2009年12月8日火曜日

三津五郎の今月の役どころ 2009年12月

「身替座禅」 奥方 玉の井



とかく漫画チックな恐妻として演じられることが多い役ですが、曾祖父の奥方はあくまで旦那を愛するがゆえの嫉妬、可愛ゆさだったといいます。それでいてそれがおかしみに通じるということは、よほどの芸力がなければ叶わぬことです。私も若いときはそのところ大変苦労いたしましたが、嫉妬のうちにも自然なおかしみが漂うような、そんな境地に達することができるよう今回も努力するつもりです。(今月のスケジュール)

奥方は確かに怖い存在であるのは古今東西変わらぬもの。しかし、旦那様を愛するが故に嫉妬もし、顔つきも変わるのですが、そこにおかしみを表現しなくてはいけません。そこらが難しいと指摘されています。中村屋と大和屋の黄金コンビ、きっと良い舞台になると思います。



他のお役についてもご参照下さい。





盗賊柿木金助を演じる菊五郎の心意気

菊五郎は「盗賊を派手に描くだけでなく、父の敵を討とうとするなど、話に芯が通っていて面白いと思った。趣向を凝らし、お正月らしい芝居にしたい」と意気込む。 特に、しゃちほこを盗む際の宙乗りは、屋根が客席までせり出す大がかりな仕掛けを考えているという。 「復活上演は毎回、初日直前まで何度も台本を直すなど大変だが、しかめっ面しても仕方ない。楽しく作りたい」(菊五郎、伝説の盗賊・柿木金助を演じる : 伝統芸 : 舞台・伝統芸 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

菊五郎を中心にみんなで作り上げていく復活公演は、もう何回目でしょうか?とにかくお客様が見ていて楽しい芝居にしようと、あの手この手で趣向を凝らしてくれます。今回も面白そうですね。



海老蔵ロンドン公演

来年6月4日~15日のロンドン・サドラーズウェールズ劇場で海老蔵の海外公演チケット販売が一部開始されました。(新着情報 - 成田屋 市川團十郎・市川海老蔵 公式Webサイト)

成田屋のHPにご案内がありました。松竹の取り扱いがなく、直接英語のサイトからチケット購入しなければならないようです。



演目は「義経千本桜」忠信編のようです。「鳥居前」の写真が出ていますので、「道行」「四の切」と続くのではないかと思いますが・・・



事業仕分けの対象?

この能楽堂が属する独立行政法人は、新政権の「行政の無駄を見直す事業仕分け」の対象になっている。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))



国の予算は国民の税から成る。絶えず事業仕分けを行い、無駄を監視しなければならない。が、文化を守るために必要なものは必要である。 
この事態に対し、日本芸能実演家団体協議会は12月4日、野村萬才会長を先頭に文部科学省をを訪れ、芸能関連予算の適正な執行を訴えた 理にかなった要求は恥でも何でもない。継続して頑張ってほしい。

最近テレビで盛んに議論されている事業仕分けの波が、伝統芸能の分野にも押し寄せているようです。日本の文化を守ることを国がどう思っているのか、危機感を感じます。



渡辺保の劇評 2009年12月 歌舞伎座昼の部

勘三郎、三津五郎、二人ともに今が盛りの芸の花。これが昼の部四本の演目の中で、唯一の見ものである。(2009年12月歌舞伎座昼の部)

「身替座禅」はいろんな組み合わせで見ますが、やはり二人の技量、バランスが合わないと面白くありません。今回のコンビはそういう意味でも最高だと思います。



2009年12月5日土曜日

「助六」外題の違い、音楽の違い

単に外題だけでなく、助六の登場場面で演奏される音楽も、市川家が河東節を使うのに対して、松嶋屋の『曲輪初花桜』は長唄、音羽屋の『曲輪菊』は清元、大和屋の『桜の二重帯』は常磐津となっていますし、台本や役名にも相違があったりします(梅之芝居日記)

今月南座に出演の梅之さんの日記に、大変興味深い記事が書いてありましたのでご紹介致します。松嶋屋の『曲輪初花桜』は長唄だそうです。音羽屋が清元、大和屋が常磐津というのも納得できますね。



京都南座三月花形歌舞伎 出演者決定

三月花形歌舞伎(歌舞伎美人(かぶきびと) | 京都四條南座)



演目は未定。亀治郎、獅童中心の若手陣営。



2009年12月4日金曜日

国立初春歌舞伎、制作発表

お正月ということで、明るく楽しくしたいと思っています。俳優祭で評判だった北千住観音がさらに素敵になって現れたり、いろいろな趣向を考えています。 (初春歌舞伎『旭輝黄金鯱』制作発表|日本芸術文化振興会)

何やら音羽屋は変装!するのでしょうか?楽しみですね。



亀治郎「婦人画報」に連載「歌舞伎のトビラ」スタート

「婦人画報」連載スタート



「婦人画報1月号」より亀治郎の連載「歌舞伎のトビラ」がスタートします。



●発売日:2009年12月1日(火)



●価格:特別価格 1,500円(税込)



●発行:アシェット婦人画報社婦人画報1月号(新着情報 |市川亀治郎#entry-879)



亀流歌舞伎案内という感じでしょうか。要チェック!



玉三郎の今月のコメント 2009年12月

今後一人での「京鹿子娘道成寺」の上演予定はなく、この八千代座での上演が最後と考えております。(坂東玉三郎ページ)

11月の八千代座、中国の公演のお話が中心です。八千代座での上演で「京鹿子娘道成寺」は踊り納めとなるようです。いつまでも美しい記憶が残ることでしょう。南座の揚巻は花魁道中がないらしいです。時間の関係で仕方ないと思いますがちょっと残念ですね。



2009年11月27日金曜日

並木宗輔展-浄瑠璃の黄金時代

並木宗輔展-浄瑠璃の黄金時代



協力:三原市立中央図書館/東京大学付属図書館/ 東京大学文学部国語研究室/早稲田大学図書館 他



会期:2009年12月1日(火)~2010年1月31日(日)



会場:演劇博物館2階企画展示室Ⅰ(早稲田大学坪内博士記念 演劇博物館)



早稲田大学演劇博物館で人形浄瑠璃三代名作の作者の一人である並木宗輔にスポットをあてた企画展が開催されます。



数多い浄瑠璃本の他にも関連の物も展示され、黄金時代をうかがうことができるようです。



彼は禅僧から還俗して浄瑠璃作者になったとのこと。時代を経ても心に染みる作品を作った、ネッコには仏教の精神があるからなのかも知れません。



大変興味深い企画展ですので、早稲田に足を運んで下さい。



尚、藝能史研究會との共催で講演があります。詳細は下記をご覧下さい。





関連企画 第33回藝能史研究會東京例会

◆「からくり研究と絵画資料」   山田 和人 氏(同志社大学 教授)

◆「並木宗輔作『和田合戦女舞鶴』の構想と『吾妻鏡』」      
              内山 美樹子 氏(早稲田大学文学学術院 教授)
 
開催日時:12月5日(土)13:30~17:30(13:00開場)

場  所:大隈小講堂(大隈講堂地下1階)

入場無料・事前予約不要
  
【定員300名】
   ※会場定員に達した場合、ご入場いただけない場合がございます。
    あらかじめご了承ください。

[主催]藝能史研究會
[共催] 早稲田大学演劇博物館



2009年11月26日木曜日

南座顔見世 まねき上げ

京都に年の瀬告げるまねき上げ 南座、顔見世興行を前に - 写真ニュース 47NEWS(よんななニュース)



いよいよ年の瀬という実感がします。贔屓の名前を探し携帯に撮る、という光景が目に浮かびます!今回はわくわくする演目配役で行かれる人が羨ましい。



イタリア文化会館で友右衛門が朗読

『随筆日本―イタリア人の見た昭和の日本』翻訳出版記念(イタリア文化会館 東京)



フォスコ・マライーニは、文化人類学者、作家、写真家など多彩な顏を持っています。彼は、戦前から戦後にかけての激動の時代と、その後の何度かの滞在期間を通して、変りゆく日本と日本人の姿を見つめ続けました。この貴重な体験から、日本の文化と歴史に関する怜悧な考察を、深い愛情と感性あふれる文章で綴った『随筆日本』(1956年)が生まれました。

『随筆日本』は、イタリア本国で何度も版を重ね、また数ヶ国語に翻訳されて外国人の日本理解に大いに寄与しました。その大著が、著者自身の「読み直し」と新しい序文を加筆した2000年改訂版の全訳で、初めて日本に紹介されます。 その翻訳出版記念として、TVドキュメンタリー『日本へのラブレター フォスコの愛した人たち』(石川テレビ 2004年)の上映、『随筆日本』の一節の朗読、生前親交のあった方々の座談会を行います。


『随筆日本』の一節の朗読を大谷友右衛門がします。友右衛門の普段舞台から受ける印象とは違う一面が見られると思います。『随筆日本』の内容も興味ありますね。イタリア人が見た日本はどういう印象だったのでしょうか。



参加希望の方はメールで、参加費は無料です。



2009年11月25日水曜日

「歌舞伎名舞台」CD集発売

六代目中村歌右衛門、八代目松本幸四郎、十七代目中村勘三郎ら昭和の歌舞伎を彩った名優らの舞台を収録したCD集「歌舞伎名舞台」(1~3、各2演目)が発売されている。複数のマイクで録音したため、各役者のセリフが立体的に聞こえるのが特徴だ。 (asahi.com(朝日新聞社):昭和の名演、セリフ堪能 CD集「歌舞伎名舞台」 - 歌舞伎 - 舞台)

昭和54年頃の収録のCDです。懐かしく思い出される方にも、又現在第一線で活躍の親世代なので生をご覧になっていない方にも貴重だと思います。名優の名調子が堪能できるかと思います。



2009年11月23日月曜日

富十郎一休寺へ成功祈願

一休さんは後小松天皇の皇子で墓所は宮内庁が管理していて普段は拝見できないということですが、遠路うかがったということで、特別に門扉を開けていただき、お参りさせていただきました。(富十郎、「一休禅師」ゆかりの酬恩庵一休寺を訪問!|日本芸術文化振興会)

東京新聞の記事をご紹介しましたが、こちらは写真が一杯載って居ります。私の記憶にないはず、一般の拝観はできない所です。



葵太夫さんのご子息

私の倅が清元の太夫修業中でございますが、このほど宗家より「清元瓢(ひさご)太夫」芸名を頂戴し、この24・25両日の「火の見櫓」で初御目見得いたします。はからずも親子共演ということに相成りました。(今後の予定)

息子さんは清元へ、声の出し方は全くちがいますが、同じ世界です。初御目見得で共演なさるとはうれしいことでしょう。竹本と清元が同じ舞台になることは珍しいことですから、良かったですね。(三方掛合いは竹本・常磐津・長唄なので)24日、25日に観劇の方は大きな拍手を贈って下さい。



この記事は六条亭さんのブログで紹介されていましたので知りました。当ブログでも紹介させて頂きます。



2009年11月22日日曜日

富十郎「一休禅師」復活への意気込み

今年八十歳になった富十郎をこれだけいれこませたのは「新歌舞伎といってももう古典。それでも江戸歌舞伎より、自分の中に染み込んでくるものがある」からだと言う(東京新聞:<歌舞伎>中村富十郎 坪内逍遥の新歌舞伎 72年ぶり『一休禅師』:伝統芸能(TOKYO Web))

富十郎は必ず所縁の地へ赴き、イメージをふくらませ役作りをします。今回も一休寺を訪れ、一休の人物像を掴んだようです。新歌舞伎は明治とはいえ、江戸時代とは違って近代思想が基調にありますから、心に染みこむものがあるのだと思います。八十歳になって新作に挑むエネルギー、素晴らしいです。



以前、舞踊劇「良寛とこどもたち」を演った時、確か愛ちゃんは3才だったと思いますが、今回はかむろ役で出演、父と同じ舞台に立ったことがはっきり記憶に残る年齢です。愛ちゃんにとってステキな財産になることでしょう。



2009年11月17日火曜日

伝統文化ポーラ賞の奨励賞に長唄三味線の杵屋巳吉

ポーラ伝統文化振興財団(東京)は、第29回伝統文化ポーラ賞の奨励賞に長唄三味線の杵屋巳吉を選んだ。(ポーラ奨励賞 長唄三味線、杵屋巳吉に : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

大薩摩の演奏、新曲の作曲、最近歌舞伎座の舞台で活躍なさっている巳吉さんがポーラ賞に選ばれました。密かに応援していた方なのでうれしく思います。これからも埋もれた古曲の復活など力を入れていきたいとおっしゃって居られますので、楽しみです。ご受賞おめでとうございます。



花道会歌舞伎セミナー ゲストに團十郎

第十六回 花道会 歌舞伎セミナー 



魅力たっぷりの正統派 團十郎が語る歌舞伎の今



出演 市川 團十郎(歌舞伎俳優)



聞き手 鈴木 治彦  (歌舞伎コメンテーター)



(花道会 歌舞伎セミナー これまでのセミナー)



成田屋さんのHPにご案内がありました。一般申し込みもできるようです。



壽初春大歌舞伎 2010年1月歌舞伎座 演目と配役

歌舞伎美人 | 壽初春大歌舞伎の演目と配役



何と言っても雀右衛門の出演がうれしいです。「勧進帳」はかつて七代目幸四郎の追善で三兄弟が日替わりで演じたことがあり、大変印象に残っています。結局この度は孫三人が弁慶を演じることになります。二代目松緑の息子辰之助の弁慶が見られないのは悲しいです。



2009年11月15日日曜日

京都南座顔見世「まねき書き」始まる

看板は25日の「まねき上げ」で南座正面に掲げられる。(asahi.com(朝日新聞社):大入りの願い込め 京都・南座「まねき書き」始まる - 歌舞伎 - 舞台)

京都の師走の風物詩、「まねき上げ」は25日に掲げられるそうです。役者さんのお名前を勘亭流で書く作業はもう始まっています。今年の顔見世は華やかで大入りのことでしょう。



近藤瑞男の劇評 2009年11月歌舞伎座

「鶴ケ岡社頭」では、富十郎の師直が、品格と大きさの中に憎々しさを漂わせ、見事な人物造形。(東京新聞:歌舞伎座さよなら公演 顔見世「仮名手本忠臣蔵」 富十郎が見事な人物造形:伝統芸能(TOKYO Web))

富十郎の師直は前回も良かったが、大きさといい、セリフといい、はらといい申し分なしです。



2009年11月10日火曜日

梅玉のひとりごと 2009年11月

服部逸郎は最後に馬に乗って出てきて幕を閉めるのですから本当に気持ちの良いお役です。それまでの芝居の雰囲気が壊れること無く、義士が本懐をとげたことをお客さまと共に喜びつつ幕を閉めたく思います。(baigyoku.com ひとりごと)

今月の梅玉さんは大序から大詰まで3役に出演なさっています。服部逸郎役は本当に気持ち良いお役ですね。馬に乗って颯爽と出てこられ、爽やかに幕と観客も晴れ晴れした気分になります。梅丸君のお話が書かれていますが12月は京都へ、家庭教師付き!両立は大変でしょうが頑張って下さい。



渡辺保の劇評 2009年11月新橋演舞場

この三人は上等な規格品、菊五郎、幸四郎、団十郎、あるいは仁左衛門、玉三郎から、この三人にバトンが渡ったことがわかる出来である。(2009年11月新橋演舞場)

私は昼夜これから観劇予定なので、コメントできませんが、今回の三人がしっかりとこの狂言を伝えていってくれるだろうと思います。



渡辺保の劇評 2009年11月歌舞伎座

こういう状況にからんで芝居をしていって、それが自然な形になっていかにもキレイに見えるのは、芸が自由な心境に達したからこそのことである。 (2009年11月歌舞伎座)

菊五郎自身が言っていましたが、大先輩の教えを受け、それも何人かの型なりアドバイスに忠実に演じてきて、今は自分なりの解釈で自由に演じられる、そうなると勘平は面白い。この心境が正に今月実を結んだのだと思います。



昼の部はこれからですが、勘三郎の判官、富十郎の師直、魁春の顔世が良いとのこと、楽しみです。



2009年11月7日土曜日

河村常雄の家元探訪市川 團十郎(1)

<河村常雄の家元探訪>市川 團十郎(1)(<河村常雄の家元探訪>市川 團十郎(1) : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

今回から市川流です。舞踊公演にも出演される團十郎さん、踊りへの思いなどお話いただけると思います。



2009年11月4日水曜日

葵太夫の今月のお役 10月千本桜忠信

千穐楽のご挨拶を5菊之助丈にしましたあと、「お父様ひと月ご無事で何よりでございました」と申し上げますと、「そうなんですよ。欄干を飛び越すときなんかこっちも思わず固まっちゃうんです」と笑っておいででした。お役に向かい合うお父様を孝行な5菊之助丈はじっと見守っていらしたひと月だったと推察いたします。(今月のお役)

葵太夫さんの記事を読みますと、菊五郎の真剣に役に向かい合う姿、息子菊之助の父を気遣う優しさ、心にジーンときました。





大阪新歌舞伎座来年9月こけら落とし

近畿日本鉄道は、来夏、大阪市天王寺区の複合商業ビル内にオープンする新歌舞伎座の概要と、こけら落とし公演の内容を発表した。 6~8階に入居する新劇場は1464席で、回り舞台や花道を備える。外壁には旧劇場のシンボル・唐破風とやぐらをイメージした装飾を施す。来年9月、こけら落とし公演「松竹花形歌舞伎」を開催。市川猿之助が総監修し、一門の若手「21世紀歌舞伎組」が出演する。(新歌舞伎座、こけら落とし : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

東京の歌舞伎座と入れ替えのように、来年9月に大阪新歌舞伎座が開場こけら落とし公演を開催とのことです。こけら落とし公演「松竹花形歌舞伎」は「21世紀歌舞伎組」の出演です。大阪で歌舞伎の出来る小屋が2軒になり、関西方面の方にはうれしいニュースですね。



玉三郎の今月のコメント 2009年11月

先月も述べさせて頂きましたが、打男のお稽古で佐渡へ渡り、またこの八千代座公演で山鹿に伺い、都会での生活や仕事が多い私としましては、地方で物を作れますことが、自分の人生の中で大切なことだと感じています。ここに居てゆっくりものを考え、今自分の居る位置というものを再確認することが出来るのです。(坂東玉三郎ページ)

