2006年1月31日火曜日

パルコ歌舞伎“決闘!高田馬場

三谷幸喜と市川染五郎、構想8年、念願のオリジナル歌舞伎。 2006年3月、渋谷の街を颯爽と駆け抜ける、パルコ歌舞伎“決闘!高田馬場”(PARCO劇場 公演情報)

※3/25 19:00の回はWOWOWの生中継となります。



25日はテレビカメラが入るようです。



上村以和於の舞踊評「伝統文化放送十周年記念新春特別舞踊公演」

伝統文化放送十周年記念新春特別舞踊公を見る機会があった。まず富十郎が素踊りで『北州』。身体で空間に描く線の美しさ。その美しさは、もちろん身体の動きが作り出すのだが、それを美しいと感じさせるのは、呼吸であり間であり、それが生み出すスピード感であることが、富十郎を見ているとよく分かる。もちろん曲そのもののテンポがありリズムがあるわけだが、同じ曲を踊っても見る者が美しいと感じるか否かに違いが出来るのは、踊り手の身体の活動と相俟ってはじめて、踊りというものとして「実存」することになるからだろう。芸という瞬間に消えてゆくものゆえの美しさの意味を、つい思わずにはいられなかった。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)



残念ながらこの公演を見られませんでしたが、富十郎の「北州」は見たかったですね。本当に「間」と緩急の踊り分けが見事で素晴らしかったと想像できます。



2006年1月29日日曜日

吉右衛門,六回目の幡随院長兵衛

名優・初代中村吉右衛門が生涯二十九回演じた当たり狂言「極付幡随長兵衛」。その芸を引き継ぐ当代吉右衛門が、六回目の幡随院長兵衛を東京・歌舞伎座の二月大歌舞伎(2~26日)で勤める。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20060128/ftu_____mei_____001.shtml)



2月歌舞伎座の「極付幡随長兵衛」に出演の吉右衛門のコメントです。最後は水野に切られてしまいますが、江戸の侠客の魅力がたっぷり味わえるお芝居は人気です。



2006年1月26日木曜日

染五郎、副賞を寄贈

染五郎が新潟に軽油を寄贈 「復興祈願」 「阿修羅城の瞳」「蝉しぐれ」で「第30回報知映画賞」の主演男優賞を受賞した歌舞伎俳優の市川染五郎(33)が24日、同賞の副賞となっている昭和シェル石油のハイオクガソリン・ピューラ1000リットル分を、軽油1200リットルに換えて新潟県津南町に寄贈した。(芸能情報ページ)



「染五郎さん、ありがとう。」と地元の人たちは喜んで居られることでしょう。



「天晴れ!染高麗!」



「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」京都で上演

十三代目仁左衛門の素顔紹介 左京で28、29日、記録映画を公開 京都にゆかりの深い歌舞伎俳優、十三代目片岡仁左衛門(1903-94)の芸と生涯を記録したドキュメンタリー映画「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」が、28、29日の2日間、京都市左京区白川通宝ケ池角の「び・ぜん・ぎゃるり」で上映される。記録映画作家羽田澄子さんが約6年間に渡って撮影した貴重な映像で、全六部の完全版が一挙に上映されるのは、関西で初めて。 (京都新聞 電子版)



十三代目の素顔が分かるドキュメンタリー映画です。東京では上演されましたが、京都では初めてだそうです。全六部と長いので見るのも大変ですが、仁左衛門の人となりが良く分かって、感動的だという感想を聞きました。お時間のある方は行かれると良いと思います。



NHK教育テレビ 29日「息子」オンエア

芸術劇場 10:00   歌舞伎「息子」   【作】小山内 薫 



            市川染五郎 ・ 中村信二郎 ・ 中村 歌六



                         東京・歌舞伎座で録画



                                                                               創作舞踊「陰陽師」   【脚本】 夢枕  獏  【演出】 花柳芳次郎 ・ 花柳寿南海 



              【音楽】 藤舎 呂船                                                                        ~東京 ル・テアトル銀座で録画~(NHK番組表)





「息子」が放映されます。他に創作舞踊「陰陽師」 。



上村以和於の劇評 サンシャイン劇場の『獅子を飼う』

 サンシャイン劇場の『獅子を飼う』を見た。兵庫県立芸術文化センターの主催で、初演以来あの阪神淡路大震災を間にはさんで14年ぶりの上演である。 たしかにこれはよく出来た劇である。秀吉と利休の対立葛藤のドラマは多くの近代作家が関心を示してきたテーマだが、この作のユニークさは秀吉を成り上がりの権力亡者ではなく、権力文化人として捕らえたところにある。文化行政者と文化マネージャーの違いはあっても、文化人であるふたりは互いがよく見え、互いの中に自分を見出し、互いに自分を見抜かれてしまう怖れを抱く。他を絶した最大の理解者同士ほど、互いにとっていまいましい存在はない。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)



三津五郎の秀吉が素晴らしいとのこと。



新橋演舞場五月大歌舞伎 演目と配役発表

五月大歌舞伎 演目と配役(演目と配役|五月大歌舞伎|新橋演舞場|歌舞伎・演劇[PLAY]|松竹)



吉右衛門の円熟した芸が堪能できる舞台になりそうです。



市川染五郎『不二才(ぶにせ)』公演取材レポート

市川染五郎『不二才(ぶにせ)』公演を大いに語る(合同取材レポート|不二才(ぶにせ)|京都四條南座|歌舞伎・演劇[PLAY]|松竹)





