。お形見となってしまいましたが、今回も使わせていただき、美保先生にお教えいただいたことをもう一度よく考えて大切に勤めさせていただきます。(baigyoku.com ひとりごと)
2ヶ月連続出演の梅玉さん、通しの難しさ、面白さを実感なさっていることでしょう。美保先生に頂いた扇をご使用とのこと、どんな扇か注意してみましょう、
左團次さんの結婚式のお話もかいてあります。相変わらずお客様へのサービス忘れない、とっておきの余興があったみたいですね。
「七枚續~」は、坂東流の流祖・三世三津五郎が江戸の文化文政期に初演した七変化舞踊(女三の宮・梶原源太・汐汲・猿回し・願人坊主・老女・関羽)。
常磐津「源太」は源平合戦の折、梶原源太景季が箙(えびら)に梅の枝をさして戦い、風流男とはやされた逸話が題材。生田の森の合戦を物語るうち、酒を飲んだ勢いで、なじみの傾城・梅ケ枝との痴話げんかの話になって…。 「役者の経験を三十年重ねて、芝居も踊りも引き出しが増え、『源太』の持つ色気、柔らかさ、品など、求められるものが出せるようになった」と話す。
これまで九代目の父とともに舞踊の勉強会「登舞の会」をつくり、主に埋もれた三世の変化舞踊復活に力を注いできた。その一つが常磐津「願人坊主」。江戸時代、市中を徘徊(はいかい)して門付けや水垢離(みずごり)の代参をする下級僧侶の風俗を写した踊り。六代目尾上菊五郎が踊った清元「浮かれ坊主」の原曲でもある。 「浮かれ坊主」は曲も衣装も洗練されているが、「こちらは残された三世の錦絵通りに、いがぐり頭にボロ扇子を使い、当時の風俗をリアルに演じてみます」。 毛色の違った名作舞踊二題の演じ分けが見どころとなる。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061104/ftu_____mei_____002.shtml)
三津五郎は意欲的に変化舞踊の復活に力を注いでいます。今回もめずらしい演目を踊ってくれます。「浮かれ坊主」の原曲でもある「願人坊主」は正に風俗舞踊、とても興味あります。いつか、七変化七演目全部に挑戦してほしいですね。全く資料がないのもあるかもしれませんので、少し無理なお願いと思いますが・・・
10月歌舞伎公演「元禄忠臣蔵 第一部」の受賞者は下記の通り決まりましたのでお知らせいたします。
一、優秀賞 中 村 東 蔵(加藤越中守・奥野将監の演技に対して)
一、奨励賞 中 村 吉三郎(梶川与惣兵衛・下男八介の演技に対して)
中 村 種太郎(大石松之丞の演技に対して)
このページのトップへ(10月歌舞伎公演 国立劇場賞のお知らせ|日本芸術文化振興会)
優秀賞、奨励賞に上の3人が決まりました。本当に素晴らしい舞台でした。
受賞おめでとうございます。
昼の部「伽羅(めいぼく)先代萩(せんだいはぎ)」では、妖術を使う仁木弾正に扮し、実悪のすごみを見せて大立ち回りを演じる。白鸚、二代目松緑の2人の叔父が得意としてきた役で、松緑に教わったという。 「雲の上をふわふわ歩く場面で貫目(重み)を出せるかどうかが急所です。日本料理で言えば、ダシが決めてだが、同じ昆布とかつおぶしを使っても湯加減ひとつでダシの味が違ってくる。基本を守りながら、いい味を出したい」と語る。 (asahi.com:団十郎が本格復帰 療養後初めて、昼も夜も - 歌舞伎 - 文化芸能)
私が松緑の仁木弾正を初めて観たのは高校生の時です。花道の演出といい、いっぺんに仁木のファンになってしまいました。團十郎はその松緑に教わった由、ステキな仁木のことでしょう。
本格復帰叶い、うれしいです。無理のないようにと思いながらも、昼夜に出演と聞いて喜んでしまいます。
お家転覆の首謀者、仁木弾正(につきだんじょう)が妖術を使ってネズミに化ける。逃げるネズミを捕らえようとする男之助は、荒々しく迫力ある演技が見どころ。富十郎は、「それまでの義太夫狂言がいきなり荒事に変わる、意表を突いた演出が面白い。ご先祖様の知恵ですね」と話す。(「伽羅先代萩」富十郎 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
團十郎の仁木弾正に富十郎の男之助は見ごたえ充分です。菊五郎の政岡、仁左衛門の八汐と大顔合わせでの上演です。じっくり歌舞伎味堪能できる大舞台です。これだけ贅沢な顔合わせは滅多にありません。芸術の秋、歌舞伎座に足を運びましょう。
十一月歌舞伎座昼の部の「先代萩」は花水橋、竹の間、御殿、床下、対決、刃傷の通し。またかと思ったが見れば見たでさすがに当代の役者揃い。顔見世らしく充実している。ことに「竹の間」が近来になく面白い。菊五郎の政岡、仁左衛門の八汐が前回とは大いに違って、虚実、善悪、陰陽、東西の芸風、その対照まことに面白いからである。(2006年11月歌舞伎座昼の部)
昼の部の「先代萩」の通し、流石に顔見世にふさわしい豪華な顔ぶれです。そして各人の芸が絡み合い素晴らしい舞台のようです。これから観にいきますので、「竹の間」が楽しみです。そして三津五郎の「願人坊主」も良いとのこと、楽しみです。
◆「源太」東京の本興行では初めてになります。なんともいえずいい踊りですが、きりっとしたなかにも柔らかさがなければならず、また戦物語から廓話へのなめらかな変化も要求される、なかなか難しい踊りです。若い頃には手も足も出ませんでした。この頃ようやく、30年前に三津蔵師匠に教えられたことが分かるようになってきました。色気があって滑らかで、なんとも言えぬ味わいのある世界。そんなものが舞台に漂えばいいな、と思っています。今回は「先代萩」の序幕で頼兼が紫の同じような衣裳を着るので、三代目の錦絵にならい、藤色の着付にしようと思っています。
◆「願人坊主」まったくの初めてです。父が昭和55年の第1回「登舞の会」で復活した踊りです。そのときは「源太」「老女」「願人坊主」の3段返しで、「源太」は私が勤めていました。六代目菊五郎が初演して人気舞踊になった清元の「うかれ坊主」の原曲です。六代目は常磐津の「願人坊主」を清元になおし、さらに清元の「納豆売」の一部を付け加えて、新しく「うかれ坊主」としたのです。それが人気曲となり、この常磐津の原曲の方は忘れ去られていたものを、父が復活したという訳です。ですから今回歌舞伎の本興行での上演は、おそらく江戸時代の三代目三津五郎以来になるのではないかと思われます。「源太」との変わり目を鮮やかに、「うかれ坊主」よりややリアルに汚い、「願人坊主」ならではの味わいを出したいと思っています。(今月のスケジュール)
歌舞伎座の顔見世では朝から晩まで大活躍の大和屋さんです。5役勤められる中、「源太」と「願人坊主」がやはり気になる演目です。踊りこんだ身体から滲み出る味わい、楽しみです。
会場では玉男さんが1136回演じた当たり役「曽根崎心中」徳兵衛など名舞台の映像を上映。長年パートナーを務めた人間国宝・吉田簑助さんのお初、玉男さんの一番弟子・吉田玉女さんの徳兵衛で「曽根崎心中」のさわりを演じ、人形の手を合わせて冥福を祈った。 (asahi.com:さよなら徳兵衛 吉田玉男さん文楽協会葬 - 古典芸能 - 文化芸能)
玉男さんの当たり役であった「曽根崎心中」の徳兵衛を一番弟子の玉女さんが、長年相手役を演じた簑助さんがお初を、二人が手を合わせ冥福をお祈りした。
実に心温まるお別れの会で、玉男師匠も天国から喜んで居られることでしょう。
ドナルド・キーン氏、狂言の魅力を紹介 11月6日に企画公演(asahi.com:ドナルド・キーン氏、狂言の魅力を紹介 11月6日に企画公演 - 文化一般 - 文化芸能)
関西文化の発信を目的とした連続企画「上方文化を遊ぶ」の東京公演が11月6日、新宿文化センターである。サブタイトルは「~ドナルド・キーンと茂山狂言~」。
ドナルド・キーン氏のお宝映像も観られるそうです。日本文化について、多くの人が興味を持ち、観たり聞いたりする機会を持って頂きたいです。日本人より鋭い感性で日本文化を紹介して下さると思います。
菊五郎が政岡を初演したのは昭和六十年十月の歌舞伎座。「父(七代目梅幸)から成駒屋(六代目中村歌右衛門)さんへ聞きに行け、と言われました。かなりリアルに教えてもらい、それを細かく書いて残してあります。『先代萩は誰が何をやっても、政岡のものですよ』と言っておりましたね」
成駒屋の政岡は結構でしたね。片はずしの風格と情愛あふれる演技で素晴らしかったです。音羽屋の菊五郎が五度目の政岡を演じます。八汐に仁左衛門、仁木に團十郎と顔見世ならではの顔ぶれです。
夜の部では、歌舞伎座で初めての舞踊「雛助狂乱」を披露する。江戸中期の二代目嵐雛助が長唄「狂乱吹雪の雛形」を初演したのにちなんだ曲名の通称。捕り手と立ち回る秋田城之助(菊五郎)の狂気が見どころ。「ゆったりした流れで清元『保名』と似ています。雪景色の舞台にして、絡みは三人にしてやってみようかと」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061028/ftu_____mei_____003.shtml)
「保名」に似ていて雪景色?美しい舞台でしょうね。どんな踊りか大変楽しみです。
文化功労者に芝翫が選ばれました。
お元気でこれからも正当な歌舞伎を演じて頂きたいです。一月一役で良いですから、長く舞台を続けて欲しいです。
「思ってもみなかったので、大変嬉しく思います。祖父・五代目歌右衛門、父・五代目福助、私の恩師である六代目菊五郎に対してご恩返しができたような思いです。私事ですが、父が早く死に、女手一つで育ててくれた母が、きっと泉下で喜んでくれているだろうと感じています。」(歌舞伎美人 | 中村芝翫が文化功労者に選出)
「勧進帳」では、立ち役の富樫を初めて演じる。対決する弁慶役は海老蔵で「前から、いっしょにやってみたいと思っていた」という。「父たちが競演した役を、私たちがやることに意味を感じます」 (asahi.com:菊之助、3役に挑む 花形歌舞伎、11月1日から - 歌舞伎 - 文化芸能)
襲名後6年振りの「弁天小僧」、初役の「勧進帳」の富樫、「船弁慶」の静(後シテ知盛)という超大役に挑む菊之助さんの意気込みが伝わってきます。共演の松緑さん、海老蔵さんとの舞台は、どれも歌舞伎らしい狂言で、今から楽しみです。
http://www.misonoza.co.jp/enngeki_folder/engrki_top.html
「盟三五大切」
「芋掘長者」
三津五郎・橋之助・菊之助他
「芋掘長者」は大変面白かったので、是非再演してほしいと思ったのですが、名古屋で再演が決まりました。南北の魅力満載の狂言にユーモラスな舞踊劇と良い組み合わせだと思います。
その逆で歌舞伎をたとえ一度も観たことがなくても、この芝居に深い感銘を受ける人もいるはずです。歌舞伎初心者にお勧めの演目といえば「わかりやすくて楽しい、見た目も派手な作品」と思われがちですが、決してそうではないのです。会社や家族のために仕事一途であったがゆえに、歌舞伎を観る機会がなかったという男性もたくさんいらっしゃることと思います。この「元禄忠臣蔵」はそういう方々にこそ、初めての歌舞伎体験として観ていただきたい作品です。 (asahi.com:〈第4回〉「大人の歌舞伎デビュー」 - 歌舞伎を楽しむ - 文化芸能)
歌舞伎とは実にいろんな形態があり、あれも歌舞伎、これも歌舞伎、演じる役者も臨機応変に古典もやれば、新作も演じます。華やかな様式美を堪能したり、今回のように全く地味な男のドラマに心打たれたり、飽くことありません。
真山青果の「元禄忠臣蔵」を初めてご覧になったら、きっと感動されることと存じます。
吉右衛門の内蔵助は、事がなければ平穏に「無用の人」として世を送りたかったという言葉が納得できるようなおおらかな風情だ。それが、評定となると一転し、果断で厳しい姿となる。その変化が鮮やかで、ことに徳兵衛とのやりとりに見ごたえがある。 直情径行で世渡り下手な徳兵衛を軽くいなしていた内蔵助が、死を賭しての物言いに、ついには本心を打ち明ける。富十郎の古武士然とし、どこか世をすねた徳兵衛がよく、2人のセリフ術で舞台に引き込まれる。 梅玉の内匠頭に気品があり、切腹の場面に哀れさが漂う。歌昇が幕府の目付、多門伝八郎では理非をわきまえた武士をすがすがしく演じ、安兵衛では剛直な武士の気迫を見せた。東蔵、芝雀、信二郎、松江、吉之助が好演。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
青果のセリフ劇が吉・富両優のうまさで引き立ちました。
歌昇の二役、かなり良かったです。芝居の盛り上がりに大きく貢献したと思います。
小玉さんと同じ印象を持ちました。
菊之助は、平成八年の襲名披露公演で演じた。「父(菊五郎)から教わりましたが、あの時は、芝居をしているというより、台本通りせりふを言って手順を追っていただけ。手も足も出なかった。あらためて父の存在の大きさを知った。今回は白浪仲間の南郷力丸が同世代の尾上松緑さんなので、二人の意気を見せられればと、楽しみにしています」 「浜松屋で正体を暴かれ、かれんな娘からガラッと男に変わるところが見せ場ですが、ここは男らしさというか、すごみを出して。型を変えようなどと意識せず、父の型をそのままにやります」と、淡々と話す。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061021/ftu_____mei_____003.shtml)
菊五郎の弁天に辰之助の南郷というコンビで随分観ましたが、今回は父達を彷彿させる舞台になりそうです。
演舞場は若手にとって大物にチャレンジできる良いチャンスです。初役に挑む者、観る側も力が入ります。
◇親と子の歌舞伎鑑賞会
11月19日(日)歌舞伎座昼の部(11時開演「伽羅先代萩」「七枚続花の姿絵/源太・願人坊主」)の3階席を親と子(18歳未満)の組み合わせに限り、1人2400円(通常4200円)で提供する。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
お子さんと一緒に行かれるチャンスです。演目も分かりやすいと思います。自分と同じくらいの子供が舞台で演技しているのも興味をひくことでしょう。
10月歌舞伎公演「元禄忠臣蔵」(第一部)につきましては、おかげさまをもちまして、全席完売となりました。(10月歌舞伎公演「元禄忠臣蔵」(第一部)につきましては、おかげさまをもちまして、全席完売となりました。|日本芸術文化振興会)