先月の歌舞伎座でのお役のこと、今月の八千代座出演のお話などが書かれています。東京を離れ、ゆっくり過ごせる貴重な月のようです。玉三郎さんにとってこの八千代座でのお仕事は、欠くことの出来ないライフワークなのでしょう。



2009年10月29日木曜日

平成21年度 文化功労者及び文化勲章受章者

平成21年度 文化功労者及び文化勲章受章者について(平成21年度 文化功労者及び文化勲章受章者について:文部科学省)



歌舞伎では坂田藤十郎、文楽の吉田箕助、能の片山九郎右衛門等が受賞されました。おめでとうございます。



10月歌舞伎公演 国立劇場賞

10月歌舞伎公演「京乱噂鉤爪」の受賞者



優秀賞   中村 翫雀(松吉実ハ鶴丸実次の演技に対して)



優秀賞   市川 高麗蔵(女隠密綾乃の演技に対して)



特別賞   中村 梅丸(花がたみの演技に対して)



特別賞   松本 錦成(きはものや丁稚長吉の演技に対して)(10月歌舞伎公演 国立劇場賞のお知らせ|日本芸術文化振興会)



何と言っても梅丸君の京人形が良かった。この間まで小さかった梅丸君がこんな役を演るようになり、しかも魅力一杯!今後が楽しみです。



二月花形歌舞伎 2010年2月博多座 演目と配役

二月花形歌舞伎(博多座)



染五郎・亀治郎・獅童の奮闘公演という感じです。



亀治郎の「双面道成寺」は見応えありそうです。他も若さ溢れる熱い舞台になりそうですね。



新派展~館蔵品でたどる新派百二十年の歴史

新派展~館蔵品でたどる新派百二十年の歴史(早稲田大学坪内博士記念 演劇博物館)



花柳章太郎の衣装が見られる良い機会です。演劇講座が下記の通り開催されます。





関連演劇講座

「新派の芸と作品」
日時:2009年11月10日(火)16:30~18:30(16時開場)
会場:早稲田大学大隈小講堂(大隈講堂地下1階)

朗読:水谷八重子
対談:水谷八重子×大笹吉雄(演劇評論家)
司会進行:児玉竜一(日本女子大学准教授)
※入場無料・事前予約不要







2009年10月27日火曜日

海老蔵「伊達の十役」に挑戦

今回は、「いつかは上演してみたい」と考えていた海老蔵の申し入れを猿之助が快諾。2006(平成18)年11月「義経千本桜-川連法眼館(四の切)」以来の直接指導となる。「伊達の十役」は、1815(文化12)年に7代目市川団十郎が初演したゆかりの狂言だけに、海老蔵渾身の舞台になりそうだ。(中日スポーツ:海老蔵「伊達の十役」挑戦 猿之助の代表作11年ぶり復活上演:芸能・社会(CHUNICHI Web))

こんな記事を見つけました。海老蔵が積極的にアタックしたようですね。早替り、宙乗りと盛り沢山で海老蔵にうってつけ!昼の部の「鏡獅子」も大役、体力的には心配ないですが、怪我には十分気をつけて頂きたいです。



初春花形歌舞伎 2010年1月新橋演舞場 演目と配役

初春花形歌舞伎(歌舞伎美人(かぶきびと) | 新橋演舞場)



今年に引き続き、海老蔵と澤瀉屋一門による公演です。右近の「黒塚」は大抜擢!猿之助のが脳裏に焼き付いていますので、私としては見たくもあり、見たくないという思いもあり複雑です。「伊達の十役」を海老蔵が務めます。猿之助が大事にしてきた家の芸を成田屋宗家の跡継ぎにバトンタッチ。この人なら築きあげた芸を受け継ぎ、後世に伝えてくれるだろうとの思いなのでしょう。



2009年10月26日月曜日

上村以和於の今月の舞台~2009年10月

坂田藤十郎の『河庄』、当代菊吉の『千本桜』と並ぶと今さら劇評でもあるまいという感じにもなるが、吉右衛門の知盛が岩組みの上に立った時の歌舞伎座の大舞台にピタリとはまる量感とか、『吉野山』で紫の衣裳の菊五郎の忠信がせり上がってきたときの何ともいえない寸法のよさ、などといったものは、いま彼等がそれぞれに、役者としての完熟の時節にいることを改めて思わないわけには行かない。やはり、彼等の「いま」を見ておくべきなのである。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)

私も今月の歌舞伎座、国立と見終わって同じような印象を持ちました。吉右衛門の知盛の大きな演技、心に染みいるセリフのうまさ、加えて富十郎の義経、段四郎の弁慶、初役の玉三郎の典侍の局と申し分のない配役で見応えある舞台でした。とかく吉右衛門の知盛ばかりが話題になっていますが、菊五郎の忠信も優劣付けがたい良い出来でした。『吉野山』ではもう演技しなくてもぴったりと踊れるほど、身体にたたきこまれていますし、「芸」にこれほど色気を感じる人もいません。菊之助の静は花道七三で踊っている時に、梅幸に良く似た風情でびっくりしました。「四の切」では本物の忠信の立派なこと申し分なし、狐になってからも柔らかい暖かい身のこなしで親への情愛が際だっていました。

彼等の「いま」を見ておくべきなのである

正に、今の舞台をじっくり観ておこう、という思いです。



11月演舞場 花形歌舞伎

「歌舞伎は新しいものを何でものみ込む。懐が深い。だから何をやっても歌舞伎になる」。そして「僕がこれからやることが、澤瀉屋(おもだかや)の伝統になっていく」とも。猿之助譲りの進取の気性に満ちあふれる。(東京新聞:<歌舞伎>11月の東京・新橋演舞場:伝統芸能(TOKYO Web))

若手五人が競い合う11月の演舞場は見逃せません。唯一上方の愛之助と亀治郎のコメントがのっています。



関西の役者で黙阿弥ができる仁左衛門の芸風を受け継ぐ愛之助です。お坊吉三をすっきりと演じてくれるでしょう。



猿之助からテープを渡され澤瀉屋型の「紅葉狩」を初役で踊る亀治郎。迫力ある舞台が期待できます。



目黒区邦楽大会

第44回目黒区文化祭参加 目黒区邦楽大会



◆ 11月1日(日)11時開演 無料 



◆めぐろパーシモン



◆日吉会、冨島順子、杵屋六美、金子博栄、稀音家康、加藤貞勢、大和久満、芳村伊十七、清  元延秀佳、山川園松、山川響山、目黒区邦楽連盟会員各社中で19番を演奏する。ほかに目黒区立第八中学校二・三年生が「箏のためのソナチネ」ほかで出演する。



稀音家康さんのお三味線を聴きにいかれるようお奨め致します。他にも多数第一線でご活躍の方が出演なさいます。無料ということですので、お近くの方は是非邦楽を聞く良い機会ですのでお出かけになって下さい。



めぐろパーシモンへは



東急東横線【都立大学駅】より徒歩7分



(ホール・施設を知る:ホール・施設へのアクセスについて ―めぐろパーシモンホール/中目黒GTプラザホール)



2009年10月22日木曜日

三津五郎『夕学五十講』講師として出演

2009年11月18日(金) 18:30~20:30(開場18:10)



慶應丸の内シティキャンパス定例講演会『夕学五十講』



坂東 三津五郎  「歌舞伎の伝統を継ぐ者として」



会場: 丸ビル7階 丸ビルホール(JR東京駅丸の内南口から徒歩約1分)



詳細: 『夕学五十講』(今月のスケジュール)





三津五郎さんのHPにご案内がありました。



大変興味深い内容で聞きたいと思いますが、単発で受講できるのか?『夕学五十講』の詳細をご覧下さい。



常磐津一巴太夫、初の自伝

人間国宝、常磐津一巴太夫が初の自伝(人間国宝、常磐津一巴太夫が初の自伝 : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

会社務めを辞めてこの道に入ったとか、びっくりです。東京に出られて、初めはご苦労もあったと思いますが、天性の美声に温厚なお人柄で大人気になり、今では東京でご活躍の月が多くなったようです。清元の志寿太夫さんのように長生きして、素晴らしい常磐津節を聞かせて頂きたいですね。



新春浅草歌舞伎 演目と配役 2010年1月 浅草公会堂

新春浅草歌舞伎(歌舞伎美人(かぶきびと) | 新春浅草歌舞伎の演目と配役)



恒例若手による熱い舞台は見逃せません。



十二月大歌舞伎 演目と配役 2009年12月歌舞伎座

十二月大歌舞伎(歌舞伎美人 | 十二月大歌舞伎の演目と配役)



年末は勘三郎、三津五郎、福助他で新旧両方の歌舞伎が楽しめます。成駒屋一家の「雪傾城」は話題になりそうです。



2009年10月13日火曜日

慶應歌舞研三田祭公演

第50回三田祭公演(慶應義塾大学 歌舞伎研究会|三田祭公演>2007年 三田祭公演)



今年は「鎌倉三代記」のようです。三田祭に行かれる方はちょっと覗いてみては如何でしょう。



葵太夫の今月のお役 2009年10月

今回初日に思いがけない経験をいたしました。2吉右衛門丈の知盛が突然かわいそうになってきて床の上で涙が流れてきたのです。自分でも驚きました。(今月のお役)

今月は大変重いお役を務めておられて、ご苦労話など詳しく書かれています。「御」の字の読み方もいろいろで、難しいものですね。吉右衛門の知盛がどんなに素晴らしいか、この文章からも分かります。





2009年10月11日日曜日

博多座からのうれしい情報!

海老蔵丈特製ポスター発売中!!(博多座)



篠山紀信氏の写真ですから、良く撮れていますね。郵送可能かは確認しておりません。



2009年10月10日土曜日

菊之助南北と黙阿弥の世話物に挑む

「黙阿弥は隅田川の清流、南北は谷底の仄(ほの)暗い水。お嬢も三五郎も、見た後の感じが、かなり違うと思う」 (asahi.com(朝日新聞社):菊之助、未知の立役に挑む 南北・黙阿弥の世話物に出演 - 歌舞伎 - 舞台)

黙阿弥と南北を一日で演じ分けるのは大変なことです。菊之助のカラーで三五郎は挑戦でしょうね。若手ばかりの配役で新鮮な舞台を期待したいです。



2009年10月4日日曜日

團十郎、小田原外郎博物館訪問

明治十八年築の蔵を利用した博物館でういろうにまつわる展示品を見学し、外郎家二十四代藤右衛門ご夫妻に上演のご挨拶をしました。 (市川團十郎、小田原を訪問|日本芸術文化振興会)

小田原に行く機会があったら是非訪れたいですね。



国立劇場11月公演~藤十郎・團十郎抱負を語る

公演に先立ち、お二人のコメントです。



藤十郎・團十郎11月歌舞伎にむけて抱負を語る|日本芸術文化振興会





 『歌舞伎音楽 夢一夜』長唄できく義経伝説 

歌舞伎音楽 夢一夜 長唄できく義経伝説 



開催日  2009年11月12日 (木) 時間18:00開場 18:30開演



場所    小ホール



料金  アテナ会員 ¥3,600<7/20(月)発売> 一般 ¥4,000  学生 ¥2,000(要学生証)<7/25(土)発売> [全席指定] ※未就学児入場不可



チケット取り扱い  チケットぴあ 



◆長唄 賤の苧環(しずのおだまき)



 唄 今藤尚之 三味線 芳村伊十七鳴物 藤舎呂船(小鼓)/藤舎名生(笛)/米川敏子(箏)



◆お話と対談 池田弘一(神田外語大学名誉教授)



◆長唄 勧進帳―問答入り―



 唄 東音宮田哲男 三味線 今藤政太郎 鳴物 堅田喜三久(小鼓)、藤舎名生(笛)



歌舞伎音楽 夢一夜 多摩市立複合文化施設[パルテノン多摩])



渡辺保の劇評 2009年10月歌舞伎座

ともに初役とはいえ玉三郎の典侍局、ベテラン富十郎の義経、それに段四郎の弁慶とはまり役揃いに囲まれて知盛だけではなくドラマ全体に奥行きが出て、そのなかで知盛のドラマもまた鮮明になった。 (2009年10月歌舞伎座)

吉右衛門の知盛は勿論、玉三郎の典侍局、富十郎の義経、段四郎の弁慶といずれも良い出来で、素晴らしい舞台のようです。来週の観劇が楽しみです。





2009年10月2日金曜日

三津五郎の今月の役どころ 2009年10月

「毛抜」 粂寺弾正



昭和61年の南米公演が初演で、日本では初めてとなります。南米公演の時、亡き松緑のおじさんがていねいに教えてくださり、おじさん自身が書き込みをして下さった台本が残っており、私の宝物となっております。



「蜘蛛の拍子舞」 坂田金時



子供の時に怪童丸をやり、その母「山姥」も勤め、今度は成人した金時。役の変遷と共に、役者人生の変遷を重ね合わせることができるのも、歌舞伎ならではの愉しみかと、我が事ながら思ってしまいます。もしかするといつの日か、私自身が「蜘蛛の拍子舞」の妻菊を演じる日が来るかもしれませんね。(今月のスケジュール)

「毛抜」は尊敬する大先輩の書き込みの台本を手に、丁寧に演じてくれると思います。



「蜘蛛の拍子舞」は近い将来実現しそうですね。







尾上松也自主公演 若き歌舞伎役者の舞

挑む~若き歌舞伎役者の舞~



11月27日(金)14:30~18:00 



料金 6300円



前進座劇場



(前進座劇場イベント案内)



演目は「松の羽衣」と「太刀盗人」



松也は”天女”と”すっぱの九郎兵衛”



他に尾上音一郎・市川左字郎・澤村國矢出演



松也さんがブログで以下のように意気込みを語っています。共演は歌舞伎会稚魚の会の花形役者さんです。同世代が集まり火花を散らし芸を磨いて~頼もしいですね。皆さんも彼等の公演を応援して下さい。



「情熱も実力も華もある若手役者が、その力を存分に発揮出来る場所を作りたい」との思いで開催を決意しました。今回は僕が中心でありますが、今後はそうとはこだわらず、随時集まれる同志達が集まって、公演回数を重ねていきたいとの夢を持っております。





2009年9月28日月曜日

音羽屋の忠信と勘平

「道行ですから、浮き浮きとした雰囲気が大事。二年ほど前、神谷町の兄さん(中村芝翫)が静をやってくださったときは、踊りであって踊りでないところをうまくつないで、ふわふわとした感じが出ました。若い人だと普通の踊りになってしまうからね」(東京新聞:<歌舞伎>10、11月歌舞伎座でお家芸の狐忠信、勘平 菊五郎、独壇場で魅せる:伝統芸能(TOKYO Web))

この時の「道行」は、私が何十回も観た中で初めて主従を感じた静と忠信でした。この心境にいくのは容易いことではないのでしょう。息子菊之助との共演は何度か観ていますが、さあ今回は如何なりますか楽しみです。



勘平は昼の部の終わりの「落人」から続けて観たいですね。手に手を取ってお軽の在所へ、舅姑との世話になっている最中の出来事ということが、よく分かります。お軽は時蔵、コンビが定着しているのでやりやすいと思います。



「松の緑」三津五郎

<a href="http://www.ntj.jac.go.jp/performance/2979.html">公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|四世稀音家六四郎二十三回忌追善演奏会</a>



稀音家六四郎さんの会で、三津五郎さんが「松の緑」を踊ります。



2009年9月25日金曜日

海老蔵オンエア情報

10月博多座出演の海老蔵のインタピューやコメントを放送する詳細が載っています。



博多座





2009年9月21日月曜日

吉例顔見世大歌舞伎 2009年11月歌舞伎座 演目と配役

吉例顔見世大歌舞伎



通し狂言 仮名手本忠臣蔵(歌舞伎美人 | 歌舞伎座)





能と歌舞伎 特別公演

能と歌舞伎



平成21年10月26日(月)午後5時開演【一回公演】



(歌舞伎美人(かぶきびと) | 歌舞伎座)



能の「松風」と舞踊「村松風二人汐汲」を比較鑑賞するという企画ですね。玉三郎、福助で以前に踊った、村雨・松風の二人で踊る「汐汲」です。



一回限りの公演ですので、お申し込みはお早めに~



2009年9月13日日曜日

河村常雄の劇評 2009年9月歌舞伎座昼の部

染五郎は竜馬を、私欲なく維新回天を望み、人間味あふれる魅力的青年に作り上げた。これで完結は惜しい。「元禄忠臣蔵」のように「最後の一日」から遡って続編を作ってもいいのではないか。(九月歌舞伎座・昼の部 : 河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

シリーズで見てきたが、染五郎は竜馬を好演、若手主体で通しをやっても良いと思います。



やはり播磨屋の技量は確かで、観客をうならせる演技は小気味良いですね。



友右衛門の存在

八十九歳になった雀右衛門、さすがに舞台は間遠になった。「一日おきに父親の家に通っています」と長男。「いまの劇場が取り壊しになる来年四月までに一度、歌舞伎座の舞台に立たせたい」(東京新聞:<歌舞伎>9月大歌舞伎 矢代條介、亀井六郎の二役 大谷友右衛門 脇でもキラリ 二枚目の立役:伝統芸能(TOKYO Web))

以前は女形も演じていましたが、最近はもっぱら立役に徹しているようです。七代目幸四郎の孫という従兄弟仲間が多い中、あまり目立った存在ではありません。彼はこのほどほどに歌舞伎に出演するのが性にあっているようでず。流石に、一度舞台に上がれば、存在感あるキラリとした演技を見せてくれます。二人の息子さん達はどういう方向で成長していくか楽しみです。



俳優祭の時、舞台の雀右衛門を久しぶりに見ましたが、綺麗で色気がありパーッと明るくなった気がしました。サヨナラ公演中お元気なお顔を見られると良いですね。



2009年9月7日月曜日

国立初春歌舞伎公演「旭輝黄金鯱」のチラシ

公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|初春歌舞伎公演「通し狂言 旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)」



お正月のチラシがアップされました。チラシ裏面を読むと宙乗りに鯱つかみ!本水!何だか8月の海老蔵のと被る感じです。名古屋開府400年にちなんだ狂言ということです。



平成中村座名古屋城内に~

「江戸時代の雰囲気を残す芝居小屋を再現したい」との思いで、本丸御殿跡近くの二之丸広場に建てた仮設劇場は木の香が漂う約1千平方メートル。中村座の定紋「角切(すみきり)銀杏(いちょう)」や大ちょうちん、歌舞伎絵などが飾られ、840を数える客席にはお大尽席や桟敷もあって、400年前の歌舞伎の世界にタイムスリップさせる。(asahi.com(朝日新聞社):満員の観客が「中村屋!」 名古屋城内で歌舞伎公演 - 歌舞伎 - 舞台)

