海老蔵さん この度は最愛の麻央さんに先だたれて、お悔やみの言葉もないほどお辛い目に逢われたこと、お労わしくて言葉もありません。 亡くなられてすぐ、あなたが大きな目にあふれてくる涙を素手で拭きながら、健気にも気を引き立てて、記者会見の役を果たそうと努力しているのをテレビで見て、私もいっしょに泣いてしまいました。まだ三十四歳の若さで、この世から去られる麻央さんの痛ましさに、泣かずにいられないあなたの悲痛さが可哀そうで、私もまた涙を止めることが出来ませんでした。これまでの生涯で最も泣いた日と、あなたは言ってらっしゃいましたね。涙が涸れるほど泣いても、最愛の麻央さんを見送ったあなたの悲しさは尽きることはないでしょう。 (『婦人公論』2017年7月25日号より一部抜粋)(瀬戸内寂聴 海老蔵さんへの手紙 - 婦人公論.jp)続きを読みたい方はご購入下さい。