2017年12月15日金曜日

<新かぶき彩時記>「廓文章」の伊左衛門 「腐っても鯛」の優美さ

伴奏の義太夫の詞章にも注目。「つかめば後に師走浪人」の、しわすは、紙衣の皺(しわ)にかけてあり、落ちぶれた境遇を浪人にたとえたもの。「昔は槍(やり)が迎え出る」は、武士なら槍持ちが迎え出るところを、やり手という遊郭の従業人に迎えられた昔を懐かしむ意味で、伊左衛門が扇で遊郭の門口を指す型も。「長刀(なぎなた)の草履」は、履きつぶし長刀のように薄くなった草履で、これも扇で指したりします。(東京新聞:<新かぶき彩時記>「廓文章」の伊左衛門 「腐っても鯛」の優美さ:伝統芸能(TOKYO Web))
詞章を知ると、いろいろと意味が込められていて面白いですね。紙衣のデザインはステキです。