仮設劇場では勿体ないような芝居小屋です。雰囲気ある小屋で客席と一体になって、演じる側も見る側も楽しい時間が共有できるのが何よりです。



梅津貴昶の会

能のようでいて、また、歌舞伎舞踊のようでいて、さにあらず。身体のさばきは清麗で、濁を含むことがない。貴昶の芸は、派手な衣装や化粧を原則として排した「素踊り」で、能と歌舞伎の狭隘(きょうあい)な境目に成立している。「舞踊」とはニュアンスが異なる「舞い踊り」と自ら言う。 (asahi.com(朝日新聞社):生まれ変わる歌舞伎座、感謝の舞 -古典芸能 - 舞台)

現歌舞伎座での最後の会は「京鹿子娘道成寺」と「三社祭」。彼の「舞い踊り」をある舞踊家は癒しの踊りという。見終わって実に清々しい気持ちになる。今までの踊り方とちょっと違います。振付の腕も確か、新しくなった歌舞伎座でも彼の「舞い踊り」が見たいですね。



2009年9月6日日曜日

渡辺保の劇評 2009年9月歌舞伎座

七代目幸四郎没後六十年、初代吉右衛門没後五十五年を偲んで、施主はすなわちその孫現九代目幸四郎と二代目吉右衛門、ゆかりの狂言がならぶ昼夜七本立て。なかでは初代吉右衛門の当り芸だった「鈴が森」が一番の見ものである。 (2009年9月歌舞伎座)

今月の高麗屋と播磨屋の共演の訳が分かりました。七代目幸四郎の孫、曾孫を含めたらもっと大所帯になりますね。



「鈴が森」を絶賛しておられます。良いコンビです。



(今月未見)





新歌舞伎座レポート

気になるのは、新歌舞伎座完成までの公演がどうなるかという点。松竹は「代替劇場として新橋演舞場で年間十~十一カ月歌舞伎を上演する。明治座などほかの劇場や地方からの上演要望も多いので、全体の公演数は減らない」と言う。(東京新聞:<歌舞伎>和風桃山様式維持、“愛着派”へ配慮 バリアフリー化推進 防災・エコ面での充実も:伝統芸能(TOKYO Web))

外観やバリアフリー等かなり期待にそうようで安心しました。先日、裏の三味線屋さんに行きましたら、こちらも移転されるそうで、裏にある食べ物屋さんとかも取り壊しになるそうです。つまり裏の道から晴海通りまでが敷地になるということですね。



代替劇場は新橋演舞場ということですが、圧倒的に3階席が少なくて、今から思いやられます。袖は見にくいし、正面は2列しかないし、今から悩みの種です。





2009年9月4日金曜日

葵太夫さんの記事~常磐津一巴太夫の会

第二部はゲストを交えてたいへん豪華な構成でありました。「吉田屋」はいつも芝居でタテ三味線を勤められる常磐津八百二師がワキに廻って、伊左衛門を当たり役とする15仁左衛門丈がタテをお弾きになります。これがたいへんご立派な演奏ぶりで、つくづく敬服しました。(つねひごろ)

葵太夫さんが大変詳しく書いて居られます。お浚い会に引き続き豪華ゲストによるお楽しみ!仁左衛門さんはお三味線なんでもお達者なのですね。いつぞや、「お祭佐七」の楽の日に劇中で清元「落人」を弾かれたことがあります。「吉田屋」もたいそう良かったようですね。



ご本を出版されたことも分かりました。面白そうです。



あの美声を五月は昼夜楽しませて頂き、得した気分でした。これからもご健康に気をつけられ



ご活躍下さいませ。



玉三郎の今月のコメント 2009年9月

5月に行って参りました「モルディブでの過ごし方」が9月1日発売の婦人画報へ掲載されております。お楽しみ頂けたらと存じます。(坂東玉三郎ページ)

8月の南座舞踊公演のお話、佐渡に行ってのお稽古のこと等書かれています。



婦人画報はちらっと見てきました。海の玉三郎さんは別人!とてもリラックスされて良いお顔です。海の写真もステキです。



2009年9月1日火曜日

メトロ文楽 IN 永田町駅

「メトロ文楽 IN 永田町駅」 公演



1実施日及び時間    平成21年 9月 4日(金) 18時00分~ (約30分間)



2場        所    東京メトロ 有楽町線・半蔵門線・南北線 永田町駅構内 乗換広場(B3F)



3出   演   者    吉田和生(よしだ かずお)(東京メトロ|ニュースリリース)



恒例になりましたメトロ文楽のお知らせです。お時間がありましたら是非永田町へ~







第36回 NHK古典芸能鑑賞会

◆日時 21年11月28日(土)



◆於 NHKホール



◆前売り開始 9月14日(月)10時~(ローソン以外のコンビニでは11時~)



◆舞楽「還城楽(げんじょうらく)」    宮内庁式部職楽部



◆地唄「笹の露(ささのつゆ)」   唄と三絃:米川文子 富山清琴   唄と箏:山勢松韻   尺八:山本邦山



◆舞踊「鷺娘(さぎむすめ)」長唄囃子連中   鷺の精:吾妻徳彌 唄:岡安晃三朗   三味線:稀音家祐介 囃子:藤舎呂船



◆歌舞伎  「梶原平三誉石切  (かじわらへいぞうほまれのいしきり)」            鶴ヶ岡八幡社頭の場   梶原平三景時:中村吉右衛門   娘梢:中村芝雀   俣野五郎景久:中村歌昇   飛脚谷山早助:中村錦之助   青貝師六郎太夫:中村歌六   大庭三郎景親:市川段四郎



(第36回 NHK古典芸能鑑賞会:コンサート・舞台:NHKプロモーション)



今回は歌舞伎は「梶原平三誉石切」で吉右衛門です。



徳彌の「鷺娘」は徳穂のと同じなら、演出が変わっていてステキです。





2009年8月29日土曜日

名作探訪 大山

【名作探訪】 「山帰り」 大山(神奈川)(【名作探訪】 「山帰り」 大山(神奈川) : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))



粋な川柳を交え、江戸の昔の大山参りのお話が面白いです。



南座顔見世大歌舞伎の主な演目と配役

京都・南座:顔見世大歌舞伎の演目を発表(京都・南座:顔見世大歌舞伎の演目を発表 - 毎日jp(毎日新聞))

大まかな演目と配役ですが、かなり豪華!夜の仁左衛門・玉三郎の「助六」は期待ですね。



三津五郎の演目豆知識 花錫杖

喜撰法師という人は謎の人物ですが、それにしても平安時代の法師に江戸の物乞い坊主が踊る「チョボクレ」や「住吉踊り」を踊らせてしまうところが、この踊りの面白いところです。(三津五郎の部屋)

いつも専門的知識をご紹介頂き、大変有り難いと思っています。仏徒の持つ錫杖もいろいろあるのですね。喜撰は踊りですし、華やかに桜の花をあしらった花錫杖を持って踊る。平安の御世の風情で江戸の物乞い坊主のチョボクレを軽やかに踊るのですから、難しい訳ですね。



成田屋HPリニューアル!

リニューアルされて、フォトギャラリーが加わりうれしいです。



英語版も作成、世界の成田屋ですものね!



フォトギャラリー - 成田屋 市川團十郎・市川海老蔵 公式Webサイト









海老蔵の「石川五右衛門」感想

一言で〝娯楽歌舞伎〟という印象でしたが、竹本や下座を使ったことにより、きちっと歌舞伎になっていました。團十郎の秀吉が現れると途端に舞台が締まり、空気が変わるのは流石です。親子の愛?夏雄・孝俊が被ってきました。



いろいろな趣向も楽しく、特にシャチと格闘する滝の場は面白かったです。段切れの宙乗りも爽快で拍手喝采!



もう少し練れば再演可能と思いました。



下座で分かった箇所をご紹介します。茶々との逢瀬の場の前に、花道に腰元衆が出てくるところー長唄「月の巻」より千種結びにこちゃよい殿とえにし定めて二世掛香の嬉しさに~



大詰、花道から鉦を叩いて出てくる時に、長唄「喜撰」より釈迦牟尼仏の御説法・・・なまいだなまいだ~





花形歌舞伎 11月新橋演舞場 演目と配役

昼夜とも、通しに見応えある踊りという構成です。若さと技量ある花形役者の競演でどれも面白そうですね。



新橋演舞場 花形歌舞伎(歌舞伎美人(かぶきびと) | 花形歌舞伎の演目と配役)



2009年8月28日金曜日

歌舞伎座建替えに関するニュース

劇場内は桟敷席や一幕見席などの歌舞伎座らしい設備はそのままに(歌舞伎美人(かぶきびと) | 歌舞伎座の建替えに関するお知らせ)

外観は現況の雰囲気を残し、エスカレーター、エレベーターの設置ということは予想していましたが、桟敷や一幕見はどうなるのか心配でした。良かったです。一幕見席にエレベーターで行かれるのかしら?



勘太郎、六代目勘九郎を襲名

父が一代で大きくした名跡で、子供のころからの憧れでした。それだけに大変ありがたく、うれしく思います(勘太郎、六代目中村勘九郎を襲名へ - 芸能 - SANSPO.COM)

どうやら新しい歌舞伎座完成前に襲名のようです。父親そっくり!と舞台を見ていますが、着実に芸の継承がなされていて、活躍が期待されます。



劇場への招待「NINAGAWA十二夜」 今夜10時半~

劇場への招待「NINAGAWA十二夜」(NHK 番組表)



ロンドンの中継です。





2009年8月23日日曜日

第15回 稚魚の会・歌舞伎会

国際基督教大に入学、海外留学を企てる仲間も多い西欧的な雰囲気の中で、「自分はあまりにも日本のことを知らない」という反省があった。二年生のとき、歌舞伎研修生募集の新聞記事が目に入った。「歌舞伎を勉強しよう」というのが始まり。第十四期生。(東京新聞:<歌舞伎>初舞台から11年 舞踊『双面』の難役 中村蝶之介:伝統芸能(TOKYO Web))

A斑「双面」の法界坊を演じた中村蝶之介さんの話です。国際基督教大といえば外国への憧れや興味を持った人が多いと思われますが、そんな中で日本の文化を知らなすぎると感じ、歌舞伎の勉強を始めたいと、この道を選んだ蝶之介さん。エライです。御曹司は子供の頃から良い環境に恵まれ、青年期にお役を頂いて舞台に立っても下地がありますが、研修生にはありません。10年の努力の末、この国立劇場でシンを勤める晴れ舞台です。



私は昨日B斑のを見てきました。お名前と掛け声(大向こう)で誰のお弟子さんか何となく分かり、指導の師匠の教えをきちんと守り、一生懸命演じていて、好感がもてます。



見終わって感じだことは世話物は難しいということです。今回は「源氏店」ですが、シンもワキも同じ位置にいて、それぞれは良くてもアンサンブルのまとまりはなく、捨てセリフがぎこちない。以前三津五郎さんが「世話物は残すのが難しい、危機感を感じています。」と言って居られたのが納得できました。江戸時代の庶民の生活臭なぞ現代の人が分かるはずありませんからね。



これからも研修生出身の彼等を応援したいと思いました。チケットを捌くことからみんなやらなければならないとか~大変な思いで臨んでいるのですから、晴れの舞台を見て拍手を贈りましょう。



2009年8月21日金曜日

三津五郎TV出演のお知らせ

大和屋のHPにご案内がありました。



●2009年8月23日 12:00~13:00放送予定TVフジテレビ系列 「ウチくる?!」



●2009年8月30日(日) 7:00~7:30放送予定TVフジテレビ系列 「ボクらの時代」(今月のスケジュール)



松緑の長男大河君、10月歌舞伎座初お目見え

松緑は「将来、成長して私と同じ歌舞伎役者の道に進みたいと思った時には、そう進めるように、親としてレールだけは敷いておいてやりたいなと思っております」。 (asahi.com(朝日新聞社):松緑の3歳長男が10月歌舞伎座初お目見え - 日刊スポーツ芸能ニュース - 映画・音楽・芸能)

本名の大河のように、行く末大きく雄大な役者になられるよう応援いたしましょう。



2009年8月17日月曜日

海老蔵インタビュー 10月博多座に向けて

いい出会いと縁に恵まれ、皆さんからインスピレーションをいただいている。人生、縁と運とカンが大事だって、最近よく思います。(博多座)

この10月に3回目の上演となる「雷神不動北山桜」に向けてのインタビューが載っています。ー人生、縁と運とカンが大事ー彼らしい人生観です!



福助気ままに語る 2009年8月

この頃、自分の中のマイブームは「ランニング」なのです。7月休演の時にトレーナーに「走ると体だけじゃなく、心も爽やかになるよ」と言われたのがきっかけで、8月になってからも、楽屋入りの前に10キロぐらいジムで走っています。時間にして1時間半ぐらいでしょうか? 今月は精神的にハードなお芝居ばかりで体力的にはちょっと楽なので…。(福助 気ままに語る)

久々の更新で、記事4つです!お役のお話やら、ジムで走っていることなど・・・体力作りは基本ですし、良い汗かいて舞台に臨むのは結構なことです。女形さんは体型が大切ですから長く続けられると良いですね。



河村常雄の劇評 2009年8月新橋演舞場

破天荒これに極まれりだが、海老蔵は派手な立ち回り、気迫の鯉つかみ、力みなぎる六方、奇抜なつづら抜けの宙乗りで大活躍、楼門では「絶景かな」の名せりふを聞かせる。天下にひと泡吹かせようとする五右衛門の意地が痛快である。 若さが舞台を走る。 だが、光り輝くのは旬の為せる技とは思わない。天賦の才である(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

海老蔵の魅力は?計りしれない何か?舞台一杯に充満する若さ、光輝く目、運動神経抜群で縦横無尽の動き、その全てを肌で感じるうれしさに酔いましょう。



河村常雄の劇評 2009年8月歌舞伎座

勘三郎、三津五郎を両トップとした歌舞伎座の八月納涼歌舞伎(8-27日)も20年を迎えた。若手中心の元気溌剌とした舞台で人気を呼んできたが、歳月は中身の濃い中堅実力派の重みのある公演に変貌させている。(八月歌舞伎座「天保遊侠録」 : 河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

20年前の子役は若手に、若手は中堅にと成長していった。新作をやったり、古典の大役に挑戦したり、20年の勉強と努力が見事に実った訳です。今後の歌舞伎界の中心となることは必然でしょう。この経験を生かし新しい歌舞伎座での活躍に期待します。



渡辺保の劇評 2009年8月新橋演舞場

漫画の原作は大当り、歌舞伎仕立ても面白いが、だからといって性格不明ではドラマは困る。理屈はいらないが、人間の存在感は必要だろう。 (2009年8月新橋演舞場)

観劇はこれからなのでコメントは控えますが、着想は面白いが、作品をもっと練る必要がありそうです。しかし、新しい試みにチャレンジする情熱には拍手ですね。



渡辺保の劇評2009年8月 歌舞伎座

「喜撰」は勘三郎がお梶をつき合って、二人が「釈迦牟尼仏の床急ぎ」を一緒に踊るあたりが見もの。踊りであれ芝居であれ、二人がしのぎを削る舞台がもっと見たい。(2009年8月歌舞伎座)

納涼歌舞伎20年を迎えた今月、勘三郎と三津五郎の踊りが一番という渡辺氏の評に賛同します。



一部と三部を見た結果(二部はこれから)私も三津五郎の踊りのうまさ、楽しさに陶酔しました。六歌仙の中でやはり「文屋」と「喜撰」が面白い。単独で踊られるのも納得といった感じです。勘三郎がお梶をつき合い、いっそう舞台がグレードアップ!この二人は芸風は違うのに、組んでやると大変良い舞台を作ってくれます。



真山青果の勝小吉は初めてみました。江戸末期の御家人の事情がよく分かり、又橋之助が小気味良い江戸っ子の気質を好演、麟太郎が可愛くて仕様がない親心も良く分かり面白かったです。



三部の「お国と五平」はあまり好きな芝居ではありませんが、確かに現代のドラマとして通用する内容で、見方によっては面白いと思います。しかし、夏の納涼歌舞伎には別の演目の方が~と私は思いました。



「乳房榎木」は勘三郎の早変わりが鮮やかでびっくり!小山三さんは90才には見えません。ますますお元気で舞台を務めて頂きたいです。本水の滝は見ている側に涼を感じさせ、いかにも納涼というサービスですね。段切れの乳房榎木のお話で外題の意味が分かり親切でした。



2009年8月12日水曜日

「メトロポリターナ」8月号 海老蔵の記事

東京メトロのフリーペーパー「メトロポリターナ」8月号に海老蔵の記事が載っています。車中で気軽に読めるので、よく見ていますが、今回のに海老蔵の記事があったのでご報告します。



「今やれることは、今やるしかないんです」というタイトルで新作にチャレンジする意気込みが書かれています。アップの写真入りです。



お出かけの節には是非見て下さい。



納涼歌舞伎、20回目の節目

「もう二十年なんだねえ」と切り出した勘三郎。「歌舞伎では十六年ひと昔というけれど、年を取ったのかなあ。野田秀樹さんらといろんなことをやり、勉強になりました。来年には歌舞伎座が(建て替えのため)なくなりますが、八月はずっと続けていきたいと思います」(東京新聞:<歌舞伎>節目の第20回『納涼大歌舞伎』 勘三郎ら感慨深げ さまざまに挑戦 若い層呼び込む:伝統芸能(TOKYO Web))

第一回の時は皆さん若かった!小さかった子供も立派に成長して一人前の役者になった。夏休み返上で奮闘してきた納涼歌舞伎、ずっと続けていきたいとのコメント。来年も期待して良いのかな?



