2018年2月11日日曜日

石井啓夫の劇評 2018年2月 歌舞伎座

夜の「熊谷陣屋」は、いまだ荒武者の名残ふんぷんな直実ながら、声を落として物語るさまに、毅然(きぜん)とした武士の本分と悲しみが浮き出る。その芝居力が肉体化すれば、新幸四郎=直実の誕生だ。尾上菊五郎が義経、中村魁春(かいしゅん)が相模、市川左団次が弥陀六(みだろく)。(【鑑賞眼】歌舞伎座「二月大歌舞伎」 清新な気概、みなぎる新幸四郎(1/2ページ) - 産経ニュース)