2017年12月1日金曜日

渡辺保の劇評 2017年11月 翔之会

むろんまだ未熟なところは多々あ る。それにもかかわらず鷹之資はよく亡父の芸を学んでいる。それが顔に、体 に、目つきに出る。それを見ながら私は富十郎の舞台を見ながら過ごした時間 を思わずにはいられなかった。そういうことを思わせただけでも鷹之資大進歩 である。
亡父の味を大切にして、しかし目標は高くしてほしいと思った。富十郎の向 こうには六代目菊五郎がいて、さらにその向うには九代目団十郎がいる。遠く まで歩いていくためには目標は高くなければならない。芸の道は一生修行であ る。(2017年11月国立小劇場)
ずっと見守って行きたいという注目の人です。愛子さんは舞踊家として活躍されることでしょう。