「身替座禅」 奥方 玉の井
とかく漫画チックな恐妻として演じられることが多い役ですが、曾祖父の奥方はあくまで旦那を愛するがゆえの嫉妬、可愛ゆさだったといいます。それでいてそれがおかしみに通じるということは、よほどの芸力がなければ叶わぬことです。私も若いときはそのところ大変苦労いたしましたが、嫉妬のうちにも自然なおかしみが漂うような、そんな境地に達することができるよう今回も努力するつもりです。(今月のスケジュール)
奥方は確かに怖い存在であるのは古今東西変わらぬもの。しかし、旦那様を愛するが故に嫉妬もし、顔つきも変わるのですが、そこにおかしみを表現しなくてはいけません。そこらが難しいと指摘されています。中村屋と大和屋の黄金コンビ、きっと良い舞台になると思います。
他のお役についてもご参照下さい。