歌舞伎は「河庄」で藤十郎・時蔵・我當他。
チケット発売は9月4日午前10時から
団十郎は急性前骨髄球性白血病を克服して舞台復帰していたが、昨年暮れから貧血の症状が見られるようになり、妹で舞踊家の市川紅梅からの造血幹細胞移植を受けるため7月に入院した。移植が成功した後も治療を続け、9月に退院の予定。しばらく療養し、舞踊などの単発の仕事をこなしながら、来年1月の国立劇場で座頭として本格復帰する。演目は歌舞伎十八番からになるという。(団十郎1月本格復帰、円楽11月小話3日間(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース)
気がかりだった團十郎さんですが、9月に退院予定とのこと安心しました。この記事によると来年1月の国立劇場で復帰されるようです。音羽屋からバトンタッチでお正月の国立劇場は成田屋に、演目は歌舞伎十八番とやら、復活になるのでしょうか?楽しみですね。
恒例の一押しは、亀蔵の駱駝である。いままで見た駱駝で一番うまかったと思う。
第二部の『つばくろは帰る』に、作者の川口松太郎が自分の少年時代の思いを反映させたような孤児の役をやっている小吉が、なかなかいい。
亀蔵さんは市蔵さんの弟で、この兄弟の父親が先代片市さん。このところの兄弟の活躍をうれしく見守って居られるでしょう。亀蔵さんは駱駝のようなお役もどこかスカっと抜けている感じですね。
小吉君に泣かされましたね。三津五郎さんは小吉君にこの役をやらせたくて、『つばくろは帰る』を選んだのではないかしら・・・
公演記録鑑賞会
開演時間=午後2時場所=伝統芸能情報館3階 レクチャー室
入場無料(先着120名まで 午後1時より伝統芸能情報館3階レクチャー室前にて整理券配布)(公演記録鑑賞会のご案内|日本芸術文化振興会)
過去の記録映像ですが、当時の舞台が甦ります。11月12月に松緑の「め組の喧嘩」があります。今から手帳に書き込んでおきましょう。いつも忘れて後悔致しますので。
さて、今年の合同公演。筋書きの最後の出演者、休演者の顔写真を観るたびに、現代歌舞伎に占める修習生出身者の存在の大きさに改めて思いを致す。一期~九期などもはやワキの手練れでもはや「稚魚」とは言い難いばかりか、本公演に欠かせない存在となっており、今回の公演も自ずと十期以下が中心となる。(2008年8月「稚魚の会・歌舞伎会」評 犬丸治)
今日の歌舞伎界に欠くことのできない存在であり、熱心で、真面目で、努力家であります。そしてみんなが歌舞伎を愛しています。彼等を育てた先輩方も舞台の成果をみて喜んで居られることでしょう。
「京鹿子娘道成寺」。 これほどネットリとした触感の道成寺は初めてである。 女の暗い情念で一本芯が通っており、これはこれで亀治郎の主張だろう。 いつもの「聞いたか坊主」は無く、満開の桜の書き割りに竹本連中。「ひらり帽子のふわふわと」でドロドロになり、スッポンから赤地に枝垂れ桜の着付でせり上がる。早くも蛇体のハラを見せるわけで、道行の振りも物語のアクセントが強い。中略
「ただ頼め」「鈴太鼓」のあと肌を脱ぐと再び赤地に枝垂れ桜に着付、鐘に入った後所化の調伏の祈りがあり、この着付のまま鐘に乗り、蛇体の心で鱗模様の帯を垂れ下げる。 単にコスチュームプレイに済ませず、娘姿に封じ込められた怨念を視覚化しようとした、亀治郎らしい「娘道成寺」であった(2008年8月「亀治郎の会」評 犬丸治)
「俊寛」もいろいろな型がある中、前進座型と澤潟屋型とのミックスとか、亀治郎の思うところが箇所箇所で光る感じです。
「京鹿子娘道成寺」の道行をスッポンから登場するとか、鞠唄も引き抜きしないとか、段切れの演出など、亀治郎の主張が貫かれた娘道成寺のようです。これは観てみたいですね。衣裳を換えるだけでも、意味が違ってきて面白いと思います。
弁慶も シェーと驚く すごいワザ(タモリに聞いた 「赤塚弔辞」白紙のワケ: 横澤彪のチャンネルGメン69 :J-CAST テレビウォッチ)
先日亡くなられた赤塚さんの葬儀で、タモリが弔辞を読んだとのニュースは覚えていますが、こんなギャグがあったとは!面白いのでちょっと紹介します。
沖で船頭たちの逆櫓のけいこは通常、子役の「遠見」を使う。しかし、子役問題などがあり、「大変ですが、大人でやることにしました」。 「昭和三十一年、白鸚の樋口の際、僕と兄松本幸四郎、先代市川高麗蔵の兄さん三人が船頭で出て以来のこと、実に約五十年ぶり」の“復活”。(東京新聞:<歌舞伎>客席を沸かせる 初代の当たり役 中村吉右衛門:伝統芸能(TOKYO Web))
3年目を迎える秀山祭ですが、定着したように思います。今回は丸本物2題と黙阿弥のお芝居です。
子役の「遠見」にせず、大人でやることにしたとか、楽しみですね。
歌舞伎座いよいよ建て替えのようです。
菊十郎の茶店の婆、権一の三島の宿の主人が秀逸。小吉の安之助が抜群のうまさである。2008年8月歌舞伎座
3部の愛蛇姫について歌舞伎の心境地を感じるといったことが書かれています。
私は2部のみの観劇なので、コメントは2部限定になります。菊十郎や権一が出てくると途端に世話の世界になりうれしくなります。こういう味のある役者は貴重です。今の若手がこの歳になって、果たして匂いが出せるでしょうか?