舞踊家松本錦升として踊る創作舞踊、音楽も二胡を取り入れたりインド的な音も入るそうです。「歌舞伎たいそう」のように体を動かす楽しさが伝わってきそうです。



<今までは夢見ることが多かったんですが、これからはそれだけでなく、まずやってみることが大切だという気持ちに変わってきました。>


夢の実現に向かって進んで下さい。




2006年1月24日火曜日

こんな企画に菊之助さんが参加

「Candle Project 2006」は、"夢を叶える"をテーマに、世界的に活躍する日本人セレブリティ14名がアロマキャンドルを製作するチャリティ・キャンペーンです。火を灯すことによって、多くの人々に希望の光、未来への夢を伝えることができたらと願い、雑誌『マリ・クレール』とギフトブランド「wOOt!」のコラボレーションで始まりました。(wOOt!×marie claire「Candle Project 2006」"夢を叶える" | campaign concept)



「火を灯すと何か幸せな気分になれる。そんなアロマキャンドルがあれば、という願いを込めて桜吹雪をイメージしたハートを描いた」 「歌舞伎をご覧になったことのない方に、どうしたら劇場に足を運んで頂けるか・・・。歌舞伎は堅苦しい、難しいと思っていらっしゃる方に、とにかく一度見て頂きたい。そして少しでも興味を持って頂きたい。「NINAGAWA十二夜」は、私の夢でした。歌舞伎の本質を守りつつ、歌舞伎をご覧になっている方はもちろん、まだ一度も歌舞伎をご覧になったことのない方も劇場に来てくださるように、新しい風を送り続けられるよう、精進していきたいです」(wOOt!×marie claire「Candle Project 2006」"夢を叶える" | 尾上菊之助)



夢を叶えた人、夢に向かって翔く人。デザインした桜吹雪をイメージしたハート柄、ステキですね。



2006年1月23日月曜日

「床下」のネズミ

今月は、成駒屋(翫雀)さんのお弟子さんの、中村翫祐さんが勤めていらっしゃいます。(梅之芝居日記)



梅之さんの日記に紹介されていました。ネズミは重要な役でもあります。顔を黒く塗るのは初めて知りました。



松緑に男児誕生 

松緑に男児誕生 待望の跡継ぎ (芸能情報ページ)



松緑さん、二児の父親に。待望の男児誕生おめでとうございます。



健康ですくすく成長して、数年後には初お目見得なんて、少し気が早いかな。



2006年1月22日日曜日

竹本住大夫の顕彰記念公演2月文楽

昨秋に現役太夫で初の文化功労者に選ばれた人間国宝・竹本住大夫の顕彰記念公演となる。住大夫は第三部(午後5時開演)で「天(てんの)網島時雨炬燵(あみじま しぐれのこたつ)」北新地河庄の段の切を、野澤錦糸の三味線で語る。()



 「河庄は私が豊竹古住大夫の時分から語らせていただいているもので、竹本越路大夫兄さんに何度もけいこをつけてもらった」という住大夫なじみの演目。「なんといっても孫右衛門(治兵衛の兄)の“情”の浄瑠璃」といい、そこが聞きどころか。



<「なんといっても孫右衛門(治兵衛の兄)の“情”の浄瑠璃」>



住太夫さんの情ある語りに心打たれます。文楽はまだという方でも必ず感動できると思いますので、是非2月の文楽第3部にお出かけ下さい。



2006年1月21日土曜日

小玉祥子の国立劇場「曽我梅菊念力弦」/浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」の劇評

菊五郎が、六三郎はすっきりと粋に、徳次郎では悪党のすごみを利かせて全体をリードし、菊之助がおそのとおはんの2役で、流され行く姉妹の姿を描き出す。おはんが徳次郎に一目ぼれする「石部屋」と徳次郎殺しの「長兵衛内」がことにおもしろい。田之助、団蔵、松緑、亀蔵、松也、徳松、京妙が好演。大詰めの立ち回りまで菊五郎劇団らしいアンサンブルの良さが出た。27日まで。(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)

 「鳴神」は獅童の鳴神上人、亀治郎の絶間姫。獅童は舞台ぶりが大きく姿がよい。亀治郎の絶間は花道の出に深山を分け入る風情を見せ、鳴神をたぶらかすくだりが巧みだ。2人のセリフに緩急が付けば舞台もふくらみを増すだろう。  伸び盛りの兄弟の役代わりが楽しいのが「五、六段目」。勘太郎のうれいを帯びた勘平、七之助の娘気分を残したおかるがいい。芝喜松のおかやが秀逸で、源左衛門の源六が好演。亀鶴と獅童の定九郎、男女蔵の郷右衛門、亀治郎と亀鶴の弥五郎。



2006年1月20日金曜日

「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の制作発表

 現存する日本最古の劇場・金丸座での公演。海老蔵は新之助時代の98年以来、8年ぶり、襲名後は初出演になる。海老蔵は「金丸座は大好きです。外が雨だったり晴れだったり、舞台に出るまでに役者の雰囲気を高揚させてくれる劇場。好きだー」と強調。座頭の三津五郎から「海老蔵くんがちゃんとしてくれれば…」と辛口エールを送られ、苦笑い。海老蔵は「仮名手本忠臣蔵」五段目、六段目で星野勘平を初役で演じる。 芸能情報ページ



