実はお稽古に入る前の、先月の千穐楽。 児太郎君と二人で玉三郎さんにお稽古をして頂いたんです。 そこで、従来の形から演出を変更した理由や、この芝居と淀君の捉え方などを伺い、千姫についてもこういったことを仰っていました。 まず、千姫は運命に流されている女性であるものの、幼くとも豊臣家の正室なのだから、何にも知らない弱々しいお姫様であってはいけないということ。 また、秀頼とは政略結婚である物の上手く行っていて、淀君と千姫も良好な嫁姑関係を築いていた筈で、怖くもあるけれど、淀君の気持ちもきっと分かっているのではないか。 そして、淀君や落ちゆく城から逃げるのではなく、祖父 家康に豊臣家の人々を助けてくれと懇願するために城を出るのだと。 お稽古前に教えていただいたこれらの千姫考を拠り所として、少しでも近づける様に一日一日を勤めて参りました。 もちろん、毎日微に入り細に入り色んなご指導を頂き、その上、出の前に袖で芝居に対する心構え等、色々なお話をしてくださいました。 本当にありがたく貴重な経験をさせて頂けたと感じております。(千姫 | 歌舞伎役者 中村歌六 米吉 |オフィシャルサイト)
しっかりと千姫像がつかめたのではないのでしょうか。