この記事が10月12日付けでトピックスとしてのっています。驚くべきことです。開場以来初めて(正確には知りませんが)なのではないでしょうか。
友人、知人に見に行くように勧めても、<遅かりし、由良之助>一幕見はないし、補助席は出さないのでしょうか。
今年の吉右衛門は何々賞をきっと頂くとおもいますね。五月の演舞場、九月の秀山祭、そして今月の大石内蔵助。パワー全開、拍手拍手です。
大阪松竹座 新築開場十周年記念
壽 初春大歌舞伎(歌舞伎美人 | 壽 初春大歌舞伎の演目と配役)
團十郎の弁慶に海老蔵の富樫、そして藤十郎の義経で「勧進帳」。九段目も藤十郎の戸無瀬に團十郎の由良之助という顔合わせ。海老蔵は「毛抜」の粂寺弾正。翫雀、扇雀兄弟は大奮闘の東西競演です。新築開場十周年記念公演にふさわしい演目だと思います。
よく解説書に、荒事は七つ八つの子供の心で演じろと書いてある。しかし実際にこれまで見た誰のどんなに素敵な五郎にせよ、それを心得として演じていることは察しられても、実際に子供そのものの躍動感として感じられたという五郎は見た記憶がない。壮年の演者の立派な役者顔に、剥身の隈を取った五郎の顔が重なって、渾然とした風格が出来上がる。その見事な風格を、われわれは愛でたりほめたりしてきたのだった。海老蔵の五郎との一体化というのは、それとは違う。もちろん海老蔵も、あの顔である、近ごろ頓にいやまさるあのますらをぶりの風格である、見たさまも風情も立派な五郎には違いはない。しかしあの三階席までも届かせる共鳴のオーラは、それとは別の発現体から出るものだ。海老蔵のことばかり言って、菊之助のことはちっとも言わないではないかと言われそうである。そうではないのだ。規矩規範からいつはみ出すかとハラハラさせる海老蔵を、端正でエレガントな菊之助が支え続ける、実はそのバランスの絶妙さにこそ、場内の共鳴の根源があるのである。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
助六の時にも驚いたが等身大の五郎がそこにいる、五郎のヤンチャがそのまま重なる。
歌舞伎十八番というお家芸が彼の流れる血汐に共鳴するように感じられます。
当日、約1時間にわたって猿之助直々の言葉に聞き入った海老蔵は「役の心得はもちろん、澤瀉屋(おもだかや)さんのいろいろなご工夫も丁寧に教えていただきました」とコメント。猿之助は「日ごろから私の仕事に大きな関心を寄せてくれている海老蔵さんに、私にとって、最も大切にしてきた(演目の)『四の切』の指導をするのは大変うれしいことです。海老蔵さんの宙乗り姿が今から目に浮かぶようです」とエールを送った。(中日スポーツホームページへようこそ)
澤瀉屋の「四の切」が成田屋の御曹司に伝えられる。素晴らしいことですね。猿之助の狐忠信の宙乗りを初めて観た時の興奮が甦ってくると思うと感無量です。運動神経抜群の海老蔵ですから、きっと速やかに早変わりもこなし、又親を慕う子狐の心情も表現でき、拍手喝采浴びることでしょう。
師走の歌舞伎座はベテランと若手が活躍です。海老蔵はオペラ座の演目「紅葉狩」を菊之助は八重桐 矢口渡では富十郎の頓平でお舟を、松緑は 菊五郎の芝浜、夜の部で出刃打お玉
師走の歌舞伎座はベテランと若手が活躍です。松緑・菊之助・海老蔵に菊五郎が中心で、雀右衛門、富十郎、田之助、梅玉、時蔵、魁春が共演。
来年のオペラ座で出す「紅葉狩」を一足先にみられるのも楽しみです。
DVD「歌舞伎名作撰」シリーズ 追加発売のお知らせ(歌舞伎美人 | DVD「歌舞伎名作撰」シリーズ 追加発売のお知らせ)
刷新された新サイトに情報がありました。昭和52年53年の「仮名手本忠臣蔵」、猿之助の「黒塚」、まだ記憶に新しい團十郎の「助六」が順次発売されるようです。
今月、キラリと光ったのは、昼の部「葛の葉」の魁春。安倍保名に助けられたキツネが、美しい女性・葛の葉に化け、妻となり子までなす。そして、別れの時がくる。 魁春は「子別れ」で泣かせる。控え目な芸風が、人間でない引け目を巧まずして表現している。4月の「井伊大老」の側室お静の方と同様、独特の存在感で見せている。([評]芸術祭十月大歌舞伎(歌舞伎座) : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
このところ上昇中の魁春さん、控えめだけでなく彼独自の芸域を確立してきていると思います。
【昼の部】 午前11時開演
一、新歌舞伎十八番の内 高時 ◆北条高時 海老蔵
二、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子 ◆小姓弥生/獅子の精 菊之助
三、倭仮名在原系図 蘭平物狂 ◆奴 蘭平実は伴義雄 松緑
◆在原行平 菊之助
【夜の部】 午後4時15分開演
一、おちくぼ物語 ◆おちくぼの君 菊之助
◆左近少将 海老蔵
二、新歌舞伎十八番の内 船弁慶 ◆静御前/平知盛の霊 海老蔵
◆舟長三保太夫 松緑
三、彦市ばなし ◆彦市 松緑(博多座)
やっと来年2月の博多座の演目・配役がでました。新歌舞伎十八番が3番でるというのはめずらしいですね。11月の演舞場で菊之助が演じる「船弁慶」を今度は海老蔵が演じる。良きライバルですね。仕上がりの印象はかなり違うのではと思います。
昼は「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の床下と対決・刃傷の場の敵役・仁木弾正。伊達騒動を扱った人気狂言で、仁木はお家横領をたくらむ重量級の悪役。「座頭役の最たるもので、貫目(貫録)で見せるところ。対決では、絡みの人とぽんぽんと段取りよく、機敏に立ち回らなければ」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061014/ftu_____mei_____004.shtml)
来月の歌舞伎座顔見世で大役を務める團十郎さん、今月の舞台は足慣らし、六本木から自宅まで歩いて帰っていらっしゃるようです。
久々の仁木と河内山、今から楽しみです。
吉右衛門の大石内蔵助は、二度目の玄関先で富十郎の徳兵衛と出合ったところの幼友達ぶりで富十郎とイキの合ったところを見せ、つづく竹の間、黒書院、そして城外と人の意見を集約していく具合、徳兵衛との友情あつく、はじめて本心を見せる幕切れから花道の引っ込みまで、十分の出来である。(2006年10月国立劇場)
渡辺保さんの国立の劇評、意外に辛口です。私は脇の人たちも緊迫したただならぬ状況を充分演じていると思いました。そして青果のセリフに関しては、松緑時代より若手連はセリフの活舌が良く、聞きやすいと思いました。感じ方は様々です。どれが正しいという問題ではなく、各人の胸に響く舞台であれば、それで良いのではと思います。
これから11月、12月と内蔵助を演じる役者が変わります。誰が良かったかは3部を見終わらないと分かりませんが、吉右衛門の内蔵助はかなり高得点でしょう。
まず目につきますのは、水浅葱の無紋の裃(水裃と呼んでおります)、白小袖という拵えの者数名の存在。これなどはいわゆる<死装束>ですから、(ああ、この人たちは殉死する覚悟なんだな)とご想像がつくでしょう。真山氏のト書きでも、この拵えの者は「中に気早なるもの」と表現されています。しかし、大半の諸士は、普段通りの麻裃に、色みのある羽二重地の着物の者ばかり。では彼らのどこに死の覚悟が? ということになりますが、実は銘々の<襦袢>が純白のものになっており、ことあらば着物を肌脱ぎして、いつでも潔く死ぬことができるようになっているというわけです。普通諸士の襦袢は納戸色や紺色、花色(青)の襟、袖色となるところ。今月上演の他の場面では皆そのようになっております。この場に限って白襟、白袖のものにしているということは、お客様からはすぐにはわからないかもしれませんが、襟もとにご注目頂ければ、ご確認できると思います。(梅之芝居日記)
梅之さんのブログに興味深いお話が載っています。武士の習いとか、覚悟とか、そういった事が衣裳で分かるんですね。注目してみましょう。
昔から判官役者は切腹のあと、いつまでも楽屋に居てはいけないと言われております。「元禄忠臣蔵」とはいえ同じことと思い、播磨屋のせっかくのお誘いではございますが、早々に退散するようにいたしております。
こんな慣習があるんですね。面白いですね。
新歌舞伎といわれる昭和初期の作品ではございますが、いつまでも新しい感覚を持って、古典となっても生き続ける芝居と存じます。綺麗な女形さんが出る芝居と違って、男の芝居(今月は女形の衣裳を着た方は、子役含めて3人のみ)といえると思います。台詞は現代語でございますので、解りやすいと思いますし、誰でも知っている物語。こういう作品から歌舞伎に親しむのも良いかもしれません。また「仮名手本忠臣蔵」と違った忠臣蔵を楽しむのもよろしいかと存じます。芸術の秋に、芝居見物も宜しいかと……。(baigyoku.com ひとりごと)
梅玉さんもおっしゃっているように「仮名手本忠臣蔵」とは違った「忠臣蔵」も良いものです。
佐々木盛綱=真田信之、佐々木高綱=真田幸村、北条時政=徳川家康、そして、和田兵衛秀盛は後藤又兵衛です。この段以外の登場人物も、頼家=秀頼、時姫=千姫、三浦之助=木村重成、片岡造酒頭=片桐且元となっています。このようにうまくふたつの時代の人物を置き換えています。(三津五郎の部屋)
時代物とは何かややこしいという先入観を抱きがちです。三津五郎さんが分かりやすく解説して下さり、頭が整理できます。「盛綱陣屋」「鎌倉三代記」「義経腰越状」の作品の関係が理解できます。
渡辺 保先生が、雀右衛門丈の「現在道成寺」についてすばらしい一文を書かれました。株式会社 新書館刊 ダンスマガジン 11月号 1500円一般書店で購入できます。手に入らない場合の問合せ先 : 新書館営業部 03-5970-3840 (中村雀右衛門公式ホームページ)
ダンスマガジンという雑誌は歌舞伎のことも書かれているようです。書店で見つけてみます。
来年の6月に博多座で「NINAGAWA十二夜」が再演されるようです。歌舞伎でシェークスピアをどう料理するのかと大変話題になりました。初日を迎え、驚きました。大道具のミラー、洋楽チェンバロの演奏、セリフは殆ど原作の翻訳がベース、新しいことばっかり、でも「歌舞伎」なんです。立派に歌舞伎としての「十二夜」でした。主演の三役を演じた菊之助は数ある戯曲からこの「十二夜」を自ら選びました。このチョイスがまず成功に導いたと思います。配役は初演通りかは分かりませんが、亀治郎が出演できるか気になるところです。
http://www.hakataza.co.jp/lineup/2007.html#
開場40周年記念公演として、今回この演目を選んだことに意義を感じます。
現在活躍の役者さん達は歌舞伎の将来に危機感を持っていて、何か新しいことをしなければ、現代のお客さんにも分かりやすいお芝居を、と皆さん考えています。その前向きな姿勢が感じられ、最近の舞台は活気を呈し毎月目が離せません。
しかし、あまりにも観客を意識しすぎて、上っ面の面白さに頼っているようなきがします。
今回、真山青果の「元禄忠臣蔵」を見ると、これが求めているものなんだ、と気が付きました。青果の戯曲は史実を踏まえ、骨格もくっきりと描かれ、人物の性格も対位的に書かれています。そしてセリフが長いことも特長です。
三日目ということで、数人の役者さんはまだ完璧に入っていませんでしたが、長セリフの応酬は目が覚めるように鮮やかで、思わず引き込まれてしまいます。
私の頭の中では「仮名手本忠臣蔵」が基盤にありますので、史実はこうであったのか、この人は歌舞伎のあの役名の人のことか、等思いめぐらすのも面白かったです。
配役についても今月は適材適所、主演の大石の播磨屋はもちろん上々の出来、梅玉の浅野内匠頭、富十郎の井関徳兵衛、も良し、しかし何と言っても今月のキーパーソンは多門伝八郎・堀部安兵衛の二役を演じている歌昇です。
国立劇場でなければ出来ない企画、しかも3ヶ月にわたる通し上演、久々に見る硬派のお芝居、歌舞伎座は行ったことあるけど国立は・・・と思っていらっしゃる方、是非是非、見に行って頂きたいです。今回見逃すと数十年見られないと思います。
この曲の見どころは、舅(しゅうと)から所望された獅子の舞を聟が舞う場面。能『石橋』や『望月』の象徴的な「獅子」に比べ、狂言では写実的な型が多くあります。
若獅子が自慢げにたてがみを振り立てる「たてがみ巻き上げ」、親獅子が子の増長を戒め、谷に蹴落(けお)とす「谷落とし」、必死に這(は)い上がってくる「谷上がり」、登り切って汚れた髪を清流で洗う「髪洗」。
親獅子が子獅子を谷底へ落とすのは、子の勇気を試すため。父は能楽界でも有名なスパルタ親父で、私や弟たちは稽古のたび、どれほど蹴落とされたか知れません。負けるものかと這い上がり、また挑戦する、その繰り返しの毎日でした。 今になって思うのは、それは必ず這い上がって来てくれると信じているからこそできたこと。親と子が深い愛情と信頼で結ばれていなければ、ただの虐待です。我が子を真に自立させるため、心を鬼にして厳しい試練を与えねばならない親こそ、より深く大きな愛情と勇気を試されているのです。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20061007/ftu_____mei_____002.shtml)
能の「石橋」は見たことありますが、囃狂言の「獅子」というのはありません。この文を読むと長唄「連獅子」の踊りにより近い気がします。観てみたくなりました。
<親と子が深い愛情と信頼で結ばれていなければ、ただの虐待です。>
今、社会問題になっている「虐待」のことを考えると親子の信頼関係が薄くなっているのでしょう。又学校の教師は厳しく生徒に罰を与えると、すぐ訴えられてしまいます。
中学生、高校生にこの狂言を見せて欲しいですね。きっと何か心に残ると思います。
「クイズ$ミリオネア」みていただけましたか?出演が決まったときは「緊張するかな…」と思ったのですが、最後は「楽しんでやろう」という気持ちになったのがよかったのかもしれません。巳之助のテレホンでの即答ぶりには、私はもちろん一緒に出てくれたお弟子さんたちもびっくりでした(三津五郎の部屋)
テレビの前で声援おくっていました。もう写真がアップされるなんてスゴイ!熱海旅行になるかしら?