星野勘平→早野勘平の誤りですね。今月二劇場で上演された五・六段目を金丸座で海老蔵が初役で演じます。どんな勘平か楽しみですね。役者さん達もこの小屋は好きみたいです。



2006年1月19日木曜日

国立小劇場5月文楽 詳細発表

<第一部>11時



寿柱立万歳(ことぶきはしらだてまんざい)



鶴澤燕二郎改め六世鶴澤燕三襲名披露



ひらかな盛衰記(ひらがなせいすいき)文耕堂・三好松洛・浅田可啓・竹田小出雲・竹田出雲=作      松右衛門内より逆櫓の段     



艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ) 竹本三郎兵衛・豊竹応律・八民平七=作        上塩町酒屋の段     



契情倭荘子(けいせいやまとそうし)     蝶の道行





<第二部>16時



義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 竹田出雲・三好松洛・並木千柳=作   



 椎の木の段     小金吾討死の段     すしやの段     



生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし) 山田案山子=作     明石浦船別れの段     宿屋の段     大井川の段    



竹本 住大夫  鶴澤 寛治  吉田 玉男   吉田 簑助  吉田 文雀  ほか(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会)





鶴澤燕二郎改め六世鶴澤燕三襲名披露公演ということで顔ぶれ豪華ですね。



演目はバラエティに富んでいて楽しめそうです。



京都府文化賞特別功労賞/朝日舞台芸術賞寺山修司賞

●坂田藤十郎さんが京都府文化賞特別功労賞を受賞第24回(平成17年度)京都府文化賞の受賞者が発表され、日本俳優協会副会長で歌舞伎俳優の坂田藤十郎さんら5名が特別功労賞を受賞しました。京都府文化賞は京都文化の振興に寄与し多大な功労のあった人や、文化の各分野で優れた業績を挙げ京都の文化・芸術の向上に功績があった人を京都府が表彰するもので、特別功労賞は京都文化の高揚・発展に顕著な功績があった人に贈られます。藤十郎さんは昨年12月に京都南座において上方歌舞伎の大名跡・坂田藤十郎を231年ぶりに復活襲名したことが高く評価されました。授賞式は1月23日(月)、京都市上京区の京都府公館「レセプションホール」で行われます。



●尾上菊之助さんが朝日舞台芸術賞寺山修司賞を受賞第5回朝日舞台芸術賞の受賞者が発表され、歌舞伎俳優の尾上菊之助さんが寺山修司賞を受賞しました。朝日舞台芸術賞は舞台作品を総合的に展望し優れた成果・業績を顕彰するため平成13(2001)年に創設されました。多彩な才能が結集する舞台芸術の新たな可能性の発掘を目指すもので、毎年1月から12月までの1年間に日本国内で上演された舞台芸術が対象となります。寺山修司賞は将来が嘱望される新鋭で清新さあふれる個人・団体に対して贈られる賞で、菊之助さんは昨年7月にシェイクスピア原作・蜷川幸雄演出の『NINAGAWA十二夜』を歌舞伎座で上演するなど歌舞伎の可能性を広げる活動をしたことが評価されました。贈呈式は1月31日(火)、東京・虎ノ門のホテルオークラで行われます。(俳優ニュース)

前にお知らせしていますが、日本俳優協会のニュースにありましたので引用致します。



藤十郎さん、菊之助さん、受賞おめでとうございます。今年度も健康に留意され素晴らしい舞台をみせて下さい。



2006年1月18日水曜日

小泉総理が初春歌舞伎公演をご観劇

小泉総理が初春歌舞伎公演をご観劇



1月14日、国立劇場初春歌舞伎「曽我梅菊念力弦」をご覧になりました。国立劇場での歌舞伎公演のご観劇は、平成14年初春歌舞伎公演以来2度目のことです。公演終了後、出演の中村富十郎丈、尾上菊五郎丈が小泉総理と扮装のまま会われ、小泉総理は「奇想天外で面白かった」「とても良かった」と笑顔で話されていました。(小泉総理が初春歌舞伎公演をご観劇|日本芸術文化振興会)



写真が2枚のっています。富十郎・大ちゃん・菊五郎と一緒にとった写真はいかにもうれしそうです。



上村以和於の劇評 前進座の「三人吉三」

ちょっと付け加えておくと、『三人吉三』はこれで、大歌舞伎で普通にやるいわば当代でのスタンダード版、勘三郎のコクーン歌舞伎版、それに前進座版と三種類のバージョンが揃ったわけだ。それぞれに相当のいわれがあり、それぞれに存在意義がある。前進座のは、(一度国立劇場で先代国太郎が文里一重の件を出したが)場立ては普通の松竹歌舞伎と同じだが、上記のように「大川端」で伝吉が十三郎を救う件を出すなど、随所に前進座らしい改訂を施している。よく言うことだが、洗練された松竹歌舞伎とは違った、これはこれでユニークな存在を主張し得る『三人吉三』であることは間違いない。東京での公演はもう終わってしまったが、この後各地を廻り(北陸が多いようだが、豪雪の影響が気がかりだ)2月半ばに大阪の国立文楽劇場にかかるらしい。チャンスのある方にはお奨めする。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)





