2017年8月16日水曜日

上村以和於の劇評 2017年8月 歌舞伎座

今度の手取りの半太郎で、ようやく確かなものを探り当てたように見える。初めに出てきただけで、「板についている」という語源通りの手応えを感じさせる。歌舞伎役者中車として、はじめてバットの芯で捕えた初ヒットである。
なるほどこの役は、17代目の勘三郎の半太郎では先の芝翫の役だったわけで、これはちょいとした「発見」だった。この「発見」は、七之助の今後に何がしかの暗示を与えるものかもしれない。(妙な言い方だが、七之助は、玉三郎より骨太なのだ。これは決して悪いことではない。)(演劇評論家 上村以和於公式サイト | 歌舞伎の評論でお馴染みの上村以和於です。)
しばらく更新がないので体調をこわされたのかと思っていましたが、調子が悪かったのはパソコンだったそうです。
さて、今月の劇評は1部の 刺青奇偶が良いとのことです。中車、七之助の株上昇です。