芸術祭十月大歌舞伎 2009年10月歌舞伎座

芸術祭十月大歌舞伎(歌舞伎美人 | 芸術祭十月大歌舞伎の演目と配役)

昼の部は4本、それぞれカラーの違う演目で、夜の部は「義経千本桜」の知盛編と忠信編です。



三大名作の内、名古屋で「仮名手本忠臣蔵」、東京では「義経千本桜」ということになります。この2,3年で何度も観ていますので、昼の方が面白そうな気がします。松緑の長男大河君の初お目見得もあります。



2009年8月8日土曜日

『市川流おさらい会』のお知らせ

平成21年8月8日(土) 11:30~ 新宿区の牛込箪笥区民ホールにて、『市川流おさらい会』を行います。(成田屋 新着情報詳細)

成田屋さんのHPにお知らせがありました。おさらい会ということで無料です。会場は大江戸線の牛込神楽坂駅直結のようなもの、近くに神楽坂の商店街もありますので散策もまた楽しみです。



2009年8月5日水曜日

玉三郎の今月のコメント 2009年8月

先日機会がありまして猿之助兄さんを「シルクドソレイユ・コルテオ」にお誘いしましたら『行きます』と言うお返事を頂けまして、久し振りに一緒に出かけることができしました。なかなか「コルテオ」をご覧になられる機会がなかったようですけれども、兄さんにも大変喜んで頂けまして楽しい時を過ごしました。(坂東玉三郎ページ)

こんなうれしいお話が載っています。随分長い事、7月は猿之助一門の公演でしたね。後を玉三郎さんが若手を育てながら引き継ぎ、最近では定着してきました。来年からはどうなりますか?



2009年8月1日土曜日

常磐津一巴太夫の会 豪華顔ぶれ

一巴太夫(人間国宝)が東京で一門会を開くのは、今回が初めて。(東京新聞:『常磐津一巴太夫の会』 團十郎、仁左衛門、玉三郎… 豪華顔ぶれそろう:伝統芸能(TOKYO Web))

東京で初めての一門会になるとのこと、歌舞伎座で一巴太夫の語りに魅了された方は多いと思います。ステキな役者さんの舞踊も堪能できお得です。



第十三回梅津貴昶の会

梅津流二十五周年記念第十三回 梅津貴昶の会(歌舞伎美人(かぶきびと) | 歌舞伎座)



今回は二演目にしぼり、女形の踊りの極付「京鹿子道成寺」と体力的にも大変なテンポの早い「三社祭」を好敵手勘三郎と踊ります。



三津五郎の今月のメッセージ 2009年8月

念願であった「六歌仙容彩」の通し上演が叶いました。大阪での三津五郎襲名で演じ、ぜひ歌舞伎座でも演じたいと熱望していたので嬉しく思っています。5役を1時間半かけて踊り抜くので大変ですが、ぜひ踊りの楽しさを感じていただきたいと思います。(坂東三津五郎公式ホームページ)

納涼歌舞伎20回、しかも現歌舞伎座での最後の公演ということで、常より熱気が増すと思われます。「六歌仙容彩」の通しは見応えあり、大和屋の身体を十分に使った踊り、豊かな表現力、五役を楽しみましょう。



2009年7月28日火曜日

三響會 増上寺公演

三響會 増上寺公演



9月11日(土)



「羽衣」に菊之助出演



(三響會)



橋之助次男と勝父子演じる

「天保遊侠録」は昭和十三年、二世市川左団次の小吉で初演され、今回が五回目。小吉・麟太郎親子は子母沢寛の小説「父子鷹」で有名だが、真山作品は格調ある独自の視点で小吉の生き様を描いている。(東京新聞:<歌舞伎>8月納涼歌舞伎『天保遊侠録』の勝小吉を初演 中村橋之助 次男との共演で父子の愛情描く :伝統芸能(TOKYO Web))

子母沢寛の「父子鷹」で書かれている勝小吉のイメージが強いが、真山青果はどのように描くのか楽しみです。橋之助は江戸っ子気質を素でいける人、本当の親子で演じる訳ですから、うれしいでしょうね。



2010年2月 博多座

演目はまだですが、染五郎・亀治郎・獅童の出演が決定です。



博多座



国立劇場公演記録鑑賞会 「盟三五大切」

昨今人気の演目ですが、辰之助・孝夫・玉三郎等によって上演された昭和51年 8月のは見る価値がありそうです。時間があったら行きたいと思います。



8月14日(金)



昭和51年 8月『盟三五大切〔カミカケテサンゴタイセツ〕』



序幕佃沖新地鼻〔ツクダオキシンチハナ〕の場より五人切りの場



尾上辰之助(尾上松緑)・片岡孝夫(片岡仁左衛門)・坂東玉三郎・市川銀之助(市川團蔵)・尾上松鶴(尾上松助)・市川八百蔵・岡村清太郎・市川段四郎他(公演記録鑑賞会のご案内|日本芸術文化振興会)



2009年7月27日月曜日

「ブレイクの瞬間」に團十郎の記事

「頂点を知る」男たちは、どんなきっかけで花開いたのか。俳優、ミュージシャン、作家、政治家など、それぞれの分野で輝く55人が、自分の「冴えなかった」時代を語る(書籍|日本経済新聞出版社)

成田屋のホームペーシにご案内がありました。55人の一人が團十郎さんですね。



永井荷風 音曲散歩

永井荷風没後五十年永井荷風 音曲散歩



(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|邦楽公演「永井荷風 音曲散歩」)



宮薗節のお半、清元の権八小紫、永井荷風がどう関わっているのか分かりませんが、亀治郎の朗読があるようなので、小説に書かれているのでしょうか?興味深いです。



※本日〝あぜくら〟が届きました。その説明を読むと、「浄瑠璃も諸流の中で最もしめやかな薗八に超すものはない」薗八とは宮薗節のこと。と作中の人物に語らせています。



又清元は荷風自身三世梅吉に習っていて、権八小紫を大変好んでいたそうです。



以上、選ばれた経緯が分かります。台本構成は竹田真砂子さんです。



7月歌舞伎鑑賞教室 国立劇場賞

7月歌舞伎鑑賞教室の受賞者



優秀賞 中 村 亀 鶴(「矢の根」の曽我十郎祐成の演技と「歌舞伎のみかた」の解説に対して)(7月歌舞伎鑑賞教室 国立劇場賞のお知らせ|日本芸術文化振興会)



ご受賞おめでとうございます。



御園座顔見世 昼夜一日通し券情報

受付時間:平成21年7月25日(土)午前10時~平成21年7月31日(金)午後6時迄(昼夜一日通し券の抽選先行予約)

昼夜ご観劇を予定されていらっしゃる方は、ご利用されるとお得です。受付は31日までと迫っています。



御園座十月顔見世 演目と配役

公演予定 第四十五回記念 吉例顔見世



名古屋の顔見世は忠臣蔵の通しです。團十郎の由良之助、仁左衛門の勘平他の豪華顔ぶれで、見応えありそうです。



「夏祭浪花鑑」の高津宮

【名作探訪】「夏祭浪花鑑」 高津宮(大阪)(【名作探訪】「夏祭浪花鑑」 高津宮(大阪) : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

このお芝居は何といっても長町裏の殺しの場が印象的です。あのだんじり囃子で練り歩くのは今も変わらないようです。文楽の勘十郎さんの興味深いお話、簡単な地図も載っています。今や電気街になっていて当時の面影はないそうですが、この場所を訪れてみたいですね。



2009年7月24日金曜日

歌舞伎版と漫画版の五右衛門

今月30日発売の35号に第1話が掲載される。歌舞伎を題材にした漫画はこれまでにもいくつかあるが、同じ原作を題材に同時期に歌舞伎と漫画で展開されるのは初めて。  



歌舞伎と漫画のコラボに海老蔵は「海外も認めている日本の漫画と歌舞伎が融合できれば面白いものになるという思いを持っていました。その思いがどのような漫画となるのか、歌舞伎版との違いなど非常に楽しみにしています」。歌舞伎版と漫画版では五右衛門の描き方なども大きく違う。原作の樹林氏は「舞台を見た後で漫画を読んでいただくと、違いに驚かれるかもしれませんが、どちらもきっと面白いものになりますよ」と自信をみせている。 (asahi.com(朝日新聞社):海老さま五右衛門が漫画に、舞台と同時期 - 日刊スポーツ芸能ニュース - 映画・音楽・芸能)

大概は、本で話題になったのを舞台化するというケースが多いと思いますが、同時に展開するのはめずらしいことでしょう。歌舞伎版と漫画版では五右衛門の描き方が違うそうです。しかし、マンガの五右衛門も海老蔵モデルに描かれるそうなので、イメージは同じになりそう!



梅玉のひとりごと 2009年7月

この夏、ザルツブルグ博物館で日本展が開催され、それに父が舞台で着た「揚巻」の裲襠(うちかけ)が展示されるので、オープニングに招待され、月中からオーストリアに行くこととなりました。(baigyoku.com ひとりごと)

先月の舞台のお話が載っております。あとザルツブルグ博物館で日本展が開催されるそうです。他にはどんな物が展示されるのでしょうか。



上村以和於の今月のお奨め

もちろんまだ幼さの残る花なら莟だが、しかしいまそのときにしかない美しさという意味でなら、梅枝のこの踊りは極上品である。その清楚さ。文字通りの意味でのORTHODOXYの持つ端正の美。それを守り通す意志の勁さ。幕切れの余韻の美しさに至っては、いま既に、どこの誰と比べてもヒケを取るまい。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)

上村氏も梅枝の「藤娘」を絶賛!



渡辺保の劇評 2009年7月国立劇場

今日は高校生で超満員。誰一人ここで手を叩く者がいない。それでいい。自分にお辞儀をしてくれてると思う半可通の観客なんか相手にもせずに、この高校生の一生懸命に見ている素朴純真を梅枝に一生忘れてほしくないと思った。 (2009年7月国立劇場)

〝時分の花〟梅枝の「藤娘」が初々しく綺麗だとか、鑑賞教室は行っておりませんので、コメントできませんが、見たかったです。



私が初めて見た舞台は梅幸の「保名」です。小学校5年生の頃だったと思います。今でもあの舞台の春の風景、貴公子梅幸の保名の憂いを含んだ美しい顔、鮮明に覚えています。今月国立に行った高校生は、藤の花が舞台一杯に垂れ下がった大道具に、とびきり美しい梅枝の藤の精に心を奪われ、夢のような世界をいつまでも忘れないでしょう。



渡辺保の劇評 2009年7月歌舞伎座

「夏祭」は海老蔵東京初役の団七九郎兵衛。  私は四国金比羅でその初役を見た。いかにも町の魚屋が、いきがっての男伊達という感じがあって、例によって目のよく効く具合もふくめて迫力にある出来栄えだった。  しかし今度は歌舞伎座の大舞台のせいか、いささか小粒に見える。金丸座と違ってこれだけ広い舞台になるとナマの印象よりも芸のスケールが問題になるからだろう。 (2009年7月歌舞伎座)

私も金丸座の海老蔵の団七を見て素晴らしいと思った一人ですが、今回の「夏祭」は印象が変わるだろうと予想していました。やはり大舞台となるとかってが違ってきます。関西訛りの不得手な役者さんばかりで、この芝居の味を出すのは難しいのでしょう。



一昨年の7月の公演は鏡花作品のみという画期的な企画でした。出演の俳優全員が玉三郎を中心に鏡花の世界を作り上げたのです。中でも「天守物語」は完成度が高く、この後上演されてもこれを超すことはないだろうと思っていました。こんなに早く「天守物語」を再見するとは思っていなかったのですが、やはり前回の方が勝っていました。海老蔵の成長、我当の好演は良かったものの、全体的には、前回より鏡花の純粋な香りはなかったように感じました。



「五重塔」は期待していた割には感動が少なかったです。原作の骨太い、男と男の心の結び付きがうまく表現されていない、これは脚本の責任でしょう。宇野信夫は周囲の状況表現を丁寧に描いた分、主役二人の人間描写が弱くなったのでしょうか。渡辺氏の説明によれば、里見氏のが良いとか、そちらので勘太郎に再演を願いたいです。



2009年7月13日月曜日

親子でふれあう日本舞踊 

子供が歌舞伎を体験するという企画はかなり定着したように思います。



踊りを実演、体験ということですが、三味線音楽にのって、身体を動かすことの面白さを味わえるのではないかと思います。



参加無料、往復はがぎで応募のようです。楽しそうな企画ですので、是非トライして下さい。



国立劇場9月舞踊公演「東都八景四季賑」〈特別イベント〉親子でふれあう日本舞踊|日本芸術文化振興会



河村常雄の劇評 2009年7月歌舞伎座

2人は鏡花の耽美性を最大限に生かし、公子と美女、富姫と図書之助の純粋な愛で異界と人間界を融合させるエネルギーを放ち、鏡花の耽美的世界を現出させている。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

泉鏡花の作品を玉三郎はすっかり歌舞伎にしてしまった。海老蔵という好相手を得て二人が作るステキな世界を描き、観客を魅惑の空間へと誘うのです。鏡花の耽美的世界にどっぷりと浸かってみましょう。



2009年7月10日金曜日

第17回伝統芸能サロン 黒御簾音楽の魅力

今回は下座音楽の魅力ということで、 講師に望月太左衛門氏(歌舞伎 囃子方)を迎えてのレクチャーです。歌舞伎の魅力が深まると思います。(第17回伝統芸能サロン 黒御簾音楽の魅力|日本芸術文化振興会)



新橋演舞場11月花形歌舞伎

歌舞伎美人(かぶきびと) | 花形歌舞伎の演目と配役



まだ演目は未発表です。花形若手役者五人の競演、楽しみです。



河村常雄が市川染五郎にインタビュー

市川染五郎インタビュー(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

1回目は6月の金太郎君の初舞台のお話。2回目は昨年の「人間豹」の続編のお話。



時代を担う役者としてこれからも意欲的に活躍していかれることでしょう。



2009年7月7日火曜日

九月大歌舞伎 演目と配役 歌舞伎座9月

秀山祭とは銘打っていませんが、吉右衛門と幸四郎中心ですね。



演目は少々不満ですね。2月に吉右衛門が演ったばかりの「勧進帳」(又かの関?)去年吉右衛門が演じた「河内山」、いずれも兄が演じることになっています。もっと他の演目を観たいです。



歌舞伎美人 | 九月大歌舞伎の演目と配役







染五郎と斎藤孝教授のトークショー

染五郎と斎藤孝教授がトークショー



歌舞伎俳優の市川染五郎と明治大学文学部の斎藤孝教授によるトークショー「傾く技術―三代の継承と日本的コミュニケーション」(主催=明治大学リバティアカデミー、協力=読売新聞東京本社)



11日午後2時から3時半まで、東京・御茶ノ水の同大リバティホールで開かれる。



参加無料



(染五郎と斎藤孝教授がトークショー…11日、御茶ノ水 : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))



海老蔵に書き下ろしの五右衛門

「どれも、誇張と飛躍の世界。現代に生きる役者が現代のマンガ原作者と一緒に作品をつくれることがうれしい。五右衛門のように、この芝居で皆さんの心を奪いたい」 (asahi.com(朝日新聞社):新しい五右衛門、見せます 主演の市川海老蔵 - 歌舞伎 - 舞台)

8月の演舞場はどんな芝居なのか分かりませんが、海老蔵の意欲と斬新さに期待しましょう。八犬伝や児雷也など実にマンガ的な要素たっぷりですから、的は外れていないと思います。



2009年7月5日日曜日

勘右衞門の会

勘右衞門の会(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|勘右衞門の会)



尾上松緑の舞踊の会があります。



「達陀」「綱館」



ETV特集 富十郎父子勧進帳に挑む 7月5日NHK教育テレビ午後10時

ETV特集「弁慶の復活~中村富十郎父子 勧進帳に挑む~」(NHK 番組表)



「矢車会」で演じた「勧進帳」を稽古の段階からドキュメンタリーで追ったもの。





2009年6月25日木曜日

亀治郎TV出演3本!

●26日(金)24:15~24:45 テレビ朝日系列 「タモリ倶楽部」
 



●29日(月)よる8時から TBS系列 TBSドラマ「ハンチョウ」第12話
 



●29日(月)~7月3日(金)13:05~13:20 テレビ朝日系列
             「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」



新着情報 |市川亀治郎#entry-720







第35回俳優祭 NHK教育TV 26日午後10:30~放映

10:30劇場への招待 第35回俳優祭 - 舞踊“狸八島”“お祭り”“模擬店” -
11:29劇場への招待 第35回俳優祭 - 灰被姫 シンデレラ -



現歌舞伎座での最後の俳優祭です。お楽しみに~



2009年6月13日土曜日

幸四郎『句集・仙翁花』を出版

幸四郎が『句集・仙翁花』を出版した。三月書房の小型愛蔵本というのは、知る人ぞ知る珠玉のシリーズだが、その一冊として出したのだから、並みの役者の本とは訳が違う。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)

上村以和於さんのページに紹介されていました。なかなか興味深い句集のようです。人間松本幸四郎を知るには一読をと推薦して居られます。



2009年6月9日火曜日

雀右衛門さんの近況

「今度の女殺油地獄は仁左衛門さん、-世一代だそうですね」と申し上げましたら、「あの役は仁左衛門さんですよ。まだまだおやりになれますよ。わたくしが最後にお相手をさせていただいたのは、70代の後半ではないでしょうか」とひとしきり先代の思い出も含め、懐かしそうにお話をされました。(中村雀右衛門公式ホームページ)

HPにこの前の俳優祭のお写真が載っています。花道を~とうれしそうに話して居られます。私たちも舞台に出てこられ、お元気でお綺麗な京屋さんを拝見してうれしかったです。



あの役は仁左衛門さんですよ~ついこの前までお相手をなさっていたのですね。



近況が分かり安心致しました。



梅玉のひとりごと 2009年6月

初舞台の金太郎ちゃんは元気に初日を迎えました。私も金太郎ちゃんの初舞台夜の部一番目に「門出祝寿連獅子」に大名のお役で出演いたし口上も言わせていただいておりますが、高麗屋がすっかりおじいちゃんしているので、微笑ましく思っております。(baigyoku.com ひとりごと)

幸四郎さんも仁左衛門さんも楽屋では、すっかりおじいちゃんになっている様子。毎日舞台ではハラハラしていても、楽屋では一緒に過ごせて幸せそうですね。



他の子役さんも部屋子になったり、将来役者希望のようで楽しみです。



今月は4役ご出演と大変ですが、「蝶の道行」はしっかり拝見したいと思っています。



第七回亀治郎の会 詳細決定

速報!「第七回亀治郎の会」詳細発表!|新着情報 |市川亀治郎



今年は舞踊三種という企画。「お夏狂乱」と「身替座禅」もう一つはお楽しみということで何になるか未定です。毎回亀治郎さんらしい企画で面白いので期待ですね。



スタジオパークからこんにちは 6月12日仁左衛門

スタジオパークからこんにちは::これからの放送予定::



国会中継で流れてしまった仁左衛門さんのゲストのが録画で12日に放映されます。楽しみです。



2009年6月8日月曜日

三津五郎念願の企画〝山帰り奉納〟

三津五郎は襲名当初から「山帰り」の奉納を祈念していたそうです。落語で有名な「大山詣り」を正蔵が語り、木遣りも聞けるという楽しい企画です。



山帰り奉納/オフィシャルサイト



開催詳細は下記から







http://www.yamagaeri.com/kaisai.html



四代目金太郎初舞台

梨園の御曹司といえども、必ずしもスターの座が約束されているわけではない。精進の末に獲得できるものである。高麗屋三代が揃うめでたさの中にも芸道の厳しさを教えようとする“親獅子”幸四郎・染五郎父子の情愛が伝わる舞台でもあった。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

梨園の御曹司という自覚はなくても、今月の舞台を務めたら、幼い金太郎くんにも役者魂が宿るでしょう。高麗屋の春!目出度い、めでたい!