いつもの「三人吉三」と比べて観るのも面白いでしょう。



2006年1月17日火曜日

歌舞伎座3月詳細発表

興行情報を掲載しました。(三月興行情報)





仁左衛門追善興行として昼の部の「道明寺」、夜の部「近頃河原の達引」が上演されます。先代の芸をしっかり継承した兄弟の舞台が楽しみです。



「二人椀久」は富十郎・雀右衛門コンビの素晴らしい踊りが忘れられませんが、なんと菊之助の松山という組み合わせです。興味津々な舞台になりそうです。



「歌舞伎たいそう/いざやカブかん」

NHKからだであそぼ「歌舞伎たいそう/いざやカブかん」 が以下のスケジュールで放映されます。



市川染五郎さんが曲に合わせて歌舞伎たいそうをするのだと思います。そしてこの曲の作曲と唄を担当しているのは長唄の東音村治崇光(杵屋崇光)さんです。歌舞伎にも出演されたり、お名前をご存知の方も居られると思います。



村治崇光さんのホームページ



http://homepage3.nifty.com/kineya-takamitsu/





子どもたちに、からだを動かす楽しさを知ってもらったり、身体感覚をみがいてもらったりすることで、「こころ」と「からだ」のバランスのとれた成長をうながす番組です。



教育テレビ:月~金曜日午前 7:10~7:25(15分)
午後 5:00~5:15(再・15分)(<a href="http://www.nhk.or.jp/kids/program/index.html">KIDS WORLD</a>)



2006年1月16日月曜日

小泉首相、国立劇場「曽我梅菊念力弦(そがきょうだいおもいのはりゆみ)」観劇

 終演後に尾上菊五郎(63)、中村富十郎(76)の両人間国宝と対談。「あーっ面白かったよ。奇想天外で」と上機嫌の小泉首相。過去に呉服店を紹介した菊五郎には「たまには着物を着てますよ」と話したという。菊五郎は「疲れていると思うが、(歌舞伎を)見ると疲れが取れるのかもしれない」と首相のスタミナに感服していた(芸能情報ページ)



本当に歌舞伎がお好きなのですね。天皇皇后両陛下の天覧の時は通しでご覧になられなかった。小泉さんは最後までご覧になって音羽屋や天王寺屋と対談。何よりの気分転換なのでしょう。



国立劇場7月歌舞伎鑑賞教室「彦山権現誓助剣-毛谷村」

7月歌舞伎鑑賞教室「彦山権現誓助剣-毛谷村-」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会)



中村梅玉、玉太郎、歌江、芝雀等で「毛谷村」です。



国立劇場6月歌舞伎鑑賞教室「国性爺合戦」

6月歌舞伎鑑賞教室「国性爺合戦」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会)



松緑、芝雀主演の「国性爺合戦」です。



2006年1月15日日曜日

「鳴神」篠山紀信撮影

 一部の開演前というわずかな時間の中、獅童さんの鳴神上人、亀治郎さんの絶間姫での豪華2ショット撮影が篠山紀信先生により行われる。(企画・制作日記 2)



13日夜の部開演が5分遅れた理由が分かりました。何に使われる写真でしょうか?きっとステキなフォトでしょう。



2006年1月14日土曜日

上村以和於の劇評「信長」

ポスターで、海老蔵の信長は洋服を着ている。これは海老蔵自身の発想であるらしい。劇の中で信長は、宣教師フロイスから地球儀を見せられて、地球が丸いことを理解する。同時に、日本が世界の中でいかにちっぽけかを理解する。宣教師たちが、丸い地球の裏側からやって来たのであることを理解し、西洋の学問技術の素晴らしさを理解する。同時に、西洋人の考える神の性格を知って、それなら自分が神になろうと直感する。信長は日本で最初に世界を見た人物だというのが、海老蔵が洋服を着て信長を演じようと考えた理由であるらしい。いや、洋服を着ない信長なら演じなかっただろう。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)



演舞場「信長」の海老蔵について、又一つステップアップしたとの感想です。もう少し脇に考慮があれば良かったのではと思います。



浅草歌舞伎 「蜘蛛絲梓弦」

浅草歌舞伎 「蜘蛛絲梓弦」 蜘蛛の巣道具幕 御殿の場が終わると蜘蛛の巣の道具幕を振りかぶせます。大薩摩が出てきてひと語りする間、道具幕の後ろでは次の岩屋の場へ道具転換です。出演者、スタッフ一同、さながら運動会のようです(大道具さーん ちょっとー!)



浅草歌舞伎の夜の部に行ってきました。亀治郎六役早変わりの「蜘蛛絲梓弦」 が面白かったです。



  童:熨斗丸・薬売り:彦作・番頭新造:八重里・座頭:亀市・傾城:薄雲・女郎蜘蛛の精



次々に踊って、若き日の猿之助のように楽しく演じていました。思わぬ所から出てきたり、引っ込みも趣向があって飽きさせません。



金井大道具さんの阿部さんがブログで紹介しています「蜘蛛の巣道具幕 」がとてもステキでした。幕の前で長唄のタテの方による大薩摩が始まります。稀音家裕介さんのお三味線が聞き応えありました。この幕が振り落とされると岩屋の場でクライマックスです。



2006年1月13日金曜日

ロンドン公演に亀治郎客演

6月海老様のロンドン公演に客演(亀ニュース)