総じてこの勘平は長身痩躯、スッキリとして、カドカドの姿がよく、芝居の世話の味、しかもこころの真裸々な描写が見事で堪能させた。(2006年10月歌舞伎座)
仁左衛門の勘平は菊五郎型を基本に独自の型を作っているとのこと、関東の者にも違和感なく見られる。渡辺保がいうように<スッキリとして、カドカドの姿がよく>惚れ惚れする勘平です。
團十郎さんが完全に復帰の様子、うれしいですね。
どちらも先輩を相手に拮抗する役まわりで、責任の重さを感じると共に、舞台での大きさが出るように、位負けせず立派に勤めたいと思っております。(坂東三津五郎公式ホームページ)
藤十郎襲名興行に出演、大事な役どころで舞台を盛り上げてくれると思います。
来春、テレビ東京でオンエアされるスペシャルドラマ「李香蘭」に出演することになり、そのロケで、中国・上海に10日間ほど出かけます。これは、日本人に生まれながら、中国人歌手・女優として生きた李香蘭こと山口淑子さんの波乱の生きざまを描いたドラマで、主演は上戸彩さん。私が演じるのは、長谷川一夫さんです。生前一度だけお目にかかったことがありますが、幾つになられても品格があり、理知的なダンディで、本当に魅力的な方でした。今から長谷川一夫さんが出演されていた映画やテレビを見て、研究に余念がありません。ドラマ放映はまだ先のことですが、皆さん、ご期待くださいね。 (福助 気ままに語る)
秀山祭のことと、来春放映のテレビドラマ出演のお話です。長谷川一夫さんのお役のようです。「目千両」といわれた長谷川一夫さん、多くの女性を魅了した人でした。福助さんの長谷川一夫、楽しみです。
公演記録映像などの上映と各界からお招きする講師のお話で毎回ご好評をいただいている伝統芸能講座。今回の講師は、歌舞伎俳優の片岡愛之助さんです。(イベント案内|日本芸術文化振興会)
特集サイトがあります。各食事処の案内から新調されたジュータンの紹介、各イベントの案内などがまとめてあるので、見逃していないかチェックできます。
愛之助さんの講師のレクチャーの締め切りは10月27日です。
ほんとうに夢のような南の島でした。これからも色々な海を探して、潜ったり休んだりして行こうと思っていますが、皆様も機会がありましたら素晴らしい海を見て、都会の中で仕事をしてきた疲れを癒したり、空中に飛んでいる電磁波などから逃れるためにも、お薦めしたいと思っております。海の美しさ、素晴らしさというものは言葉では言い尽くせるものではありません。10月中頃にはタヒチで撮影致しました動画を少しですが、掲載させていただきたいと思いますのでご覧くださいませ。(坂東玉三郎ページ)
今回は夏休みに行かれたお話です。玉三郎さんすっかりリフレッシュされたようですね。来年には又素晴らしい舞台で魅了してくれることでしょう。
しかし、出遣いの玉男さんはどんな役を遣っても、遣い手が表情を出すことは決してなさらず、すべて人形に客の目を集中させようとなさった方だった。羽織落としの忠兵衛も、人形が遣い手の心を伝えてくれたのである。これは後輩たちが学ぶべき課題であろう。
人形遣いが表情を出してしまうと、人形が死んでしまう。人形を生かさなければいけない。これはかなり難しいことと思います。玉男さんをお手本に研究していただきたいです。
〇二年五月の国立劇場で演じた「菅原伝授」の菅丞相が忘れ難い。気品と愁いの漂う丞相の姿は、玉男さんの芸の本質を見せたもので、歌舞伎の故十三世仁左衛門と共に長く残るだろう。 (演劇評論家・津田類) (http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060930/ftu_____mei_____001.shtml)
菅丞相という役は文楽でも歌舞伎でも、誰もが出来る役ではありません。十三世仁左衛門と通じる所があるような気がします。
初春歌舞伎公演「通し狂言 梅初春五十三驛(うめのはるごじゅうさんつぎ)」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|初春歌舞伎公演「通し狂言 梅初春五十三驛(うめのはるごじゅうさんつぎ)」)
やっと発表されました、五十三次といっても京都から江戸と逆コースです。各場のタイトルから想像すると、お得意のパロディ満載といった感じです。お正月らしく楽しいお芝居のようですね。
第23回浅草芸能大賞の受賞者が今月22日に発表され、歌舞伎の関係者では歌舞伎俳優・市川亀治郎さんが奨励賞を受賞しました。(俳優ニュース)
毎年恒例のお正月の浅草歌舞伎での活躍、亀治郎の会では独自の解釈をもって取り組む姿勢、受賞に値する数々の舞台を見せてくれました。テレビのお仕事の経験後、又素晴らしい舞台を提供してくれると期待します。
市川亀治郎さん、受賞おめでとうございます。
55年の「曽根崎心中」復活上演で、徳兵衛に抜擢(ばってき)された時。手本はなく人形の所作を一から考えた。女の人形には通常、足がない。だが心中を誓う場面では、お初の足遣いにすそを割って足を出させ、その白い甲を徳兵衛が自分ののどに押し当て、抱きしめた。鮮烈なエロチシズムは伝説となり、徳兵衛は玉男さんの代名詞となった。 (asahi.com:気迫の中に品よい色香 文楽の顔・吉田玉男さん逝く - 文化芸能)
去年あたりから休演が続き心配していましたが、突然の訃報に胸が痛みます。「曽根崎心中」を初めて玉男・簑助で観た時より、近松は文楽に限るという持論を持ちました。
素晴らしい舞台はいつまでも心に残っています。心よりご冥福をお祈り致します。
上演が途絶えて久しい文楽の演目を復曲する公開講座「浄瑠璃」が、東京・早稲田大学演劇博物館の主催で9、10月に1回ずつ開かれる。両日とも復曲奏演に加えて、内山美樹子・早大教授の解説がある。演目が固定しがちになる文楽界の、すそ野を広げようという企画だ。 (asahi.com:埋もれた文楽演目再び 早大で今月と来月 - 古典芸能 - 文化芸能)
9月25日 「半二の曽根崎心中」
世話物屈指の難曲で、文楽では明治中期以降、上演が途絶えていた。浄瑠璃の竹本千歳大夫と三味線の野澤錦糸が、残された三味線譜をもとに今回初めて復曲した。
10月10日 「北条時頼記―女鉢の木雪の段」。
先行作品へのパロディー精神があふれ、哀切な文弥節を多用した18世紀の大ヒット曲だ。明治10年を最後に上演が途絶えていたのを、故・豊竹呂大夫が84年に復曲し、3回上演された。今回は浄瑠璃の豊竹英大夫と三味線の鶴沢清友が再演する。復曲されても再演が続かないと、また埋もれてしまう、という危機感から企画された。
両日とも午後2時から、早大小野記念講堂で。無料。
これは大変興味ある講座ですね。解説つきですので分かりやすいと思います。
歌舞伎:親と子の鑑賞会
10月22日(日)歌舞伎座昼の部(11時開演「葛の葉」「寿曽我対面」「熊谷陣屋」「お祭り」)の3階席を親と子(18歳未満)の組み合わせに限り、1人2400円(通常4200円)で提供する。希望者は往復はがきに、郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、枚数を記入、同月11日までに〒104-8077東京都中央区銀座6の6の7朝日ビル、都民劇場「親と子の歌舞伎」係へ。問い合わせは03・3572・4311へ。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
18歳未満のお子さまがいらっしゃる方、是非応募なさって下さい。
秀山祭。初代吉右衛門生誕百二十年を期に今度新たに始まった初代追悼の催 し。秀山は初代の俳名である。祭主当代吉右衛門は昼夜に三役、昼に「引窓」の南与兵衛、「寺子屋」の武部源蔵、夜に「篭釣瓶」の佐野次郎左衛門。そのいずれにおいても大きく躍進している。目一杯、手一杯突っ込むところは突っ込んで芝居をしている。決まるところは決まり、調子を張るところは張って名調子をきかせる一方、細かいところは丁寧に運んで大サービスである。三役いずれもすでに実験済みであるが、これまでとは一味も二味も違っているのは、そのためである。(2006年9月歌舞伎座)
今月は「秀山祭」と名づけて吉右衛門が新たな決意を持っての公演です。吉右衛門襲名が若い時だったので、今回が二度目の襲名かのように感じられます。六十代を迎え、この先の事などを考えて、一門力を合わせて「播磨屋」の芸をきちっと残したいという思いが感じられます。追善というよりむしろ襲名のような華やぎを感じました。
来年から、5月の演舞場と歌舞伎座の秀山祭と年2回、吉右衛門の座頭公演が継続されるでしょう。
今月は歌舞伎座に出演いたしております。「六歌仙容彩」の業平小町にて。梅玉さんの業平で小野小町を勤めさせていただいております。初めて演じますが、私の足がもうひとつ本調子ではありませんのでご宗家がいろいろ気を使ってくださいます。 小町は業平に媚を売ってはいけませんし、といって、迷惑なことという態度でもいけません。上品に舞いたいと思います。 梅玉さんは上等な業平でいらっしゃいます。(中村雀右衛門公式ホームページ)
雀右衛門さんのコメントです。上品な小町、上等の業平の踊りでした。こうしてお元気な様子をお知らせ下さるとうれしいですね。
7月の歌舞伎座では演出もしておりましたので、公演中に演出上のことを一座の皆に伝える為に、多くの話しをしなければならないということがありました。そして1時間、2時間、話しをした後に自分の役が回ってくるのです。演出と自分の役とで声を使っているうち、初日を開けましてからしばらくして、声の調子を少し崩してしまったことを申し訳ないと思っております。お医者様に通いまして、声が出なかった日は3日間ほどですぐに回復をしまして公演を続けることができました。(坂東玉三郎ページ)
いつも月初めにコメントを書かれているのに、9月はお休みかしら、ひょっとして体調が悪いのかしらと心配していました。7月の素晴らしい舞台を思い返し、改めてこのコメントを読ませて頂いて、精魂尽きるほど演出とお役に臨んだことが分かります。夏休みは大好きな海に行かれ、心身ともにリフレッシュされ、お元気なようで安堵しました。又舞台でお会いできる日が待ち遠しいです。
これに対し、「元禄~」は昭和に入り、青果が周到な史実考証に基づいて書き上げた格調高い重厚な傑作。苦心の末に本懐を遂げる内蔵助、浪士たちの内面の心理を描き出した男のドラマといえよう。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060916/ftu_____mei_____000.shtml)
「男のドラマ」を吉右衛門、藤十郎、幸四郎が主演での上演がいよいよ来月からスタートです。全編通しということに意義あり、見逃せません。
吉例顔見世大歌舞伎 演目と配役(演目と配役|吉例顔見世大歌舞伎|歌舞伎座|歌舞伎・演劇|松竹)
11月の演目と配役が載りました。
「先代萩」の通し、菊五郎の政岡に團十郎の仁木です。「床下」の男之助は富十郎、これは一見の価値ありです。三津五郎が踊りを一杯踊ってくれるのもうれしい。菊五郎の「雛助狂乱」は見たことありません。仁左衛門の「良弁杉」、團十郎の「河内山」と顔見世らしい狂言。成田屋の本格的復帰で華やかな舞台になることでしょう。
忠臣蔵の物語をたどり、国立劇場歌舞伎公演「元禄忠臣蔵」の舞台写真とともに港区周辺のゆかりの地を紹介し、また、国立劇場歌舞伎公演「仮名手本忠臣蔵」の舞台写真とともに港区立港郷土資料館所蔵の浮世絵等を写真パネルにて展示いたします。皆様のご来場お待ちしております!