梅玉「蝶の道行」助国への抱負語る

武智演出の通し上演は“復活”以来なく、「踊りに至る経過も分かるし、機会があれば通しで演じたいですね。この舞踊も、歌舞伎の財産としてこれからも演じていきたいと思う。後輩にはまだ渡さないつもりです」。(東京新聞:<歌舞伎>異色の舞踊『蝶の道行』 歌舞伎座6月公演 10年ぶり助国 中村梅玉:伝統芸能(TOKYO Web))

武智・川口による舞踊公演が毎年のように行われていました。私も何回か見に行ったことがあります。新作舞踊の難しさを感じましたが、武智独特のカラーで面白かったです。「蝶の道行」はそんな中でも、古典的であり、近代的でもある、すぐれた作品です。後半地獄の攻めのところは、先月の「鴛鴦」に似ていると思います。暗転の中、蛍光塗料の塗ってある蝶の差し金が男女の切ない様を表す重要な役目を果たします。注目して下さい。



私事ですが、この助国を佐汐さんの小槙で一緒におさらい会で踊ったことがあります。義太夫の地で踊るのは、とても気持ち良かったです。お師匠さんが取り物といって、川口さんの所に行って教わってきて移して頂いたものです。幕切れ重なるように死んでいく振りがついていまして、十代の私たちには恥ずかしくて、何度もお師匠さんに、好き合っているように見えないと叱られました。今回は大変楽しみにしております。


川口小枝さんは当時学生(高校生か大学生か?)で試験の時はケーキをお皿に沢山のせて、勉強しながら全部食べてしまう!とか記事で読みました。お母さんとは違って丸かったので納得でした。


国立劇場初春歌舞伎公演 演目と出演者

初春歌舞伎公演「通し狂言 旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|初春歌舞伎公演「通し狂言 旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)」)



来年のお正月も恒例菊五郎劇団による復活狂言です。何と!菊五郎が宙乗り?乞う、ご期待!!



国立劇場12月歌舞伎公演 演目と出演者

12月歌舞伎公演「頼朝の死」「一休禅師」「修禅寺物語」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|12月歌舞伎公演「頼朝の死」「一休禅師」「修禅寺物語」)



「修禅寺物語」は富十郎の夜叉王だと思います。去年御園座でやっていて見に行かれなかったので、うれしいです。幕切れの夜叉王のセリフは胸に響くことでしょう。これは是非ご覧いただきたいとお勧め致します。



国立劇場11月歌舞伎公演 演目と出演者

11月歌舞伎公演「外郎売」「傾城反魂香」「大津絵道成寺」(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|11月歌舞伎公演「外郎売」「傾城反魂香」「大津絵道成寺」)



團十郎と藤十郎の共演。最近このコンビがしばしばありますね。東西融合ということでしょうか。



新作歌舞伎「石川五右衛門」 新橋演舞場8月

歌舞伎美人(かぶきびと) | 八月歌舞伎公演の演目と配役



海老蔵奮闘!どんなお芝居かは分かりませんが、痛快娯楽映画のような肩の凝らない楽しい舞台ではないでしょうか?歌舞伎座と演舞場で火花が散りそうな予感ですね。



八月納涼大歌舞伎 演目と配役

歌舞伎美人(かぶきびと) | 歌舞伎座



この夏も面白そうな狂言揃いです。



渡辺保の劇評 2009年6月歌舞伎座

年齢を感じさせない若さで、それが芸を味わい深く、豊かに見せている。徳庵堤の羽織を左手にひっかんで弥五郎善兵衛二人を追っかけて花道を出てくるところから、幕切れの「なあんだ、駄馬か」から羽織で顔をかくして入る、その羽織一つの扱い方を見ても、うまく上方和事と近松の描いた近代的な青年を無理なく一つに溶け合わせて見せている。 (2009年6月歌舞伎座)

仁左衛門の一世一代と銘打った与兵衛が、やはり素晴らしい。このお役は役者さんにとっても大変魅力的なのでしょう。関東の役者さんもよく手がけますが、難しい。何かしっくりこないという印象でした。渡辺氏の〝うまく上方和事と近松の描いた近代的な青年を無理なく一つに溶け合わせて見せている〟の説明で納得しました。ころころ変わる心理の表現は演じられるが、上方和事の味はそう簡単には身につかない。二つをクリアできないとこの芝居は面白くないのだと思います。観劇の日が待ち遠しいです。



他の演目については観劇後コメントさせて頂きます。



2009年6月3日水曜日

「十二夜」凱旋公演

 「これまではやるせない恋心を描いた女踊りでしたが、原作を読むと、ここはもっと積極的。何で私の魅力に気付いてくれないの、というふうに変えてみました。あまり具体的だと、パントマイムになるので、ゆっくりと丁寧に演じたところ、現地の劇評で『踊りは舞台に弾みを付けた』と評価してもらえた」(東京新聞:<歌舞伎>尾上菊之助 “里帰り”で進化 作品の深み増す:伝統芸能(TOKYO Web))

今までの三幕を二幕にし、踊りも変えての上演になるようです。



第15回稚魚の会・歌舞伎会合同公演 演目アップ

第15回稚魚の会・歌舞伎会合同公演(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|第15回稚魚の会・歌舞伎会合同公演)

「賀の祝」「双面」「源氏店」という演目に決まったようです。毎回熱心にお稽古を積み、大役に挑んむ皆さんに熱いエールをおくりたいですね。



海老蔵のニラミで新型インフルエンザバイバイ!

海老蔵 6月松竹座 緊急のお知らせ(歌舞伎美人(かぶきびと) | 海老蔵 6月松竹座 緊急のお知らせ)

急遽、「口上」が加わり、気合いの入ったニラミで病を吹き飛ばそう!何にせよ、お客様にはうれしい追加ですね。



4日の芸能花舞台 三代目坂東三津五郎の世界

芸能花舞台 - 三代目坂東三津五郎の世界 -(NHK 番組表)

先だって早稲田で企画し、講演があった《三代目坂東三津五郎の世界》について、「文売り」を鑑賞しながら、金子健氏との対談で送るという、うれしい番組です。是非、お見逃しなく。



2009年5月28日木曜日

「雷神不動北山桜」10月博多座で上演

博多座



4月の名古屋御園座に引き続き、博多座で10月に公演されます。



海老蔵「特別舞踊公演」の抱負語る

「父(團十郎)が『象引』を復活したとき、相当資料を集めて考えて練り上げていた。でも僕はひらめきと感性でしか対応しないから、『七つ面やろう、舞踊でやろう』。それが発端」(【プレミアムシート】歌舞伎俳優・市川海老蔵 6月に大阪松竹座で「特別舞踊公演」 (1/2ページ) - MSN産経ニュース)

〝踊る海老蔵!〟というイメージは確かにありませんでしたが、最近、彼の踊りが上手くなったことは感じます。「七つ面」を舞踊でやろうと、彼自身が決めたとはびっくりです。七役を踊り分けるのはかなりの名手でも大変なことです。1月に見た時は、まだ練り直す余地はあるものの、お面をつけての踊り分けとか面白く、再演を繰り返して良い作品にしてほしいと思いました。



この「特別舞踊公演」では「保名」と「雷船頭」と全く雰囲気の違う踊りを踊ります。海老蔵の魅力たっぷりの舞台になることでしょう。



コメントにもありますが、本当に父團十郎と性格が違っていますね。どちらも歌舞伎に対する真摯な姿勢は変わりません。頼もしい限りです。



2009年5月24日日曜日

NHK芸術劇場5月29日(金)「寺子屋」と「河内山」

5月29日(金)の放送内容(【放送内容】古典芸能 | 芸術劇場 | NHK教育 毎週金曜日 22時30分から24時45分)



去年11月歌舞伎座の顔見世の舞台から、仁左衛門の「寺子屋」。9月の秀山祭より吉右衛門の「河内山」。金曜の夜は夜更かしになりそうです。



仁左衛門一世一代の与兵衛

無心を断られ、脇差しでお吉を殺す場面。「最初は無我夢中、震えている、だんだん落ち着いてくる、そして(殺しを)楽しみ出す。最後に相手が死ぬと怖くなる。殺しの手順の間あいだの心理の変化を演じていくのが面白い」 

仁左衛門の与兵衛は孝夫時代から定評があります。今回で最後になるとのこと、見逃せません。



殺人者の心理変化を克明に演じて、観客の心を掴みます。

床にまかれた油は本物を使う。「ゴマとかつばき油などを混ぜて作ります。混ぜ方も天気によって違います。滑りすぎても滑らなくてもいけません。初演の時、滑って後頭部を打ち、しばらく動けなかったことがありました」(東京新聞:<歌舞伎>6月歌舞伎座『女殺油地獄』 片岡仁左衛門 最後の『与兵衛』 :伝統芸能(TOKYO Web))

油の調合も日によって違うとは驚きです。これも経験や工夫を重ねてベストな割合が分かるのでしょうね。



2009年5月23日土曜日

河村常雄のインタビュー 金田栄一氏

伝統文化放送社長を務めた金田栄一・元歌舞伎座支配人が歌舞伎座舞台社長に就任した(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

一度金田さんのお話を聞いたことがありますが、大変歌舞伎を愛していらっしゃり、歌舞伎ファンへのサービスのツボを、よくご存じの方です。今後の歌舞伎座に貴重なご意見を言って頂けると思います。



歌舞伎へのきっかけが大橋巨泉さんのラジオとは驚きです。そして大成駒の告別式の演出は末代までの語り草となるでしょう。



2009年5月20日水曜日

10月国立劇場 演目決定

公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|10月歌舞伎公演 「京乱噂鉤爪(きょうをみだすうわさのかぎづめ)」



乱歩歌舞伎第二弾!〝人間彪の最期〟です。題名から察すると舞台は京都なのでしょうか?



矢車会、親子で「勧進帳」に「連獅子」

「古典の芸は年をとればとるほど分かると言うが、なるほどと思う。まず先輩にあこがれ、まねをし、追いつこうとする。『さて、自分の個性は何だ』と問いかけ、富十郎として何を見ていただくかは、これからの課題。その意味で、80歳の初心なんですよ」(人間国宝 中村富十郎…傘寿の初心 親子で「勧進帳」 : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

矢車会で富十郎が弁慶を演じるのが話題になっています。体力的には大変だと思いますが、今までの先輩方、武智歌舞伎、等を研究し、富十郎の弁慶を見せてくれると思います。



親子で「連獅子」は勘三郎からの前々からのお話だとか、ご自分もかつて父勘三郎と踊ったり、二人の息子と踊った経験から、何とも言えぬ感動やうれしさを感じたからでしょうね。



6月の歌舞伎座でも三代揃っての「連獅子」が実現です。崖から蹴落とすにはあまりにも小さい年齢ですね。これはパパがなさるのかな?



2009年5月15日金曜日

中村梅玉の連載コラム

東京新聞社のご厚意により、2009/04/05 から同紙に連載しているコラムを公開いたします。(言いたい放談)



この4月より東京新聞で連載されている梅玉さんのコラムがこちらで読めます。ご覧になって下さい。



2009年5月12日火曜日

御園座10月吉例顔見世の演目と配役

公演予定 第四十五回記念 吉例顔見世



名古屋の顔見世は「仮名手本忠臣蔵」の通しです。仁左衛門と團十郎が由良之助をやるのだと思います。これは楽しみですね。



近藤瑞男の劇評 2009年5月歌舞伎座

歌舞伎座 『5月大歌舞伎』 菊五郎・道玄、独特の味わい(東京新聞:<評>歌舞伎座 『5月大歌舞伎』 菊五郎・道玄、独特の味わい:伝統芸能(TOKYO Web))

今月は團菊祭と銘打っていないので、團・菊が同じお芝居に出演していません。しかし、各々が持ち味を活かした演目を魅力一杯演じています。



2009年5月10日日曜日

葵太夫さんの俳優祭の記事

4雀右衛門丈が人力車での登場は感動的でした。幇間のご子息2人が先に立ち、作者の咲十郎丈が車夫、京蔵丈が黒衣で後押し。舞台へかかりますと4雀右衛門丈と同年の小山三丈が半玉で並びます。失礼ながらおひとりで半玉数人分のご高齢ですが、お元気で何よりです。(つねひごろ)

竹本の作曲を担当なさった苦労?話や演出担当の團十郎さんのお話など書いておられます。私も幸い見ることが出来ましたが、お元気な雀右衛門さんのお姿が見られて本当にうれしかったです。



渡辺保の劇評 2009年5月新橋演舞場

吉右衛門の「金閣寺」の大膳をはじめて見た。東京初役。古怪さ、スケールの大きさ、王子の鬘の似合う立敵ぶり、さすがに当代一の大膳である。(2009年5月新橋演舞場)

思った通り吉右衛門の大膳は上出来。芝雀の雪姫は京屋の型でこれはこれで面白いと思います。



福助の「近江のお兼」は前に「心猿」が付き、引き抜いてお兼になりますが馬と猿の両方が引き抜く面白さのみで、別に「近江のお兼」だけで良いのではと感じました。右袖から見ていたら、猿の頭そっくりを取ると下にもうお兼のカツラを被った福助がみえました。最近、変に精巧に作ってあまり感心できません。二役の吹き替えの顔とか、観客の目をごまかそうと四苦八苦する必要はないと思います。猿もお面を工夫して使ったほうが良いかと思いますが~



「らくだ」を吉右衛門がなんで選んだのか理解に苦しみますね。5月の演舞場の演目を見ると何だか肩のはらない観客受けする路線でいくのかなと思います。8日にみましたが、吉右衛門はアーウーが多くセリフを間違ったり、「金閣寺」とは大違いでした。彼のニンに合った重厚なお芝居が見たいです。



(夜の部未見)



2009年5月7日木曜日

渡辺保の劇評 2009年5月歌舞伎座

海老蔵の河津と雄鳥の精、菊之助の傾城喜瀬川と雌鳥の精、松緑の俣野と、その年配といい、芸の背丈といい、キレイさといい、三人が丁度揃って今が盛りの満開の桜の如き絢爛さ。これはこれで、立派な三枚続きの平成の錦絵。(2009年5月歌舞伎座)

今月は團菊祭とつけてないが、菊五郎劇団中心の座組で昼夜9本という盛り沢山です。私は3日に昼夜観劇しましたが、どれも楽しく観られました。踊りが多いといっても、地方が長唄、清元、常磐津、竹本と全部違っていて各々の雰囲気が味わえて面白かったでず。



昼の部の「暫」は歌舞伎座の大舞台一杯に力溢れるカラッとした風が吹き通りました。セリフが難とご指摘ですが、それほど感じませんでした。



次は人間国宝お二人の踊り二題。「寿猩々」の富十郎の踊りは、独特の足の動き、目の使い方一つで回りの景色が分かる踊りでした。芝かんの「手習子」はいつも説明的すぎる踊りがそんなに気にならず、可愛かったです。前に梅幸が話していましたが、12,3才なら7,8つ(ななやっつ)の気持ちで踊るのだそうです。



菊五郎初役の「加賀鳶」、勢揃いの場はいかにも江戸の一ページを見るようです。梅吉が出てきて一言セリフを言うと、途端に黙阿弥の世界になります。道玄は悪であっても憎々しくない愛嬌ある按摩ですね。赤門前の場では、間が実に良くて流石という感じです。



昼の切りは「戻駕」、紫野、大徳寺のあたりの、のどかな春の風景で、浪花と吾妻の対照的な二人が好一対です。この踊りは古風で歌舞伎らしく面白いです。もう一つ常磐津が大変結構で、耳も楽しいです。





夜の部は團十郎の「毛剃」から始まります。この役は成田屋のニンにあった役で大きくて良いのですが、セリフが博多なまり(長崎に訂正)のせいかはっきり聞こえませんでした。藤十郎の宗七は柔らかい和事の味が滲み出ていて、成田屋と対照的で良かったです。



清元「夕立」といえば、思い出すのは雀右衛門の滝川の濃厚な色気にドキっとしたことですね。今回は菊五郎の七之助のみだらな色気にドッキリ!振り付けが猿若清方とあり、前と違って滝川が慌てて掛けだしてくるという振りでした。



宇野信夫の人情劇「神田ばやし」は三津五郎が説明していた通り、海老蔵の違った面が見られて面白い。上手から流れる清元「神田祭」が効果満点で、この雰囲気を大事にしていって欲しいです。三津五郎の大家さんは申し分なく、梅枝のおみつは宇野信夫の世話ものにはかならず登場する綺麗な娘役をほほえましく演じていました。他脇役も好演。心温まるお芝居です。



夜の最後の「鴛鴦」は本当にこの三人ならではの一幕。綺麗だけでなく、役どころの性根もきっちり表現していて、見応えありました。この黄金コンビのこれからの活躍が楽しみです。





三津五郎紫綬褒章受章の抱負

この度、紫綬褒章を受章させていただくことになりました。(三津五郎の部屋)