5月31日より6月11日にロンドンのサドラーズウェルズ劇場で行われる、市川海老蔵さんの歌舞伎公演に亀治郎が参加します。演目は「藤娘」と「累(かさね)」です。



こんぴら歌舞伎に引き続きロンドンにも参加です。ニューコンビですね。「藤娘」は亀治郎でしょうね。



演劇評論家・演出家の戸部銀作さんがご逝去されました。

演劇評論家・演出家の戸部銀作(とべ・ぎんさく)さんが、1月7日(土)午後4時20分、呼吸器不全のためご逝去されました。

【略歴】大正9年東京・豊島区生まれ。早稲田大学卒。同大学演劇博物館、国立文化財研究所、国立劇場演出室長、のち平成15年まで国立劇場参与。日本演劇協会会員(評議員)。脚本・演出『雷神不動北山桜』『義経千本桜』など多数。著書「歌舞伎の演技」「歌舞伎のみかた」。紫綬褒章、勲三等瑞宝章。歌舞伎の演出・補綴の第一人者。古典、復活、新作とすべてのジャンルにわたる。市川猿之助の宙乗りを初めて発案した仕掛人としても知られる。



国立劇場開場以来ずっと演出、補綴を手がけて居られました。師と一緒に仕事をしてきた方々が志を継いで、益々国立のお芝居を面白くしてくれることでしょう。



心よりご冥福をお祈り致します。



「第5回朝日舞台芸術賞」が発表されました。

演劇、舞踊の優れた成果を顕彰する「第5回朝日舞台芸術賞」は選考委員会の審議で下記のように決まりました(asahi.com: 朝日舞台芸術賞 グランプリは「歌わせたい男たち」 - 文化・芸能)



◆舞台芸術賞〈特別大賞〉(副賞200万円)  蜷川幸雄(演出家)

◆寺山修司賞 尾上菊之助(歌舞伎俳優)



去年の舞台で一番印象に残った「NINAGAWA十二夜」が評価され、演出の 蜷川幸雄さんが特別大賞、そして菊之助が<将来が嘱望される新鋭で清新さあふれる個人・団体に対して>贈られる寺山修司賞を受賞といううれしいニュースです。



 



2006年1月11日水曜日

第二十二回 「四国こんぴら歌舞伎大芝居」

「四国こんぴら歌舞伎大芝居」お問い合わせTEL 0877(75)6714 「四国こんぴら歌舞伎大芝居」テレホンサービス   TEL 0877(75)0088 お申込先〒766-8502 香川県仲多度郡琴平町榎井817-10 琴平町役場内「四国こんぴら歌舞伎大芝居」事務局 宛(無題ドキュメント)



ホームページに詳細が載りました。申込み方法はいくつかあります。詳しく書いてありますので、期日などよくチェックして申込みして下さい。



上村以和於 浅草歌舞伎つづき

ところで亀治郎だが、先にも言ったようにこの絶間姫は、脚本を眼光紙背に徹するほどに読み込んで、読み込んだことをすべて表現せずにはいられないといった演じ方をする。何がかほどまでに亀治郎を駆り立てるのだろう? 教わったとおりになぞるというのとは正反対の行き方である。頭脳の明晰さとおのずからプロデュースせずにはいられない主体性とは、これからも亀治郎には肉付きの面のごとくつきまとうに違いない。亀治郎論としては実に面白いテーマだが、現実の舞台成果としては、それは必ずしも好結果を出すとは限らない。その意味からも、まさに猿之助の再来である。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)



亀治郎、勘太郎、獅童等について論じています。延若さんの名が出てきます。懐かしいですね。そう言えば顎のしゃくれている所は似ています。延若さんの舞台をご覧になっている方どのくらいいらっしゃるでしょう。古風なマスクで良い役者さんでした。



2006年1月9日月曜日

歌舞伎座とんぼ道場開き

稽古をする人々の安全と無事を祈って、毎年一月は、佳き日を選んで鉄砲洲稲荷の宮司さんをお招きし、ご祈祷をして頂いております。(梅之芝居日記)



梅之さんの日記にとんぼ道場開きのお話が載っています。舞台でとんぼを切るのは大変な技術が必要で且つ危険が伴うことです。神主さんのご祈祷で、大きな怪我がないように安全を願って頂くと安心ですね。



渡辺保の劇評 前進座「三人吉三」

前進座の「三人吉三」は、普通歌舞伎でやる「三人吉三」とは台本が違って原
作に近い。
 一つだけ例を挙げると、大川端でお嬢吉三がおとせから金を取るところ。今日
一般の台本だといきなりお嬢がおとせの懐から金財布を引き出す。原作では一度
おとせが財布を落としてのやりとりがある。いかにも世話物らしいリアルさの上
に、お嬢吉三の娘らしさ、一抹の皮肉からガラッと変わるところが鮮明である。(<a href="http://homepage1.nifty.com/tamotu/review/2006.1-3.htm">2006年1月前進座</a>)



見慣れた歌舞伎のより分かり易いようです。比較して観ると面白いと思います。





親と子の鑑賞会のお知らせ

歌舞伎:親と子の鑑賞会--1月22日(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)



