強く優しい菊之助と苦みばしった松也。大詰め、2人は戦場で直接対決する。勝敗の行方を記すのは控えるが、大詰めは再び神々の序幕に戻る。勝者も敗者も去り、時間は円を描く。誰もこの道理に逆らえない。だからこそ、慈愛によって人間の平和を願った迦楼奈の深い祈りに打たれる。((評・舞台)歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」 日本とインド、浮かぶ共通性:朝日新聞デジタル)