HPに写真入りで載っています。



これからの歌舞伎をどうぞよろしくと託せる役者さんです。ご受賞誠におめでとうございます。



三津五郎の今月の役どころ 2009年5月

小編の人情劇ですが、人間に温かい視線を持つ後味のいい芝居ですし、清元の「神田祭」が効果的に使われ、季節感もぴったりだと思います。海老蔵さんの普段のイメージとは違う彼独特の持ち味と私がうまく噛み合えば、再上演も可能な作品になってくれるのではないかと、期待を抱いております。(今月のスケジュール)

このお話で「神田ばやし」の見どころが一目瞭然です!宇野信夫の世話物の作品には、必ず若い綺麗な娘が登場して色を添えます。



「加賀鳶」の勢揃いは何の抵抗もなく楽しんで、小気味よいセリフを心地よく聞いて、満足していますが、関西のお客様には受けないとか!やはりこの演目は江戸のものですね。



2009年5月6日水曜日

七月大歌舞伎 2009年7月歌舞伎座

歌舞伎美人 | 七月大歌舞伎



演目と配役が決まりました。



リクエスト演目に「五重塔」という4本立てです。



「五重塔」の勘太郎が楽しみです。



2009年4月27日月曜日

成田屋一門の市川升寿さん死去

市川升寿さん死去(asahi.com(朝日新聞社):歌舞伎俳優の市川升寿さん死去 - おくやみ)



又貴重な脇役が消えてしまいました。成田屋もさぞ力を落として居られるでしょう。



謹んでお悔やみ申し上げます。



菊五郎「加賀鳶」の二役演じる

幕末の名作者・河竹黙阿弥が五世菊五郎にあてて書き下ろした世話狂言で、音羽屋の家の芸だが、なぜか当代には縁がなかった。「今回はこれまで通りの筋立てで演じますが、次回はめったに出ない死神の役も付け、全部通して演じてみます」と意気込む(東京新聞:<歌舞伎>歌舞伎座5月公演『加賀鳶』で2役 尾上菊五郎 縁薄かった家芸 全編継承に意欲:伝統芸能(TOKYO Web))

「加賀鳶」と言えば、松緑・多賀之丞コンビを思い出します。しかし、若かったので本編の面白さは、あまり分からず、勢揃いの場のカッコ良さが印象的でした。



当代が初役は意外のように思いますが、彼は品の良い、綺麗な役のラインを歩いていたので、道玄は向かなかったのでしょうね。昨今は汚い役も愛嬌よく演じ、芸域を広げています。今回は音羽屋のお家芸をたっぷり味合わせてくれることでしょう。今度は通しで演じてみたいと意気込みも相当です。時蔵とのコンビも意気が合って良いでしょう。



2009年4月17日金曜日

大阪松竹座6月公演

市川海老蔵 特別舞踊公演(歌舞伎美人 | 市川海老蔵 特別舞踊公演の演目と配役)



速報!!海老蔵一人だけの舞踊公演とは驚きです。最近は踊りの腕も上がってきていますから、相手役の女形もいない単独の舞踊公演がうてるのでしょうね。三本とも色の違う踊りで楽しめますね。



2009年4月15日水曜日

日本の伝統芸能(3) 15日2時~

日本の伝統芸能 市川團十郎の歌舞伎入門(3)(NHK 番組表)



明日の3回目は「勧進帳」です。



弁慶が團十郎、富樫は仁左衛門、義経は菊五郎という配役です。



近藤瑞男の劇評 2009年4月歌舞伎座

上方和事の粋見せる『廓文章』(東京新聞:<評>歌舞伎座『4月大歌舞伎』 上方和事の粋見せる『廓文章』:伝統芸能(TOKYO Web))

上方和事の狂言の中で東京で演じても受け入れられるのが『廓文章』ではないかと思います。関西の役者さんでなくても良い味が出せる、先代勘三郎と梅幸もよく出していました。



玉三郎の夕霧の美しさ、仁左衛門の伊左衛門の柔らかさ、好一対といったところでしょう。



河村常雄の劇評 2009年4月歌舞伎座昼の部

仁左衛門のもうひと役、細川勝元は姿のよさが重厚さとなり、口跡のよさが理路を整然とさせる。陰謀企む仁木を見事に捌き、爽やかな心地よさを残す。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

正に捌き役として一番。申し分なし。



2009年4月10日金曜日

福助気ままに語る 2009年3月27日

声が不調でお聞きづらかったかと、お詫び申し上げます。(福助 気ままに語る)

普通の人でも風邪をひくとなかなか完治しないものですが、毎日舞台でセリフを言う訳ですから大変でずね。お大事に!



俳優祭の「シンデレラ」では、いじめる姉様役!盛り上げてくれることでしょう。



国立劇場5月 前進座演目と配役

公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|前進座五月国立劇場公演 「江戸城総攻」「左の腕-無宿人別帳-」



前進座の公演。松本清張の「無宿人別帳」は本で読んでいますが面白そうです。



玉三郎「隅田川」の代役についてのコメント

国立で開催の〝舞踊の粋〟「隅田川」の代役をお受けしたコメントが載っております。



俳優祭の翌日でお疲れでしょうに~そんなことは微塵も感じない素晴らしい踊りを見せて下さるでしょう。



どなたかご覧になられたら、是非コメント下さいませ。



坂東玉三郎ページ



渡辺保の劇評 2009年4月歌舞伎座

いつもなら政岡のくどきのあと、八汐の「政岡覚悟」があってすぐ床下になるのに、今度は本文通り上手平舞台から八汐、下手から沖の井、小槙が出てつめ開きになる。芝居が立体的になるこというまでもなく、ここが今度の唯一の収穫である。ただ歌女之丞の小槙は夫の仇討のために悪人に加担していたようには見えない。 (2009年4月歌舞伎座)

この場は初めて観た気がしましたが、本文通りということです。時間的にもそんなに掛からないのであった方がよろしいかと思います。



まま炊きは退屈せず、面白く観ました。道具を使う段取りも興味ありましたし、政岡の心情が御殿に続く過程として活きているのだと感じました。



吉右衛門の仁木は、渡辺さんは対決を評価しておられますが、私はただ座っているだけの時、悪人の香りがしませんでした。素の吉右衛門でした。彼は仁木より師直が良いと思いますね。



仁左衛門の細川はいかにも胸がスーっとする、容姿、セリフ文句なしです。



(夜の部未見なのでコメント控えます)



2009年4月6日月曜日

紫さんの代役に玉三郎さん

芸の真髄シリーズ 第3回 舞踊の粋 ~心を舞い 想いを踊る~(公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|芸の真髄シリーズ 第3回 舞踊の粋 ~心を舞い 想いを踊る~)

花柳寿輔と藤間紫による「舞踊の粋」の企画が紫さんがお亡くなりになり、どう変更するのか気になって居りました。「隅田川」の斑女は玉三郎さんに決まったようです。誰の振付になるのかは?ですが、観たくなりますね。



三津五郎の演目豆知識 男之助の鉄扇

男之助の鉄扇は「箱鉄扇」といいます。(三津五郎の部屋)

箸箱とは成程!塗りですしそっくりですね。オペラグラスで要チェック!小道具一つとっても、これでなければというこだわりを感じます。



2009年4月4日土曜日

徹子の部屋 4月6日(月)13:20~富十郎親子出演

4月6日(月) 



出演 中村 富十郎(なかむら とみじゅうろう)鷹之資(たかのすけ) 親子(徹子の部屋)



矢車会のお話や、大ちゃんの初舞台から今日までの成長ぶりなど、天王寺屋さんの鼻の下のびっぱなし!!



六月大歌舞伎 演目と配役

歌舞伎座さよなら公演六月大歌舞伎(歌舞伎美人 | 六月大歌舞伎の演目と配役)



仁左衛門の与兵衛は見逃せませんね。金太郎君の初舞台、建替え前の歌舞伎座に間に合って良かったですね。



2009年4月3日金曜日

玉三郎の今月のコメント 2009年4月

今回の「牡丹亭」は新しい場面や前回3人の女形で演じました場面を1人で努めさせて頂きました。(坂東玉三郎ページ)

中国公演のお話が詳しく書かれています。前回の3人の女形で演じたのを今回は玉三郎さんお一人で演じた由、あちらでの評価が察しできますね。



2009年4月1日水曜日

第30回松尾芸能賞 大賞に三津五郎

第30回松尾芸能賞 受賞者(平成21年2月23日決定)(財団法人松尾芸能振興財団-事業内容-)



大賞に坂東三津五郎



松尾國三賞に市川段四郎



三津五郎は、去年の舞台を振り返ってみると、どれも充実していましたし、新しい試み(京鹿子娘道成寺の坂東流の型復活)にも果敢なく挑戦したり、映画での活躍も含まれているようです。



段四郎は重要な脇を演じ、舞台を締めていた印象が濃いです。



ご受賞おめでとうございます。



三津五郎の今月の役どころ 2009年4月

ほんの短い出番ですが歌舞伎にとって荒事の大切な役。(今月のスケジュール)

今回の仁木は播磨屋、対する男之助が大和屋。床下からスッポンの仁木の出と、短い時間ですが歌舞伎の醍醐味が堪能できる演出です。



それにしても、これ一役とは勿体ない!俳優祭の任務が大変故の考慮でしょうか?



2009年3月29日日曜日

藤間紫さん死去

公演情報 詳細|日本芸術文化振興会|芸の真髄シリーズ 第3回 舞踊の粋 ~心を舞い 想いを踊る~



2月の半ばの国立で踊ったのが最後だったそうです。「芸の真髄シリーズ」で「隅田川」を寿輔と踊る予定だった。残念ですね。踊りのことはとことん研究し、精進し続けた一生だったと思います。猿之助はかなりショックのようです。良きパートナーを失い、寂しいことと思いますが、自分が育てた弟子がいっぱいいるのですから、これからも後進の指導に当たって頂きたいです。





2009年3月28日土曜日

3月国立劇場賞優秀賞に中村梅枝

3月花形歌舞伎公演「新皿屋舗月雨暈」の受賞者は下記の通り決まりましたのでお知らせ致します。



○優秀賞中 村 梅 枝 (召使いおなぎの演技に対して)(3月花形歌舞伎公演 国立劇場賞のお知らせ|日本芸術文化振興会)

若手の公演として粒揃いの舞台でした。おなぎは宗五郎一家の中に入って、重要な物語の使者であり、忌中の暗い空気の中にパッと光が射すような美しい人でなければいけません。梅枝はそのポジションをよくわきまえて、嫌みのない好演技でした。年齢といい、容姿といい、正におなぎさんにぴったり!優秀賞おめでとうございます。



NHK教育テレビ『日本の伝統芸能』今年の案内役は團十郎

今年のNHK教育テレビ『日本の伝統芸能』は團十郎が先生です (成田屋 新着情報詳細)

歌舞伎十八番と團十郎家のお話を中心にということですので、楽しみです。



2009年3月23日月曜日

日本芸術院賞 受賞者発表

観世銕之丞(てつのじょう)(本名観世暁夫、52)=能楽、「安宅」のシテ(07年国立能楽堂特別公演)並びに近年の優れた演能成果



豊竹咲大夫(本名生田陽三、64)=文楽、文楽大夫としての近年の卓越した演技



杵屋巳太郎(本名宮沢雅之、71)=邦楽、長唄、特に歌舞伎音楽の確実な伝承と優れた演奏技術



豊(ぶんの)英秋(64)=邦楽、長年にわたる雅楽演奏家としての業績 (asahi.com(朝日新聞社):芸術院賞に井上ひさしさんら9氏 -古典芸能 - 舞台)

古典芸能関係での受賞者です。杵屋巳太郎さんのご受賞は歌舞伎界にとっても大変喜ばしいことです。



能楽、文楽、雅楽からもお馴染みのお名前が、皆様ご受賞おめでとうございます。



児玉祥子の劇評 2009年3月歌舞伎座

夜の「南部坂雪の別れ」の大石は團十郎。ひたすら耐える姿を印象づけ、誤解がとけた後に瑶泉院(芝翫)と雪の中で心を交わし合う場面に情感を出した。芝翫が芯の通った女性を格調高く見せる。(歌舞伎:元禄忠臣蔵(歌舞伎座) 3人の内蔵助が持ち味を発揮 - 毎日jp(毎日新聞))

3人の大石内蔵助がそれぞれ好演。見応えある舞台を展開する中、「南部坂雪の別れ」は地味な場ですが、情感あふれる場として貴重です。團十郎と芝翫の心温まる演技が響きます。



2009年3月22日日曜日

河村常雄の劇評 2009年3月歌舞伎座

今月特筆すべきは歌六の井関徳兵衛である。家老に出世した大石の幼馴染だが、世渡りがへたな武骨者。元服したばばかりの息子を連れての浪々の身である。切腹して大石の本心を聞き出し、安堵する男のやるせなさが、ひしと伝わる。深みとインパクトのある演技は「大評定」を一層面白くした。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

真山青果の新歌舞伎は骨格がしっかりしているので、ある意味役者はやりやすいと思います。主ばかりではなく、脇の人物も人格が鮮明に描かれていて、井関徳兵衛という人物も良い役どころです。歌六は、こういうお役を着実に演じて舞台を盛り上げています。



藤十郎の「曾根崎心中」

芝居の進め方には自分の考えを取り入れた。「当初は次の場になるまで幕を閉めていましたが、幕を閉めずに舞台転換して心中まで続けて演じた方がいいと思って。今回もそうします」(東京新聞:<歌舞伎>歌舞伎座・4月公演『曽根崎心中』 坂田藤十郎 初演時から56年 『自然体』心掛け:伝統芸能(TOKYO Web))

56年前に一世を風靡した「曾根崎心中」、当時お初を演じた扇雀は21歳でした。その美貌と官能的な色気は大いに話題になりました。私は初演は見ていませんが、この二人のを数回見て居ります。上方の味たっぷりの独特な舞台でした。30歳年上の徳兵衛から今回は30歳年下の徳兵衛です。年齢差を感じさせない演技を見せてくれると思います。



舞台転換の工夫で気持ちが切れずに最後までいく、これは観客にも効果的だと思います。



2009年3月18日水曜日

シェークスピアの本場ロンドンで

歌舞伎の海外公演は近年盛んだが、シェークスピア原作の作品をロンドンで上演することには、また違った緊張感があるという。 「観客の皆さんがシェークスピアの物語をご存じなのは強みだが、セリフを書き加えたり、カットしたりしている。それを字幕でお伝えして、どうとらえて下さるか。温かいご理解と厳しい批評をいただきたい」(英国で歌舞伎「十二夜」…シェークスピア×蜷川幸雄 : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

いよいよ来週にはロンドンでの公演初日を迎えます。所謂、歌舞伎公演ではなく、シェークスピアの作品の歌舞伎化としての「NINAGAWA十二夜」を上演するというのだから、これはロンドンでも話題になっているでしょうね。どんな反響だか気になりますが、NHKで中継があるのでうれしいです。



BSハイビジォンウィークエンドシアター「NINAGAWA十二夜」



2009年 4月18日(土) 23:00 ~ 翌 03:00 (BSHI Bモード・ステレオ )





第35回俳優祭 詳細決定

予約受付



電話1回につき4枚までOK



3月27日(金) 電話予約受付開始(午前10時~午後6時)



チケットホン松竹(03-5565-6000)(社団法人日本俳優協会 第三十五回俳優祭)





三津五郎のフォト日記 掛川の広楽寺

これは掛川の広楽寺にある三代目菊五郎の墓です。「四谷怪談」のお岩様を初演した三代目菊五郎は、三代目三津五郎と奥さん同士が姉妹であったという縁もあり、お参りさせていただきました。(三津五郎の部屋)

菊五郎家の墓といえば雑司ヶ谷と思っていましたが、三代目さんは掛川なんですね。三代目菊五郎と三代目三津五郎とは義理の兄弟?長い時を経て、役者は皆親戚!になりますね。



掛川に行くことがあれば、訪ねてみたいです。





2009年3月15日日曜日

歌舞伎散歩〔八百屋お七〕

年頭に発表致しました歌舞伎散歩は、八百屋お七がトップバッターです。

SANY0020

学生の頃、友達と二人で吉祥寺というお寺に行ってみようじゃないのと思いたち、吉祥寺へ行きました。街について人に聞いてもそんなお寺はないと言われました。それもそのはず、井の頭線の吉祥寺に行ってしまったのです。それ以来、駒込の吉祥寺をいつか訪ねようと思っていました。40年ぶりにやっと実現しました。あの頃と今では周りの環境が大分変わってしまっただろうと、歩いて実感しました。写真を入れながら順に説明していきたいと思います。(編集が難しくお目まだるいと思いますが、お付き合い下さいませ)

駒込吉祥寺は禅宗(曹洞宗)で長禄二年(1458年室町時代)太田道灌が江戸城を築城する時、井戸の中より吉祥の文字を刻した金印が発見され、これを瑞祥として一寺を建立したと由緒に書かれています。

SANY0011

SANY0013

寺内にある「栴檀林」(学校)はこの寺の五世の禅師の時に創立され禅学を学ぶ道場として千人あまりの学僧が集っていたそうです。この「栴檀林」は現在の駒沢大学の前身だそうです。

例の明暦の大火で神田駿河台から現在の駒込の地に移りました。(江戸城にあったのが約130年間、駿河台に約70年間、駒込に移ってから約350年)ここで、やっとお七吉三のお話の舞台になるわけです。

吉祥寺の境内にはお七吉三の供養塔が左手にあります。

武蔵野の吉祥寺は往年当時の開墾地であり、吉祥寺の領地だったそうです。これで同じ名称の訳が解明されました。

《諏訪山吉祥寺編》2009年1月7日

 

SANY0031

SANY0032

近くにお七のお墓があるというので訪ねてみました。白山駅からすぐの円乗寺というお寺です。これがびっくり!マンションの立ち並ぶ中にひっそりと奉られていました。以前は広い敷地だったのでしょうが、わずかに残っているだけです。細い道沿いに幟がいっぱい立っています。舞踊家がお七を踊る際にお参りにくるのでしょう。歌舞伎の役者の名前はありませんでした。「花柳寿恵幸」の名を発見しまた。

 

SANY0030  SANY0037

吉祥寺は境内も広くせいせいしていましたが、こちらはあまりにも貧弱で、お七さんが可哀想になってしまいました。お身内は堂々と奉れなくて、庶民の間で供養したのだと思います。