1月22日(日)歌舞伎座昼の部(11時開演「鶴寿千歳」「夕霧名残の正月」「奥州安達原」「万才」「曽根崎心中」)の3階席を親と子(18歳未満)の組み合わせに限り、1人3700円(通常6500円)で提供する。希望者は往復はがきに、郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、枚数を記入、同月11日までに〒104-8077東京都中央区銀座6の6の7朝日ビル、都民劇場「親と子の歌舞伎」係へ。問い合わせは03・3572・4311へ。



インタビュー@三津五郎

「舞台と客席が近く、大見得切るよりもっとリアルで写実的な芝居でお客様と一体になれるのが金丸座の特徴です。舞台も客席一緒に江戸時代に立ち戻れる、独特の空間ですから、この芝居は、ぴったりですね」(坂東 三津五郎)



お練りは四月五日。舞台さながら、役者と人々が一つの息吹で町中にたちのぼるだろう。



能狂言のページ、歌舞伎インタビューは三津五郎さんです。4月のこんぴら歌舞伎のこと等興味深い内容です。



上村以和於の劇評 浅草歌舞伎

点数評価で言うなら、最高点は亀治郎の二演目だ。雲の絶間姫、『蜘蛛絲梓弦』の六役早変り、ともに水も漏らさない。若手といわず、あの六役をあんなに水際立って変われるなんて、他に誰々がいるだろう。まさに猿之助の再来である。いや、土蜘蛛というあやかしの存在の陰りまで感じさせる点、明るい一方だった猿之助よりむしろ上かもしれない。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)



勘太郎は勘平・おかるどちらもよかった。きちんと義太夫狂言としての間が取れていて、しかも情感が瑞々しい。去年一年間、勘太郎は階段を一段一段登るように地道に力をつけていくのがよく分るような進歩を見せていたが、それが地力として養われていたことを証明してみせたのだ。未成品でありながら若い人ならではの実感があって、ベテランの勘平にはないドラマとしての感動がある。



お正月の浅草は活気があって、盛況のようです。亀治郎、勘太郎は去年に引き続き出足好調、成長が楽しみな役者さんです。観劇予定はこれからですが楽しみです。



2006年1月8日日曜日

松竹座観劇レポby由比ヶ浜

きのう、一日、松竹座に入りびたりでした。
一度も居眠りせず昼夜本当に堪能しました。
こんなに満足したことはめったにない・・。
自分へのよいお年玉になりました♪
では、忘れないうちに昨日の感想を。

お昼の部
「義賢最期」
愛之助大健闘!正直ここまでいいとは思わなかったです。
緊張感が最初の出から最後まで一度もとぎれることがありませんでした。
仁左衛門監修とありますから、当然教えてもらったんでしょうが、
姿形がはっとするぐらい似ているときがあるんです。
似ているけれどもけっしてまねしてなぞっているのではなく、
自分なりに消化して、自分なりの義賢を創ろうとしているのが伝わってきました。
多分、仁左さんはもうやらないだろうから、愛之助の当たり役のひとつになるのはまちがいないですね。
幕がひかれたあとも大きな拍手が続いていました。
それから、4月松竹座の浪速花形歌舞伎、愛之助は福岡貢です。ちょっとみてみたい。
「通し 十六夜清心」
通しでは初めて見たので興味深かったです。
清元にのって舞うように演じるところとせりふのところがとても自然に流れるようにつながってみていて心地いいです。
後半、悪党になってからの二人はがらりと変わって、蓮っ葉な物言い、せりふの端々におかしみもありました。
この二人をうける白蓮の弥十郎が立派で、二人の上をいく悪の感じがでていました。

夜の部
「神霊矢口渡」
孝太郎はお姫様などの高貴な役柄より、こんな市井の娘や女房の役のときがばっちりはまりますね。
義峯に一目ぼれしてしまってたお舟の一途さが感じられ、文字通り大熱演でした。
「落人」
昼夜通して、私はこれが一番。
玉三郎の衣装は、紫の矢絣ではなくて、紫地に桜や菊などを散らしたのに金糸の縫い取りがしてあるもの。帯はオレンジ色でとても綺麗。
いままで、いくつかのコンビで落人をみましたが、必ずどこかで退屈する場がありました。それが今回なかったのはなぜかと考えてみたのですが、このコンビは見た目の美しさだけでなくて、 せりふのないところでも語り合い通じ合っているのが感じられるからだと思いました。指先のほんの少しの動きがとても美しいです。もう一回観たい!
お昼の「十六夜清心」でも思いましたが、仁左&玉と清元ってぴったりと思いませんか?
「五、六段目」
どんどん追い詰められ逃げ場がなくなっていく勘平をみていて切なくなりました。
はでに身もだえ愁嘆場を演じているのではないけれど、今までに観たどの勘平より心の痛みが伝わってきます。
お軽の玉三郎は少し抑え目の演技。竹三郎のおかやが迫力でした。笑三郎のお才もはまり役かと。
「春調娘七草」
夜の最後は、五、六段目の暗さを晴らすように明るい一幕で打ち出しです。
澤瀉屋三人組、段治郎さんも元気になったようでよかった。
でも、こういう一幕って、普通昼の部の一つ目にきません?