期間:平成18年9月25日(月)~10月6日(金)
場所:港区役所1階ロビー(港区芝公園1-5-25)
※入場無料(「まち探訪~UKIYO-E~ 歌舞伎に見る忠臣蔵」展のお知らせ|日本芸術文化振興会)
港区にお住まいの方には近くてよろしいですね。浮世絵も展示されるようです。お出かけの折、足を伸ばして行かれると良いと思います。
続いて「引窓」。吉右衛門の南与兵衛、富十郎の長五郎。母お幸(吉之丞)の実子と継子への愛と義理立てしあう息子たち。3人のセリフ術が、物語を鮮やかに浮かび上がらせる。芝雀のお早も好演。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
吉右衛門、幸四郎兄弟の顔合わせが話題の今月ですが、緊張ある舞台と概ね好評です。
芝居の中では、主役を立てるため、より大きく見せるために、“いい仕事”になる、という場面はたくさんあります。むしろ、養成研修出身の歌舞伎俳優には、そういった“目立たない役”を求められることの方がずっと多いのです。役の程をわきまえて、過不足なく演じる・・・そんな職人芸が歌舞伎を下から支える力になるのです。 (研修修了生からのメッセージ(市川笑也) |日本芸術文化振興会)
今年も研修生の募集が始まります。応募をする人には全く歌舞伎を知らないで入門する人もいるとのことです。市川笑也さんのメッセージを読むと胸にジーンとくるものがあります。本当に下から支えてくれる人たちあってのお芝居です。住太夫さんがおっしゃっていました。何でこんな大変な道を選んだか?「好きやから。」
私は昼の部で「六歌仙」の中で一番優雅な場面となります業平を、京屋の兄さんの小町姫で勤めさせていただいております。短い作品ではございますが、兄さんがステキな小町姫になりきっておられるので、私も王朝絵巻のような雅な雰囲気がでるようにと心がけております。(baigyoku.com ひとりごと)
梅玉さんが今月のお芝居のお役について、来月再来月の国立劇場出演のことなどを書かれています。
お公家さんにぴったりの梅玉さん、百人一首の世界を垣間見る感じでした。
『籠釣瓶花街酔醒』の序幕「吉原仲之町見染めの場」の幕開きは、<チョンパ>といわれる演出が見られます。開幕を告げる柝が「チョン チョン」と入りますと、下座囃子がはじまり、ゆっくりと客席の照明が落ちます。真っ暗になったまま幕が開けられ、やがてひときわ大きく「チョンッ」と柝が入った瞬間、一気に舞台と客席の照明が入り、中央に桜の植え込み、左右は全盛の茶屋が立ち並ぶ、仲之町のメインストリートがお客様の目に飛び込んでくるのです。 柝の「チョン」をきっかけに「パッ」と明かりが入ることから<チョンパ(チョンパアとも)>と呼んでおりますが、西洋から照明技術が伝わってから生まれた演出です。(梅之芝居日記)
梅之さんはその月の演目や豆知識などを、いつもご紹介下さいます。裏のご苦労とか仕掛けのお話など興味深いものです。又用語についても面白い説明があります。
この「チョンパ」ですが、不夜城の曲輪を表すのに効果的演出だと思います。
私が行った日に、女子校生の団体が入っていましたが、休憩から急に真っ暗になった時、「オーー!」と言い、すぐに「チョンパ」で明るくなったら、前より大きい声で「オーーー!」と言っていました。
正に「チョンパ」の効果大でした。
<松竹は心肺停止患者を電気ショックで回復させる自動体外式除細動器をグループの劇場全てに設置した。>という記事が日経新聞に載っていました。
松竹直営の映画館、歌舞伎座、演舞場に設置したそうですので、急な発作に対応でき、観劇も安心してできます。歌舞伎座のどこに設置したのでしょうか。まだ目にしていません。
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検定委員会副委員長で服飾評論家の市田ひろみさんは「世界でもほかに例のない文化遺産、着物の素晴らしさを知ってほしい」と話している。(Sankei Web > 生活・文化 > きもの文化検定、11月に第1回試験(09/05 17:35))
このニュース喜んで良いのか悩みます。確かに昔は家で祖母や母に着せてもらって、だんだん自分で着られるようになったものですが、最近は教えてもらえない。高いお金を払って専門家に着付けてもらう。自分で着られないと億劫になり、新調の着物はタンスのコヤシになってしまう。生活文化が変わったのだから仕様がないけれど、検定試験でどのくらい分かるようになるのか微妙ですね。単に用語を覚えても意味ありません。それなりの目を養うには相当の年月がかかると思います。しかし、こんな危惧より、多くの人に感心をもってもらえば、この試みも意義があるのでしょう。
直前の幕間、吉右衛門さんの楽屋を訪問しました。さすがに気合いたっぷり。「良くないとは思うのですがやはり初日と千穐楽の前日は眠れないものですよ。特に今月は」と格別な思いを持った今月の公演への意気込みを語ってくださいます。私の担当している番組(生活ほっとモーニング)にゲストとしてお迎えした時、「跡継ぎのいない私はこの秀山祭をせがれと思って20才、成人するまで見ていきたい。まさに秀山祭は三代目なのです」と熱く語っていた、まさにその三代目が誕生する瞬間に今私は立ち会っているのです。もちろん劇場内は「播磨屋!」という声の嵐。今ここにいるわくわく感をなんとか舞台上にも伝えたい!という気持ちが客席中からただよいます。(初日観劇記|秀山祭九月大歌舞伎|歌舞伎座|歌舞伎・演劇|松竹)
先日NHK生活ほっとモーニングに吉右衛門が出演したときの女性アナウンサーが今月の人です。いろいろお話を聞いた上での初日観劇はうれしかったことでしょう。
お話の中に、上は雀右衛門さんから、下は玉太郎君まで一座していると言っています。若手中堅ベテランみんな心を和して芝居をするからこそ、良い舞台になるのだと思います。一家の内におじいちゃん、おばあちゃん、息子夫婦、その子供達と同居しているような雰囲気でしょうか。こんな家庭で育っていくと、きっと未来の後継者がみつかりそうです。
初代の縁のお品を拝見、やはり一番びっくりしたのは鏡台の立派なことです。あと何点か「舞台上で記す。」というのがありますが、いつも「振りをしている。」と思っていましたので実際にあのようにさらさらと書かれたなんて感心してしまいます。
当代は旅先でさらさらとスケッチをするそうですから、血を引いているのでしょうね。
今回は初演の曲に戻していくぶんかの割愛をほどこし、流れをよくしております。準備にあたり、初演の録音が現存しないので、常磐津さんは常磐津菊雄師(物故)の譜本から曲を起こし、竹本は松之輔師の譜本から起こしました。松之輔師の作曲作品は文楽の豊竹咲大夫師が管理なさっておいでですので、咲大夫師が三味線弾きさんと入れてくださった録音をもとに私ども役付きの者が憶え、8月の14・15日の両日、シンの二人がお稽古いただきました。(今月のお役)
葵太夫さんが大変丁寧に、この曲の初演から再演、そして今回の上演に際してのいきさつ、ご苦労などを書かれています。
今月歌舞伎座夜の部の打ち出しは染五郎の「鬼揃紅葉狩」ですが、これが大変面白い。舞台面もすっきり、上手が竹本、下手が常磐津、正面に鳴物という配置。この正面のお囃子が実に良い。葵太夫さんのお話を読んで成る程と納得しました。それぞれ「譜」を頼りに曲を起こし、振付も新しくつけられ、演じる役者もみな若い、今を生きる人たちの情熱が伝わってきます。染五郎は、ゆくゆくは自分の物にしたいと言っています。再演を重ね、是非とも「鬼揃紅葉狩」は染五郎の十八番にしていただきたいです。
1年12カ月、毎月歌舞伎を上演している唯一の劇場である歌舞伎座なら、こんなふうに観劇の目的や懐具合に合わせていろんな楽しみ方ができるのです。席の等級別にその位置と特徴をもう少し具体的に記していきましょう。(asahi.com:〈第2回〉「歌舞伎のチケットはやっぱり高い?」 - 歌舞伎を楽しむ - 文化芸能)
歌舞伎は観たいけどチケットが高くて・・・
時間を半日もさけられない・・・
服装はどんなの着ていけば良いのか分かんない・・・
いろんな理由で躊躇していらっしゃる方には、親切に説明されています。
私は殆ど3階席ですが、時には間近で観たいと思ったりもします。若い役者さんを観てドキドキして幸せになるのもよろしいでしょう。立ち回りは3階のほうが全体の動きが分かって良いですね。時間がとれないとき、一演目だけ観たい時は、便利な一幕見というのがあります。これは歌舞伎座だけのものです。建て替え後も絶対無くしてほしくないです。
服装も普段着でよろしいんです。最近着物の方もチラホラみかけます。着物で観劇に行くと何かご褒美が頂けることもあるようですよ。
初代 松本白鸚(まつもと・はくおう) 1975年認定 1910.7.7-1982.1.11
七代目松本幸四郎の次男として生まれ、初代中村吉右衛門のもとで薫陶を受け技術を習得。時代物にすぐれ、重厚な芸風をもつ。1949年『勧進帳』の弁慶で八代目松本幸四郎を襲名。81年松本白鸚を名乗る。同年文化勲章を受章。 (asahi.com:芸能 歌舞伎(3) - 週刊人間国宝 - 文化芸能)
十七代目中村勘三郎、当代又五郎の3人が紹介されています。
今月の歌舞伎座は、初代 松本白鸚の子・孫が大活躍です。白鸚さんは本当に重厚でスケールの大きい演技でしたね。
初役の「鬼揃~」は、観世流の小書(特殊演出)「鬼揃」が付いた能「紅葉狩」を題材にした歌舞伎舞踊。昭和三十五年に六世中村歌右衛門が初演したが、鬼女の侍女まで隈取り姿の鬼となるのがミソ。「後に澤瀉(おもだか)屋(市川猿之助)さんが二回演じていますが、今回は初演の時とほとんど同じ演出で勤めます。女形の踊りでやるのは芝居では初めて。自分の持ち役にしたい」と意欲を見せた。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060902/ftu_____mei_____001.shtml)
女形の踊りは初めてという染五郎さん、このところ、いろんな役に挑戦しています。この「鬼揃紅葉狩」も大いに期待できそうです。
安く買った掛け軸を金持ちの若旦那に応挙の絵だと高く売りつけることに成功した骨董屋。祝い酒を飲んでいると、絵の幽霊が掛け軸から抜け出してくる。この美人幽霊、酒好きでぐいぐい、色っぽい大トラになる。「魚屋宗五郎」の女性幽霊版といったところ。京妙のほか片岡松之助、市川瀧之ら。「大人から子供まで楽しめるお芝居。私もお酒は好きです」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060902/ftu_____mei_____002.shtml)
魚屋宗五郎のように酔っぱらう幽霊?京妙さんの酔った姿はさぞ色っぽいことでしょう。
大阪松竹座 新築開場十周年記念壽 初春大歌舞伎
2007年1月2日(火)~26日(金)
演目・配役はまだのっていませんが、西の藤十郎親子、我當親子、東の團十郎親子と異色の顔合わせ、大いに気になるところです。
9月文楽公演「仮名手本忠臣蔵」にちなみ、大星由良助のパスネット(3000円)が9月1日から発売されます。お求めは地下鉄定期券売り場で。
また、公演にさきがけて、毎回好評の永田町メトロ文楽公演が行われます。観覧無料です。ぜひお立ち寄りください。
■日 時 9月6日(水)18時30分~19時
■場 所地下鉄永田町駅乗り換え広場
■内 容吉田玉女(文楽人形遣い)による人形解説と実演
■観覧無料
■詳 細東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/joshaken/passnet/index.html(由良助パスネット発売と永田町メトロ文楽公演のお知らせ|日本芸術文化振興会)
目の前で観られるのもうれしいですし、パスネットをこちらで求めるとサインが頂けるのも有難いです。仕事帰りにちょっと立ち寄ってみて下さい。
●『忠臣蔵』映画の夕べに200名様をご招待!
国立劇場開場40周年記念歌舞伎公演『元禄忠臣蔵』の上演にちなみ、松本白鸚が大石内蔵助を演じた東宝映画『忠臣蔵』花の巻・雪の巻(昭和37年・稲垣浩監督作品)を2ヶ月に渡って上映いたします。
10月の「花の巻」では、特別ゲストに萱野三平役で映画に出演されていた10月公演出演中の中村吉右衛門丈を、11月の「雪の巻」では、瑤泉院を演じられた司葉子さんをそれぞれお迎えして、NHKアナウンサーの葛西聖司さんとの対談もお楽しみいただきます。(イベント案内|日本芸術文化振興会)
●伝統芸能講座 片岡愛之助「歌舞伎を生きる」
・日時:11月18日(土)16時45分より(18時30終了予定)
・場所:伝統芸能情報館 3階レクチャー室 (国立劇場裏)
40周年記念ということでいろいろイベント盛り沢山!往復ハガキで応募ですが、抽選に当たるかどうかは分かりません。「どうか当たりますように!」
原作では〈お杉〉は中年の女性なんですが、扇雀さんが出てくださるので年下の妹に変えたり、色々と改訂をしました。ごちそうで、橋之助に女形をやってもらって、兄弟(姉妹?)ゲンカの感じを出したりもしました。でも、一番最初に口説かなければならなかったのは、三津五郎兄さんに私のお父さんをやっていただくことでした。台詞にも「いい男だ」「いい男だ」と何回も入れて、納得していただきました。また、殿様を演じてもらった染五郎さんには、無理を承知で、あの「決闘!高田馬場」と同じ拵えをして出てもらったんですが、これも彼にしかできない、とてもいい感じだったと思います。さらに、初演以来の中村小山三さんと中村千弥さんにも出ていただけて、嬉しかったです。私も中村屋のおじさまを忍ぶ気持ちで、最後の場面で、中村屋の紋である〈銀杏〉をあしらった着物を着用させていただきました。(福助 気ままに語る)
福助さんの注文でより楽しい出来上がりになったんですね。こういう思いはとても重要だと思います。共演者と心通じ合ってこそ良い舞台になるのですね。
寺子屋」では、父・芝翫が千代をつとめるということもあり、橋之助の次男の宗生が小太郎を、そして私の娘の佳奈が菅秀才をやらせていただきます。子供たちにとって、父や私と一緒に大舞台の雰囲気を味わえるということは、感性を磨く上でも何よりの経験になると思います。
芝翫さんは幸せですね。そして、宗生くん、佳奈ちゃんにとっても良い経験で、役者魂が養われていくのでしょう。
没後50年 溝口健二特集 残菊物語 1939年
9月1日(金) 後1:03~後3:27
戦争中の国策映画を嫌った溝口健二監督が、伝統芸能の世界を描くことに活路をみいだした芸道ものの第1作で、「浪花女」「芸道一代男」とともに「芸道3部作」とされている。明治初期の歌舞伎界。名門尾上家の養子として周囲から甘やかされる菊之助は、子守り女お徳から芸の未熟を指摘されて目覚め、家を出て苦労を体験する。やがてお徳の内助にささえられ、旅回り一座での修行で芸を磨いた彼は、父の舞台に参加して称賛される。
〔監督〕溝口健二〔原作〕村松梢風〔脚本〕川口松太郎、依田義賢〔撮影〕三木滋人、藤洋三〔音楽〕深井史郎
〔出演〕花柳章太郎、森赫子、河原崎権十郎、梅村蓉子、高田浩吉 ほか(1939年)〔白黒〕(BSオンライン)
花柳章太郎の菊之助、お宝級ですね。映画、舞台といろんな方が演じていますが、この映画は芸道ものの第1作として作られた名品でしょう。時間帯が午後ですから予約録画をセットしてお出かけ下さい。
江戸歌舞伎にあって市川團十郎家の「剛」に対して「柔」の役回りが菊五郎家で、その家風は初代から連綿といまに伝えられている。 (asahi.com:もっと知るために - 週刊人間国宝 - 文化芸能)
今回は2回目のようですが、團十郎家、菊五郎家の歴史が分かりやすく紹介されています。「家の芸」を当代のお二人はきっちり継承し、次の世代に伝えようと努力しています。そして、先人の残した遺産を守るだけではなく、今の時代に生きた歌舞伎を創造しています。こうして連綿と伝えられている伝統芸能をもっと多くの人に知ってもらいたいです。
9月3日(日)長唄今藤会
10時45分開演 国立大劇場
