2018年1月13日土曜日

渡辺保の劇評 2018年1月 国立劇場

三幕目は万長の件り。第一場が宝光院の門前、第二場が万屋の湯殿、第三場 が奥座敷のお駒殺し。  菊之助の小栗判官はこの幕が一番いい。ことに第一場での花道の引込み、本 舞台で見惚れているお駒をフッと見返るでもなく見返る呼吸に、この人の柔ら かさ、穏やかな上品な芸風がよく出ている。ここ一番のところである。(2018年1月国立劇場)
菊之助の小栗判官、花道の引込み、目に焼き付けておきます。