仁左衛門と玉三郎を頭に、澤瀉屋一門も加わった座組みでしたが、私はうまくいっていたと思います。
春猿さんが、もう少ししどころのある役がやりたかったんじゃないかなあ。
薪車さん、6月に南座の船弁慶の義経以来でしたが、そのときより落ち着いてきた感じです。 義賢の進野、十六夜の船頭、神霊~の義峯とまったく性格の違う役三つでしたが、義峯なんて、ぴったりでした。姿形のよい人だからこれから楽しみですね。
以上、お粗末ながら昨日の観劇での感想です。

                           由比ヶ浜





松竹座に昼夜通しで観に行かれた由比ヶ浜さんのレポです。予想通りの好演ですね。「義賢最期」の愛之助、素晴らしいとのこと、是非東京で観たいです。個人的にはやはり「落人」が観たい。<このコンビは見た目の美しさだけでなく、せりふのないところでも語り合い通じ合っているのが感じられるからだと思いました。>そうでしょう、辛い状況下での「恋」は切なく、そして燃える想いは増すもの、その辺が 表現できるのでしょうね。容姿もバツグンの上に演技も完璧という最高の「落人」ですね。







渡辺保の劇評 1月国立劇場

南北の奇抜さ、滑稽さ、グロテスクさがチラチラ見えてまずは成功。(2006年1月国立劇場)

第二場 鶴岡八幡宮の場。



 ここは原作でいくと普請中の八幡宮を裏手から見せる趣向。しかも第一場の翌



日元旦という設定なのに、もう立派に八幡宮が出来上がっている。その上に「忠



臣蔵」大序の当て込みと来ては混乱するばかり。余計な道楽。



 原作では犬坊丸のする仕事を松緑の五郎に割り振ったのはうまいが、後半のお



かやおはん母子が紛失の名刀天国のために石部屋にやむなく嫁入りさせる件をカ



ットしたのは残念。大時代なところへ突如世話の芝居が入ってくるのが面白いのに。





<原作でいくと普請中の八幡宮を裏手から見せる趣向>どんな舞台面になるのか、次回は是非原作に忠実にした演出で観たいです。



5日に見に行きましたが、登場人物の関係をあまり深く考えずに、楽しく観れば良いというお芝居でした。菊之助は、今は誰を演じているのかしら?と思わせてしまうので、演じ分けが今一つですが、兎に角白無垢の花嫁衣装だの、芸者の姿だの、大いに楽しませてくれました。菊五郎は本人も悪人に二枚目とはっきり違う役でやりやすいと言っていますが、江戸っ子と悪人両方とも気持ちよく演じていましたね。長持ち(のようなもの)から現れる所などゾクゾクします。充分魅力ある悪人振りでした。湯屋の様子、見せ物小屋、など江戸のくらしが垣間見えて面白かったです。



渡辺氏は最後の場は長すぎでいらないというように指摘して居られますが、あれはカットできません。出演の若い役者さん達が一生懸命稽古して、観客に喜んでもらいたいと毎日命がけでトンボきっています。彼等の見せ場を作るのは菊五郎の計らい、ここは拍手してお互い良い気持で幕。で良いと思います。



梅之芝居日記より~踊り初めのお話

私が伺いました時間は、歌舞伎関係のお弟子さん達(私以外は、皆様幹部俳優さんのご子息ばかりで緊張いたしました!)がお集まりになりましたが、皆々紋付袴の正装、もちろん私もあらかじめその旨はお聞きしておりましたので、数年ぶりに自分の紋付(師匠から頂戴しました)を着用です。
藤間勘祖師、藤間勘十郎師へ一同そろって年始の挨拶、続いて勘十郎師より一人一人御盃を頂戴、そのあと舞台でそろってご祝儀物の『寿』を踊りました。(<a href="http://blog.goo.ne.jp/takasagoumeyuki/">梅之芝居日記</a>)



梅之さんが藤間宗家の踊り初めに行かれた折のお話しです。何となく雰囲気が伝わってくるようです。



2006年1月7日土曜日

第22回 四国こんぴら歌舞伎大芝居のチラシ

「第22回 四国こんぴら歌舞伎大芝居」 金丸座平成18年4月6日(木) 初日→23日(日)千穐楽 成功祈願お練り 4月5日(水) ご観劇料(税込) 上場席(A席) 13,000円、中場席(B席) 10,000円、並場席(C席) 7,000円(舞台案内)



亀治郎さんのところにチラシがアップされていました。昨年は菊之助の児雷也に亀治郎の綱手で夫婦役を演じていましたが、こんぴらでは海老蔵と夫婦役です。お互いに海の生物ですから気が合いそう?海老蔵の勘平、与右衛門と聞いただけでワクワクしますね。



福助 気ままに語る 年頭のコメント

 昼の部は、初役で「奥州安達原」の袖萩をつとめます。このお役は、曾祖父(五代目歌右衛門)の『歌舞伎の型』という本には残っているのですが、五代目歌右衛門、六代目歌右衛門、父(芝翫)も1度しか演じていません。成駒屋に縁がありそうで、今まであまり機会がないんです。大体、この芝居自体があまり上演されない、ということもありますね。夜の部では、「島の千歳」をつとめます。これも、舞踊の会では踊っていますが、歌舞伎座では私は初めて。舞踊の中村流では大切な芸ですので、姉の中村光江の振付けで、父が監修ということになると思います。お正月のお祝にふさわしいものですから、古典的な踊り方で舞いたいですね。(福助 気ままに語る)



福助さんが言われているように袖萩の役は意外と成駒屋はやっていないのですね。今後再演して福助さんの袖萩を確立してほしいです。



「島の千歳」は長唄のお三味線と鼓のコラボレーション、掛合の所は是非「音」にも注目して下さい。品の良い踊りです。古典的な踊り方で舞うとおっしゃる福助さんに共感します。