三世今藤長十郎23回忌追善。四世今藤長十郎主催。46番を上演する。
特別出演立方・市川團十郎が「越後獅子」を、松本幸四郎が「月」を踊る。
團十郎さんのHPにはご出演は20:30頃とあります。幸四郎さんは分かりません。終演はかなり遅くなりそうですね。
117年の歴史を誇り、国の登録有形文化財にも指定されている歌舞伎座にレッドカーペットが登場するのは意外にも初めて。映画の上映も1994年の「忠臣蔵外伝 四谷怪談」、04年の「ラストサムライ」以来3回目と極めて珍しい。正面玄関上の提灯(ちょうちん)もこの日のために「出口のない海 歌舞伎座完成披露試写会」と書き直され、一夜限りの“映画館”となった。(海老蔵、歌舞伎座でタキシード…映画デビュー作完成披露試写:芸能:スポーツ報知)
想像しただけで興奮しますね。歌舞伎座で映画といえば六代目の「鏡獅子」を見ましたが、今の映画を上映なんて考えられませんでした。海老蔵さんも、いつもの歌舞伎座で主演の試写会が行われ、いつもの花道を歩いて舞台へ、感無量でしたでしょう。
邦楽公演「忠臣蔵を聴く」
2006年11月11日(土) 開演時間13時開演
国立劇場開場40周年記念
平成18年度(第61回)文化庁芸術祭主催
忠臣蔵を聴く 《おかる勘平をめぐって》
清 元 落 人 道行旅路の花聟 ~ 浄瑠璃 清元清栄太夫 三味線 清元栄吉
義太夫 仮名手本忠臣蔵 六段目 身売りの段~ 浄瑠璃 竹本朝重 三味線 鶴澤寛也 《祇園の内蔵助》
地 歌 狐 火 ~三 絃 富山清琴
長 唄 有喜大尽 ~ 唄 東音皆川健 三味線 東音味見亨 囃子 藤舎呂船 ほか
おはなし=後藤美代子(フリーアナウンサー)
(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|邦楽公演「忠臣蔵を聴く」)
この公演は「忠臣蔵」を聴くと題して、邦楽の様々の分野で取り上げられているものを集めて演奏します。清元、義太夫はお馴染みですが、地唄、長唄はあまりご存知ないと思います。長唄「有喜大尽」は七段目の由良之助とおかる(浮橋)を中心に歌われています。
現在の第一線の人よりも、むしろもうひとつ古い時代の新歌舞伎を思い出させるような味があるのが面白い。ねばりのあるセリフの力強さがそう思わせるのだろう。由蔵は柄と仁が役によくかなっている。面を付け手負いになって登場するところなど、綺堂好みの怪奇趣味の面白さがあった。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
合同公演の劇評です。A班B班比較しながらの批評で、各人良い点、目立った点など書かれています。
2007年大河ドラマ「風林火山」がいよいよクランクイン。21日にスタジオで冒頭のシーンの撮影が行われた。現在は目下、山梨県は小淵沢にて乗馬の訓練に明け暮れている。その近くには風林火山館の立派なセットが組まれ、来月からそこでもロケが始まる予定だ。(亀たより Ver.4)
いよいよクランクイン、長いドラマの撮影開始。亀治郎さんは目下、乗馬の稽古に励まれているようです。かなり大変みたい、乗っている人はさぞ気持良いだろうな、なんて思いますが、最初は本当に辛そうです。歌舞伎の馬とは勝手が違い、ご苦労されています。本番の乗馬シーンではきっと颯爽と馬に乗って走られる事でしょう。
<タテ(立廻りの手=演出)をつけたのは 「丸橋忠弥」は菊十郎さん、「南総里見八犬伝」は三津之助さん。 納涼歌舞伎ならではの、ハツラツとした立廻り。>
歌舞伎メルマガに書いてありました。
「丸橋忠弥」では橋之助さんがすごいスリリングなタテをみせてくれました。菊十郎さんがつけたと聞き、納得です。
「八犬伝」では大屋根での立ち廻りが見事でした。怪我をなさった方がいなければよいのですが。
「今までにない部分を見いだしてもらうため、僕のことをあまり知らず、時代物にも精通していない人の方が良いと思った。僕をどこまでいじっていいのかと気を使ってもらったが、『どうぞ、ご自由に』と答えた。そうじゃなきゃ、やる意味がない」(橋之助「魔界転生」 新しい自分見せる : 演劇 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
今月も大活躍の橋之助、丸橋忠弥も演れば、芸者も演る、それでも自分の可能性をもっと広げたいという気持がある。向上心を持って役に挑めば、必ず実りがあると信じます。彼の熱意が伝わってくるようです。
中学生の時、一緒に公演の手伝いをしたのがきっかけで、文楽の世界に入った二人。勘十郎は吉田簑助、玉女は吉田玉男と、それぞれ人間国宝に師事し、今年で40年。国立劇場の歴史と文楽の世界での歩みが、ちょうど重なる。(勘十郎・玉女 文楽の難役に挑む : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
勘十郎さんと玉女さんは同い年、文楽の世界に入ったきっかけも同じ、本当に良いライバルですね。両師匠の薫陶を受け実力も充分、9月の「忠臣蔵」が楽しみです。
「松竹大歌舞伎 中村勘三郎襲名披露 西コース」に出演を予定しておりました中村勘太郎でございますが、怪我療養のため「東コース」に引き続き休演させていただくこととなりました。
公演は下記のように配役を変更して上演いたしますので、なにとぞ特段のご理解を賜りますようお願い申し上げます。
「本朝廿四孝 十種香」腰元濡衣 中村芝のぶ
「義経千本桜 木の実/小金吾討死/すし屋」主馬小金吾武里 中村七之助
※中村七之助、すし屋のお里とともに、二役相勤めます。
勘太郎さんのコメントがあります。完治しないとお許しが出ないんでしょう。本人が一番残念に思っているでしょうね。早くイキの良い踊りが観たいけど、又痛めると大変ですから、無理に復帰はしないほうが良いと思います。お大事に。
第33回如葉会
平成18年8月25日(金)
日本橋公会堂4階ホール午後6時開場・6時30分開演(長唄東音会: 第33回如葉会)
チケット取扱は「如葉会事務局」(東音渡辺) 電話03-3461-3836
「如葉会」は東京芸大出身の有志により始められた勉強会としてスタートしました。当時は2月(如月)と8月(葉月)の年2回行っていたそうですが、途中から夏1回の公演になりました。会の名は「如」と「葉」の文字をとって「如葉会」じょようかいと名づけたそうです。
今回は33回目になります。初めは同人達の勉強の場として年2回開催していましたが、各人とも仕事が忙しくなり、なかなか全員集まることが難しくなってきました。しかし、年に一度はみんなで顔合わせ、勉強しようと毎年必ず公演を続けています。
毎回素晴らしい演奏で感動受けるのも、同人全員が、初心を忘れず研究し取り組んでいるからだと思います。
夜の部の「籠釣瓶(かごつるべ)花街(さとの)酔醒(えいざめ)」は、絹商人が入れ込んだ芸者に愛想づかしされ、斬殺してしまう世話物。初代が男女の心理を掘り下げ、行動を動機づけて演出し、現在の形を作った。 「いとしさ余って憎さ百倍というのは普遍性がある。男女のドラマを抽出した初代の演出を受け継ぐ」 (asahi.com:吉右衛門が大車輪の秋 初代と父、ゆかりの演目次々と - 歌舞伎 - 文化芸能)
初代の演出が白鸚に継がれ、孫の当代へと伝えられた「籠釣瓶花街酔醒」は見ごたえあると思います。
国立の「元禄忠臣蔵」では先ずトップバッター、こちらも期待できます。
だがもうひとり、三人目の候補としてせめて名前だけでも挙げておきたい素晴らしい役者が誕生した。今月の歌舞伎座で初舞台を踏んだ坂東小吉である。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
今月の一押しに三人候補を挙げています。先ず、亀治郎、それから亀治郎の会で活躍した亀鶴、三人目は初舞台の小吉。私も小吉君に一票ですね。今後の活躍が楽しみです。
十二年ぶりに松本幸四郎と当代吉右衛門の兄弟が共演、初代の得意演目に真正面から取り組む待望の舞台。http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060819/ftu_____mei_____000.shtml()
初代の生誕120年祭、12年ぶりの兄弟共演。兄も弟もこの12年で大きく成長している訳ですから、手に汗にぎるような舞台になることでしょう。
とにかく歌舞伎には数限りない作品があり、さらに新作は現代でも生まれています。脚本に手を入れ新たなやり方を工夫することもあります。そして演じる役者さんの個性や解釈によって、同じ作品でも味わいは微妙に異なっているのです。 つまり歌舞伎というのは、それだけ幅も奥行きもある世界なのです。ですから初めて歌舞伎を観に行くときに重要なのは「自分の好みに合っているか」であって、「難しいかどうか」ではないように思うのです。 (asahi.com:〈第1回〉「歌舞伎は難しい?」 - 歌舞伎を楽しむ - 文化芸能)
清水まりさんが分かり易く歌舞伎を紹介しています。今月の歌舞伎座は初めて観る方も楽しめると具体的に説明されています。確かに脚本に手を入れて新しい解釈で上演するのもあれば、同じ古典でも演じる役者さんによって違ってきます。そして現代にあった新作も次々に生まれます。実に<歌舞伎って楽しい!>です。
本協会の平成10年名題資格審査に合格した坂東三津五郎一門の坂東三津右衛門が、8月歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」(8日~26日)において名題昇進披露を行っています。今後のさらなる活躍にご期待ください。(俳優ニュース)
先だって「たけのこ会」でも活躍された三津右衛門さんが、「たのきゅう」の舞台で名題昇進のお披露目をしています。師匠に似て踊りがしっかりしていて将来が楽しみな役者さんです。
花形歌舞伎 演目と配役(演目と配役|花形歌舞伎|新橋演舞場|歌舞伎・演劇|松竹)
待ってました!!昼夜どれも観たい演目です。久々に納得いく狂言立て、そして待ちわびた役です。「勧進帳」で菊之助が義経ではなく富樫というのも新鮮ですし、「四の切」が松緑ではなく海老蔵が忠信を演じるのも楽しみです。これは今からワクワクしますね。
第615回三越名人会~「月」
出演/山本東次郎・杵屋佐吉・山村若佐紀・幸田弘子・花柳基 ほか
解説/秋。月を見上げて過ごすひととき・・・。しっとりとした季節の風情をお楽しみください。
2006年9月27日(水)午後1時~
前売開始 2006年9月2日(土)午前10時~ 6,800円(全席指定・税込) (三越劇場公演の詳細)
「月」をテーマに狂言「月見座頭」、長唄演奏「黒塚」、地唄舞「由縁の月」、朗読「十三夜」、舞踊「玉兎」という番組です。
「黒塚」は二景の「月のすすき野」を演奏、作曲:四世杵屋佐吉、作調:五世福原百之助、箏曲手附:中島雅楽之都。今回の演奏者は三味線は孫の佐吉、鼓は曾孫の福原賢太郎、お箏は娘の中島靖子、皆さんご縁のある方々の演奏ということも話題になって居ります。
樋口一葉の朗読では幸田弘子さんが定評ですが、「十三夜」は特に素晴らしいです。
九月の末ではまだ秋は遠いかもしれませんが、季節感あふれる日本の芸能を堪能できる良い企画だと思います。
三津五郎の犬山道節と綱干左母二郎の二役早替りが滅法な上出来である。 これまで大百の座頭役の道節と色悪の左母二郎というまるで毛色の違う二役をかわって見せたのを見たことがない。その早替りが水際立ったうまさである。ドロドロで左母二郎を火定の戒壇に引き込むと、すぐいつもの道人姿にかわって吹き替えの左母二郎を引きすえてのセリ上げ、ポンと左母二郎を斬ってのせりふのかわりよう。同じく村雨丸を見込むところが二役どちらにもあるがそれを世話と時代にかえて見せる具合。舞台の雰囲気がガラリと変わって面白い。(2006年8月歌舞伎座)
渡辺保さんの劇評が出ました。
3部と1部を観て、2部はこれからですが、「駕屋」が早く観たくなりました。
「八犬伝」の三津五郎はセリフの言い廻し、間が絶妙で、座頭としての風格、芸の確かさを感じました。
「丸橋忠弥」は芝居の内容より、立ち廻りの場が見終わって印象に残りました。芝居の面白みは残念ながら伝わりませんでした。
「たのきゅう」は私はなかなか楽しくみました。これは大人が観てどうこうという舞踊劇ではなく、子供が観て楽しめるように作ったのだと思います。NHKの子供番組に出てくるような舞台美術で、今のお子さんには自然に物語に溶け込んでいけると思います。途中で小吉君の初舞台の口上が入りますが、三津五郎さんの話しを聞きながら故吉弥さんの舞台が想いだされ、涙しました。(2004年3月、歌舞伎座:すし屋で仁左衛門の権太に吉弥の父弥左衛門・・・頭を掻きむしるように、倅の死を悔んでいる姿があまりにリアルで忘れられません。)
面作りの夜叉王を扱った「修禅寺物語」では源頼家を演じる中村梅玉の弟子梅之(うめゆき)は修了生十四期。 「合同公演は普段積み重ねた技芸を発揮できる舞台。もう修了生ではないのに、大先輩から細やかな指導を受けられるけいこは、なによりありがたいです」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060812/ftu_____mei_____000.shtml)
梅之さんのブログを読みますと、田之助さんがご指導下さっているようです。丁寧に熱心に教えられ、田之助さんの後輩たちを指導する熱い思いを感じます。
大阪松竹座で玉三郎の朗読会と舞踊公演があります。
朗読で「天守物語」を聞くと、鏡花の世界へ、舞台よりも強く引き込まれていくかもしれませんね。
11月 坂東玉三郎と一門による 朗読の会 「天守物語」
公演日程:11月23日(木祝)
開演時間:昼の部 14:00 一回公演
出演:坂東玉三郎、大和屋一門
料金:一等席:¥8,000 二等席:¥5,000
一般発売日:10月10日(火) 午前10時より
11月 松竹 坂東玉三郎 特別舞踊公演 『藤娘』『鷺娘』
公演日程:11月24日(金)
開演時間:昼の部 14:00 一回公演
出演:坂東玉三郎
料金:一等席:¥13,000 二等席:¥6,000
一般発売日:10月10日(火) 午前10時より
歌舞伎座の帰りに、東銀座から銀座4丁目の地下道を歩いたのですが、両脇のウィンドーを利用して「隈取り」の絵が展示されていました。隈とその役の絵がセットされています。「助六」「暫」「弁慶」「忠信」「茨木」「押戻し」・・・合計10種類くらいです。協力者の中にはお馴染みの役者さん、写真家の名前がありました。
携帯で写してみたんですが、ボケてしまいました。歌舞伎座に行ったら、上を歩かずに地下道を歩いてみて下さい。
芸術祭十月大歌舞伎 演目と配役(演目と配役|芸術祭十月大歌舞伎|歌舞伎座|歌舞伎・演劇|松竹)
本日、歌舞伎座にチラシがありました。出演の顔ぶれは豪華ですが、演目立てがぱっとしません。一通り眺めて、キラッと光ったのは、海老蔵の定九郎です。楽しみですね。しかし、五段目六段目はお正月に東西でやりましたし、陣屋も随分観てます。昼に仁左衛門さんのを一番出さないと・・・で「お祭り」とは拍子抜けです。「髪結新三」を幸四郎が演じるようですが、どうして音羽屋系の生世話物ばかりやるんでしょうか。御園座で菊五郎が同じ10月に演じるので、当然比較されます。高麗屋は時代物より世話物のほうがお好きなのかもしれませんね。
能の安達原に片山清司、観世喜正、野村萬斎歌舞伎の安達原に市川亀治郎そして、林 英哲、中村七之助を迎え、この秋、新橋演舞場にて豪華競演。(みどころ|三響會特別公演|新橋演舞場|歌舞伎・演劇|松竹)
毎年人気の三響會が10月27日新橋演舞場で開催されます。今年の目玉は何と言っても「安達原」の能、歌舞伎の競演でしょう。そもそも明治に「吾妻能狂言」として能から歌舞伎に取り入れたものですから、歌詞とかかなり似ていると思います。亀治郎なら「黒塚」でしょうが、長唄「安達原」と「黒塚」とはちょっと違います。どんな風に踊るのか興味深いです。長唄の素演奏としての「安達原」はよく聴きますが、舞踊劇の「安達原」は私はまだ見たことありません。どなたの振付なのでしょうか?
