歌舞伎座ご出演の合間に3階の花篭に来て下さいました。なんでも50人キャンセル待ちという大人気でした。
「46歳で歌舞伎の道へいのちがけで挑む役者魂」
聞き手は 塚田圭一氏
顔をするのは普通子供ですと最初はお弟子さんにやってもらい、だんだん部分的に自分でやっていき一人で出来るようになるのですが、中車さんは襲名前3ヶ月毎日稽古の時に顔していたそうです。宅急便受取るのも白塗りのままでおどろかれたそうです。
先代中車は18歳で役者になったとか、どちらかと言うと脇で支える人だった。自分も映像の世界で同じようなスタンスだったので、中車を継ぐことにしました。先代は橘屋でしたが、自分は澤瀉屋にしました。
舞台で古典をやっている時、その古典の空気に一歩出るのがすごく大変です。皆さんの作り上げた中に容易には入れないです。
一本刀土俵入りで初めて猿之助とがっぷり四ツに組んだのですが、お互い目と目で通じる何かを感じ、肉親のイキ、間・・・喜熨斗の血だと感じました。
夏祭の義平次は音をとりながら演じるのが大変でした。映像のほうは音なしで収録するそうです。これはちょっと意外でした。音があればそれにのって動くのが当たり前の歌舞伎。かえって難しいようです。
歌舞伎をやっているという実感はありますか?イヤー共演の役者さんの顔を見た時、海老蔵さんの顔見ると歌舞伎だと感じます。
会社から○月は何と何のお役ですと話がきた時から、すぐにセリフを覚えはじめ、それからDVDを見たり資料を探したり、ある程度飲み込んだら先輩に聞きにいったりします。三日間では絶対無理です。
今月の牡丹燈篭では玉三郎さんがいろいろアドバイスして下さいました。そんなに芝居しなくていい、普通にしゃべって良いと言われました。稽古を積んでいくと自然に緩急がつき、無理のない流れがでてくる。
まだいろいろ面白いお話がありましたが、今宵はこれきりで。