お父さまのことにもふれていますが、大事をとっているとのこと安心しました。



渡辺保の劇評 2996年1月歌舞伎座

夜の第一は「藤十郎の恋」。いまさらなんでこんなものをと思ったが、現実の初代藤十郎の姿を見せておいて、さてそのあとに当代藤十郎の襲名口上の一幕という趣向だとは、見てみて始めてわかった。いかにも大阪風のサービス。ここらが東京の人間にはない知恵である。そのせいか意外に面白かった。(2006年1月歌舞伎座)



藤十郎が芝居になっている、どんな役者なんだろう、そんな単純な興味を湧かせる演目で楽しめます。



吉右衛門が良いとの評ですが、役者としての一番油がのっている時期でしょう。



2006年1月5日木曜日

梅玉さんの「ひとりごと」より

4月は父六世歌右衛門の五年祭追善興行を歌舞伎座でさせていただくこととなりました。父の追善ということで、先輩、お仲間の皆さんが大勢出演をと言ってくださることが有難く、皆さまのそのお言葉で、親孝行をさせていただきたいと思っております。父らしい華やかな興行となりますよう、応援ご見物の程、偏にお願い申し上げます。(baigyoku.com ひとりごと)



お正月早々、悲しい話となってしまいますが、楽の日、音羽屋さん(菊五郎丈)が楽屋に来て「井上が今朝死んだ。」と言われた時の驚きはございませんでした。井上君(松助丈)は劇団が違い舞台では一緒になる機会は少なかったのですが、中学の同級生でもあり、飾らずに付き合える友人でした。一昨年京都の稽古中に具合が悪くなり、帰京しそれから一年の闘病生活でした。何度か見舞いに行きましたが、気弱になっていても、舞台に出たい気持ちだけはいつも持っていました。音羽屋さんが、11月演舞場に松助のために台本を直し出演できるようしてくれたことは、本人にとってどんなに嬉しいことだったか、本当に良かったと有難く思っております。同級生が逝くのは、…辛いです。



4月の歌舞伎座は歌右衛門の追善興行のようです。思い出の演目が並ぶことと思います。



梅玉さんと松助さんは同級生だったのですね。最後の「児雷也」の舞台はいつまでも忘れません。



吉田玉男休演のお知らせ

国立文楽劇場 文楽 初春公演(平成18年1月3日~25日)の『妹背山婦女庭訓』求馬実は藤原淡海役で出演予定の人間国宝で文化功労者の吉田玉男が、体調不良のため休演いたしております。(大阪・国立文楽劇場 文楽 初春公演 吉田玉男ほか休演のお知らせ|日本芸術文化振興会)



2月の国立小劇場も休演なさるようです。玉男・簑助コンビが観られないのは残念です。



2006年1月2日月曜日

玉三郎さんの「今月のコメント」

今回は少し特別な演目の並びでございまして、清元の落人のすぐ後に、五、六段目ということになります。近年、東京での通常の公演ですと落人で昼の部が終わり、五、六段目から夜の部が始まるのですが、今回は仁左衛門さんと二人で公演をさせていただくということで、このような狂言の並びになりました。(坂東玉三郎ページ)



大阪松竹座にご出演の玉三郎さんのメッセージです。「落人」のすぐ後に五、六段目というのはめずらしいですね。昼夜に分かれての上演が殆どで、おかる・勘平の役者も違ったりします。続けて観られるのは良い趣向だと思います。仁左衛門とのコンビ似会いますね。



2006年1月1日日曜日

「曽我梅菊念力弦」で2役演じる菊五郎

 「大詰めには藤棚での大立ち回りもある。菊五郎劇団のタテ師が工夫中です。南北の好きなヘビ使いも出てくる。一場面一場面をしっかりと作り、場面ごとのおもしろさが出ればと思います。お正月らしい楽しい芝居にしたい」(MSN-Mainichi INTERACTIVE 歌舞伎)



菊十郎さん達が楽しいタテを考えていることでしょう。トンボきる方も初日はかなり緊張されるようです。観客の拍手が何よりの励みになるとか、思いっきりパチパチ拍手いたしましょう。



元旦新春能「翁」

1月1日(日) 能「翁(おきな)」~金春流~ 「翁」は「能にして、能にあらず」とも言われ、正月や特別の折にしか上演されない演目。物語性はなく、ただ天下泰平、国土安穏、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る内容となっており、新春を寿ぐのに、これほどふさわしい演目はないといえる。今回は、金春流の小書(こがき:特殊演出のこと)~十二月往来(じゅうにつきおうらい)と父尉・延命冠者(ちちのじょう・えんめいかじゃ)~が付いた由緒ある形式で上演される。 [出演]  翁:金春安明 千歳:茂山正邦 三番三:大藏彌太郎  笛:杉 市和 小鼓:亀井俊一 大鼓:安福建雄ほか ~国立能楽堂で収録~(今週の主な番組)



元旦の朝は新春を寿ぐ能「翁」から始まります。今回は特に由緒ある演出のようです。



天下泰平、国土安穏、五穀豊穣を祈る、正に今の世界に求められていることです。



家族全員でおせちを頂きながら、これを見て一年間の無事をお祈りするのも一興かと思います。