予約開始は9月5日、お忘れなく。人気で売り切れる可能性がありますよ。
名古屋市中区の御園座で7日、「吉例顔見世」(10月1~25日)の大入りを願う恒例行事「まねき上げ」が行われた。(歌舞伎:大入り願い「まねき上げ」 名古屋・御園座で-芸能:MSN毎日インタラクティブ)
坂田藤十郎襲名公演のしめくくりである10月御園座の、吉例顔見世興行の大入りを願う「まねき上げ」が行われたようです。顔見世というと東京も京都も寒い時期で、まねき上げを見ると京都の人たちは師走を感じる訳ですが、こんな暑い時には、ちょっと感じがでませんね。名古屋の人には当たり前なのでしょうが、顔見世の季語は確か冬だと思います。
落語専門の定席「天満天神繁昌(はんじょう)亭」(大阪市北区)が8日、完成した。同亭で竣工(しゅんこう)式が行われ、上方落語協会の桂三枝会長ら約150人が出席、60年ぶりの定席復活を祝った。オープンは9月15日。(Sankei Web 生活・文化 落語専門の定席「天満天神繁昌亭」が完成(08/08 17:08))
上方落語の定席として、繁盛亭は格好の場所です、これから益々繁盛して上方の芸人さんに愛される小屋になって下さい。
第十一回梅津貴昶 の会
時:11月26日(日) 18:00~
於:歌舞伎座
入場券:16,000・12,000・7,000・3000
チケット発売受付:9月18日10:00~
チケットホン松竹・チケットWeb松竹
一、長唄 供奴 貴昶
一、長唄 賤機帯 菊五郎・貴昶
一、地唄 雪 貴昶
この三演目は歌舞伎座では初演とのことです。「雪」は故武原はんのが絶品でした。後に玉三郎が舞いましたが、これが又素晴らしかったです。今回は素踊りで貴昶 が舞います。そして歌舞伎からは菊五郎が「賤機帯」の舟長で華を添えます。この曲は清元「隅田川」の長唄版といっても良いかと思いますが、清元より踊りを楽しむ感じでしょうか。
例年は5月頃に開催されていたので今年はないのかと思っていましたら、10月にあるようです。
時:10月29日(日) 16:00~
於:NHKホール
第一部 邦楽・舞踊
第二部 歌舞伎 「土蜘」
叡山の僧智籌実は土蜘の精/尾上菊五郎、
源頼光朝臣/中村時蔵、平井左衛門尉保昌/坂東三津五郎、
侍女胡蝶/尾上菊之助 番卒太郎/市川團蔵、藤内/坂東秀調、
次郎/片岡亀蔵、巫女榊/市村萬次郎、太刀持音若/尾上右近
渡辺源氏綱/河原崎権十郎、坂田主馬之丞公時/市川男女蔵、
碓井靭貞之丞貞光/尾上松也、卜部勘解由季武/尾上菊市郎
長唄囃子連中:尾上菊五郎劇団音楽部(第33回 NHK古典芸能鑑賞会)
菊五郎の土蜘は二代目松緑譲り、他、菊劇団の面々です。これは見逃せません。
舞台や衣装もわかぎさんの斬新なアイデアを取り入れた。舞台では盆の上に一段高い円形状の所作台を乗せ、ここでメーンの踊りを見せる。また、おろち(市川染五郎)に「タヌキ」と聞き間違えられたたのきゅう(三津五郎)、「タヌキなら化けてみろ」と言われ、娘、殿様、和尚に早替わりする。その衣装と大きなカツラは羽子板の押し絵様で、表だけ作られて裏はない。従って、動きも前を向いたままという、かなり滑けいな感じ。 後半の見せ場は、たのきゅうらと伸び縮みする蛇腹のおろちとの立ち回りや約三十人の総踊り。「見ている人が元気を取り戻すようなエネルギッシュな動きで締めくくりたい」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060805/ftu_____mei_____001.shtml)
これを読むと舞台が目に浮かんできます。初日が待ち遠しいですね。
三津五郎さんがご指摘のように、意外と踊りは決まったものばかりです。どんどん、新作を作ったり、古いものを復活したりしてレパートリーを増やして頂きたい。
国立劇場 伝統芸能講座
「忠臣蔵の世界-事件と演劇-」
講師 共立女子大学教授の近藤瑞男
日時:9月2日(土) 午後2時より(午後4時終了予定)
(国立劇場 伝統芸能講座 近藤 瑞男「忠臣蔵の世界-事件と演劇-」|日本芸術文化振興会)
3ヶ月一挙上演を前にタイムリーな講演ですね。往復ハガキで応募ですから、行きたくてもハズレになることもあります。
亀治郎の写真展をやっているというので覗いてみる。カメラマンは長塚誠志氏。「亀治郎の会」発足以来、ずっと亀治郎を被写体として追い続けてきた人だ。もともと自動車が専門のカメラマンだったということだが、「動の中の靜」「靜の中の動」を捉える視点は流石である。亀治郎の狐忠信のギバの一瞬、イキを詰めた玉手の写真の前では、暫し立ち止まった。さて、お待ちかね「亀治郎の挑戦」である。結論を先に言えば、大出来。久しぶりに「安達原三段目」の勇壮に潜む暗い血の律動(それこそこの狂言最大の眼目なのだ)を堪能することが出来た。成功の要因は三つある。(2005年度「随想・漫筆・余滴」)
犬丸治さんも京都まで足を運んで、期待の「瓜生山歌舞伎」を鑑賞し、随想を書いています。
亀治郎の写真展、東京でもやって欲しいです。
「安達原」についてはかなりの評価です。
上村、犬丸両氏とも亀治郎絶賛です。次代を担う若手俳優の一人であること間違いありません。
「瓜生山歌舞伎」の試みが、いろいろな試みがなされつつある現在の歌舞伎にとって、ひとつの注目すべきものになりうる可能性と意義を、充分に持っていると思うからである。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
東京に先駆けて京都で行われた瓜生山歌舞伎について、上村以和於さんが書いて居られます。
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猿之助の作った劇場で宙乗りの機構もあるという素晴らしい舞台で、大学の志すこれからの歌舞伎というのに充分応えた亀治郎の会だったそうです。
私が演じるのは、惚れっぽい芸者のおきちちゃん。男に惚れると、狐が憑いたように夢中になってしまうというところが題名の由来です。登場人物全員が、相手のことを気遣っているつもりが、早とちりで勘違いしてしまったり、そこから生じるてんやわんやがとても楽しく描かれています。私にとっては久しぶりの弾けた役ですが、もう一方の橋之助はもっと弾けた芸者役で出演します。彼も、女形は決して嫌いではないようです。私としては、三津五郎兄さんと初めての親子役というのも、今から楽しみです。(福助 気ままに語る)
兄弟で芸者役だそうです。面白そうなお芝居ですね。
1部~3部福助さんも大活躍です。
◆新作舞踊劇「たのきゅう」
わかぎさんの持っているポップなアートのセンスが活かされる題材であり、また娘、殿様、和尚と早替りの部分や、大蛇との闘いの部分が、舞踊として大きな見せ場になると思ったからです。
文句なく楽しい舞踊劇になるでしょう。振付の腕もなかなかの三津五郎さん、楽しみですね。
◆「吉原狐」 三五郎
軽いタッチの喜劇ですが、吉原に生きる人たちの日常が、ほのかな郷愁となって皆さまの心に届くよう、三五郎という人物を造り上げたいと思っています。
吉原が舞台の 軽いタッチの喜劇ということです。
◆「駕屋」
初めての上演です。舞踊会でも踊ったことがありません。だがいつかは一度、と念願にしていた踊りでもあります。ちりめん浴衣にいなせな姿、またその浴衣さえ脱いでしまい、最後はふんどし一丁で踊るという小気味のいい踊りです。しかしそこに犬が絡み、可愛い愛嬌を添えるのがミソになっています。今回はその犬に坂東小吉。故吉弥さんのお孫さんの初舞台は、戌年にちなんだ可愛い役になりました。この後も末永くご声援を賜りますよう私からもお願い申し上げます。
私は踊りの会で二度ほど観ていますので、初めての上演とは意外でした。女性が踊ったのはある意味無理がありましたね。ふんどし一丁ではありませんでしたが恥ずかしかったです。今回は安心して観られます。いなせで小気味のいい駕屋さんに初舞台の小吉くんの犬が絡む、今から想像できます。
◆「南総里見八犬伝」 網干左母二郎 犬山道節
渥美先生の八犬伝は、泥絵の具で描いた絵芝居のような歌舞伎味が醍醐味ですので、あまり理屈っぽくならず、楽しみながら色濃くキャラクターを造型してみたいと考えています。 (今月のスケジュール)
長編をどのように短くまとめてみせるか、見せ場をどうもっていくか等が難しいと思いますが、お子さんと一緒に観て楽しいような舞台に仕上げるとのことです。
務められるお役それぞれにコメントを書いて居られ、どれも楽しみな気がします。戌年にちなんだ狂言ということで「八犬伝」や「駕屋」を選んだそうです。
2006年度下期ラインアップご紹介(都民劇場)
歌舞伎座に関してですが、来年3月までの主な出演者が分かります。團十郎さんは10月、11月にお名前があります。11月の顔見世は久々に大顔合わせのようです。玉三郎さんが半年歌舞伎座にご出演ないというのはさびしいですね。若手の名がありませんが、どこかにご出演するかも知れません。これだけ分かるだけでも楽しみなものです。
「周りの評価は全く考えない。自分が満足するかどうかだけ。会でもやりたいことをやっているだけで、続けるという義務感はない。もう、来年の芝居を何にしようか考えているくらい」と、前を見つめ続ける。(亀治郎の会で「奥州安達原」 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
「亀治郎の会」では、自分なりの解釈がストレートに出せる訳ですからやりがいがあるでしょう。観るほうもそれが楽しみです。亀治郎の夢はどんどん先に行くようです。
先立った女性の怨念(おんねん)に振り回される主人公は、歌舞伎界のプリンス尾上菊之助が演じる。市川海老蔵ら次代を担う若手スターの1人。美ぼうと清潔な色気で女形も演じる。映画出演経験はあるが、主演は初めて。「理想とかけ離れ、人生の歯車が狂い落ちていくことは生きていればあり得ること。そういう男を自分なりにどう演じられるか楽しみ」。「真景-」は歌舞伎の演目でもあり、祖父尾上梅幸が得意としただけに「奇妙な縁を感じますね」とも。(黒木&菊之助共演「怪談」 - シネマニュース : nikkansports.com)
来年公開とのこと、映画はかなり前から撮影にかかるんですね。推測ですが、黒木が豊志賀、菊之助が新吉でしょうか。<祖父尾上梅幸が得意とした>のは豊志賀です。私の印象に残っているのは、新吉が勘弥でした。来年を楽しみにしてましょう。
横浜能楽堂は今年度、「江戸大名と能・狂言」と題して、6回シリーズの公演を行う。中でも興味深いのが、初回の「江戸城の謡初(うたいぞめ)」。観世流の観世清和、金春(こんぱる)流の金春安明、金剛流の金剛永謹(ひさのり)の3宗家が、「翁」を舞う「弓矢立合(たちあい)」が、その目玉だ。それに先立ち、謡だけの「小謡」や、謡と演奏だけの「居囃子(いばやし)」も行われ、江戸城広間での儀式を忠実に再現する。(3宗家「翁」競演、横浜能楽堂記念公演 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
江戸時代に行われたそのままを実現するという、大変めずらしく、又貴重な催しです。三人の宗家がそれぞれ演じて、多少の違いはあるものの、ぴたっと合うというのはすごいですね。当時の江戸城にタイムスリップした気持になりそうです。
2003年にユネスコ総会で採択された「無形文化遺産の保護に関する条約」が、今年1月に締結国が30ヶ国に達したことで、3ヶ月後の本年4月に発効しました。これを記念して、文化庁と(財)ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)主催による「シンポジウム」が下記の通り開催されます。(俳優ニュース)
無形文化遺産に日本の伝統芸能が選ばれたことは喜ばしいことです。今後どう取り組んでいくのか、各方面の方々の意見を伺い考えていきましょうという趣旨のようです。シンポジウムに参加するとその辺の課題が分かるかも知れません。パネリストの方々のお話を聞くのも面白そうです。
国立劇場の研修生になれるのは、中学を卒業してから。幼いころからの鍛錬がものを言うだけに、それまでの“空白”を埋めようと教室を始めたところ、今年上半期は定員70人に対し、小学2~4年生の約150人が応募した。(【伝承の現場】こども体験歌舞伎 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
応募が多いということは、関心が高いということになります。子供の頃に体得したことが将来きっと役にたつと思います。役者を志す者、歌舞伎を愛する者が増えていくとうれしいです。お稽古をつける方は大変だと思いますが、やりがいあるお仕事だと思います。
最後が「天守物語」(戌井・玉三郎演出)。「海神」とは逆にこちらは、玉三郎が異界の主の富姫で海老蔵が現世の人間、図書之助。緩急自在のセリフ回しで、作品世界を統べる玉三郎と朗々とした声音で純粋性を表現する海老蔵の良き取り合わせ。春猿、門之助、猿弥、吉弥、右近、薪車ら周囲も好演。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)
