海老蔵が秋葉大権現を含めた3役で早変わりや長男の勸玄(かんげん)との宙乗りを見せる。駄右衛門にふてぶてしさが出た。「忠臣蔵四段目」のパロディーや死人を蘇生させるなど趣向だくさんだが、見ごたえがあるのは「お才茶屋」。駄右衛門の手下で幸兵衛の女房という皮肉な境遇にあるお才で児太郎が色気と情を出し、悪婆ぶりも様になった。九團次、笑三郎、巳之助、新悟が好演。(歌舞伎:七月大歌舞伎 海老蔵、3役早変わり=評・小玉祥子 - 毎日新聞)