《円乗寺編 2009年1月7日》



2009年3月14日土曜日

近藤瑞男の劇評(東京新聞) 2009年3月歌舞伎座

「御浜御殿綱豊卿」になって緊迫感あふれる展開がぱっと華やかな雰囲気に変わる。赤穂浪人に心を寄せる綱豊卿を仁左衛門が鮮やかに造形した。やや都会的な感覚ながら染五郎の助右衛門も熱演、新井勘解由に富十郎。(東京新聞:<評>歌舞伎座  通し狂言『元禄忠臣蔵』:伝統芸能(TOKYO Web))

やはりこの場がうまく書けているし、歌舞伎らしい。仁左衛門の綱豊卿に染五郎の助右衛門のセリフの応酬が見応えあるようです。



2009年3月13日金曜日

梅玉のひとりごと 2009年3月

東京新聞の芸能欄の「言いたい放談」というコラムを月2回担当することとなりました。よろしかったら、ご覧いただきたく存じおります。(baigyoku.com ひとりごと)

今月のお役について、先月の義経のことなど書かれています。成駒屋型の義経というより梅玉さんの義経という印象でした。結構でした。



東京新聞に連載されるそうです。追って記事にしたいと思います。



国立劇場3月公演のアフタートーク

アフタートーク開催しました!|日本芸術文化振興会



写真を見て頂くと弁天堂の舞台装置ですね。この企画、役者さんと観客の交流ができて楽しいですね。



2009年3月10日火曜日

渡辺保の劇評 2009年3月 国立劇場

もう一ついいところは「矢でも鉄砲でももってこい」である。その勢い、その意気の良さ、舞台一杯に若さの光彩が散るような目覚しさだった。若さの、激しいエネルギーの見せる面白さ。活きがいいというのは、こういうところである。 (2009年3月国立劇場)

松緑の持ち味が最大に表現されたと思います。江戸っ子の気質を身体から表現できる役者です。私もお祖父さん似?と感じました。先が大変楽しみです。



おなぎさんはずっと朋輩だと思っていましたが、お初とおなじ召使いだったということが、前を見て分かりました。「鏡山」の舞台みたいな場ですとか、「番町皿屋敷」を思わせる場ですとか、物語を分かりやすくするものの、後のおなぎさんのセリフで十分な気もします。



渡辺保の劇評 2009年3月歌舞伎座

仁左衛門の綱豊(2009年3月歌舞伎座)



「勧進帳」もそうですが、対する役者とのバランスがよくないと生きてきません。染五郎も健闘しているにも関わらずです。渡辺氏が指摘しておられますが、セリフを歌うということが新歌舞伎に限らずうすれていると思います。歌舞伎ですから、音楽劇ですから、心地よく歌わなければいけません。仁左衛門は見ている観客をうっとりさせるセリフ術が抜群だと思います。寿海のセリフは今でも頭に残っていますが、凛とした声色とセリフ回しは足下が覚束なくなっても生きていました。



亀治郎が芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞

芸術選奨文部科学大臣新人賞(文化庁 | 芸術文化 | 芸術創造活動の振興 | 芸術家の顕彰 | 芸術選奨 | 平成20年度芸術選奨 受賞者及び贈賞理由)

去年の1月の「金閣寺」の雪姫の演技、9月の「かさね」のかさねの踊りが受賞の対象になったようです。雪姫は雀右衛門に習ってとことん研究した上で臨んだお役でした。情熱的、かつ華麗に演じ、魅せられました。彼は踊りも上手い、海老蔵とのコンビで金丸座、ヨーロッパ公演で手がけたかさねですが、千秋楽の時は幕が下りても興奮が覚めませんでした。



蜷川さんとの対談の折、「女形が多いようですが?」の質問に「需要と供給の問題です。同世代に女形ができる人が少ないから」と答えていました。立役、女形、時代、世話、新作とオールマイティですね。作品を掘り下げるのは、叔父譲りです。今後もますます翔いて頂きたいです。この度のご受賞おめでとうございます。





2009年3月9日月曜日

五月大歌舞伎 歌舞伎座 演目と配役

歌舞伎美人 | 五月大歌舞伎



五月の演目と配役が発表されました。



盛りだくさんで楽しい演目が多いです。



昼の部の初めに海老蔵の「暫」。襲名の時から回を重ね成田屋のお家芸を立派に我が物にした感じがします。もう一度この歌舞伎座でという思いがあるのでしょう。花道のツラネが楽しみです。踊りが「寿猩々」「手習子」「戻駕籠」。戻駕籠は東横ホールで見た現團十郎と2辰之助と菊之助時代の菊五郎がかむろのを見ました。今でも覚えているほど、三人にぴったりでした。その子供世代ですが楽しみです。道玄の役は菊五郎初役ではないかしら?去年の12月に国立でやった遠山の金さんのお芝居で道玄のような役の按摩に扮したのですが、なかなか似合っていました。プロに道玄はやったことはないとコメントしていたと思います。音羽屋の役どころですから、良い舞台になると期待です。



夜の部は團十郎の「毛剃」から、これは團十郎の大きさおおらかさが見ものでしょう。楽しみです。「夕立」小猿七之助が菊五郎、滝川が時蔵。雀右衛門の御守殿が実に官能的でドキドキしたのが忘れられません。この演目は小さいお子さんには見せられない!たっぷりと色っぽいところを見たいものです。「神田ばやし」は三津五郎と海老蔵です。宇野信夫ですから何となく想像できるような気がします。人情劇でしょうか?鴛鴦は以前見たことはありますが、誰だったか覚えていません。衣装が鳥のような感じのにぶっかえり?したような・・・若手三人の顔合わせが楽しみです。



本興業の後に俳優祭、矢車会と続いていますから、忙しくなりそうですね。



2009年3月7日土曜日

読売演劇大賞 授賞式

この賞の対象となりました2008年9月歌舞伎座の秀山祭は、私の父・初代吉右衛門の魂を受け継ぐ興行であり、その時に勤めました『逆櫓』の樋口次郎は初代吉右衛門が得意としたものでございます。また、10月国立劇場の『大老』は実父・松本白鸚から受け継いだもので、二人の父に親孝行ができたと、ひときわの思いがいたしております。この賞を励みといたしまして、これからも努力をして参りたいと思っております。」(俳優ニュース)

二人の父の芸を継承していく決意が感じられうれしいコメントです。これからも良い舞台を見せて頂きたいです。



2009年3月6日金曜日

六世中村歌右衛門展 新作と復活狂言

毎年春に開催される歌右衛門展、今年は新作と復活狂言を取り上げます。



3月24日の講演は織田紘二さんです。



早稲田大学坪内博士記念 演劇博物館



2009年3月3日火曜日

第三十九回 邦楽演奏会

都民芸術フェスティバル助成公演、邦楽連合会主催の演奏会がありました。



日頃長唄ばかり聴いていますので、義太夫、新内、常磐津、清元、三曲、一中節と一度に鑑賞できますので有り難い公演です。第二部を聴きにまいりました。女流の活躍が目立ちました。常磐津は「夜討曽我」といって歌舞伎でお馴染みの十郎五郎の敵討ちのところです。女性の浄瑠璃で掛け合いのセリフをお芝居のように言います。常磐津が語り物だというのがよく分かりました。もう一つ新内の「東海道中膝栗毛 市子口寄せ」というのが大変面白かったです。こちらも女性の一人語り、弥次さん喜多さんの宿屋のお話で、笑いあり、アドリブありで今の世相の話が入ります。オバマさんとか不景気とか~このあたり歌舞伎と一緒と思いました。新内と言えば「明烏」とか「蘭蝶」のような曲が有名ですが、こんな面白い曲があると知り収穫でした。清元「神田祭」これはよく聞く曲ですが、解説で新しい知識を得ました。「〆能色相図」しめろやれいろのかけごえと読みますが、もとは上下二段になっていて、上の段は二人の武士と傾城の踊り、引き抜いて鳶の者と手古舞の踊りになるのだそうです。誰か大和屋あたり復活してほしいですね。又歌詞の中に「牡丹寒菊裏菊」とあるのは初演の俳優の紋、すなわち 牡丹が七代目團十郎、寒菊が五代目沢村宗十郎、裏菊は四代目菊五郎とそれぞれの紋を表しているそうです。



プログラムの他に歌詞集の冊子があって、これもうれしいです。料金も2500円とお安くおすすめです。来年は同じく国立小劇場で3月20日に開催予定だそうです。



第十七回 徳弥の会

吾妻流家元の吾妻徳弥の会が3月28日国立小劇場で行われます。



有吉佐和子作の義太夫「赤猪子」と清元「保名」の二番です。



「赤猪子」では雄略帝役に三津五郎が出演します。



この「赤猪子」は徳穂のを見ています。稽古の時出来なくて舞台の上で泣いたと言っていました。有吉佐和子のオーケーが出るまで何度も稽古したそうです。本番の舞台は素晴らしく、出来なくて泣いたとは到底思えませんでした。



東横ホールで見たのですが、素顔の徳穂さんが真っ黄色の着物を着てご挨拶していました。目に飛び込んだので今でも覚えています。舞台での真剣そのものの姿と違ってびっくりしました。



公演の詳細







第30回(平成20年度)松尾芸能賞

第30回(平成20年度)松尾芸能賞(俳優ニュース)



大賞に坂東三津五郎、松尾國三賞に市川段四郎が選ばれました。



受賞に値するお二人です。ますますのご活躍を期待致します。



第30回松尾芸能賞 受賞者(平成21年2月23日決定)

大   賞    [演劇]   坂東三津五郎
優 秀 賞    [演劇]   前田美波里
優 秀 賞    [演劇]   松坂慶子
優 秀 賞    [邦楽]   杵屋勝国
優 秀 賞    [文楽]   竹本千歳大夫
優 秀 賞    [歌謡]   ボニージャックス
新 人 賞    [舞踊]   若柳吉蔵
新 人 賞    [演劇]   柚希礼音
特 別 賞    [演劇]   淡島千景
松尾國三賞  [演劇]   市川段四郎
松尾波儔江賞 [舞踊]   花柳糸之



4月27日「俳優祭」決定

毎回皆様にご好評いただいている「俳優祭」の第35回の開催が決定しました。下記の日程・会場以外の概要については現在検討中です。 日程/平成21年4月27日(月) 昼夜二回公演会場/歌舞伎座 (俳優ニュース)

最後の歌舞伎座での俳優祭ですね。さてチケットが取れますか?



2009年2月26日木曜日

上村以和於 又五郎追悼

当時の染五郎・万之助で評判を取った山本周五郎の『さぶ』に出てくる、佃島の与力だか同心だか、温情をもって見守りながら厳しい態度で接するような役は、もちろん誰がやったって儲け役には違いないが、又五郎だと、その味わい・余韻が、何とも独特な趣きを持つ。ああいう又五郎は、ちょっと忘れがたい。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)

上村以和於さんも又五郎について追悼記事を書かれています。



山本周五郎の『さぶ』は是非再演してもらいたいお芝居です。素晴らしい舞台でした。又五郎さんのなさった同心のお役がかなり重要なポジションで、感動的でした。人生の悲喜を経験した懐の深い人物を演じておられた、それはご自身の地が滲み出ていたように思います。今なら歌六さんあたりが適役でしょうか?



河村常雄の記事より 中村又五郎追悼

楽屋を訪れると「何やってんだ」という怒声が漏れてきた。穏やかなこの人には珍しいことなのでわけを聞くと、弟子が草履をきれいに揃えていない、きちっとするという気持ちを持たないと、それが舞台に現れるので叱ったという。舞台への厳しい姿勢を見た。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

先代勘三郎が亡くなった時の勘九郎の新三に大家を務めた時のこと。研修生の「野崎村」の指導をおったドキュメントの時のコメント。そして楽屋での弟子への叱りごと。どれも又五郎さんの人となりが偲ばれます。



松緑の魚屋宗五郎

「『キザ』ではないと思いますが、楽屋で裾(すそ)の片方を持って歩く癖があって、周囲から先代、先々代に似ていると言われています。ただ、祖父は陽、父は陰。私は、性格や体格上、祖父に近いと思う」。今回使う片口や茶わんなどの小道具は二代目譲りという。  「オヤジ、おじいさんからは不可抗力のニオイを受け継いでいると思う。これらに兄さんの芸も合わせ、私という器で融合したところに、自分の進むべき道が見えてくる、と思っています」 (asahi.com(朝日新聞社):尾上松緑が初役で「魚宗」 「音羽屋の芸」模索中 -古典芸能 - 舞台)

最近の松緑の舞台を見ていると、やはり音羽屋の芸質を持っていると感じます。三津五郎と演じた新作「泥棒と殿様」では出てきた時に江戸っぽい香りを感じましたし、先だっての菊之助の静と踊った「吉野山」の忠信では二代目譲りの明るく派手な芸風だと思いました。注文は多々ありますが、精進して、音羽屋の芸をしっかり継承してもらいたいと願います。



中村又五郎さん天国へ!

先生、と呼ばせて頂きましたのは、ご承知の通り、私どもが学んだ<国立劇場歌舞伎俳優研修>の主任講師を、発足当初より御勤め下すっておられたからでございます。14期生として、2年間、本当に手取り足取り教えて頂きました。(梅之芝居日記)

又五郎さんの訃報を知りまして、びっくり致しました。ご高齢ではありましたが、お元気でいらしたのに・・・現歌舞伎座とともにサヨナラになってしまいました。



脇役で活躍していらした頃より、国立劇場歌舞伎俳優研修の主任講師を務められた又五郎さんのほうが印象に残っています。梅之さんもおっしゃっていますが、お世話になった役者さんは大勢で、彼等が現在の歌舞伎を支える大事な役者さんに成長している訳ですから、その功績は計りしれません。



ご冥福を心よりお祈り申し上げます。



2009年2月19日木曜日

梅玉のひとりごと 2009年2月

梅丸が音羽屋さんからお名指しをいただき太刀持ちをさせていただいております。本興行で3度目となりますが、一番"慣れ"が出るころなので、毎日が初日と注意いたしております。(baigyoku.com ひとりごと)

梅玉さんの義経は成駒屋型で父歌右衛門に教わったと書かれています。最近は梅玉さんのに見慣れていて、梅幸の音羽屋型はどうだったかしらと思います。要は型は何であれ、義経の心があれば良いのだと思います。



太刀持ちは富樫の役者さんのお名指しなんですね。梅丸くん、中学生になるようですね、どうりでしっかりした太刀持ちでした。



近藤瑞男の劇評 2009年2月歌舞伎座

「人情噺(ばなし)文七元結(もっとい)」で菊五郎が生き生きと江戸っ子ぶりを見せる。女房お兼に時蔵、文七に菊之助。鳶頭(とびがしら)に吉右衛門が出演、豪華な幕切れになった。(東京新聞:<評>歌舞伎座『2月大歌舞伎』 大きさと人間味の吉右衛門・弁慶:伝統芸能(TOKYO Web))

「勧進帳」に関してはコメント済みなので、「文七元結」について書くことにします。筋が分かっていても、楽しく笑え、人情味豊かな作品で、菊五郎が江戸時代に生きているように演じてくれるので、自分も江戸へタイムスリップした気になりました。ワキが豪華はよいのですが、かえってまとまりが悪く、菊五郎劇団ですから手慣れた人を起用したほうが良かったのではと思います。



2009年2月16日月曜日

三津五郎の演目豆知識 「蘭平物狂」

今回は、消防の出初式でおなじみのはしご乗りのプロである五区五番組の頭の伊藤さんに縄のかけ方を指導していただきました。(三津五郎の部屋)

菊五郎劇団の財産ともいえる大立ち回り、先人の考案や工夫でとても素晴らしい場になっていますが、梯子の縄かけも本格的、全員のチームワークの良さ、信頼できる仲間達により、構成されているのだと、改めて感じます。怪我のないよう祈るばかりです。



第16回読売演劇大賞 

歌舞伎に新しい粧(よそお)いが加えられ、それが観客層のひろがりに役だっているのは、歓迎される事態と言っていい。だがそれは一方に、まっとうな歌舞伎のまっとうな伝承のつみ重ねという確固とした基盤があって、初めて効果を発揮するものだ。そのまっとうな歌舞伎の旗手として、昨今の中村吉右衛門の充実ぶりには目を瞠(みは)るものがある。(第16回読売演劇大賞発表 : 読売演劇大賞 : 読売新聞の顕彰事業 : イベント : 読売新聞)

選考委員特別賞に吉右衛門が選ばれました。



昨年の播磨屋の舞台は、どれも見終わったあとに満足感が得られる舞台でした。そして、その波は今年も続いています。正攻法な演技力は後進の役者さんに見習って頂きたいです。



御受賞、うれしく思います。おめでとうございます。



新人に与えられる杉村春子賞には中村勘太郎が受賞しました。



いつも爽やかで清々しく、良い素質を持っていると感じます。新人賞にぴったりの役者さんです。今後の活躍を期待します。



2009年2月6日金曜日

五月大歌舞伎 新橋演舞場5月

歌舞伎美人 | 五月大歌舞伎の演目と配役



今年も吉右衛門中心の公演です。



芝雀の雪姫、福助のお染の七役、女形二人の活躍が期待されます。吉右衛門はらくだと鬼平と軽い演目で、丸本物の重厚なお役と違う顔が楽しめそうです。



2009年2月5日木曜日

必殺仕事人 2月6日

亀治郎出演



http://www.tv-asahi.co.jp/bangumi/



河村常雄の劇場見聞録 市川團十郎インタビュー

市川團十郎インタビュー(市川團十郎in「象引」(四) : 河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

復活狂言「象引」について、十八番の復活に対する親子の考え、海老蔵のこと等4回にわたって載っています。



渡辺保の劇評 2009年2月歌舞伎座

平成の「勧進帳」(2009年2月歌舞伎座)

当代の最高と絶賛しています。私はそれぞれが良くても、三役のコンビがよくないと良い舞台にはならないと思います。その点、今回の配役はベストだと思います。明日の観劇が楽しみです。



追記



5日に行ってきました。「勧進帳」幕が開いた途端、いつもと空気が違います。舞台に乗っている全員が、この劇場で最後の「勧進帳」という思いが伝わってきます。素晴らしい弁慶、富樫、義経、四天王でした。私は二代目松緑の弁慶が良かったので、松緑亡き後どうも物足りない感じでした。(十一代目團十郎の弁慶は印象に残っているものの十代でしたから記憶が遠く、八代目幸四郎は東宝へ行った為あまり見る機会がなかったので、一番二代目松緑の弁慶を見たことになります)