小玉祥子さんの劇評がでました。物語に引き込まれるセリフの緩急のうまさ、玉三郎、海老蔵のコンビの良さ、脇の好演、美術も素晴らしく、今回の「天守物語」は最高の出来だと思います。
国立劇場の10月・11月・12月、3ヶ月通しで観劇した人に粗品を進呈します。というような事がチラシの裏に明記してあります。半券は大事に保管しておきましょう。さてプレゼントは何でしょうか。ポズター?ブロマイド?手拭い?記念に頂きたいものです。
http://www.ntj.jac.go.jp/cgi-bin/pre/performance_img.cgi?img=1318_2.jpg
春猿か段治郎かというところか。相討ちというのもかわいそうだから、今月は二人いっしょに殊勲・敢闘両賞ということにしよう。
水際立った演技ということなら、『天守物語』の老女操で、天守の下で人間どもが右往左往するさまを「鏡花語」で鮮やかに実況中継してのけた上村吉弥だろう。吉之丞と間違った人さえいる。吉之丞と間違えられだけでも名誉だが、しかし吉弥はじつはこの役、再演であることも承知の上で、これを今月の一押しとする。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
もちろん、玉三郎主演の二作品は完成度が高く、独特の美の世界が広がり魅了されますが、他の猿之助一門、脇役に際だって光った存在だった春猿、段治郎、吉弥に拍手ということですね。
上村以和於の劇評が日経新聞夕刊に載りました。<歌舞伎座が鏡花作品四本だけ取り上げるのは開場以来百二十年の歴史で空前のこと~役者・興業のあり方。すべての点で歌舞伎が大きく変わりつつある。が、これも歌舞伎なのだ。>
去年の7月の「NINAGAWA十二夜」に続いて、新企画に挑戦したにもかかわらず、人気もあり、出来も良く、素晴らしい舞台になっています。本当に歌舞伎が大きく変わりつつあります。それを確認できる幸せをを感じます。今後も目が離せません。どう変わっていくのか楽しみです。
本日23日の東京新聞に興味深い記事が載っていましたので、ご紹介します。
<世界文化遺産で白鷺城の名でも知られる国宝姫路城の天守閣が、終戦直前の姫 路空襲で焼夷弾の直撃を受けたものの、不発だったために、炎上を免れたとみられることが、当時、不発弾処理にあたった元仕官の証言で明らかになった。(略)不発弾処理の専門将校だった鈴木氏の手記ー空襲翌日昼ごろ城内に入り大天守の最上階南側の床板に焼夷弾の不発弾が横たわっていた。~屋根の軒瓦四枚を吹きとばし、窓から斜めに突っ込んだ様子、~城外に運び出して爆破した。ー米軍の意図的なものではなく、全くの偶然だった。「軌跡と言われた姫路城残存の陰で、そうした逸話があったということは大変興味深い。」と姫路市平和資料館の加古雄三館長は話している。>
今月「天守物語」が上演されているさ中に、この記事を知って感慨深い。「人間には計り知れない力」が働いてあの焼夷弾は不発に終わったのではないでしょうか。
21日朝の「生活ホットモーニング」に吉右衛門さんが登場、9月の「秀山祭」について熱く語っていました。初代の芸を忘れてもらいたくない、知っている人から教えてもらったり、縁のある人、自分の考えに賛同してくれる人、役者もお客さんも一緒に「秀山祭」を育てていきたい。追善ではなくてお祭りです。と話していた吉右衛門さんの強い決意を感じました。そして弟をしっかりサポートしていくという幸四郎さんの心強いコメントもうれしい限りです。「三代目は?」との質問に、具体的に誰とは言わず、「秀山祭」をずっと20年?自分が続けられるまで育てていきたいと言っていました。
「團菊祭」と並んで播磨屋の「秀山祭」のスタートです。これから毎年5月は演舞場、9月は歌舞伎座と吉の責任公演が行われるようです。
坂東三津五郎を座頭にした東京・歌舞伎座恒例の「八月納涼歌舞伎」三部制(8~26日)は、歌舞伎舞踊と今年の干支「戌年(いぬどし)」にちなんだ演目「南総里見八犬伝」などを上演する。普段より料金も安く、分かりやすい演目とあって、都内のホテルで会見した三津五郎と中村福助は「お子さんと気軽に楽しんで」と呼びかけていた。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060722/ftu_____mei_____000.shtml)
夏休みですから親子で観るのも良いですね。「たのきゅう」は小さい子にも分かり易いと思います。「八犬伝」も面白いお芝居ですので、楽しんでもらえることでしょう。
望月朴清「鼓の会」
8月5日(土)16:30 開演
出演者:望月朴清(小鼓)、堅田喜三久(太鼓)ほか
内容:「勝三郎 連獅子」(長唄)、「犬神」(長唄)、「リズムの世界」(和楽器とドラムスのリズムセッション)
料金:6,000円(全席指定・税込み)
お問い合わせ:朝日ホール・チケットセンター Tel:03-3267-9990(浜離宮朝日ホール)
望月朴清(小鼓)、堅田喜三久(太鼓)兄弟揃っての演奏は貴重ですね。二人とも人間国宝で歌舞伎と邦楽と活躍の場は違いますが、どちらも素晴らしい方です。
http://www.masataro.jp/contents/guidance/guidance.html
今藤政太郎さんのHPにチラシが載っています。タテ三味線を弾かれます。
http://www.moaart.or.jp/japanese/event/farce_buyo.html
熱海のMOA美術館で梅津家元と菊之助の舞踊の催しがあります。
「保名」と「うかれ坊主」を菊之助。「鐘ヶ岬」が家元。素踊りは普段見られないので、興味深いです。金額はちょっと高いようです。
音楽集団・鼓童が結成25周年を記念し、人気歌舞伎俳優の坂東玉三郎とはじめて共演を果たした注目の舞台「アマテラス」にむけての、ドキュメンタリー番組。あしかけ2年にわたり、鼓童の拠点である、佐渡での稽古(けいこ)に密着し、玉三郎の美学と、鼓童の美学がどう融合されていくのかを克明につづっている。(NHK 番組表)
ドキュメンタリーと中継が続けて観られるのはうれしいです。佐渡での2年にわたる交流がどんなだったか興味深いです。
「二代目錦之助」中村信二郎が襲名 日本の時代劇を代表するスター、「中村錦之助」の名跡が35年ぶりに復活することが14日、分かった。映画「宮本武蔵」、テレビドラマ「子連れ狼」などで知られる故萬屋錦之介さんの若き日の芸名で、歌舞伎の名門「萬屋」にとっては欠かすことのできない名前。「二代目錦之助」を襲名するのは、若手二枚目の中村信二郎(46)。来年4月に東京・歌舞伎座で襲名披露を行う予定だ。 (スポニチ Sponichi Annex ニュース 芸能)
HineMosNotariさんのブログに載っていてビックリしました。去年の7月「十二夜」でオーシーノを演じた信二郎さんを見て「錦之助」に似てると思い注目し始めました。9月のスリもすごく似ていたし、ワクワクしました。最近では幅広くいろんな役に挑戦して、それがかなり良い点を取っています。錦之助襲名大賛成!きっと華のある良い男振りの役者になられるでしょう。
一連の襲名ラッシュが済んで、歌舞伎座建て直しまでに襲名はないと思っていたら、まだあるの、という感じです。いつ着工になるんでしょう、気になりますね。
七月の歌舞伎座昼夜四本の鏡花劇のなかでは飛びぬけて「天守物語」がいい。今月はこれ一本という面白さである。劇曲としても傑作だし、富姫は玉三郎一代の当り芸、海老蔵七年ぶり二度目の図書之助がまた傑作の上に演出(戌井市郎・玉三郎)もスミズミまで神経が行き届いている。(2006年7月歌舞伎座夜の部)
渡辺保さんの歌舞伎座の劇評がでました。
昼夜通して観ますとやはり「天守物語」が一番完成度が高いです。演出、衣裳、配役三拍子そろっていて、これは、もし「玉三郎十種」みたいなものを選定するなら必ず入る演目でしょう。富姫、亀姫の奇妙なセリフのやりとり、図書之助が登場してからの二人の心の変化がくっきりと表現できていて、吸い込まれてしまいます。昼の方が売れ行き良いようですが、どちらかと言えば夜をお薦めです。
次は「夜叉が池」ですね。春猿さんはとてもきれいで玉三郎さんの演出に忠実に応えていると思いました。作品では私は「夜叉が池」が一番鏡花らしく気に入っています。ここに登場の雪姫さんの名が富姫のセリフに出てきて、関連性があるのが分かります。
「海人別荘」では、上手にいるハープ奏者が終始奏でるメロディが美しく、物語の基調を担っていると思います。白いドレスがよく似合う玉三郎さんは道中の水の中を優雅にフワフワと気持よさそうにしている様子でした。きっと趣味のもぐりの時の感覚を頭に描いているのでしょう。水中のきれいな世界を垣間見た人が得る幸せが伝わってくるようでした。
「山吹」はちょっと分かりにくい、これは他の作品にしたほうが良かったかも知れません。静の人形が印象に残る舞台でした。
今回鏡花のものばかりを上演するという企画は成功だと思います。「鏡花と新派」の時代から「鏡花と玉三郎」の時代になった、あかしのような気がします。
今回主役の富姫が前半で使う内掛けは昨年玉三郎さんに直接依頼を受け、大変苦労しておつくりしたものです。(天守物語の衣裳 銀座泰三/ウェブリブログ)
去年このお話を伺った時から、いつ舞台でお目にかかれるか楽しみにしていました。
実際、舞台で玉三郎が着た姿を観ましたが、それは素晴らしい、色も美しい、豪華でありながら落ち着いた雰囲気があります。
特注は玉三郎さんだけだそうです、あれを打ちかけて舞台に座っていると良い気持でしょうね。一見の価値あり、是非お出かけ下さい。
写真が見られます。見事です。
「ただただ、先輩方の教えを聞き、女形の芸をなぞる毎日でした」 岳父幸四郎さんはもとより、その長男十一代目市川團十郎さん、三つ年上の六代目中村歌右衛門さんなどが常に励ましてくれた。 「名人に囲まれて、それは幸せでした」(中村雀右衛門)
能狂言のページに雀右衛門さんのインタビューがのっています。
著書「私事」に書かれた内容にコメントを加えています。
素晴らしい先輩方の芸をいっぱい享受されて、今日の雀右衛門さんがある。若手の役者さん達も一生懸命勉強しています。花開くのはずっと先かも知れませんが、常に向上心を持って精進して頂きたいです。
7月30日(放送時間 22:00~0:15)
●文楽「仮名手本忠臣蔵~五段目・六段目~」
<浄瑠璃>豊竹新大夫/豊竹松香大夫/竹本津駒大夫/竹本綱大夫
<三味線>野澤喜一朗/竹澤團七/竹澤宗助/鶴澤清二郎
<人形遣い>おかる・・・吉田簑助勘平 ・・・桐竹紋寿与市兵衛・・・桐竹亀次与市兵衛女房・・・吉田玉英 ほか
<収 録>平成16年11月 大阪・国立文楽劇場
●歌舞伎舞踊・清元「保名」
<出 演>安倍保名・・・市川亀治郎
浄瑠璃 ・・・清元清栄太夫 ほか三味線 ・・・清元菊輔 ほか小鼓 ・・・田中傳左衛門<収 録>平成17年10月28日 東京・新橋演舞場(芸術劇場へようこそ)
国立小劇場9月文楽は「忠臣蔵」の通しです。五、六段目の予習にもなりますね。
去年の「三響会」より亀治郎の「保名」です。見逃してしまったので楽しみです。
歌舞伎座に置いてありました。
●関容子の楽屋さじき「菊五郎の気っぷ」
●文花な女たち 中村吉右衛門夫人
●特集 日本を住みなおそう 今、「日本」が呼び覚ます「涼」
対談 隈 研吾・小山 織
菊五郎は粋で気っぷがよくて、江戸前の男の色気があって・・・と言っているのは誰でしょう。お楽しみに!
インタビューは素顔の夫人が分かって楽しいです。
舞台稽古でご注文があり、ちょっと難しい間合いでしたが、即座に対応しました。これを進之介丈がご覧になっていて、「すぐに間を変えるようなことがよくできますね」とあとで感心されました。「職人ですから」と冗談に申しましたが、竹本の役割といたしまして重要なことなのです。15仁左衛門丈のご注文は具体的でわかりやすいので、よくその意を汲みとりご注文に応えねばと思います。(今月のお役)
葵太夫さんが今月のお役で、仁左衛門の大蔵卿について書かれています。いつものとは違って、お家の型を大事にお役に取り組む仁左衛門さんも立派ですが、即座に対応された葵太夫さんも素晴らしいです。
6月の歌舞伎座公演中、楽屋にお邪魔して、お話をお聞きしました。今回は、『今年の舞台について』と『お小さい頃から20代前半までのお話』をお聞きしました。2回に分けて、掲載したいと思います。まず1回目は『今年の舞台について』です。(http://www.k4.dion.ne.jp/~mikawaya/index.htm)
三河屋贔屓管理人さんが6月の歌舞伎座にご出演の團蔵さんを訪問、インタビューされた内容が書かれています。
「今年の舞台について」ということで質問に答えられています。5月の「江戸の夕映」の松平かもん役のお話は先代左團次さんをイメージして役作りされたとか、とても良かったのでお話しを聞くと成る程と頷けます。「権三と助十」の敵役も好きです。凄味があってゾクってします。今月は「魚屋宗五郎」で宗五郎の親爺役をなさるとか、世話物の老けをやる年齢になってしまった、と少し寂しそう!