三津五郎の親方と弟子たちの江戸の色と、祇園町で生きている女たちの色がはっきりと分かって面白かったです。小吉君の安之助には泣かされました。
酒呑童子は勘三郎は前半の童子は可愛く踊りも良かったです。愛嬌笑いをするとオヤジさんそっくり!そういえばお盆だ~なんて思ってしまいました。後半は長唄の三味線と鳴物が小気味よく、盛り上がりを助けた感じてした。趣向を凝らした演出、目が楽しいという程度ですね。
二十一世紀歌舞伎組公演「新・水滸伝」(18~31日)の舞台げいこが17日、東京・銀座のル・テアトル銀座で行われた。市川右近(44)ら市川猿之助(68)の弟子による歌舞伎組の10年ぶり新作で、自由に生きるアウトローたちが集う中国・梁山泊(りょうざんぱく)を舞台にした作品。(asahi.com(朝日新聞社):市川猿之助03年脳梗塞後初の新作演出 - 日刊スポーツ芸能ニュース - 映画・音楽・芸能)
猿之助自身は出演出来なくても、彼の思いは充分に反映できると思います。中国が舞台のスケールの大きいストーリーのようです。
東京都練馬区のミニギャラリー「髪とかんざし館」が十周年を迎えた。劇団前進座の床山・谷川秀雄さん(60)が、これまでに収集した櫛(くし)、簪(かんざし)類や歌舞伎女形の髪型を再現して展示。年二回、内容を変え、「鏡山旧(こきょうの)錦絵・花見の場」で第二十期の展示を終えた。九月から新たな一歩を踏み出す。 (東京新聞:<歌舞伎>『髪とかんざし館』10周年 床山・谷川秀雄さん、展示に腐心:伝統芸能(TOKYO Web))
谷川さんと同様、私も小さい時、鬘のミニチュアが大好きでした。確か歌舞伎座の売店にもあって、見るのが楽しみでした。割と近くにこんなギャラリーがあるんだと喜んだのですが、只今は休館中。次期は9月20日からだそうです。
都民劇場の案内に下半期の出演者がアップされました。主な役者さんの出演予定が把握できるので有難いです。
お正月に何年ぶりかで菊五郎さんの名があります。團十郎さんのお名前は残念ですがありませんね。若手の名は?今の段階では未定なのでしょうか。気になりますね。
内山美樹子早大教授(演劇学)は言う。「山城少掾は、演目の初演者の芸風を意味する『風(ふう)』、つまり古典的規矩(きく)を体現した。芸は品格に富み、卓越した心理描写の底にヒューマニズムもあった」 (asahi.com(朝日新聞社):文楽の伝説、山城少掾再び CD復刻次々 -古典芸能 - 映画・音楽・芸能)
今もなお多くのファンがいる山城少掾のCDが復刻されるそうです。現住大夫さん曰く、文楽は人形遣いと浄瑠璃・三味線で成り立っているが、一番大変なのは大夫でんね。そりゃーエライもんでっせ。ー言い回しは間違っているかも?ーこう言い切って居られました。確かに大夫が拙いと、物語の盛り上がりに欠け、人物の心理描写も乏しくなると思います。
山城少掾は聞いてみると胸に響く感動があります。最近文楽に興味を持たれた方にもお薦めです。
音羽屋の極付の狂言「魚屋宗五郎」に女房おはまの役を玉三郎が演じます。これは新鮮です。生世話物の白塗りでない役も手がけて、芸域を広げることでしょう。八重垣姫は三姫の中でもたっぷり見せ場がありますから、円熟の芸が堪能できると思います。菊之助の勝頼もあの十二夜を想い出す衣裳で、いかにも美男の武将らしく期待です。「直侍」今回も田之助の丈賀ですね。華やかな踊りが三題というのも楽しみです。
平成中村座十月大歌舞伎通し狂言仮名手本忠臣蔵(歌舞伎美人 | 平成中村座十月大歌舞伎の演目と配役)
A・B・C・Dとに分かれていて、出演者も何段目かもいろいろです。全てみるには料金が・・・
しかし、東京で芝居小屋らしい劇場で観劇できるのはうれしいですね。
「つばくろは帰る」 大工 文五郎川口松太郎先生の作品で、昭和46年明治座で故尾上松緑のおじさんと淡島千景さんで演じられ、子役の岡村清太郎(現在の清元延寿太夫)が大評判をとりました。その舞台を覚えていて、改めて本を読みなおしてみました。すると、まず分かりやすく楽しい芝居であること、また福助さんと私、子役の小吉、勘太郎、七之助、巳之助など、それぞれの配役がぴったりはまること、そして、何より人間の温かさがお伝えできる芝居であることなど、納涼歌舞伎にはぴったりと思い、この作品を選びました。大工の親方と弟子たちの信頼感あふれるやりとりや、歌舞伎にしては珍しい京都の芸妓舞妓の風情、親子の情愛など、よき日本人の心をお伝えし、皆様の気持ちが温かくなるような作品にしたいと思っております。(今月のスケジュール)
今月の4役についてのコメントでず。話題の3部は別としまして、私はこの「つばくろは帰る」が楽しみです。山本周五郎の作品「泥棒と若殿」がとっても良かったので、これも大いに期待です。以前はこういう書き物の芝居をよく見ましたが、最近は新しい物というと、もっとインパクトの強いものが喜ばれていて、さらっとしたのが置いてけ掘!になっているように思います。江戸の市井に生きる人々の心温まる話し、取り上げてくださる大和屋さんに感謝です。