「勧進帳」は舞踊劇と言われていますが、むしろ音楽劇だと思います。長唄の地方に役者のセリフ、鳴り物の音、それらが渾然一体となり舞台を作るのだと思います。今回の「勧進帳」は吉右衛門の弁慶と菊五郎の富樫の声の良さと、セリフのうまさが実に音楽的で、問答の緊張感たっぷりの場面も、オーケストラのフォルテシモの盛り上がりのようでした。この二人が良くても義経がダメですと台無しですが、梅玉の義経も大変良く、梅幸亡き後この人が一番でしょう。



何十回も見てきた「勧進帳」ですが、今回のを見てやっと二代目松緑のに追いついたという気がしました。弁慶は申し分ないのに~義経が良くない~富樫とのバランスが悪い~長唄がお粗末~等、全てが満足出来る「勧進帳」ではなかった。サヨナラ公演の今月の「勧進帳」が渡辺保さんが言われたように平成の「勧進帳」と輝かしい一ページを飾るでしょう。



三津五郎の今月の役どころ 2009年2月

現在の歌舞伎座では最後の上演になるでしょうから、松緑のおじさん、父、辰之助のお兄さん、立ち回りを作って下さった八重之助さんほか、この狂言にかかわり、育て、愛した皆さんの思いを乗せて、心をこめて演じたいと思っております。なお五十歳を超えて蘭平を勤めるのは私が初めてとなるはずです。立ち回りで足がもつれないように、気をつけたいと思います(笑)。(今月のスケジュール)

蘭平というと、どうしても立ち回りを思い出してしまいますが、松緑さんの教えは前半をしっかりとというお話です。たっぷりと見せて頂きましょう。



皆さん、現在の歌舞伎座では最後の上演になるという意識が強いようですね。何もなければ淡々と過ぎていくのでしょうけれど、自分の身体や芸のことを考える区切りのような気がします。



玉三郎の今月のコメント 2009年2月

現在の歌舞伎座で「鷺娘」を上演致しますことは、この度が最後だと思っております。予測ではございますが、約5年先の新歌舞伎座が予想通り完成しましたときには「鷺娘」をひと月努めることは出来ないと考えております。1月公演が終演しましてから自分の身体のことと共に考えておりましたが、1月の幕が開きましてお客様の中にも何となく、そういう思いでご覧になって下さっている方もいらっしゃるのではないかという雰囲気が致しまして、私としては本当に感無量でございました。(坂東玉三郎ページ)

降りしきる雪の中で一心に舞う鷺の精、何てステキな舞台だったでしょう。幕開きの雪音、初々しい娘の踊り、華麗でかつ切ない責苦の段切れ、脳裏に焼き付けてずっと記憶しておきます。玉三郎さんの潔い発言に拍手したい。若い時は良かったのに、流石に年は争えない~こう言われるのが一番辛いのだと思います。年齢を経ても良い味が出せるお役も沢山ありますから、更なる発展に期待しましょう。



2009年1月30日金曜日

吉右衛門の弁慶

「能のように弁慶の勢いに負けて見逃すやり方もありますが、私は実父から歌舞伎の情の世界を大事に演じるやり方を教わりました。弁慶が情を表に出すのではなく、お客さまが見ていて、見逃してやればいいのにと思わせるようにと」。(東京新聞:<歌舞伎>『勧進帳』の弁慶 中村吉右衛門 実父から学んだ 情の世界大切に:伝統芸能(TOKYO Web))

人気狂言の「勧進帳」、弁慶を演じる役者さんによって印象が変わりますが、播磨屋はじっくりハラのある演技で観客を魅了してくれると思います。



勘三郎16年ぶりのこんぴら大歌舞伎

25年前に勘三郎が当時の松竹会長に直訴してこんぴら大歌舞伎が実現した経緯もあり、16年ぶり4回目の出演に「最初のチャンスをもらった金丸座に帰ってこられてうれしいね」。(asahi.com(朝日新聞社):勘三郎16年ぶりこんぴら大歌舞伎に意欲 - 日刊スポーツ芸能ニュース - 映画・音楽・芸能)

こんぴら金丸座での歌舞伎公演はすっかり定着しましたが、第一回目を実現するには勘三郎等の熱心な働きがあったからだと思います。随分久々の出演に意欲を燃やしています。16年前は二人の子供も小さかったでしょうが、今回は立派に成長した彼等との共演で、益々熱い舞台になることでしょう。



コメント覧に書き込んで下さったまるさんのご指摘のように、勘三郎の名だけでは誤解を招きますので、訂正させて頂きます。



勘三郎等・吉右衛門、沢村藤十郎、勘三郎の三人http://www.town.kotohira.kagawa.jp/kabuki/ayumi/index.html



こんぴら歌舞伎のHPに当時のことが詳しく書かれていますので、ご覧下さい。



2009年1月20日火曜日

2月文楽 綱大夫の「鑓の権三重帷子」

「同じ作品を何度やっても、また悩む。あの個所はもっと考える必要があると思うと、夜も寝られない。でも、好きな浄瑠璃だから楽しんで、もう一度苦しみたいと思う」 衰えることのない意欲を支えるのは、1996年に九代目綱大夫を襲名する際、作家で元文化庁長官の三浦朱門氏から贈られた「芸を継ぐことは、名前ばかりではなく、命を継ぐこと」という言葉だ。(竹本綱大夫「鑓の権三重帷子」 : 伝統芸能 : 伝統芸・舞台 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

太夫の語り次第でよしあしが左右されるとも言われていますが、並大抵のことではないと思いますね。近松の詞章に耳を傾けて聞いて下さい。



若手修練道場としての浅草歌舞伎

浅草歌舞伎があったからこそ、中堅として歌舞伎を支える今の彼らがあるといってもいいだろう。 かつて若手修練道場と言われた東横ホールの機能がここに受け継がれている。 飛び上がって大役に体当たりする姿を見るのも歌舞伎の楽しみのひとつ。(河村常雄の劇場見聞録 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞))

かつての三之助が東横ホールで大役をどんどん演じていた頃、せっせと通ったものです。今度はなんの役を演じて欲しいなぁと楽しみでした。背伸びして初役に挑む訳ですが、その時のピカッと光る何かを感じワクワクしました。



今の浅草公会堂が同じような役目を果たしていると思われます。力いっぱい役に挑戦する若手を好意的に見てしまいます。ここでの経験がいつか大舞台で演じる時の礎になることでしょう。



2009年1月17日土曜日

上村以和於の今月の一押し 2009年1月

それが、勘太郎と亀治郎のを見ていると、全然違う劇に見えてくる。なにも役者と役との実年齢が近いからいいというのではない。勘太郎にしても亀治郎にしても、当然ながら、若くともプロフェッショナルな役者として、ちゃんと芸として演じている。決してお生ではない。それにもかかわらず、彼等の若さが、老名優たちのなし得なかった、この戯曲本然の姿を現わして見せたのである。(演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト)

勘太郎の茂兵衛を一押しに選んでいます。若くともプロ、ただ若さの華だけではなく、シンのある演技で役に挑み、良いものを見せていると思います。



番外で、手打ち式に沢村藤十郎の姿をみたと書かれています。現歌舞伎座で何か彼のお芝居が見られるかもしれませんね。





海老蔵の権太

権太は、今までで一番共感できる役という。「悪いやつだけど根がやさしい。だから冷たく当たる。その辺が似てる。おやじのことを思ってるところも」((asahi.com(朝日新聞社):市川海老蔵、奮迅の十八番 新橋演舞場「初春花形歌舞伎」 - 歌舞伎 - 舞台)

私は三役中、一番自然態で演じていると思っていましたが、本人も今までで一番共感できる役と言っています。素で演じられる強味ですね。これからもっと磨いて一番の権太役者になって欲しいですね。



梅之芝居日記より とうとうたらり

歌舞伎では、長唄との掛け合いになります(三味線は入らない)が、今月の上演に拠って以下に書いてみます。



翁 『とうとうたらりたらりら たらりあがりららりとう』



長唄『ちりやたらりたらりら たらりあがりららりとう』



翁 『鶴と亀との齢にて』



長唄『幸い心にまかせたり』



翁 『とうとうたらりたらりら たらりあがりららりとう』



長唄『ちりやたらりたらりら たらりあがりららりとう』(梅之芝居日記)

詳しく書いて下さっているので、ご紹介します。



富十郎さんだから長唄と掛け合いでも、素晴らしいのでしょうね。声の調子や貫禄も伴いませんと、すてきに聞こえません。



梅玉のひとりごと 2009年1月

正月序幕は「三番叟」の中でも一番格式のある長唄「寿三番叟」を富十郎兄さんの翁で、三番叟を品格と格式を重んじ、軽やかに舞うように心がけながら五穀豊穣を願う舞を舞わせていただいております。(baigyoku.com ひとりごと)

年頭のご挨拶と今月のお役について書いておられます。



〉品格と格式を重んじ、軽やかに舞うように心がけながら〈



本当にこのまんまの印象でした。





渡辺保の劇評2009年1月 浅草公会堂

勘太郎の「土蜘」がいい。  初め花道へ出たところの横顔の無気味な凄味といい、本舞台へ来て「掛下石上の」と、左手の袖を立てて上手の頼光をジッとうかがう目の光りの凄さといい、見ていてゾッとするような凄味を持っているのは、この若さで大したものである。研究の成果、大いに感心した。この人近来のヒットである。(2009年1月浅草公会堂)

無気味な凄味が命のような「土蜘」なので、上出来です。まだ見ていないので楽しみです。





渡辺保の劇評 2009年1月歌舞伎座

富十郎の翁は、冒頭の「とうとうたらりら」から長唄の鳥羽屋里長との掛け合いが、音吐朗々。まことに正月らしいすがすがしさである。(2009年1月歌舞伎座)

一年の初めにふさわしい一幕です。翁はとかく目立たない場合がありますが、動きのある三番叟より存在感がありました。三番叟の梅玉、千歳の松緑、菊之助のバランスがとても良く、全体に格と品が備わった御祝儀曲であります。



時蔵の十六夜は、以前海老蔵に襲名する前の新之助最後の舞台で、新之助の清心に十六夜を務めたことがありますが、その時は19には見えませんでした。相手が若いせいでしょうか?今回はとても綺麗で可愛い十六夜でした。菊五郎の相手だからか、数年前より若さが出せるようになったのか?白蓮の吉右衛門も大変良く、通しで見たくなりました。求女の梅枝が清心と渡りセリフするところ、見劣りせず、堂々としていたので驚きました。着実に成長しているのがうれしいです。



「鷺娘」の幕開きの雪音が素晴らしい。こればかりはテレビではダメです。身体で感じないと。玉三郎の白無垢のシルエットが幻想的でステキです。引き抜きが見事ですが、「袖傘や~」でピンクに変わった時、何ともかわゆらしくきれいでした。3階からだとよく分かりませんが、通常の雪より細かく見えましたが、量が多いだけでしょうか?フィギュアスケートのように雪の舞台をクルクル回って舞っているようにみえました。



(昼の部観劇)



2009年1月14日水曜日

成田屋父子、国立と演舞場で競演

お家芸の歌舞伎十八番の内「象引」を“復活披露”する團十郎は、「ご心配をおかけしたが順調な経過をたどり、舞台に出られるのは夢のよう。大変珍しい狂言なので、皆さんに楽しんでもらえるのでは」と、うれしそう。(東京新聞:『成田屋』父子、違う舞台で競演:伝統芸能(TOKYO Web))

ニコニコ顔でご挨拶しておられる團十郎さんの姿が目に浮かびます。やはりこの方の存在は大、客席もうれしくてニコニコ!



息子も、歌舞伎十八番の復活「七つ面」を務めています。他のお役も初役で大役ばかり、無事千秋楽まで無事故で務めて欲しいです。



2009年1月9日金曜日

TBS「復活の日」團十郎出演

平成21年1月14日 18:55~19:55 TBSにて、團十郎の「復活の日」放映予定です。(成田屋 新着情報詳細)



今月の「象引」復活上演までのドキュメントのようです。



京王文化講演会「中村吉右衛門と語る 歴史と歌舞伎への誘い」

◆第一部 講演 野間修平

◆第二部 対談 中村吉右衛門・野間修平

  • 開催日 3月25日(水)13:30~15:15(開場12:30)
  • 会場 京王プラザホテル(新宿)5階コンコードボールルーム
  • 募集人員 1000名様(応募者多数の場合は抽選)
  • 参加費 一人1000円
  • 申込方法 往復はがきに、申込者(1枚につき2名まで)の住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号を明記の上、下記住所まで。返信用に送り先記入のこと。
  • 206-8502多摩市関戸1-9-1京王電鉄文化探訪事務局「3/25文化講演会」係
  • 申込締切 2/28必着

京王ニュースに出ていましたので、お知らせいたします。

昨年、富十郎さん、三津五郎さんと講演を聴く機会に恵まれ、貴重なお話や苦労話などを伺い、益々歌舞伎が面白くなりました。吉右衛門さんの芸談もきっと素晴らしいと思います。平日の午後ですので無理な方もいらっしゃると思いますが、参加費もお安いので興味のある方は応募してみて下さい。



2009年1月8日木曜日

渡辺保の劇評 2009年1月新橋演舞場

この權太は、自然に見えて、芝居を軽く運んでいる。軽くしようとして、たとえば「ねえぞ、ねえぞ」などちょっとぞんざいにさえ見えるのが困るが、それでも芝居運びが自然である。吉野のどこにでもいそうな無頼漢。それも凄味ながらもどこか小心で臆病で女房子供には結構つらく当って、バクチに心を奪われている男の哀愁がよく出ている。(2009年1月新橋演舞場)

忠信、知盛、權太と三役手がけた海老蔵ですが、私は權太が特に「木の実」の權太が一番かと思いました。ちょっと不良だが、実は性根は情があって良いやつ、という性格が無理なく役に入れるのだろうと理解しました。何気ない演技は若い内はどさらかと言うと苦手なものですが、海老蔵はそこに自然な良さがあります。六段目の勘平を見た時も、花道の出からおかやと話すあたりが、実に自然で現代劇に登場する娘婿のようでした。「すしや」後半のセリフなど、まだまだですが、初役としては及第でしょう。

鏑木清方が十五代目羽左衛門の若衆役は首をちょっとかしげるその具合がいい と語っているが、その具合はこうもあったろうかと思う美しさ。ことに諸肌ぬ いでトンとギバになって刀を振り上げた時の首のふり方は見事だった。

「知らざあ言って聞かせやしょう~」 の名セリフも十五代目羽左衛門系だと感じました。華やかでパァーと明るく、良かったです。立腹の黒の着付けがとても似合って、ステキでした。



「弁天」も回りがもう少し良いと全体に盛り上がったと思うのですが、惜しいです。



「七つ面」はかなり工夫されていて、面白かったです。親子で2劇場で十八番の復活とは、市川家の意気込みを感じます。




渡辺保の劇評 2009年1月国立劇場

南北らしいしゃれた作品、演出をみがいて再演を期待したい。国立劇場復活狂言のヒット作の一つである。(2009年1月国立劇場)

「象引」で團十郎が6ヶ月ぶりに復帰、元気な姿を見てうれしくなりました。理屈は抜きで、おおらかで張り子の象もいっぱしに加わり、楽しい一幕でした。



「十返りの松」は成駒屋一門揃ってのお目出度い舞踊ですが、福助さんの息子の児太郎君だけ上がっていないのは気になりました。この踊り、人数が多すぎでやたら入れ替わることが目につきました。幕切れ、二畳台に芝翫がのって決まるところの格好いいこと、これだけ見ればこの踊りは満足と言って良いほど、ステキでした。箏曲でもあり、お正月らしく、お目出度い、と感じればよろしいと思います。



南北の復活狂言、最後まで見られなかったので分かりませんが、巧妙なパロディが活きて、面白い出来になったと思います。



2009年1月4日日曜日

葵太夫の年頭口上 2009年1月1日

私はただいま竹本連中太夫の序列では4番目でありますが、先輩3人は70歳を越しておいでです。お元気に舞台をお勤めですが、だんだん無理はできなくなってきている状況。後輩に熱心な方もおいでですが、いわゆる「出し物」「切場」を語れる方は限られてきています。自身が毎月の舞台を勤めるとともに、後継者育成ということも考えねばなりません。(乍憚口上)

葵太夫さんのご挨拶です。本当に竹本の人数が少なくて危機感を感じます。働き場所のない若い方におすすめしてるのを読むと、切実な事情であることが分かります。短期間でものになるものでもなし、難しいですね。



三津五郎の今月の役どころ 2009年1月

「象引」  



大伴大臣褐麿初めての公家悪です。公家悪というと時平や入鹿を思い浮かべますが、この大伴褐麿は、姫に横恋慕し、象を引き合うという動きのある役ですので、公家悪とはいいながらも若々しく演じ、十八番物の明るさに繋げられれば、と思っています。



「誧競艶仲町」  



私が演じる与兵衛は、前半では遊女に振られる田舎侍の野暮さを、後半では振られた相手に信頼される篤実な人間性を求められる役で、その両面をしっかりと表出して、納得のできる人物として造形したいと思います。(今月のスケジュール)

NHKの生中継を見たかぎり、大変楽しい舞台ですね。團十郎さんのかわいいこと、若いこと、うれしくなります。三津五郎さん初めての公家悪!人間味があって立派で良い出来です。象もとてもよろしい!



南北の若い時の作品のようです。お正月14日から16日までのお話とか、ゆっくり見ましょう。



玉三郎の今月のコメント 2009年1月

また夜の部の最後には源氏物語千年記念ということで、「源氏物語」の新作「夕顔の巻」を上演しました。これは初めてでございましたが舞踊の「葵の上」として六條御息所を踊らせていただいておりますので、役作りも滑らかに入っていけたような気がいたしました。(坂東玉三郎ページ)

新年のご挨拶と昨年の舞台のことなどを書かれています。



南座の源氏はどんなのかしらと思っていましたが、玉三郎さんの説明でわかりました。海老蔵さんの光源氏に玉三郎さんの夕顔、京の人達は良い気分で帰られたことでしょう。



2009年1月2日金曜日

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます
皆さま、良いお年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年は芝居にちなんだ場所を訪れて、記事にしようと考えています。
甚だ気まぐれの更新ですが、ボチボチと続けていきたいと思って居りますので、お付き合い頂ければうれしいです。
写真は由比ヶ浜さんからのプレゼント、モー娘です