2017年7月10日月曜日

渡辺保の劇評 2017年7月 歌舞伎座

なかでもっともいいのは「連獅子」の親獅子。花があって下手揚幕から出た ところの、余裕のある風格の大きさ、スッキリした姿で堂々たる歌舞伎座の座 頭である。踊りよりも役者の持ち味で見せる花やかさ。  対する子獅子は巳之助。踊り始めると自然にそっちへ目が行くのは、この人 の踊りのうまさ、体を十二分に使う、その呼吸のよさである。男女蔵、市蔵の 間狂言をふくめて完成度からいえば、昼夜一番の見ものである。長唄は日吉小 間蔵杵屋勝松。(2017年7月歌舞伎座)
海老蔵奮闘公演、座頭としての貫目も出てきて今後が楽しみです。夜の部はやはり親子宙乗りがうけているようです。