こうした場面は特にいえることだが、全編を通して感じるのは音楽が芝居に寄り添っていることだ。竹本、長唄、囃子方、いつもの歌舞伎の音に、ワールド・ミュージックといえばいいのだろうか、さまざまな民族の間で受け継がれてきた打楽器の音が混じり合い、多彩な音の世界を紡ぎ出しているのだ。(稽古場日記 前篇 | 歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」極付印度伝 マハーバーラタ戦記)