能は、公家や大名に愛され、「芸術」と見なされていた。その背を追うように、筋を能から取り入れ、鏡板を模した「松羽目(まつばめ)」を背景に演じる「松羽目物」と言われる新演目が生み出された。「土蜘」も、その一つだ。 二〇〇三年、「歌舞伎発祥四百年」として、古典演目の「暫(しばらく)」と合わせ、切手となった。 (横浜能楽堂館長・中村雅之)(東京新聞:<歌い踊る切手>歌舞伎発祥400年記念(2003年) 実は奥深い「土蜘」:伝統芸能(TOKYO Web))