11月、12月は歌舞伎座、そしてお正月は国立のようです。又何か新しく企画しているようです。楽しみが増えました。
大変面白いインタビューですので、皆さんお読み下さいませ。
弁慶二態~能楽と歌舞伎による~
2001年ユネスコによる「世界無形遺産」宣言能 舞囃子「安宅 延年之舞」 近藤乾之助(宝生流)
2005年ユネスコによる「世界無形遺産」宣言歌舞伎十八番の内「勧進帳」長唄囃子連中 中村吉右衛門 中村芝雀 中村梅玉 ほか(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|文化庁芸術祭祝典「弁慶二態」【受託公演】)
10月1日都民の日に、「勧進帳」を能楽と歌舞伎を両方観られるという楽しい企画です。
10月に大石を演じる吉右衛門の弁慶、去年の9月を想い出しますね。
歌舞伎の登場人物約2300人を五十音順に網羅した「歌舞伎登場人物事典」が、白水社から出版された。作品別の事典は多いが、人物ごとにまとめたユニークで読み応えのある内容だ。(歌舞伎の登場人物 “実像”は? : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
歌舞伎関係の事典は少ないのでうれしいニュースです。
「長兵衛」を引くと①②③と説明されるのかしら?現物を見てみたいです。
人間国宝の尺八、常磐津節 狂言大蔵流を親子で体験 様々な伝統芸能を楽しみ、体験できる催し「杜(もり)の中の伝統文化祭」が、7日から23日まで、東京・原宿の明治神宮で行われる。
狂言大蔵流の茂山七五三(しめ)=写真=は、23日午後6時30分から野外特設会場で、「蝸牛(かぎゅう)」を演じるほか、17日には狂言のワークショップを行う。「初めて参加しますが、何より広い場所でやるのがいい。いろんな芸能が一堂に会する機会は少ないので、ほかの芸能と見比べてご覧になるのも、いいことだと思う」と話す。 「蝸牛」は、主人にカタツムリを捕ってこいと命じられた家来が山伏をカタツムリと間違える物語。「若い人からお年寄りまで喜んでいただける狂言の一つ。子供たちが見た後、『でんでんむしむし』と言いながら帰って行きます。屋外ですから、より大きな動きで演じたい」と語る。 (原宿の杜で伝統文化祭、7日から : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
楽しみながら伝統芸能に触れられる良い機会だと思います。ご家族で参加できてお薦めです。
第4回たけのこ会を見た。三津五郎の一門の生きのいいところが歌舞伎舞踊のちょいといいところに取り組む。いうなら舞踊会には違いないが、あくまでも役者としての修行の道筋というスタンスをしっかり踏まえている。そこが、見ていて頼もしくも清々しい。
三津之助、三津右衛門、八大、また『三人形』で丹前奴の足拍子をあざやかに踊ってのけた大和にしても、みな共通した味を持っている。
つまりそれこそが「大和屋」の風である。
かれらの踊りを見ていると、八代目や九代目の三津五郎の面影が随所に感じられる。おそらくかれらは、意図して真似ているのでもなければ、九代目はともかく八代目を見知っている筈もない。それにもかかわらずそれを身に付けているというのは、当代の三津五郎を通じて学んだものであるのに相違ない。そこが、何とも興味深い
三津五郎も一曲踊る。『三ツ面子守』。あざやかにして、しかも端正に崩れないところが、まさに代々の三津五郎に一貫して流れていた、大和屋ならではの芸の風格というものである。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)
たけのこ会は4回目だそうですが、今回初めて見に行きました。常磐津のものって、いかにも歌舞伎舞踊らしいのが多いと思いますが、今回取り上げた演目は実に歌舞伎味たっぷりで大変面白かったです。一門の方もみんな上手で、流石大和屋一門だと感心しました。
「大和屋」の風、と上村さんが言われていますが、正統且つおおらかな踊りで、一門の色をかんじました。
三津五郎も自ら初役に挑む、一緒に勉強する姿勢が好感持てます。
次回も又行きたいと思いました。
「怪談」~納涼ほらー演芸会~
公演期間2006年8月26日(土) ~ 2006年8月26日(土)
開演時間14時みどころ
《特別企画》日本の夏の風物詩「怪談」を特集した公演です。貞水の弟子で、ちびまるこちゃんのお母さん役の声優としても活躍している貞友の「宇都宮釣天井」。「ホラーマジック」と題して、身の毛もよだつマジックで構成した舞台を披露するダーク広和。彦六から伝わり、昭和六十二年に芸術祭賞を受賞している、円朝作「真景累ヶ淵」水門前の場を、道具入りにて正雀が演じます。講談において怪談を演じては当代随一と称される貞水が、おなじみの「四谷怪談」を深みのある語り口と迫力の声柄で魅了します。各出演者の磨きぬかれた至高の話芸をご堪能下さい。
演目・《講談》「宇都宮釣天井」一龍斎 貞友
《ホラーマジック》ダーク 広和
《落語》三遊亭円朝作「真景累ヶ淵」~水門前の場~ ※道具入りにて申し上げ升林家 正雀
―仲入り―
《講談》「四谷怪談」 ※道具入り[制作協力(株)影向舎] 一龍斎 貞水
前売開始日電話予約開始:2006年7月13日窓口販売開始:2006年7月14日 表示する場合があります。.(国立演芸場 National Engei Hall)
この企画は怪談好きにはうれしいですね。歌舞伎でお馴染みの話を講談、落語で聞くのも面白いと思います。
7月13日予約開始、売り切れそうですのでお早めに申し込んで下さい。
「応挙の幽霊」
振付/藤間勘十郎 作曲/鶴賀喜代寿
落語の噺を歌舞伎化した『応挙の幽霊』です。金持ちの御仁に応挙の絵と偽って、安く買った掛け軸を高額で売りつけることに成功した骨董屋。絵を床の間に飾り、祝い酒を飲んでいると、絵の幽霊が抜け出て来ます。鑑定団もビックリ、本当に応挙の絵だったのでした。もっと儲かったのにと悔しがりますが、ともかく死んだカミさんにも似た美人ユーレイに一杯すすめます。ところがこのユーレイ酒好きで、大トラに化け、絵に戻ってもぐてんぐでん。歌あり踊りありの大爆笑の舞台です。この芝居を見ないでは浮かばれません。江戸時代の巨匠画家・円山応挙の描いたリアルな幽霊画を今回は歌舞伎舞踊でお披露目します。(日本伝統芸能振興会 :歌舞伎ファーラム/芝居/着付け)
作曲が鶴賀喜代寿 ということは新内でしょうか。幽霊には似合う音曲かもしれません。この説明を読んだだけでも面白そうですね。
他に「息子」が上演されます。
日本伝統芸能振興会が支援する歌舞伎愛好者の集まり「柝の会」のイベントをご紹介します。
日にち: 平成18年7月23日(日)
時間:開場 午後6時 開演 午後六時半
場所:日本橋社会教育会館 8階ホール
第一部 解説・実演 講師 竹内道敬 三味線方 野澤松也
数ある三味線音楽の一節を聴いて、すぐに聞き分けられるのが義太夫節である。義太夫節の解説と野澤松也の弾き語り実演!
第二部 対談 中村 芝雀 竹内 道敬
女形の正道を歩む、楷書のひたむきさ。わかわかしさは父親(雀右衛門)譲り。品のよさといつまでも失うことのない可憐さが魅力の女形・芝雀。(日本伝統芸能振興会 :歌舞伎ファーラム/芝居/着付け)
今回は竹内道敬さんが進行役を務められるので、義太夫三味線の魅力をたっぷりレクチャーして下さるでしょう。
素顔の芝雀さんとの対談も楽しみです。
歌舞伎座では7月1日から舞台でお稽古をさせてもらえることになりました。装置、照明、衣裳、もちろん俳優の演技も含めて、そういう良い条件で歌舞伎座で上演出来るということは、役者として本当に幸せです。アマテラスに続く、現代の日本の演劇を新しく皆様の前にお目に掛けることができるという自分としての記念すべき公演なのではないかと思い、今から出来という点では不安ではありますが、希望に燃えている次第でございます。(坂東玉三郎ページ)
前半はアマテラスのことを書いています。7月は初日が遅いので、通常の公演より稽古日が多くとれて幸せと言っています。初日からきちっとした舞台が観られると楽しみです。
10月27日(金)、青山銕仙会能舞台に於きまして、「中村京蔵 創作の夕べ」を開催させていただく運びと相成りました。 中島敦作「山月記」を舞台化いたします。これは私の長年の懸案でございました。この「山月記」は、芸術家を目指した人間の苦悩と挫折と狂気がよく描かれている中島敦の代表作です。これまでも「冥の会」やオペラ、また昨年は野村萬斎師による上演など様々に舞台化されてまいりましたが、私は以前より、義太夫の地を用いて、能舞台での上演が可能ではないかと模索しておりました。今回不図も、日頃ご指導いただいております諸先生方のお力添えをもちまして実現の運びに至りましたことは望外の喜びでございます。 つきましては、ご多忙中の折柄誠に恐縮ではございますが、何卒万障お繰り合わせの上ご高覧いただきまして、ご指導ご鞭撻を賜りたく、心よりお願い申し上げます。(中村京蔵公式ホームページ | お知らせ)
<義太夫の地を用いて、能舞台での上演>どんな舞台になるか、大変興味深いですね。京蔵さんは実力もあり、企画力も備わっているので、仕上げを観てみたいです。
能楽シテ方5流の中で最も古い金春流に、新しい宗家が生まれた。79世金春信高(86)が「高齢による家元職遂行困難」ということで、長男の金春安明(54)が80世宗家を継承した。このところ4流の宗家が50歳前後に若返り、「能楽界に清新な風が」と期待する向きもある。 ()
能楽は古いと思っていましたが、八十世とはすごいですね。
金春安明さん、ご宗家継承おめでとうございます。近頃お能に関心のある方が増えてきて喜ばしいことです。これからも素晴らしい古典芸能をご紹介頂き、又次代に伝えていって下さい。
私事ですが、娘の親友のパパなので、わが事のようにうれしいです。道でお会いしても気さくにお話下さいます。何か研究なさる学者さんのような印象ですね。
8、9月に劇場の座席などの改修が行われる能楽堂。新字幕システムは、それに併せて導入される。観客席の背もたれ部分の後ろに液晶の画面を取り付け、コンピューター制御で文字を流す。 「全部で4チャンネルの切り替えが可能ですが、当初は日本語と英語の字幕を流します」と能楽堂では言う。日本語では謡の詞章をそのまま流し、英語ではあらすじ、状況説明を含めて解説する。 9、10月にテストを行い、11月公演から正式導入する。その後、観客の意見を聞きながら、他のチャンネルをどう使うかを決める予定だ。(国立能楽堂で日本語字幕 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
文楽や歌舞伎で字幕スーパーを入れるようになりましたが、賛否両論のようです。確かに初心者には分かり易いと思います。文字と音の両方から頭に入るので物語の理解度は増すと思います。
能楽堂の場合は舞台の上手下手ではなくて、座席の部分にコンピューターが取り付けられるようです。英語も導入とか、すごいですね。
座る座席の位置によって見づらいという欠点は解消されますが、下を見ていたら舞台に目がいきません。どちらが良いのでしょうか、秋に能楽堂に行って試してみないとわかりません。
久々の兄弟共演に幸四郎は「歌舞伎に対する気持ちが同じなので役者としてやりがいがあります」と語ると、吉右衛門は「お互い息を合わせて立派なお祭りにしたい」と話した。(中村吉右衛門、兄弟共演に感慨:芸能:スポーツ報知)
同じ歌舞伎座出演でも、違った狂言を各々が演じていたりで、本当の共演は最近ではなかった。九月は兄弟息を合わせて良い舞台を見せて頂きたいです。染五郎は父と叔父の当たり役をみんな受け継いで良い役者になるでしょうね。
お詫び中村勘太郎怪我のため、「松竹大歌舞伎 中村勘三郎襲名披露 東コース」公演を、下記のように配役を変更して上演いたします。なにとぞご了承賜りますようお願い申し上げます。
「本朝廿四孝 十種香」腰元濡衣 中村芝のぶ
「義経千本桜 木の実/小金吾討死/すし屋」主馬小金吾武里 中村七之助 ※中村七之助、すし屋のお里とともに、二役相勤めます。
中村勘太郎コメント
このたびの私の休演につきまして、ご迷惑をおかけした会館の皆様、ご関係者各位、そして何よりも、公演を楽しみにして下さっていた多くのお客様方に深くお詫び申し上げます。父の襲名披露の公演で、全国のお客様にお目にかかれることを、私自身も楽しみにしておりましたので、本当に残念でなりません。今は一日でも早く皆様に元気な姿でお目にかかれるよう治療に専念いたしますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。6月26日中村勘太郎(お詫び│松竹)
はげしい踊りでじん帯を痛めたそうです。本人も残念がっていますが、すっかり良くなるまで養生して、又元気な踊りを見せて頂きたいです。
中村芝のぶ の濡衣、七之助の小金吾とお里二役というのも楽しみであります。
演出について、玉三郎は「それぞれ簡素な舞台にしたい。できる限り舞台転換は少なくして。とはいっても『天守』『海神』は、ある程度美術的な施しがなされていなければ。四本それぞれ彩りの違う雰囲気の物語だが、統一感を出せれば…」。「『夜叉ケ池』『海神別荘』は水、『天守物語』は空と関連。『山吹』は小品で彩りが違い、密室で演じるようなものだが、歌舞伎座の広い空間で深さを出さず、前の方でセリフ劇として上演できれば、と思っている」とも。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060624/ftu_____mei_____000.shtml)
鏡花といえば新派のもので、歌舞伎から客演で度々新派の女優さんと共演をしていました。それが今回は歌舞伎座で歌舞伎俳優により四作品とも鏡花のものという企画は初めてです。玉三郎さんの研究心、そして「美」を意識した演出が今の観客に訴えることと思います。素晴らしい舞台になるでしょう。昼夜観ないと全体のバランスがわからないかも知れません。売れ行き好調ですから早めにチケット確保しないと、売り切れになりそうです。
歌舞伎:親と子の鑑賞会--7月30日
7月30日(日)歌舞伎座昼の部(11時開演「夜叉ケ池」「海神別荘」)の3階席を親と子(18歳未満)の組み合わせに限り、1人2400円(通常4200円)で提供する。希望者は往復はがきに、郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、枚数を記入、同月12日までに〒104-8077東京都中央区銀座6の6の7朝日ビル、都民劇場「親と子の歌舞伎」係へ。問い合わせは03・3572・4311へ。(<a href="http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/kabuki/">MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎</a>)
うれしいお話ですね。18歳未満のお子さまがいらっしゃる方は是非申し込んで下さい。
「魅力的でミステリアス」「人形の表情が豊か。日本文化の秘密を見た思いがする」。観客たちは口々に、その魅力を語った。「9年前、(吉田)玉男さんと『曾根崎心中』をパリで上演した時に、何度もカーテンコールを受けたことを思い出した」という簑助は、「胸がいっぱいになった」と感激していた。(簑助、9年ぶりの海外公演 : 伝統芸能 : 舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))
期待通り、フランスでの公演は大好評だったようです。外国で受け入れられということはうれしいことですね。文楽に歌舞伎、将来パリでは継続的に公演されるかも知れません。